「2010年」のネタバレあらすじ結末

SF映画

2010年の紹介:アーサー・C・クラークのSF小説『2010年宇宙の旅』を原作に、1984年に制作されたアメリカ映画。スタンリー・キューブリック監督によるSF映画の金字塔『2001年宇宙の旅』(1968年)の続編であり、同作中にある数々の謎に対する答えが用意されたことで公開当時に話題となった。監督は『カプリコン・1』『エンド・オブ・デイズ』などのピーター・ハイアムズ。前作に出演したキア・デュリア、ダグラス・レインが引き続いて同じ役で出演している。

予告動画

2010年の主な出演者

ヘイウッド・フロイド博士(ロイ・シャイダー)、ウォルター・カーナウ博士(ジョン・リスゴー)、ターニャ・カーバック船長(ヘレン・ミレン)、R. チャンドラ博士(ボブ・バラバン)、デビッド・ボーマン船長(キア・デュリア)、HAL9000の声(ダグラス・レイン)、マキシム・ブライロフスキー(エリヤ・バスキン)

2010年のネタバレあらすじ

【起】- 2010年のあらすじ1

1999年、月のティコ・クレーターで謎の建造物モノリスが発見されました。モノリスが木星に向けて電波を放射していたことから、アメリカは木星の探査を計画、2001年に木星探査船ディスカバリー号が発進しました。しかし、突如として船のすべを管理していたハル(HAL9000)が暴走し、4人の船員を殺害しました。唯一の生存者デビット・ボーマン船長は木星に到着すると、その衛星軌道上で巨大なモノリスと接触し、「凄い! 降るような星だ」という謎のメッセージを残して消息を絶ったのでした。
そして9年後、ボーマンの上司であり探査計画の責任者だったヘイウッド・フロイド博士は失敗の責任をとって辞職し、今は大学の学長を務めています。
ある日、彼のもとにソ連から木星探査計画が進んでいるとの知らせがありました。ソ連はディスカバリー号の構造とハルの解析のためにフロイドに協力を求めてきたのです。
世界は米ソ間の緊張が高まった状態にあり、フロイドも最初は乗り気でなかったのですが、木星の軌道上にあるディスカバリー号に異変が起きたことを知り、アメリカ政府を説き伏せて計画に参加することにします。アメリカ側の他のメンバーは、ディスカバリー号の設計者であるウォルター・カーナウ博士と、ハルの開発者R・ チャンドラ博士です。チャンドラ博士はハルが狂った原因を特定したいと思っていました。
フロイドは心配する妻子を説き伏せると、カーナウ、チャンドラとともにソ連の宇宙船レオーノフ号で木星へと向かいます。彼ら3人は冷凍睡眠によって木星までの長い時間を過ごしていました。
途中、木星の衛星エウロパの軌道上にさしかかった時、フロイドだけが起こされます。エウロパに生命の兆候である葉緑素が発見されたということです。さっそくレオーノフ号から無人探査機が送り込まれ、氷に包まれた地表の探査が始まりました。しかし、氷の隙間に接近した途端、謎のエネルギーが放出されて探査機が破壊されます。ソ連のクルーたちは単なる放電だと考えますが、フロイド博士はこれを何者かによる警告ではないかと主張しました。
レオーノフ号は木星に接近し、その大気を利用したブレーキによって減速します。危険を伴う作業の末、船は無事に木星の衛星イオの軌道に同期しました。

【承】- 2010年のあらすじ2

冷凍睡眠をしていたカーナウとチャンドラも起こされ、レオーノフ号はイオの上空に漂うディスカバリー号に接近します。
カーナウはソ連の宇宙飛行士マキシムの助けを借りて宇宙遊泳でディスカバリー号に乗り込み、その機能を回復させました。そしてディスカバリー号とレオーノフ号をブリッジで繋いでから、チャンドラ博士が乗り込みます。彼はさっそく停止していたハルの機能を復活させました。
しかしハルが再び暴走することを危惧したフロイドは、カーナウにたのんで緊急時にハルの制御を遮断する装置をディスカバリー号に仕込んでいました。
ディスカバリー号の近くには、巨大なモノリスが浮かんでいます。ソ連側クルーは、そのモノリスの調査を開始しました。船長のターニャはフロイドが反対したにも関わらず、有人の作業ポッドによってモノリスに接触することを決めました。
ところがモノリスから光の球のような強烈なエネルギーが放射され、作業ポッドは乗っていたマキシムごと消失してしまいました。そのエネルギー球は地球へと向かいます。
地球では駐米での米ソの緊張がさらに高まっていて、一触即発の危機にありました。そんな中、地球の各地で異変が起きていました。デビッド・ボーマン船長の元妻は突如としてテレビに死んだはずの夫の姿が現れたのを見ます。彼は「すばらしいことが起きる」と言い、元妻に別れを告げました。
木星ではフロイドが自分の命令で部下を死なせたことに責任を感じるターニャを慰めていました。二人は互いの息子と娘の話をし、彼らが結婚できる世界にしたいと語り合います。

【転】- 2010年のあらすじ3

ハルを調べていたチャンドラがその故障の原因を突き止めました。ハルは政府によって矛盾する命令を与えられたため、その板挟みによって統合失調症に似た状態になっていたのだと言います。ハルの暴走の原因は人間だったのです。
地球では再び異変が起きていました。入院しているデビッド・ボーマンの老いた母のもとに見えない何かが現れ、彼女の髪をとかしたのです。
一方、ついにアメリカとソ連の間で戦闘状態が発生し、戦争状態に突入していました。両国は国交を断絶し、それぞれの国内の相手国の者に退去命令が出ていました。その影響は木星にまでおよび、アメリカ側のクルーはディスカバリー号に移動して残った燃料で帰還するよう命令されます。
ディスカバリー号のコクピットでフロイドが途方にくれていた時、不意にハルが何者かの「2日以内に木星から立ち去れ」というメッセージを告げます。その相手はデビッド・ボーマンと名乗りました。そして信じようとしないフロイドの前に、ボーマンが姿を現します。彼はようやく許可をもらってやってきたと言い、かつてと同じ姿から老人へと姿を変えます。何が起きるのかと問うフロイドに、ボーマンは「素晴らしいことが起こる」と言い、最後にスターチャイルドとなって消えてしまいました。
フロイドは命令を無視してレオーノフ号に移ると、ターニャに木星からの脱出を提案します。理由も言わないフロイドの言葉に、最初ターニャは耳を貸しませんでしたが、不意に窓から見えていたはずのモノリスが消失していることに気づきます。彼らはディスカバリー号をブースターとして、協力して脱出する計画を開始しました。
異変に気づいた地球側からは問いかけがありましたが、米ソのクルーは無視してディスカバリー号とレオーノフ号をドッキングさせる作業に取りかかります。その最中、木星に異変が起こります。その表面に巨大な黒点が発生していたのです。
ディスカバリー号のエンジン点火には細心のタイミングが必要で、それはハルにしかできないことでした。そしてディスカバリー号をブースターとして利用するということは、ハルを見捨てるということでもあったのです。フロイドたちはハルにその作業をさせるようチャンドラを説得し、チャンドラも不承不承ながら同意するのでした。

【結】- 2010年のあらすじ4

いよいよ木星脱出のタイミングが近づいてきます。木星表面の黒点はいまや巨大な斑点へと成長し、猛烈な勢いで成長していました。ハルはその黒い部分を拡大し、無数のモノリスだと分析します。モノリスは木星の大気を変換して自らを複製していたのです。そのことによって木星は比重が増大し圧縮されていきました。
クルー全員がレオーノフ号に移った今、ディスカバリー号のコクピットに残ったチャンドラに、ハルは木星圏に残ってこの現象を観測することを提案します。フロイドはハルの制御遮断スイッチを手に、緊張しながらその会話を聞いていました。最初はハルを騙そうとしていたチャンドラでしたが、すべてを打ち明けディスカバリー号とともにハルも失われてしまうと告白してしまいます。ハルは真実を明かしてくれたチャンドラに感謝し、命令に従うことを約束しました。
そしてディスカバリー号が加速を開始し、チャンドラは名残を惜しみながらレオーノフ号に戻りました。レオーノフ号がドッキングを解除した時、ディスカバリー号の船内では残されたハルにボーマンの声が語りかけて来ます。ボーマンの声は、レオーノフ号への送信アンテナの向きを変え、地球へのメッセージを送るというものでした。
一方、木星の異変は最高潮に達していました。無数のモノリスによって極限まで圧縮された木星で核融合が発生、第二の太陽へと変わったのです。その衝撃波はディスカバリー号を飲みこみます。最後の瞬間、ハルは自分がボーマンと同じ場所に向かうことを知りました。
加速を開始したレオーノフ号もその衝撃を受けますが、なんとか切り抜け、無事に地球への帰還コースに乗りました。
そんな彼らにボーマンからのメッセージが届きます。それは「これらの世界はすべてあなた方のもの。ただしエウロパは除く。エウロパへの着陸を試みてはならない。すべての世界を皆で平和のうちに利用するのだ」というものでした。
フロイドたちは再び冷凍睡眠に入りながら、木星が生まれ変わった新たな太陽「ルシファー」の出現によって、米ソの対立が終了したことを知ります。フロイドは自分の息子にあて、夜のなくなった新たな世界では平和な時が訪れるだろうとメッセージを送りました。
そして長い時が流れ、エウロパにはさまざまな生命が栄えはじめていました。そこには一体のモノリスがあり、やがて出現する知的な生き物との接触を待っていたのでした。

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みんなの感想

ライターの感想

SF映画の金字塔としていまでも色褪せない名作『2001年宇宙の旅』の続編として作られたこの映画、前作が偉大すぎたことで公開当時はさまざまなな批判を受けたものでした。難解と言われた前作から一転、非常にわかりやすい内容で、米ソの対立とそれを乗り越える展開といい、しっかりエンターテイメントしていると思います。
とはいえ、そのわかりやすさや娯楽性がともすれば安っぽく感じられるのもまた事実。また現実ではすでにソ連が崩壊していたり、劇中の文化や登場する機械類など21世紀の今から見るといささか時代遅れな感は否めません。
この辺、やはり20世紀に作られたSFの限界でもあるのでしょう。それでも古びた感じのしない旧作は今観るとスゴイとも言えるのですが……まぁこの辺は、極限まで描写を削ったからでもあるんでしょうね。『2001年宇宙の旅』では登場人物たちの背景や地球の文化風俗といった描写はほとんどありませんでしたから。個人的には飛行士たちの人間くさい描写が好きなので、旧作より本作の方に惹かれます。

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