「ある母の復讐」のネタバレあらすじ結末

ある母の復讐の紹介:2013年製作の韓国映画。韓国で実際にあった事件を映画化。見知らぬ男に愛娘を強姦されたシングルマザー・アジェンマ。刑事の無神経な態度に怒りが爆発した彼女は、娘からの聞き取りと犯人のイラストを手掛かりに、犯人の部屋に乗り込もうとするが…。

予告動画

ある母の復讐の主な出演者

アジェンマ(チャン・ヨンナム)、マ・ドンチョル刑事(マ・ドンソク)、イ・スンヒョン(イ・ジェヒ)、男(ファン・テグァン)

ある母の復讐のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①10歳の娘・ヨンジュが男に暴行され、無残に放置された。ヨンジュは命を取り留めたものの、排泄すらままならない身体に。警察のマ刑事の対応は最悪で、別居中の夫・スンヒョンは世間体ばかり気にする。警察も夫もあてにならないと思った母・アジェンマは自分で犯人を見つけることを決意。 ②娘が描いた絵を手がかりに犯人を突き止めたが、男は悪びれる様子もない。有罪にしても同じことを繰り返すと思ったアジェンマは復讐を決意、夫の歯科医院で拷問して殺した。

【起】- ある母の復讐のあらすじ1

(この映画は時系列が過去と現在を行き来するような形になっています。分かりやすいよう、時系列で並べ替えて説明します)

韓国・ソウル。
中年女性のアジェンマは、高名な歯科医師イ・スンヒョンとの間に10歳の娘イ・ヨンジュを儲けましたが、現在は別居して娘をひとりで育てています。
アジェンマは昔、歯科助手をしていたことがあり、それがスンヒョンとのなれそめでした。
黒ぶち眼鏡をかけた夫・スンヒョンは、世間にも顔が知られている歯科医ですが、世間体を非常に気にかけています。受付の女性を愛人にしており、アジェンマと離婚するつもりです。
夫からの養育費を受け取ってはいるものの、アジェンマは保険会社の仕事をして、女手ひとつで娘のヨンジュを育てていました。
小学校が終わる時には、必ずアジェンマはヨンジュを迎えに行っていました。

ある日、アジェンマは保険会社の取引先との商談が長引きました。商談の最中、娘から着信があったのに気づきつつも、商談相手に言い出せず、アジェンマは電話に出られませんでした。
ヨンジュは同級生の少女・ダビンと別れた後、ひとりで校門に立ち続けました。
そこへ車が通りかかります。
車の主は「ママの知り合いだ」と言って、道案内を頼む振りをしてヨンジュを車に乗せました。そして自宅へ連れ帰ります。
男の家はマンションの一室でした。玄関も壁もビニールで覆うほどの徹底ぶりです。
ヨンジュを部屋に入れて拘束すると、男は床にビニールシートを敷きました。全裸になり、ヘアキャップと手袋をつけたのは、証拠が出ないようにするためです。
そしてヨンジュに性的暴行を加えました。その後、ヨンジュの全身を洗い流し、自分の皮膚が残らぬよう最後にヨンジュの爪を切って、証拠を消します。
床に敷いたビニールシートは片付けました。
男は犯行後ヨンジュに再び服を着せると、赤いスポーツバッグに入れ、道路のごみ置き場に放置します。
ヨンジュはかろうじてバッグから這い出ました。ふとももから血を流して道端でよろけるヨンジュは、通行人の男女に助けられつつも倒れました。
救急車に乗せられたヨンジュは、手術を受けて入院します…。

アジェンマも手をこまねいていたわけではありません。
商談後すぐにヨンジュの小学校へ行きました。ところが娘の姿はありません。
あちこち探してもヨンジュが見つからないことで、アジェンマは警察へ駆け込みました。
娘が6時間前から行方不明だと告げますが、警察署の若い男性警官は「家出かもしれない」と取り合いません。
10歳の娘が家出などするかとアジェンマが言うと「子どもは遊んでいると時間を忘れますからね」と、呑気な対応をされます。

【承】- ある母の復讐のあらすじ2

「いちおう、特徴を書いてください」と渡された用紙に、こまごまと失踪時の娘の特徴、着用していた服、所持品を記入しました。
受理されて終わりになりそうだと感じたアジェンマは「嫌な予感がするので、どうか巡回だけでも頼みます」と警官に告げます。警官は「巡回する」と答えましたが、本当になされたかどうかは分かりません。
その頃、該当する女児が救急車で運ばれたと聞き、アジェンマは病院へ駆け付けました。

緊急手術を終えたヨンジュは、重篤な後遺症が残ります。
将来、子どもを持つことは難しいだけではなく、排便も器具頼みの身になりました。
正常な生活に戻ることは難しく、精神面でもPTSD(トラウマ、心的外傷後ストレス障害)が残ると医者に言われます。
アジェンマは、病床で呆けている娘を前にして、何をどうすればよいか悩みました。別居中の夫・スンヒョンに相談します。
ところがスンヒョンは、娘のヨンジュが運ばれた病院の名を知って「困る」と言い出しました。自分の娘がそんな不祥事に巻き込まれたことがマスコミに知れたら、スキャンダルになるではないかとアジェンマに言います。
「そもそも、娘のことをみていないから、こんなことになったんだ」と責められたアジェンマは、夫のことはあてにならないと思いました。それでも時々、報告は入れます。

娘のヨンジュの事件は、中年男性のマ・ドンチョル刑事が担当になりました。
マ刑事は多忙な身でした。それはマ刑事にかぎらず、ソウルの刑事は1人あたり40~50件の事件を扱うので、ひとつひとつに時間を割いていられないという現実もあります。
アジェンマのマ刑事への第一印象は最悪でした。目の前で別件の電話を取ることを連発し、しかもすべて「お待ちください」ばかり繰り返します。自分の娘の事件も、こんなおざなりで乱暴な対応をされるのかもしれないと、不安ばかり増します。
アジェンマの心配は的中しました。マ刑事はいきなり、娘のヨンジュの病室を訪れると言い出します。
事件の直後なので女性の警官をと希望したにもかかわらず、アジェンマの要望は聞き入れられませんでした。以前、示談金目当てのでっちあげの事件があったのだそうです。
マ刑事はまだ事件のショックから立ち直れていないヨンジュに、次から次へと質問を浴びせます。
「男の顔、覚えてる?」「どんな車に乗ってた?」「どんな景色見えた?」「何分くらい乗った?」「家の周りに何が?」

【転】- ある母の復讐のあらすじ3

「男の家は覚えてる?」「どんなドアだった?」「背の高さは? 身体は大きい? 殴られた?」「知らない人についていくなと母に言われてなかったか? 男が先に脱いだ? 触られた? 触られた時に止めてと言った? 触られて気持ちよかった?」……。
マ刑事はヨンジュの答えなど待つことなく、矢継ぎ早にまくしたてます。
ヨンジュは何も答えられませんでした。それでもマ刑事の言葉に応じるように、脳内に事件当時のことがフラッシュバックします。
後日、婦警が録画しつつ質問をしましたが、それでもヨンジュは沈黙を守りました。
その代わり、ヨンジュは母・アジェンマに対し、手がかりとなる絵を描きます。
絵は、美容室、王冠のマーク、保育園でした。
それを見たアジェンマは、マ刑事にそれを報告しますが、「子どもの供述はあいまいであてにならない」「保育園はソウルに6000以上ある、どうやって絞り込めというんだ」という答えで、マ刑事は捜査をするつもりなど、なさそうです。

夫・スンヒョンは、記者の男性・ファンに嗅ぎつけられます。
ファン記者はスンヒョンに、娘・ヨンジュの担当のマ刑事には4327万ウォン(約413万円)の借金があると告げ、「マ刑事には記者の友人が多いから、気をつけて」とアドバイスしました。ファン記者は思いやって、ヨンジュのことを記事にしないつもりのようです。
スンヒョンは口止め料と捜査の阻止を願い、マ刑事に賄賂を渡しました(犯人が逮捕されると話題になるため、夫はうやむやにしたい)。
それでマ刑事はヨンジュの捜査をのらりくらりとかわすようになります。

マ刑事が行なったのは「過去の容疑者の洗い直し」だけでした。
性犯罪を行なう人物は、捕まってもすぐに出所し、また同じ罪を繰り返すのだそうです。
同じ頃、アジェンマは決意をしました。警察に任せているだけでは犯人の特定に結びつかないと考え、会社の仕事を放り出して(辞職も覚悟して)市内にある保育園を片っ端から訪問します。
保険会社からは「今月に入って契約実績がない」と責められますが、アジェンマにとっては仕事よりも犯人探しのほうが大事でした。
そしてある時、保育園の近くに美容室、王冠のマークの看板がある場所をとうとうアジェンマは見つけました。
マ刑事が絞り込んだ2人の容疑者のうち、1人は赤ずきんの漫画ブログを開設していました。小児性愛用のものです(注:トップページはイラストに日本語が入っているので、日本の漫画のイラストをそのまま載せている模様)。

【結】- ある母の復讐のあらすじ4

容疑者のマンションが保育園、美容室、王冠マークの看板のすぐ近くでした。
この男が犯人だと思ったアジェンマはマ刑事に電話をかけますが、「別の事件で忙しい。月曜まで待て」と言われます。
アジェンマは男の部屋に行き、男と対峙しました。部屋の中がビニールだらけで明らかに怪しいと感じたアジェンマは、逃げ始めた男を「強盗だ」と言って追いかけます。
男は追いすがるアジェンマの顔を殴りますが、それでもアジェンマは執拗に追跡しました。白昼堂々、追走劇を繰り広げる男女の姿がパトカーの目に留まり、警官2人が男とアジェンマを捕まえます。
パトカーの後部座席で、男がアジェンマの耳元でこっそり囁きました。
「イ・ヨンジュか。お前の娘も楽しんでた。証拠はあるのか。大事に育てろ、また犯してやるぞ」
この証言こそがなによりの証拠でした(ヨンジュという名を知っていた)が、物証は出ていないのです。立証できず、仮に物証が出て有罪になっても、すぐ出所できるということもあり、男は余裕綽綽でした。
アジェンマは頭に血が上り、パトカーの中で男を殴り始めました。パトカーが停車して警官2人がアジェンマを制止する隙を縫って、男は逃走します。

男の部屋をマ刑事の指揮の下、科学捜査班が調査を始めましたが、証拠が出るかは分かりません。
マ刑事はアジェンマに怒っていました。「勝手な都合で動かれたら困る」と怒鳴ったマ刑事は「勝手にしろ」と言います。
「勝手にしろ」…つまり「好きにしろ」、そのようにアジェンマは捉えることにします。
なによりも、アジェンマは男を許せませんでした。有罪にしたところで何年かで男は出所し、世間に野放しになるのです。
そう考えたアジェンマは、自分で男に復讐をしようと考えました。
便利屋を雇い、金を積んで依頼します…。

男は早くも次のターゲットを物色していました。ひとりで歩く少女を狙おうとしているところを、2人の便利屋が拉致します。
便利屋の1人が夫・スンヒョンに、アジェンマが受付女性に似せた服装で監視カメラに映るようにし、男を歯科医院に運び込みます。
歯科医院の診察台に男を拘束すると、口を固定し、麻酔なしで奥歯を抜きます。さらに歯を削っていきました。
最後の仕上げに、血液が凝固しなくなる薬を舌に注射すると、アジェンマは男を置き去りにします。男が娘をスポーツバッグに入れて、ごみ置き場に放置したように。
男は口から大量の血を流し、死にました。

後日。
夫・スンヒョンの歯科医院で男が死体で見つかった事件は、監視カメラの映像で夫と受付女性の愛人の仕業ということになりました。刑事1人あたり40~50件の事件を抱えているので、ろくに捜査もされないまま夫と愛人は逮捕されます。
マ刑事は賄賂の件が露見し、立件されました。
アジェンマは男への復讐を果たしました。それでもなお思うのです。
「この事件がすべて嘘ならいいのに。過去に戻りたい」と。
復讐を果たして立ち去るアジェンマを、便利屋が見送ります。

みんなの感想

ライターの感想

…時系列をわざわざ複雑にする必要、ないのに。この映画は時系列を変えたことで、却って鑑賞しづらくなったケース。
幼女が暴行される痛ましい事件を扱ってはいるが、ヨンジュが実際にひどい目に遭っている直接的なシーンは一切ない。
が、終盤の犯人を歯科医院で拷問するシーンは、けっこう痛そう。それにしてもこの犯人、虫歯が一本もなく白くてきれいな歯!(どうでもいい話題)
復讐は果たしたんだろうが、あまり報われた感じもないし。
むしろ、ソウルで6000も保育園があることや、刑事が抱える事件の数の多さに驚いた。

映画の感想を投稿する

映画「ある母の復讐」の商品はこちら