「ひかりをあててしぼる」のネタバレあらすじ結末

ひかりをあててしぼるの紹介:2016年12月公開の日本映画。2006年に東京都渋谷区の路上でバラバラ死体の右手だけが発見された、実際の殺人事件を元に描く。捜査の末、死体の身元は近くの高級マンションに住む谷中浩平と判明。その事件の容疑者として浮かんだのは、浩平の妻・智美だった…。

予告動画

ひかりをあててしぼるの主な出演者

谷中浩平(忍成修吾)、谷中智美(派谷恵美)、木下恵美(桜井ユキ)、浩平の愛人(Erina)、浩平の愛人その2(江口亜衣子)、合コンの男(川連廣明)、父(真田幹也)、豊永巧(永山たかし)

ひかりをあててしぼるのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①2006年、東京都渋谷区のごみ置き場で男性の右腕が発見、近くに住むエリートサラリーマン・谷中浩平のものと発覚。妻の智美は行方不明。 ②合コンで知り合った2人はすぐ結婚、しかし夫の浩平は智美に暴力を振るうようになる。離婚を切り出された智美は浩平を撲殺、バラバラにして廃棄。

【起】- ひかりをあててしぼるのあらすじ1

〝これは実話をもとにした物語である
実際の事件は2006年に東京都渋谷区で起こった
殺人の現場になったマンションは、某所に未だ現存している〟

…2人の少女がクローゼットの中に隠れています。
「ここかな~」という声がして、扉が開きました。父がみおろしています…。

2006年某日。
東京都渋谷区の路上のごみ捨て場から、人間の右腕が突きだしているのが発見されました。
その腕は近所に住む若い男性・谷中浩平31歳のものと発覚し、行方が分からなくなっている妻・智美30歳が容疑者として報道されます。

その智美の妹・恵美28歳のところへ、浩平の親友である豊永巧30歳が訪ねてきました。
これが終わったら自首するつもりだからと告げると、巧は話を聞いてほしいと恵美に言います。
以後、巧が恵美に話をするという形で、物語は進んでいきます。

〔Chapter1 肌だけは本当〕
妹の恵美は、浩平とのなれそめを2つ年上の姉・智美から、「大学時代に知り合った」と聞いていました。実はそこからして、嘘でした。
浩平と智美は、合コンで知り合いました。しかもその日のうちに意気投合し、肉体関係になります。
浩平は合コンで「法律事務所で働く弁護士」と嘘をついており、智美はその財産を目当てに近寄ったようです。浩平は実際のところは弁護士を目指したものの、合格できていませんでした。
智美は渋谷の一等地に、マンションを借りていました。おしゃれなマンションに住むのが智美の夢で、高額な家賃を払ってでも住みたくて、先月やっと引っ越してきたばかりです。
関係を持った後、浩平が智美のマンションに転がり込みました。
その後、浩平と智美は入籍をします。知り合ってわずか数カ月後で、結婚した時には智美は妊娠していました。

浩平と智美は、親しい仲間だけを集めて入籍の祝いをします。
そこで妹の恵美は、巧と顔見知りになりました。
浩平と智美が知りあうきっかけになった合コンに巧も参加しており、2人の一部始終を知っています。
合コンの時に巧も智美にひとめぼれをしました。しかし浩平と付き合っているのを知ると、陰で2人を見守ります。

おしゃれな智美の部屋で、おしゃれな立食パーティー。
表面上はセレブリティな新郎新婦に見えますが、それは薄皮一枚のものでした。

〔Chapter2 入り口が開いた〕
浩平が弁護士だと思ったので智美は結婚したのですが、結婚後に弁護士は嘘だと知ります。
智美はてのひらを返したように冷淡になり、子どもなんて産めるわけがないと堕胎を考えました。

【承】- ひかりをあててしぼるのあらすじ2

浩平が止めようと土下座をします。浩平は子どもを産んでほしいようでした。
それでも智美の気が変わらないと知ると、浩平は「金の問題だけか?」と質問します。自分に経済力がないだけが、堕胎の理由なのかと問い詰めます。
智美は本音を語りました。子どもを産むことで、「女としての自分の人生」が終わると、智美は言います。
それを聞いた浩平は、思わず智美の顔を殴りました。殴った後、すぐ謝ります。
しかしそれでも智美は最終的に、堕胎を決断し、決行しました。

これがすべての始まりでした。
最初は、妻の智美の方が立場が上です。
智美はまだ独身時代に貯めた貯金が残っており、経済力という意味でも智美の方が優位でした。

結婚後、浩平は通信講座で猛勉強をし、外資系の証券会社へ就職を果たします。
それでも智美はまだ用心深く、浩平にさらに資格を取得するよう勧めました。
家で勉強する浩平を置いて、智美は外に出かけます。
帰って来た智美の服の匂いをかぎ、浩平は智美の浮気を疑いました。顔を拳で殴りつけます。
智美は「警察、呼ぶから」と言いつつも、通報しませんでした。
警察に訴えて「セレブな夫婦」が破綻していることが、ばれるのが嫌だったからです。
浩平の方も浮気をすることにしました。智美の留守中に、若い女性を家に呼びます。

〔Chapter3 むらさき色〕
入籍のお祝いのパーティーの頃から、すでに暴力は始まっていました。
パーティーの後、浩平は智美に「巧に色目使ってたろ」と因縁をつけます。
夫婦だけになると、浩平は智美を容赦なく殴りました。智美の全身には、むらさき色の痣ができています。
智美はクローゼットに逃げて、中で泣きます。

智美の携帯に巧から着信がありました。「巧くん」と親しげなデジタル表記を見てまた浩平は怒り、智美に殴る蹴るの暴力を加えます。

巧が2人の家を訪問し、智美の身体の痣に気付きました。
巧は浩平に電話しますが、浩平は他の女性と会っていて、電話に出ません。
巧は「病院行こう。恵美ちゃんに、来てもらおうか」と言いますが、智美は首を縦に振りませんでした。
それをおして智美を病院へ連れて行く度胸が、巧にもありませんでした。
事態を間近で見て知っていながら、巧は怖くて介入する勇気が持てません。

〔Chapter4 人形は笑わない〕
浩平をマンションの前で待ち伏せした巧は、浩平を問い詰めますが、むしろ「お前は智美を好きなんだろ」と切り返されます。

【転】- ひかりをあててしぼるのあらすじ3

「年収が急に倍以上になったから、俺のことをねたんでいるのか」とも、浩平は巧に言いました。
部屋で口論を始めた浩平と巧を、智美が制止します。

巧が去った後、智美は浩平にビールをさっと出しました。
この頃には、浩平の立場の方が上になっています。高給取りになった浩平に対し、結婚退職した智美は経済的にも浩平に頼るようになっていました。
浩平は「悪いのは智美だ」と言い、ビールを智美の頭からかけると、また殴る蹴るの暴力を振るいます。

いつになくひどい暴力を振るったので、智美が気絶しました。浩平は巧に電話をかけ、呼び出します。
浩平は巧に、大学を出て10年経過してようやく税金を払える身分になったことを言い、警察への通報はやめてくれと訴えました。
それをおして警察に知らせようとする巧に、「2人分の人生を背負えるか」と詰問し、巧はためらいます。
「自分でも何をやっているのかと思うが、気付いたら殴っている」と浩平は言います。
通り魔とかなんとか誤魔化して、病院へ連れていってくれと言い、治療費を渡した浩平は、気絶した智美を託しました。巧は智美を車に乗せます。
ところが智美は車中で意識を回復し、病院に行かないまま戻ってきました。
「私が死んじゃったら、あなたの楽しみもそれまでよ」と智美は浩平に言います。
暴力を振るわれる智美は、時々、高らかに笑っていました。

常人には理解しがたいことですが、暴力を介してどうやら浩平と智美は夫婦たりえているようでした。
浩平は智美を殴ることで、智美は浩平に殴られることで、いわば「共依存」しあう仲になっていました。
浩平と智美は見守っていてくれと、巧に頭を下げて頼みます。

〔Chapter5 私を閉める〕
しかし徐々に浩平は、智美を見ると暴力を振るってしまう自分が怖くなります。
別の女性と浮気もしていました。とうに、智美との生活は破綻しています。
そこで巧を同席させ、浩平は智美に離婚を切り出しました。
「別れれば、お前も自由になれる」と口にします。

智美は離婚話に逆上します。
「さんざん人のことを縛っておいて(束縛する、という意味)、なんだよ自由って」と言い、今度は智美が浩平に暴力を振るい始めました。
そして「別れないから」と宣言します。

浩平と智美の間に立つのに、巧は疲れていました。「心配するのをやめた」と浩平に言います。
巧がつい肩入れしてしまったのは、昔、酔った父から巧と母も暴力を受けていたからでした。
もし本当に智美と離れるなら、うちに来いと巧は浩平を誘います。合い鍵を渡しました。
浩平は素直に従い、巧の家に身を寄せます。

【結】- ひかりをあててしぼるのあらすじ4

巧は浩平の代理として智美に頭を下げ、離婚届を出しました。
その巧の姿を見て、智美は「期待してんでしょ」と言います。
離婚してフリーになった智美に巧が接近するのではないかと、智美は言いました。
「あんたも私を殴りたいんでしょ。全部分かってる」と言うと、智美は巧をありったけの言葉で罵倒しました。罵倒することで、巧から攻撃的な気持ちを奮い立たせようとします。
あげく、色仕掛けをしてきた智美に対し、巧は思わず反射的に智美の首を絞めかけました。
途中で正気に戻った巧は、やっと浩平の気持ちが理解できたような気がして、急いで智美の元を立ち去ります。

浩平は何日か、巧の部屋で過ごしました。巧の部屋にいる浩平は、昔の自分を取り戻したようでした。

〔Chapter6 明けない夜〕
渋谷のマンションに、浩平が着替えを取りに帰りました。
避難所のクローゼットに腰かけて見ていた智美に、浩平は「なんで俺に殴られてもらってた?」と質問します。
智美は「あなたなら分かるでしょ」と切り返しました。
浩平の背後に回った智美は、台所に並べたワインボトルの1つを手に取り、浩平の後頭部を殴りつけます。
倒れた浩平に、何度も何度もワインボトルを振りかざし、「痛い?」と聞きながら殴り続けました。ゆっくり、繰り返し、何度も、です。
「お父さん」と言いながら殴りました(これがオープニングの、少女2人と父に関係してくる。詳しくは後述)

会社にいる巧に電話して呼び出した智美は、浩平の遺体を倒したクローゼットに収納していました。クローゼットはさながら、棺のような形態を模していました。
「あんたと不倫関係でバレたからやってたって言ってやるから」
そう脅した智美は、巧にホームセンターで園芸用の土とノコギリを買いに行かせます。
園芸用の土は、浩平の血を吸わせるためのものでした。
クローゼットの中に土を染み込ませ、白線で印をつけると、クローゼットごと智美は浩平の遺体をばらばらに切断します。
巧はその様子を、呆然と見守っているだけでした。
「誰かを助けたいと思うこと自体が、暴力だったのかもしれない」と巧は思います。

〔Chapter7 わたしだけ〕
…クローゼットに隠れた少女2人は、寒さに震えていました。そこへ父が娘を探し当てて、クローゼットを開けます。
姉・智美の腕をひっぱり、引きずり出そうとした父を、妹の恵美が「どうして私じゃないの?」と牽制します。
ひるんだ父親は、暴力を振るわずにその場を去りました。
(暴力を受けていたのは、幼少期の智美と恵美の姉妹)
妹・恵美にかばってもらった智美は、「今更どうしようもないよ。けど嬉しかった、ありがとう」と答えます…。

犯行後の智美はごみ捨て場に浩平の腕を捨て、別の部位をタクシーで運んでいました。
車中で、幼少期の姉妹の思い出を振り返る智美は、笑顔を浮かべています。
タクシーの運転手が「においませんか?」と聞きますが、智美は「そう?」と答えます。
タクシーは車がひしめく都会の車線を、いつまでも走ります…。

みんなの感想

ライターの感想

11年前の事件「渋谷エリートバラバラ殺人事件」をもとに作られた作品。
大都会のマンションの一室で、妻が夫をバラバラにしたと大きな話題を呼んだので、うっすら記憶に残っている人もいるのでは。
実話ベースということで、だからこの映画も動機とか殺人に至る経緯とか、頭を捻るシーンが多い。
暴力を振るわれながらも妻が離婚に同意しなかったり、浩平が暴力を振るう相手が妻だけに限定されていたり。
浩平の親友・巧の行動も不可解なところが多い。なので映画の評価は分かれると思う。

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