「アンブレイカブル」のネタバレあらすじ結末

サスペンス映画

アンブレイカブルの紹介:2000年公開のアメリカ映画。映画『シックス・センス』に続いて、M・ナイト・シャマラン監督、ブルース・ウィリス主演のサスペンス。タイトルのアンブレイカブルは「破壊不可能」「不滅の肉体を持つ者」という意味で、主人公の性質を指している。

予告動画

アンブレイカブルの主な出演者

デヴィッド・ダン(ブルース・ウィリス)、イライジャ・プライス(サミュエル・L・ジャクソン)、オードリー・ダン(ロビン・ライト)、ジョセフ・ダン(スペンサー・トリート・クラーク)、マティソン医師(イーモン・ウォーカー)、ケリー(レスリー・ステファンソン)、13歳のイライジャ(ジョニー・ヒラム・ジェイミソン)、ベビーシッター(ミケリア・キャロル)、ノエル(リチャード・カウンシル)、ジェンキンズ(ジョーイ・ペリロ)

アンブレイカブルのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①フィラデルフィアで起きた列車脱線事故で唯一の生存者・デヴィッドは、イライジャという骨形成不全症という先天的疾患を持つ男と会う。イライジャはミスター・ガラスというあだなを持ち、自分と対極の立場、決してケガや病気をしない人物(英雄)がいるのではないかと考えていた。 ②デヴィッドは指摘通りケガをしたことがなかった。自覚したデヴィッドはイライジャに言われるまま、正義のヒーローとして活躍しはじめる。人生の指針を示してくれたイライジャと握手したデヴィッドは、列車事故などの数々のテロがイライジャによって行なわれたことを知った。

【起】- アンブレイカブルのあらすじ1

〝平均的な漫画本(コミック)は1冊35ページ、コマ数124。
1冊1ドル(約111円)から14万ドル(約1560万円)以上のものも。
米国での購読部数は1日17万2000部。
年間6278万部異常に及ぶ。
平均的な収集家は3312冊所有。
すべてを読むのに人生の1年を費やす。〟

…1961年。
フィラデルフィアのアパートで、世にも奇妙な赤ちゃんが生まれます。
赤ん坊の名はイライジャ。男児ですが、胎内にいた時から両腕両足ともに骨折していました…。

アメリカ・ペンシルベニア州フィラデルフィア。
ニューヨーク発フィラデルフィア行きの列車『イースト・レイル177号』が脱線事故を起こしました。
その列車に乗っていたデヴィッドは、目が覚めた時、自分が病院にいることに気付きます。
担当したデュービン医師に、過去の病歴や持病、列車の席を矢継ぎ早に質問されたデヴィッドは、乗っていた列車が脱線事故を起こしたことを聞かされました。
乗客乗員132名のうち、目下のところ生存者は2名です。その1人はデヴィッドです。
もう1人は頭がい骨が割れ、左半身は挫傷の重態でした。
デュービン医師がデヴィッドに複雑な視線を向けているのは、2つの理由からでした。
1つは、あと数分の後にデヴィッドが唯一の生存者になるからで(重態の乗客は助かる見込みがない)、もう1つは、デヴィッドがかすり傷ひとつない無傷だからです。
待合室に集まった遺族らも、デヴィッドに奇異の目を向けました。マスコミがデヴィッドを囲み、一斉にフラッシュが焚かれます。

実のところデヴィッドは今まで、朝起きると必ず得体のしれない悲しみに襲われていました。
それは、自分がどこにいるか分からない、自分はここにいていいのかなどの、根源にまつわるものです。
大学時代の恋人・オードリーと結婚し、結婚生活も12年を数えました。2人の間にはジョセフという息子もいます。
それでもデヴィッドは「何か違う」という違和感を覚えていました。
それが元で、いつしか妻・オードリーとも感情がすれ違い、息子のジョセフともしっくりしません。
デヴィッドが列車に乗っていたのは、別居を考えていたからでした。フィラデルフィアを離れてニューヨークで住むため、仕事を探しに行っていたのです。仕事は見つかっていませんが。

後日、列車事故の追悼会が開かれます。
参加したデヴィッドの車のフロントガラスのワイパーに、封筒が挟まれていました。
封筒は『リミテッド・エディション』という店の名が書かれており、中身をあけると『あなたは今までの人生で、何日病気になりましたか?』というメッセージが書かれていました。
ふと気になったデヴィッドは、大学のスタジアムの警備員の勤務先に、今までの病欠を聞きます。上司のノエルはそれを賃金アップの要求だと解釈し、5年間の勤務で欠勤はゼロと答え、週給40ドルアップすると答えました。

…1974年、西フィラデルフィア。
13歳のイライジャは、すぐ骨折することから、同級生に『ミスター・ガラス』というあだなをつけられていました。
骨折が怖くて外出したくないイライジャを、母が説得します。
今克服しないと、一生怯え続けると言った母は、家を出た道の向こうにあるベンチに、プレゼントを置いたと告げ、早く取りに行かないと誰かに横取りされると言いました。
イライジャはこわごわ、外へ出ていきます。
紫の包装紙を開くと、中から出てきたのは『アクティヴ・コミックス』という漫画でした。
母がやってきて「その漫画をたくさん買ったのよ。外に出るたびに、1冊ずつあげる。ラストはびっくりするそうよ」と囁きます。

【承】- アンブレイカブルのあらすじ2

イライジャは成長して、『リミテッド・エディション』という漫画のコレクター・ギャラリーの店を持っていました。イライジャなりのこだわりがあり、漫画のイラストの描きおろしイラストは芸術作品だと思っています。
デヴィッドは封筒を頼りにして、『リミテッド・エディション』を訪れました。息子のジョセフと共に訪ねて来たデヴィッドに、イライジャは自説を展開します。
イライジャは骨形成不全症という先天的な疾患を抱えており、ある種類のたんぱく質が作れず、骨密度が非常に低く折れやすい体質でした。
過去に54回も骨折したというイライジャは、「もし自分が人間のある一方の端の存在であるならば、反対側の存在の人間もいるのではないか」と思うようになっていました。
イライジャのように些細なことでも骨折する人間がいれば、その反対で「決して病気やケガをしない人間」もいるのではないかと考えたのです。
コミックを読んで慰められたイライジャは、その説を信じていました。
先日の列車事故で、唯一の生存者だったデヴィッドが、漫画のヒーローや英雄にあたるそれではないかと考えたイライジャはデヴィッドに説明します。
しかしデヴィッドは違うと否定して帰りました。

イライジャはデヴィッドに興味を持ち、大学のスタジアムにやってきます。
デヴィッドは警備員の仕事をしている時に、「何かの映像」を見る瞬間がありました。
直感で、迷彩色のジャケットを持った男が銃を所持しており、乱闘騒ぎを起こすと思ったデヴィッドは、ボディチェックを始めます。
ボディチェックを始めると、デヴィッドが予見したとおり迷彩色のジャケットの男は列から離れ、去っていきました。
それを知ったイライジャは「罪を犯そうとする人間を見抜く力だ」として、デヴィッドに備わっているのだと訴えます。
裏付けを取りたいイライジャは、迷彩色の男性を追跡しました。地下鉄の階段で声をかけ、階段を降りる最中に、イライジャは足を滑らせて階段を落下してしまいます。
薄れゆく意識の中、目撃した迷彩色の服の男が立ち去る(関わり合いたくないから逃げた)その腰に、銀色の銃がささっているのをイライジャは見ました。
イライジャは全部で14か所を骨折し、2か月の車椅子の生活を余儀なくされます。

デヴィッドの妻・オードリーはリハビリ療養士の仕事をしていました。
イライジャは理学療法センターを訪問し、オードリーにデヴィッドのことを質問します。
オードリーは夫との馴れ初めを「大学時代に付き合っていた。夫はアメフトの選手だったが、交通事故で選手生命が絶たれた」と言います。
デヴィッドが事故で負傷していたとなると、イライジャの説が成り立たなくなります。
またオードリーはリハビリという仕事面から、交際していたデヴィッドが選手であることを嫌っていました。
イライジャはデヴィッドのことを詳しく聞こうとし、オードリーはイライジャを不気味に思います。

息子のジョセフはイライジャの話を聞いて、すっかりその気になりました。
地下のトレーニングルームで重量挙げをする父のところへ来ると、重りを増やします。それでも父は重量挙げができました。
今までデヴィッドの最高記録は113kgでしたが、160kgも持ち上げられました。
それを見たジョセフは、父が英雄かもしれないという期待に満ちます。

【転】- アンブレイカブルのあらすじ3

ジョセフがケンカをして、デヴィッドが迎えに行きました。
まだ小学校低学年のジョセフは『リミテッド・エディション』でイライジャの話を聞いてから、「父がヒーローだ」という説に夢中になっていました。デヴィッドはそれを、やんわりと否定します。
ところで、ジョセフの通う学校はデヴィッドの母校でもありました。
デヴィッドは恩師の女性に「大昔、あなたが原因でプールの設備を変えた」と言われました。その時のことは、小学校に怪談として今でも伝わっているそうです。
怪談の内容は「5分間プールの底に沈んでいた少年は、ひっぱりあげた時に死んでいたらしい。しかしその後生き返ったらしい」というものでした。
「今でも水が怖い?」と聞かれたデヴィッドは、肯定します。
息子の喧嘩の原因は、弱い者いじめをする少年を止めたことからでした。「だって正義のヒーローってそうあるべきでしょ」と言うジョセフは、父がヒーローであると信じており、その息子として恥じないよう生きるべきと思っています。

ジョセフが家で銃を持ち出して、父のデヴィッドを撃とうとしました。
デヴィッドは「もし撃ったら、父は家を出てニューヨークへ行く」と言い、ジョセフを制止します。
列車事故がきっかけで愛情を再確認した妻・オードリーは、デヴィッドにやり直したいと言っていました。デヴィッドも、毎朝起きると悲しみが襲うのは以前のままですが、妻とやり直したいと思っています。

イライジャは、デヴィッドがアメフトの選手をやめるきっかけとなった交通事故を調べます。
結果、車の事故で同乗していたオードリーは足を骨折していました。
デヴィッドがアメフト選手であることを喜ばしく思っていないことを知るデヴィッドが、車の事故を言い訳にして選手を辞めたのではないかと推測します。
(これは正解。デヴィッドはこの事故の時、やはりかすり傷ひとつ負っていない)
家族が再びうまくいきはじめたデヴィッドは、イライジャがあれこれ干渉するのを嫌いました。
そこで、「子どもの頃、肺炎で1週間入院していた」と告げます。
イライジャはそれでも考え抜き「ヒーローのたった一つの弱点。それが水なのだ」という結論に達します。

デヴィッドは認めざるをえなくなりました。
イライジャの言うとおりだったのです。今までデヴィッドはかすり傷ひとつ負ったことがなく、唯一小学時代にプールで溺れたくらいでした。
(注:これも先の怪談からいくと、プールから引き揚げられた時には死んでいたのに復活したということは、不死身でもある?)
イライジャが『ミスター・ガラス』と呼ばれ、些細なことで骨折する弱い身体の持ち主とすれば、その対極的な存在、ヒーロー的な存在なのがデヴィッドでした。否が応でも、デヴィッドは認めないとならなくなります。
デヴィッドはイライジャに電話をかけ、「もしそうだとしたら、僕は何をすればいいのだろう」と質問しました。
イライジャは「人がいるところへ行け。そして救うのだ」と言います。ヒーローとして悪と戦えという意味です。

【結】- アンブレイカブルのあらすじ4

言われたとおり、デヴィッドは駅の雑踏へ行きました。
人通りの多い場所で両手をこころもち広げて立っていると、両脇を通る人と接触します。
接触した相手が罪を犯す場合、それが脳裏に映像として浮かびます。
赤い服の女性はこれから宝石をこっそり盗むつもりです。黄色い服の男性は、差別的な言葉を車から吐き、相手の人にものを投げつける犯罪をするつもりです。
緑の男性は婦人を暴行するつもりでした。
オレンジの服の男性は、これからある家に忍び込み、男性を殺す予定です。
殺害を予見したデヴィッドは、レインコートを着用して、駅の清掃員である男性のあとをついていきました。そして部屋に拘束されている女性2人を解放します。
寝室にもまだ女性が1人拘束されていました。助けに行ったデヴィッドは背後から襲われ、プールに突き落とされます。
しかしなんとかプールから這い出たデヴィッドは(唯一の弱点を克服した瞬間でもある)、犯人と格闘し、背後からはがいじめにして犯人を気絶させ、助けました。
そのまま現場を立ち去ります。

これまでデヴィッドが朝起きた時に悲しみを感じていたのは、生きる意味が分からなかったからです。
それをイライジャに教わり、ヒーローとして活躍したデヴィッドは、その夜、初めて満足を得てオードリーと共にぐっすりと眠ります。
翌朝も悲しみを感じることなく目覚めました。
起きて来た息子のジョセフは、自分の両親が仲良く会話しているのを見ます。
デヴィッドがジョセフに朝刊を示しました。そこには『正体不明の男 子供たち2人を救う』とありました。
「お前は正しかった(お前の言う通り、父は英雄だった)」と言うと、デヴィッドは口の前に指を立て、内緒にするよう示します。
ジョセフは父がやっぱり英雄だったと満足し、感激して涙を流すとともに、秘密にしようと決意します。

自分の生きる道筋を教えてくれたイライジャへ感謝の念を告げようと、デヴィッドはイライジャが開く展覧会へ行きました。
そこでイライジャの母と会ったデヴィッドは、悪者には2種類あると聞きます。力で戦う悪党と、頭脳で戦う悪党です。
イライジャと和解したデヴィッドは、イライジャに求められて握手をしました。
その時、デヴィッドは映像を見ます。
過去に起きた飛行機墜落事故、ホテルの大火災、デヴィッドが見つかるきっかけとなった列車事故…3つの大きな事件は、すべてイライジャが仕組んだものだったのです。
イライジャも、デヴィッドが感づいたことを察していました。「一番怖いのは、自分の居場所や存在価値が分からないこと。それは、耐えがたく恐ろしい」と言います。

デヴィッドが毎朝悲しみに暮れるのと同じように、イライジャもわが身がなぜこのように生まれついたのか、ずっと考えながら生きていました。
そして、自分が悪者になることによって、ヒーローを見つけようとしたのです。
「お前が何者か分かった。この身体にも意味がある」と言い、イライジャは去りました。

〝デヴィッド・ダンの通報により、警察は
3大テロの物的証拠を発見。
イライジャ・プライスは重度精神障害者施設にいる。〟

(という結末ではあるものの、イライジャは満足していると思われる。
最後の握手のシーンはイライジャから求めたもの。イライジャは自身の罪が暴かれることも分かったうえで握手を求めた。
ヒーローだけでは存在しえず、必ずヒーローを際立たせるべき悪党が存在すべきで、イライジャはデヴィッドと対極の立場であることを認識させることにより、満足を得た。
イライジャが行なったことは当然犯罪ではあるものの、自身の存在意義を確認するためのもので、結果的にデヴィッドという存在を見つけたから、イライジャに悔いはない)

みんなの感想

ライターの感想

映画『シックス・センス』に続いてM・ナイト・シャマラン監督とブルース・ウィリスのコンビです。
シックスセンスを見た人はシャマラン監督とブルースならば、また超常現象をモチーフにしたストーリーなのかなと思うかもしれませんが、まさにその通りなのですが今作にはテーマがあるように思います。
自分が何物なのか、なぜそうなったのか、わからないうちは正体不明の恐怖が自分を襲い、自分が何物であるのかが理解できた、そして何をなすべきなのかもわかった、その時、人はどうするのかといった事が描かれているようです。

ライターの感想

じわじわくる作品。派手なアクションはないし、大きな事件というほどのものもない。
そういったものをもし期待して見ると、この映画は肩透かしかもしれない。
この映画ではイライジャがいうとおり、「コミックも歴史などと同じで、どこかで誰かがかつて体験したことが下敷きとなっているのではないか」という前提のもと、作られている。
そのうえで、ヒーローが存在するか否かという話へと展開していく。
ヒーローという自覚もなく中年まで生活してきた男が、何か足りないものを感じており、それがイライジャと出会うことで覚醒して行くもの。
イライジャがいなければデヴィッドは自分がヒーローだと気付かなかった。
しかしイライジャこそがヒーローを見つけ出すために、過去にいくつも罪を犯してきた人物だと知る。
このラストは哀しいけれども、静かにじんわりきいてくる。

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