「コントラクト・キラー」のネタバレあらすじ結末

コントラクト・キラーの紹介:殺し屋に自分自身の殺人を依頼したアンリ。その直後に一目ぼれした女性と恋に落ち生きる希望を見つけるが、魔の手は忍び寄っていた…。
日本でも人気の高いフィンランドのアキ・カウリスマキ監督が、サスペンスの本場英国を舞台に描いたサスペンス悲喜劇。1990年の作品で、今は亡きThe Clashのジョー・ストラマーもゲスト出演し貴重な歌声を披露している。

コントラクト・キラーの主な出演者

アンリ(ジャン・ピエール・レオ)、マーガレット(マージ・クラーク)、殺し屋(ケネス・コリー)、ギタリスト(ジョー・ストラマー)、ハンバーガー屋店主(セルジュ・レジアニ)

コントラクト・キラーのネタバレあらすじ

【起】- コントラクト・キラーのあらすじ1

フランス出身の中年のアンリは、イギリスの水道局で真面目に働いています。友人も恋人もいないアンリは人と接するのが不得手で、職場でも孤立していました。
ある日部長に呼び出されたアンリは驚きの通告を受けます。役所の民営化による人員整理が行われ、外国人労働者が対象だというのです。正式な雇用契約がないアンリは、無情にもその場で解雇されました。15年間の勤務の礼にと渡されたのは金時計1本だけでした。
その夜アンリは首吊りをするためのロープとフックを金物屋で買い、アパートの管理人に1週間後の荷物の処分を依頼します。早速部屋の壁にフックを打込みロープをかけて首を吊りますが、フックが外れて失敗しました。今度は一酸化炭素中毒で死のうとコンロからガス漏れさせますが、何故かガスが止まります。ガス会社がストライキを決行したのでした。

次の日コントラクト・キラー(契約の殺し屋)の存在を新聞で知ったアンリは殺人を頼むため、貯金を下ろし金時計も売ります。退職金代わりの時計はたった5ポンドにしかなりませんでした。情報屋でもあるタクシー運転手に殺し屋のいる酒場へ連れて行ってもらうと、取り壊しの進む廃墟のような一帯に残されたバーでした。酒を飲まないアンリはジンジャーエールを注文し、運転手から聞いた合言葉を発します。すると2人組の男たちがアンリに近づき、別の部屋に案内しました。
ボスの部屋に通されたアンリは金を渡し、自分の殺人を依頼します。ボスは気が変わったら早く連絡するようアンリに促しました。手下の2人組は顔を知られてしまったため、臨時雇いの殺し屋が用意されることになります。

【承】- コントラクト・キラーのあらすじ2

翌日アンリは部屋で殺し屋の到来を待ちますが、なかなか現れません。夜になっても殺し屋が来ないのでアンリは、“向かいのパブにいる”とアパートの入り口にメモを貼って店に行きました。
紅茶を頼んだアンリは酒しかないと店員に言われ、やけくそでウィスキーとタバコを頼みます。意外にも酒にハマったのかアンリは大酒をくらいタバコをふかしていると、薔薇売りの美女・マーガレットが店にやって来ます。酔って大胆になったアンリは、一目惚れした彼女を誘い一緒に酒を飲みました。普段は無口なアンリですが会話が弾みます。2人は互いに電話を持っておらず、マーガレットは自宅の住所をコースターに書いて渡しました。そんな2人の様子を、アンリのメモを見た殺し屋が店の外から眺めていました。
部屋に戻ったアンリはメモが無くなっていることに気付き、酔いも一気に覚めます。屋上から侵入した殺し屋の足音が部屋中に響き、アンリは部屋を飛び出しました。しかしホテル代も持ち合わせていないアンリは、夜明けまで歩いてマーガレットの部屋へ向かいます。再会した途端2人はキスをしました。

アンリは殺し屋に追われている事情をマーガレットに伝え、君に出会ったことで死にたくなくなったと心境を告げます。それを聞いたマーガレットは、アンリは依頼をキャンセルしに行くこと、自分がアンリの荷物を部屋に回収することを提案します。
マーガレットの案通りにアンリは殺し屋のいた酒場へ出掛けますが建物は取り壊され跡形もなく、殺し屋に連絡する術を失ってしまいます。一方マーガレットはアンリの部屋の近くで張り込みしていた殺し屋に後をつけられ、アパートの場所を知られてしまいました。アンリの居場所を掴んだ殺し屋は、銃を取りに行くために自宅に戻りますが、咳込んで吐血し体調に不安を感じます。

【転】- コントラクト・キラーのあらすじ3

夜、タバコを買うためにアンリが部屋を出た間に部屋に殺し屋が侵入します。怯えるマーガレットの横で殺し屋は銃にサイレンサーを装着し、アンリの帰りを待ちました。アンリがタバコとマーガレットへ贈る花を買って部屋に戻り、ドアが開く音がします。殺し屋が動き出すと、マーガレットが背後から花瓶で殴り殺し屋を気絶させました。2人は部屋を飛び出し、場末の安ホテルに身を寄せ愛し合いました。

知人の医者に体を診てもらった殺し屋は、癌で余命1,2カ月と宣告されます。その頃アンリは顔を隠すためにおもちゃのサングラスを買いました。サングラスをしてバーへ出掛けたアンリは、殺し屋の手下の2人組を見かけ後を追います。すると彼らは宝石店で強盗していて、アンリに驚いた1人が誤って店主に銃を発砲してしまいます。2人はアンリに銃を持たせて逃走し、防犯カメラに映ったサングラス姿のアンリは強盗犯として新聞に写真が掲載されました。
マーガレットは仕事で寄ったバーで殺し屋に遭遇したうえに、彼が読んでいた新聞でアンリの事件を知ります。慌ててホテルに戻るとアンリの別れの手紙が残され、マーガレットはショックで泣きました。当のアンリは電車に飛び込もうとしますが、結局できませんでした。

次の夜仕事を終えたマーガレットがホテルに戻ると、フロントの老夫がハムステッドの墓地でアンリを見かけたと教えてくれます。情報を聞いたマーガレットは早速ホテルを出ますが、その頃には殺し屋はホテルまで辿り着いていました。
マーガレットは墓地近くにあるプレハブ小屋のフレンチバーガーの店で食事をします。客からは顔が見えない厨房で働いていたのはなんとアンリで、マーガレットの声を聞いた彼は思わず客席に出てきました。店の裏で寝泊まりさせてもらっていたアンリは、マーガレットと共に夜を明かしました。

【結】- コントラクト・キラーのあらすじ4

翌朝マーガレットは海外へ逃亡しようとアンリに持ちかけます。祖国を捨てるのかと案じるアンリに、労働者階級に祖国などないとマーガレットは言い切りました。2人は夜9時に駅で落ち合うことにします。

その夜宝石を転売しようとしたあの2人組が真犯人として逮捕されたと報道され、駅にいたマーガレットは新聞でアンリの無実を知り喜びます。
殺し屋の部屋に別れた妻との間に設けた娘が家事を手伝いに来て、痩せた父を心配しました。殺し屋は僅かな財産を娘に渡し、もう来るなと冷たく追い払います。最後の仕事を遂行しようとしていました。
アンリがバーガー店を出ようとした所に殺し屋が現れます。店主はアンリを庇い裏口から逃げさせました。殺し屋は店主を殴り飛ばし、先回りをしてアンリを追い詰めます。癌だと告白した殺し屋は、自分は負け犬で人生はくだらないと言い残すと、アンリに向けていた銃口を自らに向け自身を撃ちました。

マーガレットは駅へ向かうタクシーを急がせていました。奇遇にも運転手は殺し屋のボスです。そこへ突然アンリが現れタクシーが急ブレーキを踏むと、アンリの目の前で止まりました。アンリは死にません。マーガレットが車の外へ飛び出しました。
バーガー店の店主はと言えば何とか無事で、タバコを咥えて遠くを眺めていました。

みんなの感想

ライターの感想

独特の間合い、不器用な人物像、逃亡劇、突然の恋、人情、労働者階級の苦悩、優れた音楽…とアキ作品の魅力が全て詰まったような内容に+サスペンス。コツコツと響く殺し屋の足音にとてもハラハラさせられました。
幸せと不幸の数は誰でも同じだと聞いたりしますが、だとすればアンリの幸せは人生の後半に訪れるのでしょう。死ななくてよかった、いや、彼は生かされたのですね。いい映画でした。

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