「ゴールデンスランバー」のネタバレあらすじ結末

ゴールデンスランバーの紹介:2010年公開の日本映画。人気作家・伊坂幸太郎の同名ベストセラーを、「フィッシュストーリー」の中村義洋監督が堺雅人を主演に迎えて映画化。首相暗殺の濡れ衣を着せられた主人公の逃避行を描く。

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予告動画

ゴールデンスランバーの主な出演者

青柳雅春(堺雅人)、樋口晴子(竹内結子)、森田森吾(吉岡秀隆)、小野一夫(劇団ひとり)、キルオ(濱田岳)、岩崎英二郎(渋川清彦)、保土ヶ谷康志(柄本明)、轟静夫(ベンガル)、樋口伸幸(大森南朋)、凛香(貫地谷しほり)、佐々木一太郎(香川照之)

ゴールデンスランバーのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①金田首相が暗殺され、何も知らない一介の宅配ドライバー・青柳雅春に濡れ衣が着せられた。青柳は2年前にアイドルを助けて地元では有名人となっている。逃亡した青柳は周囲の協力を得て逃げおおせた。 ②青柳の協力者は「森田、晴子、カズ、七美(トイレと言って晴子を草むらへ導いた)、キルオ、凛香&マネージャー、整形外科医、児島警官、保土ヶ谷、岩崎、矢島、轟親子」、応援者「両親(昭代&平一)、カズの恋人・亜美」、敵対者は「小梅、佐々木警視正、大串、近藤、鷲津、海老沢」

【起】- ゴールデンスランバーのあらすじ1

デパートのエレベーターの中に仲のよさそうな両親・樋口伸幸と晴子と、その娘・七美が乗り込みます。エレベーターには帽子を目深にかぶった男性が先に入っていました。
樋口一家は3階で降りますが、伸幸は晴子に「キルオはさっきのエレベーターの人のように、ごく身近なところにいるかもしれない」と言います。
キルオとは1~2年ほど前からここ宮城県・仙台市に出没する連続刺殺事件の犯人の通り名です。キルオは犯行時に「びっくりした?」と被害者に聞くそうだと、伸幸は晴子に話しました。
七美が少し遅れてやってきます。
伸幸は現在東京へ単身赴任しており、週末の休みを利用して仙台の妻子の元へ戻ってきていました。
東京へ戻る伸幸を見て、娘・七美は「パパ次いつ帰って来るの?」と質問します。晴子が「ピーマン食べられるようになったらね」と言うと、七美は「じゃあ帰って来なくていいよ」と答えました。晴子は「クールだねえ」と苦笑します…。
(注:実はこのエレベーターのシーンは時系列ではラストシーンでもある。伊坂作品ではよくあること。あえて冒頭に記載する。またラストで「遅れて来た七美が何をしていたか」に言及する)

総理大臣が野党から初めて選出となりました。総理大臣となった金田貞義首相は、仙台で凱旋パレードをする予定です。
青柳雅春は、ごく平凡な30歳の宅配便ドライバーの男性です。他のドライバーと違うところがあるとすれば、2年前の事件で有名になっていることくらいです。
故郷である仙台に帰省中の女性アイドル・凛香が自宅マンションで襲われた時に、配達に訪れた青柳がその暴漢を倒して救ったのです。
事件はマスコミに大きく報道され、青柳は一躍「時の人」になりました。青柳は大学時代の同級生・森田森吾に教わった唯一の柔道の技「大外刈り」を決めただけなのですが、マスコミは英雄だと騒ぎたてました。そのため、事件から2年が経過してもなお、青柳は芸能人ばりに仙台で顔を知られていました。
その日、青柳雅春は大学時代の同級生・森田に釣りに誘われ、釣りのフル装備をして待ち合わせ場所に行きます。
久しぶりの再会に喜ぶ青柳ですが、森田は沈んだ様子でした。
大学時代、青柳は青少年食文化研究会、通称:ファーストフード友の会に所属しており、サークル仲間の森田、小野一夫(カズ)、晴子といつも4人で仲良く行動していました。
森田の突然の誘いに驚きながらも喜ぶ青柳ですが、森田は自分の車に青柳を乗せると、後部座席に置いてあったペットボトルの水を勧めます。青柳は迷うことなく口にしました。
森田は青柳に「人間の最大の武器は、習慣と信頼だ」と言います。
助けたアイドル・凛香とやったのかと聞かれた青柳は、否定します。
大学時代のことを思い出しながら、青柳は襲ってくる眠気と戦いますが、しばらく眠ってしまいました。
うたたねから目覚めると、森田は横でiPodを使ってビートルズの『ゴールデン・スランバー』を聞いています。この曲はビートルズのアルバム『アビイ・ロード』に収録されたポール・マッカートニー作の曲で、「キャリー・ザット・ウェイト」→「ジ・エンド」、アンコール・ナンバーの「ハー・マジェスティー」と続くメドレーのエンディングを飾る曲です。
大学時代によく4人で聞いたことを青柳が指摘すると、森田は自分がペットボトルの水に睡眠薬を入れて青柳を眠らせたことを話しました。
「昔、故郷へと続く道があった(曲の歌詞の一節)。帰るべき故郷は、俺には大学時代のあの頃だ」と言った森田は、自分の近況を語り始めます。
森田は大学卒業後すぐに結婚し、息子も生まれて今ではもう小学生です。
その森田の妻がパチンコ中毒に陥り、借金を作って多重債務者になりました。金を返すのに疲労困憊した森田に、ある話が持ちかけられます。
それは「ある仕事に協力すれば、借金は帳消し」というものでした。そしてその「ある仕事」とは、「青柳雅春を自分の車に連れ込み、午後12時半まで車で寝かせておけ」というものでした。
そこまで一気にまくしたてた森田は、青柳に「つい最近、誰か接触してこなかったか。ビラまきさせられなかったか」と青柳に質問します。
ビラまきこそしませんが、青柳には心当たりがありました。ネットカフェで話しかけてきた若い女性・井ノ原小梅と親しくなり、一緒にラジコンヘリをして遊ぶ仲でした。
「お前、オズワルドにされるぞ」と森田は言います。
オズワルドとはジョン・F・ケネディアメリカ大統領を暗殺した男の名リー・ハーヴェイ・オズワルドのことです。ケネディ大統領を暗殺した実行犯とされていながら、その直後にオズワルド自身も暗殺されたため、本当にオズワルドがケネディを殺したのかは長年の謎です。
それでもまだ理解できていない青柳に、森田は必死で言い聞かせます。
青柳は2年前にアイドルを助けて、ちょっとした有名人物になっています。そして今日は金田首相パレードの日で、森田の車の少し後ろの車道でそのパレードが行なわれています。
「たぶん金田はパレードの最中に暗殺される。頼む、青柳、疑ってかかれよ! 俺が差し出した水なんか飲むなよ!」と森田は青柳に訴えます。
それを裏付けるかのように、背後で爆発音が聞こえました。
森田は「この車にも爆弾が仕掛けられている。さっき確認した。素人の俺ですら爆弾と分かるようなものが車の下に取り付けられている」と言うと、青柳に「逃げろ!」と叫びます。
爆発は背後で起こったのに、制服警官が2名、森田の車へ近付いてきており、しかも青柳を見ると威嚇発砲してきました。
警官2名が森田の車の横にさしかかった時に、森田の車が爆発炎上します。警官たちは爆発に巻き込まれました。青柳は「なんだよ、これ」と言いながら、わけも分からない状態で商店街の細い路地を必死に逃げ始めます…。
(森田が聞かされていたのは指示内容のみ。但しそこから森田は推理して上記の結論に至り、巻き込んでしまった青柳に聞かせて逃亡を幇助した。森田は死んだが任務を遂行したので、森田の妻子は借金から解放されると思われる)

あれだけ森田に疑ってかかれと言われましたが、青柳はまだ仲間を信じたい気持ちです。
商店街を抜けて逃げ出した青柳の携帯に、小梅から着信がありました。今から遊びにおいでよと誘われた青柳は、小梅の部屋を訪問します。
部屋に入ってテレビをつけると、首相暗殺のニュースが報道されていました。パレード開始15分後に爆発が起きたそうですが、その直前に首相の真上にラジコンヘリが飛んでいたのが、映像で確認できます。
それを見た青柳は、まさかという思いで小梅の部屋を振り返ります。部屋にはたくさんのラジコンヘリが置かれていました。もしここで自分が殺されたら最大級の容疑者で、しかも物証まで揃っているわけです。
小梅から再度電話がかかり、部屋に来たかと質問されました。肯定しながら、青柳は小梅のアパートの向かいのマンションの屋上から見ていました。
小梅の部屋に、警官隊が突入するのが見て取れます。
13時40分、金田首相の死亡が確認され、殺人容疑に切り替わりました。ただちに宮城県警本部長・大杉憲司と警察庁総合情報化の警視正・佐々木一太郎が、会見を開いて仙台の封鎖を決定します。
そもそも警察庁が出てくるのが早すぎます。ここも本当は不自然なのです。
ヨドバシカメラでそのニュースを見た青柳は、PSPとワンセグチューナーを購入しました。これで出先からでもテレビ放送を確認できます。
次に青柳があてにしたのは、大学時代からの友人・小野一夫(カズ)です。
大町西公園前の100円バスの停留所で電話をかけると、ノイズがひどく(注:盗聴されているから)しかも現在地を聞かれました。
バス停で横にいた女性が、友人らしき男性に声をかけられます。首相の事件でバスが動いていませんでした。青柳もそのカップルに車に乗せてもらいます。
立ち去る時、先ほどまでいたバス停に黒ずくめのスーツ姿の男たちが到着したのが見えました。
カズ宅へ直接乗り込んだ青柳は「やったんすか?」と言われて否定します。
カズが質問したのは「アイドルの凛香とやったのか」という意味でした。それを知った青柳はこんな時にと苦笑しながら「やった。お礼したいからとホテルのスイートルーム取ってくれて、一晩中、『死んじゃう死んじゃう』って」と答えます(注:真相は後に)。
容疑者として、テレビで自分の映像が公開されました。教科書倉庫の屋上で、ラジコンヘリを操縦している青柳の姿が公開されます。
カズに電話がかかり、通話後のカズは様子が変化します。これから彼女が来るから、近くのファミレスへ行っていてくれと青柳に頼みました。
指定されたファミレスで待っていると、黒い車に乗った黒ずくめの男たちが降り立ちます。青柳が裏手から逃げようとすると、そこには黒ずくめの背広姿の男・大串が1人で立っていました。大串はおもむろにヘッドホンのような耳栓をすると、笑いながらライフルで青柳を撃ってきました。今度は警告なしです。 この映画を無料で観る

【承】- ゴールデンスランバーのあらすじ2

青柳は車の陰に隠れてカズに電話しました。カズは「こいつら、やばい。逃げろ」と言います。カズの電話を取り上げて、別の人物が「マンションに来るか、交番に出頭するか、選ばせてやる」と言いました。
青柳はカズのマンションにたくさんの警官が張っているのを見てもう1度電話をし、電話の相手・佐々木一太郎警視正(顔が出てくる)に「国分町にいる。今からバスに乗って仙台を出る」と告げます。
警官たちがそこへ向かったので、青柳は単身カズの部屋に乗り込みました。そして、殴られて気絶しているカズと、佐々木を見ます。
佐々木は「明日、顔写真が公開される。君がラジコンヘリを買った姿が店から提供され、河原で操縦している君の姿がホームビデオに映っている。お前は有名人なので普段以上の騒ぎになるだろう」と言い、自首する機会を与えているのだと言いました。
青柳は佐々木と共に車に乗り込みますが、どうにかならないものかと内心考えます。指名手配されるまでに出頭という形を取れば、後のストーリーは同情的な背景を作るように情報を操作してやるとも、佐々木は言いました。つまり青柳が犯人になることは決定しているのです。
愕然とする青柳は逃げようとしますが、取っ手はダミーで車に閉じ込められていました。運転手は先ほど自分を暗殺しようとした大串です。
その時、白い車が正面衝突して来ると、小柄でパーカーのフードをかぶった男が現れました。側転で銃弾をよけた男は、大串の肩にナイフを刺すと「びっくりした?」と聞きます。キルオです。
ライフルを発射した大串を見て、交番の警官が「動くな」と言いながら銃を構えました。大串は警官を撃って殺します(目撃者を始末した)。
しかしその隙に、青柳は逃げていました。

とうとう青柳が全国緊急指名手配になります。それをネットカフェで見ながら青柳は頭を抱えていました。自分の勤務先・仙台運送のホームページから、いちばん大きな段ボールを選び、集荷予約を入れます。
ネットカフェにいた青柳にキルオが声をかけました。「こないだあいつ(大串)にぶっ殺されそうになったんだよ。今日も逃げてきたから二連敗」と無邪気に話すキルオは、全国緊急指名手配の青柳の映像を見て「え、お兄さん、首相殺しなの? 握手してください」と感激します。
一緒にネットカフェを出た青柳は、キルオの正体を図りかねました。ふと見た連続刺殺犯人の指名手配の似顔絵を見て、キルオが「似てないよね。キルオはもっと目が丸くておでこが広くて童顔だよね」と言うのを聞いて、目の前の相手がそのキルオだと知ります。
キルオは青柳をある父子の家に案内しました。その家の主・鎌田昌太と昌夫はバイクで日本一周をするのが夢で、キルオがサイドカーつきのバイクをプレゼントすると喜んで、現在は日本一周の旅の途中だそうです。
キルオはやってないという青柳の言い分を信じました。みんな英雄が転ぶのを見るのが好きだもんねと言います。
そもそも、金田首相は就任当初から政界では疎んじられていました。本来は海老沢克男幹事長が次期首相の最有力候補者だったのですが、「脱アメリカ、脱永田町」と声高に叫ぶ金田が首相に選ばれます。政界では金田首相は厄介者でした(注:映画では最後まで黒幕が何かを明らかにはしないが、この幹事長・海老沢が大黒幕で、そのために青柳が無実の犯人に仕立て上げられたと思われる)。
勧めたカップラーメンをためらいなく食べた青柳に、キルオが「毒でも入ってるかも」と指摘しますが、青柳は「俺の残された武器は、人を信頼することなんだ」と答えます。
キルオは毒を入れていませんでしたが、青柳の体力回復のために睡眠薬を盛っていました。青柳は襲ってきた眠気に対し「ゴールデンスランバー=黄金のまどろみだ」と言います。
キルオは見知らぬ人物(まだ死体が見つかっていない人名義)の携帯と護身用のナイフを渡すと、いい案が思い付いたら連絡するからと言いました。最後に、青柳に着替えろと言うと立ち去ります。その日はずっと、青柳は釣りの格好をして逃げていたからです。
青柳は大学時代の夢を見ました。カズが大学の知人から聞いた、ホテル代がない時に使う車に晴子を連れ込むと、告白をした時の夢です。その車はずっとくさむらに停められており、バッテリーはとうにあがっているボロ車ですが、バッテリーを交換すれば使えるかもしれません。車の車種の話題になり、CMソングでカローラと分かりました…。

時間を半日ほど巻き戻して、この日の昼間。
青柳の大学時代の元恋人・晴子は、現在は青柳と別れて伸幸という男と結婚し、七美という娘もいます。
昼間、娘の七美がベランダからパレードを見たがった時、爆発音が聞こえました。夫・伸幸は心配して2日後の今週末に戻って来るそうです。
「パパいつ帰って来るの?」という七美の問いに「きゅうりが食べられるようになったら」と答えると、七美は「じゃあ帰って来なくていいよ」と言います。晴子は「クールだねえ」と苦笑します。
しばらくすると続報が入り、青柳の全国緊急指名手配の情報が流れました。晴子は驚きます。
七美は手配された青柳の写真を見て「この人、悪者に見えないよ。かっこいい。七美、好き」と言い、晴子は「親子だねえ」と言います。
翌朝、晴子はカズに電話をかけます。
カズの電話に出たのは女の声でした。慌てて切ろうとする晴子に「晴子さんですよね」と相手が言います。
晴子はカズの入院先を聞き、娘・七美と共に仙台病院センターへ駆け付けました。
カズはバツイチの子持ち女性・亜美と付き合っています。亜美の息子は辰巳で、七美と同じくらいの年齢でした。辰巳と亜美は遊び始めます。
亜美が部屋を訪ねてカズが倒れているのを見つけた時、まだ少しカズは意識があり、青柳と警察のことを話していたそうです。
晴子に地元警察・近藤が話しかけ、青柳が連絡してくるかもしれないから電話番号を教えてくれと言いました。
同じ頃その病院内のロビーでは、入院患者の田中と保土ヶ谷が話をします。両足を骨折して病院にいる保土ヶ谷は「俺だったら地下を使うね。下水道ってのは、どこの街でも走ってるからさ」と言います。
汚水が流れていると指摘した田中に「下水道には二種類ある。厳密に言うと、雨水を集める雨水管と、便所の水の汚水管だ」と保土ヶ谷が説明しました。裏稼業の保土ヶ谷はその手の情報に詳しいのだそうです。
青柳が大学時代、轟煙火という花火屋でバイトしていたニュースが流れていました。轟煙火の社長・静夫は「爆弾に使われた黒色火薬は轟煙火から仕入れたものではないか」というマスコミの取材に対し保安管理はきちんとしていると答えます。
…実際、青柳らが大学時代の頃から既に花火を上げる手配には、パソコンが導入されていました。青柳らが手伝えるのは、打ちあげる花火を入れる筒を運ぶことくらいです。

翌日、逃亡2日目。
朝一番に集荷に現れた岩崎英二郎は、今はもうその商業ビルにある事務所は全て移転していると思いながらも、指定された集荷があるのでやってきました。そして隠れている青柳を見つけて驚きます。青柳は、日本一周の旅に出ているバイク親子の父の服を借りて着用しています(ライダーみたいな恰好)。
岩崎は「お前には借りがある」と言いました。青柳が有名になった時、青柳をネタにしてキャバクラ嬢を口説いて成功したそうです。岩崎は既婚者でした。
青柳が「浮気を奥さんに告げ口するぞ」と言うと「無事に逃げ切ってからにしろ」と言います。岩崎も青柳の無実を信じてくれました。
配達トラックの荷台に乗り込んだ青柳は、PSPでテレビ番組を見ながら作戦を練ります。
佐々木警視正が言ったとおり、証拠は次々に現れました。ラジコンヘリを購入する姿や、河原でラジコンヘリを飛ばす青柳の姿が映っています。
しかしいずれも青柳の身に覚えのないことで、そっくりさん、影武者が撮られているものと思われました。
影武者…青柳はあることを思い出します。
それはアイドル・凛香のお礼の時のことでした。凛香にホテルのスイートに招待された青柳は、マネージャー付きで一晩ずっと、凛香とテレビゲームをしていました。「死んじゃう死んじゃう」というのは、テレビゲームでの格闘バトルの話です。
その凛香が仙台に腕のいい整形外科医がいて、ハリウッドの芸能人が自分の影武者作りに来日したらしいと言いました。その話をした後、凛香自身は整形疑惑を否定します。

【転】- ゴールデンスランバーのあらすじ3

その腕のいい整形外科医が、青柳の影武者を使って証拠の映像を作った可能性はあります。
助かる道はないかと考えた青柳は、KHB『突撃! ナマイキTV』のプロデューサー・矢島に電話をかけてみました。
矢島は「青柳という証拠を見せろ」と言います。というのも、何人も青柳と名乗る人物がいたずら電話をかけているからです。しかし皆いずれも殺害を認めており、自分がやったと息巻くばかりで、青柳のように「容疑を否定した」人は初めてだそうです。
「証拠を見せろ」と言われた青柳は考えて、加茂団地で騒動を起こすことを矢島に告げます(注:はっきりと描かれてはいないが、最終的に矢島が青柳を信じることになったきっかけは、ここだと思われる)。
岩崎が「俺はお前を警察に引き渡す」と言い、青柳は頷きました。
青柳は、岩崎を人質に取って加茂団地の敷地内に入りこみます。岩崎も青柳も宅配ドライバーなので、この団地に入れば車は通行不能と知っているのです。そして10号棟裏の金網が開いていることも知っていました。
警官隊に囲まれた青柳は、銃を向けられているのを見て「撮影されてるぞ!」と警官に言います。そう、実は警官隊らは青柳を射殺してもいいと命令されていました。しかし団地の住民が一斉に携帯で写真を撮っているのに気づき、発砲をためらいます。
その間に青柳は逃げました。(そして団地で騒動を起こしたことで、KHBテレビの矢島も青柳を信じることにした)

大学時代、青柳と晴子は付き合っており、カズも森田も知るところでしたが、別れも突然やってきました。「小さくまとまんなよ」というシーマンの言葉が晴子の胸を衝いたのです。
晴子は青柳に不満がありませんでしたが、常に自分を立てようとする一歩引いた青柳を物足りなく思っていました。花マルのように「よくできました」は貰えるだろうが、「たいへんよくできました」という間柄ではないと思っていたのです。
残念だとは思いながらも、青柳は晴子の別れ話を受け入れます…。
加茂団地の騒動を見た晴子は、自動車販売店へ行き、車のバッテリーを買います。車種を教えろと言われ、CMソングでカローラと店員に分かってもらいました。
バッテリーを持ってあの草むらへ行きますが、刑事・鷲津の尾行がついています。
鷲津が草むらにまでついて来ようとしますが、七美が「お母さんトイレ」と言いました(七美も協力した)。トイレなのでついてこないでくれと頼みながら晴子は去りますが、鷲津はそれでもついて行こうとします。
その時、鷲津めがけて自転車が近づき、ナイフを抜いて刺すと「びっくりした?」と言いました。鷲津は死に、キルオは鷲津を運転席に運んで置いておきます。
くさむらの車の運転席に座った青柳は、エンジンがかからないのを確認して「俺は犯人じゃない 青柳雅春」というメモを残しました。しょぼくれながら立ち去ります。
そこへ青柳が持つ携帯に電話がかかってきました。「その背中、寂しすぎますって」というキルオの声を聞いて、青柳は見ているのかときょろきょろします。
「動きますよ、車。あとで人が来て、バッテリー交換してたから、動くんじゃないですか」とキルオが言い、青柳は車へ戻りました。セルモーターを回してみると、今度は回りかける音がします。自分のメモに「だと思った」という走り書きがつけ加えられているのを見た青柳は、エンジンがかかった時、今は亡き森田に「自動車のエンジンがかかっただけで、人って泣くのかよ」と呟きます。
その頃、草むらから戻ってきた晴子と七美の周りを自転車で大きく旋回しながら「白ヤギさんからお手紙ついた」と歌います。そして晴子が去った後、にやっと笑いながら自分にしか聞こえない声で「青柳さんからお手紙ついた」と歌いました。

…大学時代のことを思い出します。轟煙火の打ちあげた花火を見ながら「花火はいろんな場所でいろんな人が見ているけれども、違う場所で思うことは同じかもしれない」「些細なきっかけで、人は同じことを思い出すのかもしれない」という話がなされました。
轟煙火の社長・静夫の息子は、大学卒業後も東京で就職を決めており、その年の社長はちょっぴりセンチメンタルなのです。

動き出した車を運転している青柳に、キルオが「その車、目立ちますって」と注意します。そしていい方法を思い付いたと言いました。
手がかりとして偽者を捕まえればよいのだと言ったキルオは、整形外科医と知り合いでした。そして、もうその偽者の居場所を掴んでいました。青柳は仙台病院センターに行きます。
仙台病院センターではキルオが先回りしていました。病院裏手に着いた青柳を案内しながら、自分は整形した顔なのだとキルオは告白します(似顔絵が似ていたから整形した可能性高し)。
だから整形外科医を知っていたと説明したキルオは、隠したい人物を病院に入院させておくのはいいプランだと指摘した後、謝らなくてはならないと言いました。
「青柳さんを捕まえたい人たちが張ってる罠ってあると思うんだよね。で、偽の情報を流してくる可能性もあるって。そして僕が手に入れたのは、偽の情報だったんだ。ごめん」
キルオは先回りして、情報が偽か本物か確認してくれていました。そして偽だと突き止めたのです。
整形外科医から聞いた病室には、キルオが殺した男の遺体がありました。遺体はサイレンサー(消音器をつけた銃)を握っています。つまり偽の情報で近づいた青柳を迎え討とうという罠だったのです。
「これは相当でかい背景があると思いますよ。国家とか権力とか」と言ったキルオは、対処する方法は逃げるしかないと言いました。
壁を背に座りこんだキルオの腰から、血が染み出てきました。キルオは相手を殺しましたが、男もキルオの腰を撃っていたのです。
なぜここまで面識のない自分を助けてくれたのかと聞いた青柳に、「気まぐれで助けようとしたのが運のつきだった」とキルオは笑うと、「あー、びっくりした」と言って息絶えました。
キルオの携帯に電話があります。「三浦くん?」という言葉に、キルオの本名が三浦という苗字だと青柳は知ります。
電話の主は整形外科医でした。偽の情報だったと、時間差で教えてくれるつもりでした。
整形外科医は電話に出たのが青柳と知ると、どうやって逃げるのかと聞きますが、青柳は答えずに切ります。
病室を出て階段を下りていた青柳は、入院患者の保土ヶ谷に会いました。両足を骨折して入院している、下水に詳しい男です。「あんちゃん、詰んでんだろ(逃げ場がなくなってるだろう、という意味の将棋用語)」と言った保土ヶ谷は、青柳に下水が2種類あると説明し、雨水管の方は晴れていれば水がなく通行可能だと教えました。そして連絡先を知らせて、「死んだら逃げたことになんねーぞ」と言います。
青柳は病院から出て再び逃げ始めました。入れ代わりに、晴子が病院へ戻ってきます。
カズの意識が戻りました。カズは花火の思い出の話をし、音で反射的に目が花火の方をむいたせいで、青柳と晴子が初めてキスするところを見逃したと話します。
「ニュースは嘘ばかり」と、カズは周囲であったことを話し始めました。
カズは首相爆破事件のすぐ直後に「青柳から接触があったら通報するように」と警察から言われていたそうです。そんな早期の段階で犯人の特定など出来る筈がないと思っていると、当の青柳から電話がかかってきたので動揺してしまい、そうこうしているうちに青柳が家に来てしまったと告白しました。
青柳の忘れものをカズは見せます。それはビートルズの曲の入ったiPodです。厳密には青柳のではなく、死んだ森田のものですが、カズは当然知りません。
「昔は帰る道があったのに」とカズは言い、曲のメドレー(最初に記述したとおり、『ゴールデン・スランバー』はメドレーの1曲)は解散してばらばらになってしまったビートルズのメンバーを、ポール・マッカートニーがつなげたかったのかもしれないと言います…。

日没直後。立ちションをしている青柳は、警邏中の交番巡査に見つかりました。慌てていて、咄嗟に大外刈りで倒します。
初老の警官・児島安雄は気絶し、その間に手錠で手首を拘束し、さるぐつわを噛ませて後部座席に置いたものの、青柳は児島の扱いに困っていました。信じてもらえないと思いつつも「犯人じゃないんです。俺の偽者を作っていたんです」と呟きます。

【結】- ゴールデンスランバーのあらすじ4

PSPのテレビで、埼玉にある両親の実家が映されました。青柳の父・平一がマスコミのインタビューに答えています。
父・平一は息子・雅春が犯人ではないと断言し、息子に向かって「ちゃちゃっと逃げろ」と言いました。それを見て青柳は思わず泣きそうになりますが、先に後部座席の児島が号泣したので、びっくりした青柳は泣きそびれます。
児島のさるぐつわだけ外すと、青柳は児島に昔話をしました。父は正義感が強く、昔から痴漢が最も嫌いで、子どもだった青柳に書き初めで「痴漢は死ね」と書かせたそうです。
児島は、「電話を使うなら逆探知されないよう30秒以内に」と言いました。言った後、これはひとりごとだと付け加えます。
保土ヶ谷に青柳から電話がかかり、その通話内容に「青柳」という苗字を聞いた七美が、保土ヶ谷に話しかけました。そして母・晴子に保土ヶ谷は「あんた、あの犯人と知り合いなの」と聞きます。
晴子は学生時代の知り合いと言い、保土ヶ谷は「なら俺は、最新の知り合いだな」と答えて笑いました。「あのあんちゃん、イチかバチかの大勝負に出るんだと」と言った保土ヶ谷は、晴子と情報交換をします。
青柳の「大勝負」とは、KHBのテレビ局のプロデューサー・矢島と連絡を取り、テレビ局の報道の前で警視正・佐々木太一郎と会うというものでした。テレビカメラの前では迂闊なことはできないだろうというのが、青柳の計算です。
その待ち合わせ場所まで、なるべく捕まらないように行きたいと考えた青柳が、保土ヶ谷に連絡を取って協力を得ました。保土ヶ谷は晴子を連れて、倉庫に行きます。
実は保土ヶ谷は両足を骨折していませんでした。ギプスをはめているのはハッタリです。(注:なぜ保土ヶ谷が入院しているのかについて、映画本編では触れられないが、「偽者を隠すために病院はうってつけ」というキルオの発言から鑑みて「保土ヶ谷も追われているので潜伏している」のではないか)
本物のマンホールは60kgですが、全くそっくりの軽い偽物のマンホールを保土ヶ谷は持っていました。晴子と保土ヶ谷はマンホールを交換しに行きます。
交換したマンホールにはスプレーで花マルマークをつけました。
青柳はプロデューサー・矢島、保土ヶ谷に連絡を取った後、佐々木一太郎に電話をし、「1人で来てくれればおとなしく捕まる」という交換条件をつけます。そしてKHB独占取材という形でテレビ局も呼びました。
青柳ほど甘く世の中を見ていない晴子は更に仕掛けを考えて、保土ヶ谷に持ちかけます。
青柳は児島を解放した後、花マルマークのマンホールの雨水管を伝って移動をします。途中、懐中電灯や雨水管の地図の資料、イヤホン&マイク(テレビ局に会話が聞こえるため)、iPodが入ったビニール袋を手に入れます。
KHBのテレビを見ていた保土ヶ谷は、狙撃部隊が配置されたのを見ました。同じ入院患者の田中いわく「麻酔銃を撃ち込むらしいっすよ」と言われ、計算外のことが起きたと思います。
いよいよ晴子のプランを採択すべきだと思った保土ヶ谷は、晴子に指示し、さらに青柳に電話をしました。
晴子は轟煙火の息子・一郎が自分を迎えに来たのを見て、東京で就職した息子が後を継いだのだと知ります。
晴子と一郎は偽マンホールを持って、ある仕掛けをしていました。スナイパー・大串が見とがめ、呼び止めます。晴子は大外刈りで倒そうとしましたが無理で、逆に大串に暴力を振るわれて倒れました。大串はマンホールの中を覗きこみます…(※)。

KHBの独占取材の下、待ち合わせ場所の勾当台(こうとうだい)公園のステージに現れた青柳は、両手を上げて投降した後「やってません」と言いました。テレビ放送でその一部始終が流れます。
青柳は目の前のステージの左斜め前方に、花マルマークのマンホールがあるのを見つけました。
青柳が喋ろうとしますが、不意に放送の音声が途切れ、続いて映像も見えなくなりました。テレビ局に近藤刑事率いる警察が入りこみ、放送の邪魔をしたのです。
放送されないのは、当然のことながら「陰謀」です。この隙に青柳を殺し、口封じにしようと佐々木警視正は考えていました。狙撃部隊に命令を下します。
その時、唐突に仙台の夜空に花火が上がりました。花火は1つだけではなく、連続して上がります。
(※のところ)覗きこんだ大串は、あがる花火に吹き飛ばされました。花火はマンホールを使って打ち上げられました。皆は仙台の夜空に上がる花火を見上げ、カズも病室から花火を眺めます。
これこそが轟煙火&晴子&保土ヶ谷の作戦でした。花火があがって意識がそれた一瞬をついて、青柳は花マルマークのマンホールに飛び込んで逃亡を図ります。
一瞬の後、気づいた佐々木警視正は急いでマンホールを開け、降りている最中の青柳に発砲しました。そして下水管の出口を見張るよう、手配します。
青柳は発砲されましたが、自分が生きていることに驚きました。弾は左胸に当たっていましたが、そこに入ってあったiPodに貫通して止まっていました。「人間、生きててナンボだ」という森田の声が聞こえた気がしました。
青柳は雨水管を走り、出口から広瀬川にダイブします。
その反対側には整形外科医の手配で迎えに来ていた、アイドル・凛香とマネージャーが待機していました。凛香は手を差し伸べると「やっと恩返しになったかな」と言います。
助けたものの、凛香とマネージャーは「整形、やってません」と否定します。

…後日。
仙台港に身元不明の遺体が打ち上げられ、それが青柳のものだというニュースが流れました。青柳が被疑者で、被疑者死亡のまま書類送検され、事件はいちおうの解決をみます(身元不明の遺体は恐らく青柳の偽者)。
海老沢が首相になりました。
…2か月後。
警察の聴取を受けた轟は「青柳に脅されたのだ」の一点張りです。警察サイドは轟に執拗に尋問しますが、脅されたの一点張りで轟は通すと「ぶっちゃけた話、どう思ってるの?」と逆に轟は警察に質問し返します。
警察の一部の者にとっても、今回の事件の犯人が青柳ではないと考える人もいることでしょう。警察庁が動き始めるのが早すぎですし、犯人特定も早すぎます。シナリオがあったのだろうと思う人たちはいるようですが、表立って言える人もいません。
埼玉の実家で青柳の両親は、嫌がらせの手紙を日々受け取っていましたが、事件も2か月が経過して、母・昭代も父・平一も慣れてきました。そして嫌がらせ手紙も減ってきました。
ある日、差し出し人不明の手紙がやってきました。カミソリが入ってないことを確認した後、封を開けた昭代は、平一を呼びます。
中に入っていたのは「痴漢は死ね」の書き初めでした。息子の生存を知った両親は泣きながら喜びます。
宅配ドライバー・岩崎が帰宅すると、妻・美千代に浮気を咎められました。なんでも昼間、見知らぬ男が訪ねてきて「あなたの旦那さんはキャバクラ嬢と浮気した」と言って帰ったそうです。それを聞いた岩崎は「ロックだなあ」と喜びますが、妻・美千代に「浮気してるんだろうが」と蹴られました。蹴られてもなお、岩崎は笑っていました。
サイドカーの鎌田親子が帰ってきました。それを見た青柳は、その場を立ち去ります。ドアノブには、クリーニングから返ってきた服が吊られていました(逃亡時に使った服を返却している)。
さて、冒頭のシーンに戻ります。
デパートのエレベーターの中に仲のよさそうな両親・樋口伸幸と晴子と、その娘・七美が乗り込みます。エレベーターには帽子を目深にかぶった男性が先に入っていました。
樋口一家は3階で降りますが、晴子は入った瞬間に、帽子を目深にかぶった男が「整形した青柳だ」と気づきます(整形外科医に頼んで顔を変えた)。
それは「エレベーターの開ボタンを親指で押していたから」でした。ドアチャイムを押す時の青柳の癖で、それを知る晴子は、顔を変えてもそれが青柳だと分かったのです。
「人間の最大の武器は、習慣と信頼だ」の「習慣」があてはまるわけです。
3階で降りた晴子は、七美に耳打ちしました。同じ階で降りた青柳に七美が近寄ると「これ押してあげる」と言って、青柳の左手の甲にスタンプを押します。
そのスタンプは「たいへんよくできました」の花マルでした。押した七美は両親のところへ急ぎます。
青柳はスタンプを見ると、大事そうにふうふう息を吐きかけて(早く乾燥させるため)、晴子たちとは別の方向へ歩きだしました。大学時代のよき思い出にひたりながら。

みんなの感想

ライターの感想

仙台が舞台の作品です。撮影は全て仙台市内で行われました。NHK大河ドラマ{真田丸」に主演する堺雅人が主人公、竹内結子がヒロインです。
宅配業のドライバー(堺雅人)は、首相のクルマを爆破し、暗殺したという無実の罪で警察に追われます。最後は、顔を整形してまで逃げ延びるといったストーリーです。
かつての「逃亡者」を思わせるような緊迫感のある作品です。2011年3月12日にテレビで地上波初放送される予定でしたが、前日の3月11日に東日本大震災が起こったため取りやめになりました。

ライターの感想

実に2時間20分(140分)もある超大作だが、それだけ見ごたえはある。途中なかだるみすることなく、一気呵成に見られること間違いなし。
堺雅人がひたすら逃げて逃げて逃げまくる話。
すみません、原作読んだのがもうだいぶ前なので細部にわたって覚えてはいないのだが、原作との大きな差異はそうなかったと思う。
せいぜい、セキュリティポッドが使われていないだけ。むしろこの設定がないからシンプルで見やすい。
伊坂作品の典型「細部に伏線がちりばめられていて、それをきちんと回収していく」のが上手に演出されている。
もしチャンスがあれば、ぜひに視聴してもらいたい作品。太鼓判押せる。

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