「ザセル」のネタバレあらすじ結末

サスペンス映画

ザ・セルの紹介:2000年製作のアメリカ映画。精神世界をビジュアル化した異色スリラーで、犯罪者の歪んだ心の内部に入る女性心理学者の恐怖の体験を描く。SF風の大胆なドラマ展開にシリアルキラーの異常心理をとらえた描写が絡む。

予告動画

ザセルの主な出演者

キャサリン・ディーン(ジェニファー・ロペス)、ピーター・ノヴァク(ヴィンス・ヴォーン)、カール・スターガー(ヴィンセント・ドノフリオ)、ミリアム・ケント博士(マリアンヌ・ジャン=バプティスト)、ゴードン・ラムジー(ジェイク・ウェバー)、ヘンリー・ウエスト(ディラン・ベイカー)

ザセルのネタバレあらすじ

【起】- ザセルのあらすじ1

キャサリン・ディーンは最新鋭の医療施設を備えるキャンベルセンターで働く、若い小児精神科医です。
キャンベルセンターでは、被験者と医者を研究室の一室に入れてコード類で宙吊りにし、特殊な機械を使って「被験者の脳内の内面世界に入りこむ」という治療を、実験的におこなっていました。
現在キャサリンが担当しているのは、昏睡状態に陥った少年・エドワードです。特殊な装置で脳内に入ったキャサリンはエドワードに働きかけ、昏睡状態から目覚めさせようとしていました。
エドワードの内面世界は一面の砂漠です。黒い馬に乗ったキャサリンが砂漠に降りると、馬はすぐ置物に変化します。
砂漠の稜線を伝って移動したキャサリンは、エドワードとの待ち合わせ場所を、砂漠の中のオアシス…いつも白い砂と枯れた木のある場所…にしています。
「今日は海へ行くと約束したわ」とキャサリンは言いますが、エドワードは無理だったと言います。砂漠の隅に、古すぎる座礁船と、小さすぎるおもちゃの船がありました。
このようにキャサリンはエドワードの内面世界にいろんなことを指示して働きかけ、やがて現実世界に戻らせようと考えています。
しかしこの日もエドワードは「モッキーロックというお化けがここにいろと言った」と拒絶しました。そのうちにエドワード自身がモッキーロックというお化けになり、キャサリンを襲おうとします。
やむなくキャサリンは左手の親指と人差し指の間にある四角いスイッチを押し、現実世界へ戻りました…。
…キャサリンが指のスイッチを押すと、実験は終了して宙吊りになった2人は台の上に降りキャサリンは覚醒します。
直接エドワードの内面世界に入るのはキャサリンですが、ほかに実験を見守るスタッフに、若き技術者・ヘンリー、初老の博士・バリー、黒人女性・ケントがいました。
エドワードの実験結果は進歩がみられず、エドワードの両親・ベインズは「すべてキャサリンの幻想だ」と幻覚扱いして研究の中止を言いますが、バリー博士が説得してあと半年おこなうことにします。
キャサリンがエドワードの実験で膠着状態にある時、世間では猟奇殺人犯による連続殺人が起きていました。

【承】- ザセルのあらすじ2

犯人は獲物と決めた若い女性を拉致すると、巨大な水槽(監禁槽=ザ・セル)に入れて40時間かけて溺死させます。
犯行の一部始終はビデオカメラで録画し、犯人は死体を漂白剤の風呂に入れた後、自分の背中につけた14の鉄の輪を鎖に繋いで宙吊り状態になって、女性にむごいことをしていました。
自分の背中の鉄の輪は皮膚を貫通させて装着したもので、いうなれば「巨大ピアス」です。14個あるとはいえ、その輪で全体重を支えて空中浮遊しますから、痛みを伴います。犯人はサディストでもあり、マゾヒストでもありました。
FBI捜査官のラムジーとピーターは、7人目の被害者アン・M・ヴィクシーの遺体が発見された知らせを受けます。最初は事件に数か月の空白期間がありましたが、最近では大胆になり期間も短くなっています。そのぶん、証拠も多く残されるようになっていました。
リノの事件現場と同じ車の痕と、ガードレールについた車の塗装の破片、遺体の精液、ハイポメラノシスという色素がない犬の毛が発見され、92年型のフォード車を所有し、3年前にアルビノ(色素がない犬)の犬をブリーダーから買ったカール・スターガーが容疑者に挙げられました。
その頃、結婚間近の若い女性・ジュリアが拉致されました。カールの犯行と目されます。
カールの家をFBIが包囲して突入すると、犯人・カールは自宅で倒れていました。郡病院に救急搬送されます。
犯行に使った漂白剤や証拠の映像も入手し、カールの犯行だということは明白でした。しかしカールの自宅に被害者・ジュリアの姿はなく、別の場所の監禁槽(ザ・セル)に監禁されています。
40時間以内に救出しないとジュリアは溺死しますが、カールの意識は戻りません。時間との戦いです。
カールは分裂病の一種で、脳の損傷がひどく進行が早い重度の病気でした。意識不明の昏睡状態に陥ったのも、病気のせいでした。
医者から説明を受けたラムジー捜査官とピーター捜査官は、キャンベルセンターの研究施設の存在を知り、キャサリンにカールの内面世界に入って聞き出してくれと頼みます。
キャサリンは二の足を踏みましたが、ほかに手がかりがないことと、時間が経過するほどジュリアの生存の可能性が低くなることを知り、実験を始めます。

【転】- ザセルのあらすじ3

殺人犯・カールの内面世界は少年・エドワードと異なり、非常に異色な世界でした。
カールの内面世界には「まだ幼い素直な少年時代のカール」と「残虐で冷酷な大人のカール」の2人が同時に存在します(分裂症なので)。
少年・カールは幼少期に父親から虐待を受けており、また洗礼式と称して6歳のカールは水に入れられて溺死しそうになった経験がありました。洗礼式のひどいできごとがきっかけで、カールは分裂症になりました。
内面世界では大人のカールは「万能」になっています。大人のカールに脅されたキャサリンは、指のスイッチを押して現実世界に戻りました。
醜くゆがんだカールの内面世界に怯えたキャサリンですが、一方で内面世界にいる「幼少期の素直なカール」が気になります。
カールを救いたいと思ったキャサリンは、もう1度カールの内面世界に入ることを決めました。
内面世界で幼いカールに会ったキャサリンは、小さい鏡を渡すと、「呼びたくなったら光で合図して」と言います。
大人のカールに会ったキャサリンが「(あなたのしていることは)お父さんみたい」と責めると、カールは悪魔のような格好になり、キャサリンの首に首輪をつけました。キャサリンは内面世界で拉致され、戻れなくなります。
ピーター捜査官が装置を使って内面世界に入ることにしました。装置は3つあり、少年・エドワードの実験初期にはキャサリンのほかに博士もエドワードの脳内に入っていましたが、エドワードの希望でキャサリンだけが許され、以降ずっともう1つの装置は使われずに置かれていました。
ピーター捜査官は「現実じゃないと思え」と自分に言い聞かせながら行動します。
キャサリンを見つけたピーター捜査官は、「エドワードのことを忘れたのか」と必死で話しかけますが、キャサリンは無反応でピーターを誘惑しようとします。
ピーター捜査官も大人のカールに捕まり、腸をひきずり出されて巻きとり機械で取り出されますが、必死で平静を保ちました。
ピーター捜査官は「大学の時、弟が交通事故に遭って半年後に死んだ」と、キャサリンにとって「思い出したくないつらい過去」を告げてキャサリンを正気に戻します。

【結】- ザセルのあらすじ4

キャサリンは正気に戻ると、大人のカールの右肩を槍で攻撃し、ピーター捜査官を連れて別の部屋に行きました。そこには水槽の中にジュリアがいます。
少年・カールに監禁場所の手がかりを聞き、ノヴァックの地下室にカールの工場があると知りました。2人は現実世界に戻ります。
ピーター捜査官は内面世界に出て来た巻き取り機械のメーカー・ベーカーズフィールドに、それをどこに売ったか訊いて、監禁場所を知りました。現場に急行したピーター捜査官らは、ジュリアの救出に成功します。
同じ頃、キャサリンはカールを助ける方法を考え、「キャサリンの内面世界にカールを招く」方法を強行します。しかしそれは一歩間違えると危ない実験です。
キャサリンは明るい部屋に女神のいでたちで、少年・カールを迎えました。少年・カールは幼い頃に、傷ついた鳥を発見し、父に見つかったらひどいことをされるからという理由で、自分で先に殺したという思い出を語りました。そしていつまでもここ(キャサリンの内面世界)にいたいと言います。
少年・カールを追って大人のカールもやってきます。大人のカールはキャサリンの手足を拘束しようとしますが、そこはキャサリンの精神世界で、キャサリンこそが「万能」なので、大人のカールはかないません。
大人のカールの胸に剣を刺すと、少年・カールも瀕死に陥りました。2人が連動しているとキャサリンは思い出します。
キャサリンは女神の姿になり、もう一度洗礼式をおこなうと言います。そして少年・カールを水につけて溺死させました。
現実世界に戻ったキャサリンは、カールを殺したことに涙します(脳と現実世界は密接しているので、内面世界で殺すと現実でも殺したことになった)…。
…キャサリンは殺人犯・カールの愛犬・ヴァレンタインを飼うことにし、カールの部屋を見せてくれと言います。互いにほのかに感情を寄せ合うキャサリンとピーター捜査官ですが、何も言わずに別れました。
後日、キャサリンは自分の内面世界にエドワードを招きます。この方法は功を奏しました。
さらに後日、エドワードの内面世界を訪れたキャサリンは、エドワードがヨットを浮かせることに成功し、オアシスの枯れ木に花が咲き、快適な空間になっているのを見て喜びました。エドワードの回復も近そうです。

みんなの感想

ライターの感想

内面世界の映像が圧巻です。シュールかつカラフル…って、なんか矛盾してる?
ここでは2人の少年(と1人の大人の男)の世界が描かれます。まずはエドワード。
エドワードの内面世界は砂漠、えんえん砂漠。やっと辿り着いたオアシスは、枯れ木と砂。
この風景により「昏睡状態が長く続き、外界との接触が閉ざされている」状態をうまく表しています。
…なだけに、ラストシーンで枯れ木にピンクの花が咲いているのを見ると感無量な気持ちになります。
もう1人の殺人犯・カールの内面世界は、ほんっと異色です。
あらすじ本編では細部にわたって記述しませんでしたが(本編と関係ないものが多いから割愛した)、インパクトの多い映像だらけ!
・馬がいる→時間がくると上からガラスがかしゃーんとおりてくる→ガラスのあいだが開いて輪切り状態の馬
 馬は輪切りになっても生きてて、内臓がどっくんどっくん動く様子が見えます、けっこうグロいかも?
・ムキムキ、マッスルボディの女性→キャサリンを拉致 この人、男性女性どっちなんだろう…判らずじまい
・大人のカール登場のシーン 鉄の輪に紫の布をつけた男がひろびろとした階段をおりてくる
 豪華、無駄に豪華、これで「俺はこの世界の神だ」と誇示してる
2回めに入ったときも、
・展示室みたいな場所に自分(犯人・カール)が過去に殺した女性を展示してる(けっこう悪趣味)
・父がアイロンで少年・カールを折檻(さすがにこれは直接は見せない)
大人のカールが悪魔的になった時には、スキンヘッドに髪の毛で作った角みたいなのが生えるし…。
現実世界との乖離具合がほんと対照的です。前衛的アートが好きな人は、はまるかも?
ちなみに『ザ・セル2』は…直接的な関係は全くありません。設定とかも違うし。

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