「ハサミ男」のネタバレあらすじ結末

ハサミ男の紹介:2005年公開の日本映画。殊能将之の人気小説を映画化したスリラー。男女2人組による猟奇殺人鬼“ハサミ男”が、予期せぬ事態に巻き込まれたことから起こる騒動と、それにより導かれる、意外な真相を描いた作品。

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ハサミ男の主な出演者

安永(豊川悦司)、知夏(麻生久美子)、堀之内(阿部寛)、磯部(樋口浩二)、日高(斎藤歩)、樽宮由紀子(阪田瑞穂)

ハサミ男のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①女子高校生の喉にハサミを突き立てるハサミ男なる連続殺人犯が現れる。ハサミ男の正体は知夏と安永のコンビ。第3の標的・由紀子を狙った知夏たちだが、別の者によって由紀子を殺された。知夏たちはハサミ男の模倣犯を探す。 ②第一発見者の日高が怪しいと思った知夏だが、犯罪心理分析官の堀之内が模倣犯だった。安永は存在せず、知夏の別人格だと判明。堀之内は自殺し、事件は「日高と堀之内が犯人」ということで知夏は放免された。

【起】- ハサミ男のあらすじ1

東京都近郊。
鉄塔の下で待ち合わせした15歳の女子高校生・小西美菜が自転車でやってきました。美菜は「ごめんなさい、遅刻しちゃって」と言います。
その美菜は首にハサミを突き立てられて死にました。
殺したのは、中年男性・安永と若い女・知夏です。2人はハサミが上手に首に刺さらなかったことを相談しました。
「次はもっとうまくやろう」と言う安永に対し、知夏は「残酷だ」と言います。しかし安永は「君の口からそんな言葉が出ると思わなかった」と言いました。
戻った2人はハサミの片方の先端をやすりで研ぎ、錐のように尖らせます。
続いて松原雅世という16歳の女子高校生を呼び出しました。雅世は待ち合わせ場所で煙草を吸っており、安永と知夏を見ると「びっくりしたー」と言います。
雅世も首にハサミを刺されて死にました。
連続して起きた殺人事件をマスコミは連日取り上げて、犯人のことを〝ハサミ男〟と表現します。
知夏は添削式通信教育の氷室川出版社に勤務していました。そこで時々、女子高校生の資料を見る機会に恵まれます。
被害者として知夏が選ぶのは、「美人で清潔で頭脳優秀な女の子」でした。
少なくともそのつもりでした。
ところが実際に会ったりすると、先の雅世のように煙草を吸ったり、出会い系サイトに登録したり、逆ナンしたりする子ばかりで、「美人で清潔で頭脳優秀な子」とはほど遠いものです。
知夏が次に選んだターゲット(標的)は、添削式通信教育でも優秀な成績を収めている私立葉桜学園高等部の17歳の少女・樽宮由紀子でした。
今度こそは理想に合致する子を殺したいと思った安永と知夏は、事前に由紀子の素行調査をすることにします。
学校が終わった後の由希子を尾行しました。
由紀子は学校の後、見知らぬ中年男性と駅前のファーストフード店で談笑していました。知夏は相手を、父親だと思います。
ファーストフード店にいる由紀子を置いて自宅を見に行った安永と知夏は、家もごく平凡なものと確認しました。父・一弘と母・とし恵、弟・健三郎とその一戸建て住宅に、由紀子は住んでいます。
駅へ向かう途中に戻っていた安永と知夏は、公園で喉にハサミを突き立てられた由紀子の遺体を発見しました。自分たちがやったわけではありません。
驚いた2人ですが、さらに日高という若い男もジョギング中に通りかかり、同じように遺体を発見しました。日高が通報しようと言い、安永と知夏は逃げられなくなります。現場から逃げると怪しいと思われるからです。
日高が近所の交番に通報へ行っている間、所持品検査をされてはかなわないと思った知夏は、バッグに入れていた凶器のハサミの指紋を拭って遠くへ投げ捨てました。由紀子に関するメモは丸めて呑み込みます。
日高と安永、知夏は第一発見者として事情聴取を受けました…。
…マスコミでは〝ハサミ男〟と呼んでいますが、警視庁もこの一連の犯行は男の仕業だと思っています。ハサミを首に突き立てるのは力が必要なので、女性はしないだろうという先入観がありました。
捜査を担当しているのは若い刑事・磯部や下川、上井田たち警視庁目黒西署の者たちです。

【承】- ハサミ男のあらすじ2

第3の事件を受けて磯部刑事たちは現場に行き、捜査しました。磯部は周辺の埋め込みに捨てられた、もう1つのハサミを発見します。
本庁から通称・マルサイと呼ばれる、科学捜査研究所の犯罪心理捜査官・堀之内警視正が派遣されました。マルサイと呼ばれているのは、FBIにサイコアナリストという同じような職があり、「サイ」に○をつけてマルサイという意味です。
もう1つのハサミを見つけた磯部刑事は堀之内に呼ばれ、捜査協力を頼みました。堀之内は自分自身が現場での捜査に慣れていないことについて触れ、代わりにいろいろと調査してくれと言います。
堀之内の見立てでは「犯人は20代後半から30代、高学歴でかなりの強要があり、ナルシズムの傾向が強い。一人暮らしで家族との交渉もない。犯人は知能指数が高く、警戒心が強く、行動は慎重である」とのことでした。
現場で見つけたもう1つのハサミについて磯部刑事が質問しますが、堀之内は「それについては鋭意検討中」と答えます。
磯部ら刑事の間では、「犯人は慎重な性格とのことなので2本用意したが、1本を落としたのではないか」という結論に至りました。
なぜ落としたのか…捨てなければならない状態に追いやられた、つまり、遺体の発見者が容疑者として有力視されます。
つまり安永&知夏、日高らのことです。
遺体発見者として由紀子の葬儀に出た安永と知夏は、父親・一弘がファーストフード店で会っていた男とはまるで別人だと知りました。
さらに調べると、母・とし恵は父・一弘と再婚同士で、弟の健三郎は父・一弘の連れ子だと判明します。
警察側は同じ頃、由紀子に2000万円の死亡保険金がかけられていたことから、母・とし恵も容疑者として着目しました。
葬儀の席で由紀子の親友と思しき女子高校生・椿田亜矢子と出会った知夏は、次の標的として亜矢子をマークします。
同じく葬儀に参列していたマスコミの女性・黒梅夏絵が取材と称し、知夏に声をかけました。夏絵は、生前の由紀子の男性関係がかなり派手だったことを告げます。
マスコミに介抱された知夏は、もう1人の第一発見者・日高に声をかけられました。
マスコミの夏絵の名刺を利用して次の標的・亜矢子に接近した知夏は、由紀子のことを聞く振りをして亜矢子のことも調べます。亜矢子は由紀子のことを「ファザコン」と言っていました。
捜査本部ではその頃、第一発見者の日高光一を容疑者として調べていました。日高は38歳で、東都工業大学を卒業した後、正業には就いておらず、一人暮らしの金持ちの息子でした。堀之内の犯人像に当てはまります。
また別の第一発見者、安永と知夏の部屋にも磯部刑事が訪問し、事情聴取をしようとしました。家の前の喫茶店に呼び出した磯部は、遺体発見時のことを知夏に聞きます。
その際に、磯部刑事は知夏に何かの影を感じ、また簡素な部屋を見て、好意を持ちました。要は恋をしたのです。

【転】- ハサミ男のあらすじ3

知夏の影ですが、知夏は自殺癖のある女性でした。部屋で死にたい知夏は、ビニール袋をかぶってみたり、クレゾール(消毒殺菌薬)を飲んでみたり、煙草を煮詰めて飲んでみたりしますが、いずれも失敗に終わっています。
さて磯部刑事はさらにハサミを調べ、最初の2つの事件のハサミの研ぎ具合と、今回の由紀子殺しのハサミの研ぎ具合が微妙に異なることに気づきました。由紀子を殺したハサミは研ぎ具合が手抜きなのです。
そしてむしろ公園に捨てられていたもう1つのハサミの方が、研ぎ具合がそっくりなことに気づきました。
磯部はそれを堀之内に告げ「由紀子殺しは模倣犯の可能性がある」と指摘しますが、堀之内は懐疑的で、「捜査本部では既にこの事実は検証済みで、瑣末なことに気を撮られる必要はないとのことだ」と答えます。
由紀子の家に焼香に行った安永と知夏は、母・とし恵に遺体発見時のことを質問されました。
母・とし恵は娘が何を考えているか分からなかったと告げます。
由紀子の実の父親も、葬儀の席に参列していたととし恵が言いました。知夏は参列者の顔もチェックしており、ファーストフード店で死ぬ前の由紀子が会っていた男を見つけておらず、実父の可能性も消えます。
家出した弟・健三郎を見つけて声をかけた安永と知夏は、健三郎が義理の姉・由紀子に好意を持っていて、家の中で浮いている由紀子を心配していたと知りました。
誰が自分の真似をして由紀子を殺したのか、安永と知夏はまるで見当がつきませんでした。
またファーストフ-ド店で由紀子が相手の男に対し、満面の笑顔を浮かべてたことも気にかかります。
同じ頃、磯部刑事は日高や知夏たちの顔写真を持ち歩き、現場付近で目撃証言がなかったか聞き込みをしました。
そして、ある人物の顔が駅前のハンバーガーショップで目撃されていたことを得ます。
それとほぼ同じ頃、日高が知夏に声をかけました。そして「ハサミ男の正体が分かった」と言います。
日高は無理に知夏を連れ去ろうとして、日高を見張っていた刑事らに取り押さえられました。日高は、自分に尾行がつけられていたと知り、その後近所の交番に駆け込んで警察に苦情を訴えます。
上司から注意を受けた磯部は、知夏の過去について知りました。知夏は中学の頃に不登校に陥り、高校の時には父親が借金で飛び降り自殺したそうです。そして知夏はその父の遺体の第一発見者でした。
知夏はショックを受けて父の自殺の後に家を出て、一人暮らしをしているそうです。
鑑識から新たな証拠が浮上しました。全ての殺害現場に残されたスニーカーの足跡に共通するものがありましたが、それは女物として無視されていたものです。
ハサミ男には共犯者の女もいる可能性が浮上しました。
日高が知夏の部屋を訪問し、自分の部屋へ呼び出します。そして日高は知夏こそがハサミ男だと指摘しました。
同じ頃、知夏も同じことを考えていました。日高こそが由紀子を殺したハサミ男の模倣犯だと思ったのです。ハサミ男は自分だと分かっているからです。
日高の部屋に入った知夏は、殴ろうとする日高を蹴って倒し、電気ポットを振りおろして殴ると、手袋をつけて包丁を握りました。包丁で刺殺して立ち去ろうとします。 この映画を無料で観る

【結】- ハサミ男のあらすじ4

そこへ堀之内が訪問しました。知夏のあとをつけていたのです。知夏は堀之内がファーストフード店で由紀子と会っていた男だと気づきました。
実は日高は犯人ではなく、ハサミ男を調べてホームページにアップする趣味を持っているだけの男でした。そして堀之内が由紀子殺しの犯人です。
堀之内は由紀子と肉体関係にありました。あの日、妊娠を告げられた堀之内は「産めよ」と答えて、それで由紀子に笑われたのです。
堀之内としては由紀子と真剣に交際しているつもりでしたが、産めと言われてばかにして笑う由紀子を見て(由紀子の方はゲーム感覚で堀之内と付き合っていた)、愛情が憎悪に変わり、ハサミ男の犯行と見せかけて殺害したのでした。
知夏を見た堀之内は、知夏が二重人格(妄想人格)と知ります。安永は存在せず、安永は知夏が作りだした、もう1つの人格でした。
知夏に堀之内が拳銃を突きつけますが、そこへ磯部も乱入します。調書に記載がなかった「由紀子は弓道部に所属している」ことを堀之内が知っていることに不審を抱いた磯部は、堀之内の写真も持ち歩いて聞き込みをしていたのです。
そして駅前のハンバーガーショップで堀之内が目撃されたことを知りました。捜査が苦手なのでと言って堀之内が現場へ足を運ばなかったのは嘘で、本当は堀之内と由紀子が面識あることを露見させたくなかったからでした。
拳銃を見て「これなら自殺できる」と飛びついた知夏の腹部を堀之内が撃ちます。堀之内は罪が露見したと思い、拳銃自殺しました。
…結局、事件は「最初2件は日高の犯行、由紀子殺しは堀之内の犯行」とみなされて、事件は解決します。知夏はただの被害者扱いになりました。
しかし鑑識結果で女性の靴痕があったことを知る磯部は、気になってお見舞いに行った時に、知夏にスニーカーのサイズを聞きます。知夏は「スニーカーは、履かない」と答えました。
「履かない」と答えた知夏は、安永の方の人格でした。磯部が立ち去った後「スニーカーを履くのは、犯行の時だけだよ」と付け足します。
知夏の母・恵子が見舞いに現れて、父の自殺から10年が経過したことを告げ、改めて父は借金を苦にして自殺したのだと告げます。
知夏はずっと父である安永(安永は父の姿)が自分を嫌っていて、そのせいで自殺したのだと自分を責めていました。そのために幾度も自殺を繰り返していました。
中学でいじめを受けて不登校に陥り、成績が落ちて家でいつもぼさぼさの格好をしている自分が嫌いになったのだと思った知夏は、父への捧げ物のつもりで「美人で清潔で頭脳優秀な女の子」を選んで殺そうとしていました。
見舞客が去ってひとりになった知夏は、もう1つの人格・安永がいなくなったと知って病衣のまま病院を抜け出し、街をさまよいます。
あるビルの屋上で由紀子の幻が知夏に飛び降り自殺をそそのかしますが、「死ぬのやめた」と知夏は答えました。
由紀子の幻が消えた後、安永が現れます。安永は自殺を繰り返す知夏を心配してついていましたが、「死ぬのやめた」と発言した知夏を見て、安心したと言います。
「こんなに長い間、僕(父)のことを覚えていてくれてありがとう」と言った安永は、「もう一度ビルの屋上から飛び降りたら知夏は僕のことを忘れる」と耳打ちし、飛び降り自殺しました。
街をさまよう知夏を磯部が見つけ、保護します。それを見ながら安永は「君なら人生に勝てる」と呟きました。

みんなの感想

ライターの感想

映像不可能といわれた作品。というのも、原作では叙述トリックが用いられており、見えないハサミ男のミスリードで最後にあっといわせる内容の作品。
映像化にあたり、かなりの部分を根底から覆している(改変している)。安永と知夏というコンビを出し、安永がいなかった(知夏のもう1つの人格だった)というスタイルに変更。
但しこれも注意して見れば序盤からけっこう見抜ける類のもの。序盤ではしばらくの間、「知夏の真後ろ(厳密には右斜め後方)」にぴったり密着する形で行動しており、このくっつき方ひとつとっても不気味。
映画が進むにつれ、安永と知夏は向かいあったりはするが、亜矢子や由紀子の母・とし恵が「なんて声出すの!?」などヒントをいっぱい出してくれるので判りやすい。
そして部屋…知夏が安永と暮らしている設定の時に見えていたものと、現実の部屋とはまるで異なるというのも、終盤で明らかになる。
惜しいことに映像が古臭い。昔の2時間ドラマを見ている感じになってしまっている。また音楽も単調。
あと…警察が無能すぎる(笑)。刑事はたくさん出て来ているのに、活躍するのは磯部のみという…。

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