「ハングリーハーツ」のネタバレあらすじ結末

ハングリー・ハーツの紹介:2014年製作のイタリア映画。第71回ヴェネチア国際映画祭で主演男優賞と主演女優賞をダブル受賞したサスペンス。ニューヨークで出会ったジュードとミナは、恋に落ちて結婚。男の子が生まれるが、独自の育て方にこだわるミナは、次第に周囲に対する恐怖と敵意を露わにしていく……。

予告動画

ハングリーハーツの主な出演者

ジュード(アダム・ドライヴァー)、ミナ(アルバ・ロルヴァケル)、アニー(ロバータ・マクスウェル)、マルゲリット(アル・ローフェ)、ビル医師(ジェイク・ウェバー)、ジェイコブ医師(デヴィッド・アーロン・ベイカー)、ジェニファー(ナタリー・ゴールド)、ソーシャル・ウォーカー(ヴィクター・ウィリアムズ)

ハングリーハーツのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①ニューヨークの中華料理店で知り合ったジュードとミナは愛し合う。子どもができて結婚した2人だが、菜食主義のミナは次第に全てのことに神経質になっていく。赤ん坊に独自の育児法を施し、栄養不足に陥る子を見たジュードは、ミナの目を盗み病院へ。 ②栄養を摂らせろと医師に言われ、ジュードとミナの離乳食争奪戦。ミナが消化を阻害する薬を使い始めたので、ジュードは赤ん坊を取り上げて自分の母へ託すが、ミナが取り戻す。ジュードの母がミナを射殺、子はジュードの元へ。

【起】- ハングリーハーツのあらすじ1

アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク。
2人の馴れ初めは、中華料理店のトイレに閉じ込められたことがきっかけでした。
若い男性技術者・ジュードは、お腹の具合が悪くなって、中華料理店のトイレの個室を使用します。
そこへアメリカ大使館勤めのイタリア人女性・ミナが同僚との付き合いで店にきており、トイレを使用しようと洗面所に入ります。
飲食店のトイレなので男女共用で、トイレの個室以外は洗面所しかありません。
その洗面所部分の鍵が開かなくなったのです。
バンバン扉を叩いて主張しても、すぐには店の人は気づいてくれません。
ジュードは「いずれ誰かがやってきて、扉が壊れていることに気づくだろう」と言いますが、そのお腹を壊したジュードの臭い(排泄後の水は流れましたが、臭いがこもっている)でミナは怒ります。怒りますが、やがておかしくなって2人は笑います。
ジュードが中華料理店に携帯で電話して、トイレの個室に閉じ込められていることを訴えますが、救出まで時間がかかりました。
それがきっかけで、ジュードとミナは愛し合うようになります。
2人は肉体関係を持ち、ミナは妊娠しました。同じ頃、ミナの転勤が決まったこともあり、ミナは仕事を辞めてジュードと結婚します。

ミナの母は2歳の時に死に、父は故郷・イタリアで高齢の身です。
ジュードの母・アニーは、ジュードとミナが住む家から片道1時間半の田舎に住んでいました。
アニーが住む地域では、シカ猟が盛んに行なわれています。それはベジタリアンのミナにとっては、目をそむけたくなるほど耐えがたいものでした。
ですから、ジュードの母・アニーに「いつでも来てね」と言われても、ミナはあまり喜んで行ける場所ではありませんでした。
アニーの家で見た、シカに発砲して闇に消えるハンターの姿は、いつまでもミナの心に残り、時々ミナはその悪夢を見ます。

つわりの時期、ミナは食欲が出ませんでした。担当医のビル医師は、お腹の子のために栄養を摂れとしきりに勧めます。それでもミナは食べる気が起きません。
憂鬱なつわりの時期に、ミナの今後を決める決定的な出来事がありました。
産婦人科の帰り道、気がふさぐミナはふと見つけた『心霊占い』の店に入ります。
そこで黒髪の女性占い師に「お腹の子どもは、インディゴだ(選ばれた子どもだ)」と言われたのです。
つわりで苦しいミナは、そのことを誇りに思います。
夫・ジュードがその当時、少し多忙だったのも関係しました。ミナの占いの話を聞いて、冗談だと笑って流したのです。
しかしミナは本気で「自分のお腹にいるのは特別な子どもなのだ」と思いました。
自分がつわりで食欲がないのは、お腹の子がエネルギーを欲しくないと考えているからだと思いこみます。

【承】- ハングリーハーツのあらすじ2

検査で使う超音波の機械を嫌ったミナは、それがいくら無害だと説得してもききいれず、ビル医師の元を通うのをやめ、自然療法をするジェイコブ医師に乗り換えました。
ヤコブ病院で水中出産を希望しますが、水にいられる時間が長すぎて、諦めざるをえませんでした。通常分娩に切り替え、子どもは無事に出産します。
生まれてきた息子を抱きしめたミナは、より一層「選ばれたこの子を育てねば」と決意を新たにしました。

…それから約半年後。赤ん坊の首もすっかりすわっています。
(注:赤ん坊の名前は劇中では呼ばれません。息子とは言われるので性別は分かるものの、名前は分からずじまいで終わります)
ミナはすっかり自分独自の育児ルールを確立していました。
それは「母乳は生後4か月で出るのが止まったからやらなくてもよい(粉ミルク禁止)」「離乳食は菜食主義。自分が菜食だから」「都会の屋上にハウスを作り、そのハウスの中で作った野菜だけを与える」「赤ん坊は外の汚い世界に触れさせない」「触る時は必ず手を洗ってから」などです。
ジュードは赤ん坊の発育が悪いような気がして、その旨言いますが、ミナは聞き入れません。
また37度5分の熱がこの2週間ずっと続いているのですが、ミナは医者に診せようとしませんでした。それは、病院でもらう抗生物質をミナがきらうからです。
ここへ至ってようやく、夫・ジュードは少しミナが神経質になっていると気付きました。
「君が心酔するやり方だけでなく、専門家に診せよう」とジュードは言いますが、ミナは「私はこの方法が正しいと直感で分かっている。赤ん坊の身体に守ることを覚えさせているのだ」と主張します。

その頃、ミナは前の勤務先である大使館から、戻って来てくれと頼まれていました。しかしミナは「わが子大事、わが子が最優先」なので断ります。
ジュードはミナに気晴らしの外出を勧めました。そしてミナが出て行ったのを見計らって、ビル医師のところへ赤ん坊を連れていきます。
赤ん坊の微熱が続いているのを、ビル医師は「栄養不足による生理現象だ」と答えました。
赤ん坊にも菜食主義を貫かせているミナのことを聞いたビル医師は、「とにかく動物性たんぱく質や乳製品を与えろ」と言います。
帰宅途中にドラッグストアに立ち寄ったジュードは、ベビーフードを購入し、食べさせました。
そこへミナが帰ってきます。

【転】- ハングリーハーツのあらすじ3

ミナは静かにジュードに近寄ると、赤ん坊を連れて去りました。ジュードは思わず声を荒らげて「栄養不足なんだ。成長が、100位中93位以下だ(7パーセンタイル)」と言います。
ミナは一度静かに去った後、ジュードのところへ戻って来ると「指標を示しているが、発育は競争するものなのか。ならば好きなだけ食べさせればよい」「赤ん坊の前で怒鳴らないで」と怒ります。
ミナが食事を与えてもいいと言ったので、ジュードがたんぱく質豊富な離乳食を与え始めました。すると、ミナが洗面所でこそこそしています。
『ヨラックス』というオイルを洗面台に見つけたジュードは、ビル医師に電話をして聞きました。ヨラックスは栄養の吸収を妨げる薬品でした。
(ミナ自身が菜食主義で、赤ん坊も菜食主義に育てたいと思っているために、ジュードが与えた動物性たんぱくを消化・吸収させたくないのだと思われます)
ジュードが注意すると、ミナは「あなたは毒を食べさせているのだ」と言いました。ジュードはかっとなってつい平手打ちをしますが、すぐに謝ります。

ジュードの母・アニーが訪ねてきました。ところがミナは嫌います。
玄関先で靴をぬぐよう強要し、携帯電話は赤ん坊の遠く、1階に置くように指示しました。
その頃にはミナもがりがりに痩せて、赤ん坊も成長がとまったままです。
あまりの変貌ぶりに、アニーは眉をひそめました。母を見送ると言って赤ん坊を外に連れ出して、教会で赤ん坊にハムを食べさせながら、現状を母に説明します。
母・アニーはどうにかしようと言いますが、ジュードは「ミナにとっては、僕と息子がすべてだ」と言って、なんとか自力で解決しようとしていました。
帰宅したジュードから赤ん坊を受け取ったミナは、何かジュードが食べさせていないかと、赤ん坊の口元に鼻を近づけてクンクン匂いをかぎます。
そして赤ん坊を連れて奥の洗面所へ消えると、戻ってきて「あの子、肉を吐いた。どうして?」とジュードを詰問しました。
(注:描かれないのだが、赤ん坊に無理やり吐かせたのではないかと思います。そういう意味では本当に怖い…)

お手上げだと思ったジュードは、若い女性のソーシャル・ウォーカーに相談しました。
インディゴ(特別な子ども)のことや、日光浴をさせたがらないことなども、すべてぶちまけます。
ソーシャル・ウォーカーは「まずは市の社会福祉課に相談して、妻を精神科へ連れて行かないとならない。事実の証明が必要です」と言いました。

【結】- ハングリーハーツのあらすじ4

お役所仕事を嘆いたジュードは「そんなのでは間に合わない。今日も僕の子どもはご飯を食べられないんだ」と怒鳴り、立ち去ります。
事の重大性を感じたソーシャル・ウォーカーはジュードを追いかけて来て、外で話します。
(会社内では規律上、役所ができることしか言えない。敷地外に出たことで、個人的なアドバイスができます)
女性ソーシャル・ウォーカーは、どうしても子どもの保護には母親の承諾書が必要になってしまうこと、その手続きを踏まないで事を行なうと、下手をすると「誘拐罪」になってしまうことを告げたうえで、「まずは息子さんを安全な場所へ避難させること」「移動後、関係書類を一部、妻へ渡すこと」「後の手続きに必要なものは、役所から書留で郵送すること」などを告げました。
ジュードはそれに従い、赤ん坊を母・アニーに預け、妻・ミナに書類を渡します。

赤ん坊と引き離されたミナは、さめざめと泣きました。ジュードは「1週間預かるだけだ。君も休めよ」と言います。そして、面会禁止になったわけではないから、息子に会おうと思えばいつでも会えるのだとも告げました。
ジュードも母・アニーのところへ身を寄せます。
ミナは電車に乗り、ジュードの母・アニーの住む場所へ行きます。そして「おむつを交換する」といってアニーを遠ざけると、また消化吸収を阻害するヨラックスを食べさせようとしました。
別の日またミナがやってきて、赤ん坊を連れ去ろうとするのを、ジュードと母・アニーは阻止します。
子どもを取り上げた時、転倒したミナは戸棚の角で顔をぶつけました。そのまま立ち去ります。

転倒したミナは唇を切るケガをしました。ミナはそれを利用します。
暴力を振るわれたと警察に訴えたミナは、警察官を利用して赤ん坊を自分の元へ連れ戻しました。
ジュードはミナに「こちらは医学的に証明できる」と言いますが、発育不良の証拠が親権を奪う決め手にはならないと知ります。
このままミナに育てさせると、赤ん坊が衰弱死すると思ったジュードは怒り、母・アニーは落胆しました。
赤ん坊を取り戻したミナは、風呂に入れながら「海が見たい?」と聞き、翌日、赤ん坊を連れて電車に乗り、海に行きました。楽しく過ごします。

その夜、ミナを訪問した者がミナを射殺しました。

ミナを殺したのはジュードの母・アニーでした。
「自分はミナの家族にはなれないけれども、ジュードと孫は家族だ。家族の形を守るには義理の娘を殺すしかなかった」
アニーは素直に逮捕され、素直に自供します。
ミナの死後、アニーは投獄されますが、ジュードは息子を育てます。
ミナが連れて行った海辺で遊ぶ息子は、もう歩けるようになっていました。

みんなの感想

ライターの感想

なんというか「いや~な感じ」全開の映画。全般的には地味で強烈なインパクトになるシーンはなし。
ただ、じわじわやってくる恐怖。
どこの時点でずれてしまったんだろう…と考えてしまう。もともとミナに「思い込む素質」があったんだろうな。
ジュードの「避妊をしない身勝手さ」もある。このせいで、ミナの転勤話は流れてしまっているし。
家庭に縛られたミナが徐々に閉鎖的になってしまうのも、仕方ないのかな。
ほかに解決方法はなかったのかと、考えさせられる。ジュードもミナも子どもを愛する気持ちに変わりはないのに。

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