「ミュージアム」のネタバレあらすじ結末

ミュージアムの紹介:巴亮介による人気コミック「ミュージアム」の映画化作品で、雨合羽にカエルマスクの”カエル男”による連続猟奇殺人事件を追う敏腕刑事沢村が、妻子をさらわれ彼自身を”殺人ミュージアム”の”作品”にしようと企てる犯人と死闘を繰り広げる、2016年公開のサスペンス映画。監督/脚本は「ハゲタカ」「るろうに剣心」シリーズで知られる大友啓史。共同脚本は「ソラニン」の高橋泉、「るろうに剣心」の藤井清美。特殊メイク/造形デザインは「不安の種」「貞子vs伽椰子」の百武朋。主演は「岳-ガク-」の小栗旬。

予告動画

ミュージアムの主な出演者

沢村刑事(小栗旬)、その妻遥(尾野真千子)、その息子将太(五十嵐陽向)、カエル男(霧島早苗/妻夫木聡)、西野刑事(野村周平)、関端刑事(松重豊)、菅原刑事(丸山智己)、秋山佳代(田畑智子)、橘幹絵(市川実日子)、岡部課長(伊武雅刀)など。

ミュージアムのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

雨の日に発生するカエルマスクに雨合羽の容疑者”カエル男”による連続猟奇事件を追う敏腕刑事沢村。しかしその犠牲者が、3年前の”幼女樹脂詰め殺人事件”の裁判員だった事から、その裁判で死刑判決を受け自殺した犯人大橋の復讐と睨んだ捜査陣は、その裁判員の1人が沢村の妻遥だった事から彼を捜査から外す。やがて”カエル男”が沢村の前に現れ、自らを”表現者”と呼び自作である”~樹脂詰め殺人”を誤審した裁判員を”作品”にした事を告白し、その目前で沢村の相棒西野刑事を殺害、家出していた妻子を誘拐して彼を煽り、沢村一家を”作品”にしようと企てる。が、犯人は数十年前の未解決事件”資産家夫婦バラバラ殺人事件”の遺児、光線過敏症の霧島早苗と判明、その姉で医師の幹絵が庇おうとするも、沢村は妻子が監禁された霧島のアジト霧島邸に潜入、激しいバトルの末妻子を救出、警官隊に追いつめられた霧島は太陽光の下に逃げ発作で自滅する。

【起】- ミュージアムのあらすじ1

リビングのソファで寝ていた刑事の沢村久志は署からの携帯の着信音で目覚めます。部屋にはゴミや子供の玩具が散らかっていますが妻子はいません。
彼は、どしゃ降りの雨の中、工事中で立ち入り禁止のトンネルの入口で嘔吐する部下で相棒の西野純一に声を掛け奥へと入って行きますが、檻では凶器だという大型犬が吠え続け、両手を広げて跪く形に縛られ体中を無惨に喰いちぎられた被害者を見て納得します。
ベテラン刑事関端浩三は、死後1日、犯人は被害者を生きたまま鎖に繋ぎ大型犬3匹をけしかけ立ち去り遺留品も無いと言い、聞き込みでは、雨合羽の人物の目撃証言が浮かびます。帰りの車で西野は沢村の不眠を案じ、いい加減現場に慣れろと言われます。
また、犬の吐瀉物から”ドッグフードの刑”と書かれたメモが発見され、沢村は捜査本部の岡部課長に強い恨みによる私的制裁だと言いますが、勝手な事件像をつくるなと往なされます。
被害者は、3日前捜索願が出ていた26歳アパレル勤務の上原あけ美と判明、沢村は1週間前に同棲し始めたばかりだと泣き崩れる交際相手に、犬に思い当る事は無いかと聞きます。

また、とあるマンションの一室では、ニートでオタクの息子が夜勤に出る母親に毒づき、用意されたおでんを食べようとしたところ、玄関のチャイムがしつこく鳴りドアの鍵が開けられ、自室に潜んでいたカエルマスクの男に拉致られます。
どしゃ降りの雨の中、荒れ地の廃倉庫では、ラップで椅子に縛りつけられた息子が呻き、その後ろには計量器に載ったおでん鍋があります。カエル男は、君の生活をずっと覗いていたよと言い「堤優一28歳、幼い頃父親を亡くし母親と2人暮らしだが、働きもせず親の脛を齧り食う寝る遊ぶを繰り返し…」と罪状を述べ、メモに書いた”母の痛みを知りましょうの刑”を求刑し執行すると言います。優一は必死で暴れますが、カエル男は「生まれた瞬間を思い出せ!」と言い糸鋸を挽き始めます。
遺体は翌日発見され、母親から特異家出人として捜索願が出ていたためすぐ身元が判明、物証も多く、関端は明確な殺意があると分析します。沢村はメモとおでん鍋に切り取られた肉片の重さから本人の出生体重だと気づきます。
沢村は西野と大テーブルの食堂で食事中、事件はパズルと同じで、積み上げて行けば自ずと浮かび上がる、食って体力をつけるのも仕事のうちだと話し、客に水差しを取ってと頼みます。すると向かいの席の男が「お注ぎしましょうか?」と言い注いでくれますが、沢村は男の汚れた左手親指の絆創膏を見て、西野の頬をつねって殺害状況を再現し、頬肉を切られる時被害者が噛みつき、犯人は左手親指に傷を負ったはずと言うや、水を注いだ男が消えている事に気づき飛び出します。けれど男は消え、確証もありませんでした。

沢村は喫煙室の物置でうたた寝するうち、妻の遥に息子の将太の誕生日を忘れた事をなじられる悪夢で目覚めますが、そこには関端がいて、あけ美の殺害理由が犬アレルギーの恋人と同棲するため、飼い犬を保健所にやった事だとは考えにくいと言い、沢村も2人には他に接点があったはず、犯人は死体を見せたがってると話し、快楽犯や殺人マニアなら連続性が高いと話します。
捜査本部では、犯人が雨天に犯行を繰り返すのは注意力が散漫になるためで、雨合羽を着ている共通点が取り沙汰されますが、そこに西野が被害者は共に3年前に発生した”幼女樹脂詰め殺人事件”の裁判員だった!と飛び込んできます。
それを聞いた沢村は動揺し、遥の携帯を呼びますが繋がりません。遥はその裁判員の1人で、2週間前将太と家を出たため居場所がわからないと言うのです。関端は捜査員たちに至急2人を探し出し保護するよう命じます。
”幼女樹脂詰め殺人事件”とは、ウレタン工場勤務の被告人大橋茂が幼女を殺害、遺体をクリスタルレジンで固め自宅前に置き去りにした猟奇殺人事件で、大橋の自供により逮捕、マスコミはその猟奇性を書き立て、弁護人は無罪を主張したが裁判員裁判の判決は死刑、措置入院となるものの持病の精神疾患が悪化、警察病院内で自殺を遂げた事件でした。
その時すでに、事件を担当した裁判官小泉勤が行方不明になっており、豪邸の自宅には宅配便を名乗る怪しい男が現れ大きな段ボール箱を置いて行きます。品名欄には”均等の愛の刑”と書かれていました。また、同時にホステス今森由希の高級クラブにも同じ品名のダンボールが届きます。それはどちらも小泉勤の縦半分にされた遺体で、今森由希は彼の愛人でした。

警視庁には捜査本部が置かれ、岡野課長の指揮下で大規模捜査が始まります。犯人の目的は大橋茂の死刑を主張した裁判員と裁判官への報復とされ、保護対象となるのは裁判長石野吉松、裁判官瀬戸内綾子、生花店経営佐藤義彦、アルバイト中田長治、占いの館経営真矢恒彦、そして沢村の妻で専業主婦の遥で、捜査陣へもその件は知らされ、沢村は捜査から外されます。
早速裁判官瀬戸内綾子のマンションに向かった山形らは、遺体発見の知らせを受け冷凍倉庫へと向かいます。美容整形の噂があった彼女は全裸で微笑んだまま凍らされ、整形部分のカルテが晒され”ずっと美しくの刑”、また真矢恒彦は経営する占いの館内で口に無数の針を刺されて死亡、”針千本飲ますの刑”のメモが貼られていました。
荒れていた沢村は先輩刑事菅原たちに往なされ、2週間前の事を思い出します。遥が家を出ると言い出したその日、たいして動揺もせず引き留める彼に、彼女は「あなたは刑事としては優秀かもしれないけど、父親としては最低よ」と言い去ったのです。彼は独断で妻の友人秋山佳代の勤務先の介護施設に向かいます。

【承】- ミュージアムのあらすじ2

同じ頃、遥の通話記録から佳代の自宅に行った菅原たちは、ボサボサ髪で歯を磨いていた佳代の彼氏だと言う男に、佳代は勤めに出ていると言われ施設に向かいます。
沢村を見た佳代は押し黙っていましたが、遥が浮気してたとしても何も言わないと食い下がる沢村の頬を叩いて激怒し「何も知らないくせに…遥は1人でずっと苦しんでた、裁判員の時も、流産の時も…」と涙ぐみます。それは第2子の時だと言われた沢村は言葉を失います。
が、そこに到着した菅原らと共に事情を話して説得、佳代は2人は自宅にいると打ち明けますが、菅原が彼氏と言う男と会ったと知り、彼氏なんていません!と叫びます。その頃、彼女の自宅では、雨合羽の男が遥と将太を衣装ケースに入れ、ワゴン車の荷台に積み運び去るところでした。
2台の車は佳代の自宅前ですれ違いますが、沢村は雨合羽の運転者を見て気づき、菅原たちに2人を頼む!と叫び車で追跡します。
車はどしゃ降りの雨の中を疾走し、沢村は菅原から2人が連れ去られ”お仕事見学の刑”のメモがあったと聞きます。2台は住宅街の路地を抜け、高架下の通路で車体をぶつけ合う激しいチェイスとなりますが、激昂した沢村は運転を誤り横転、工事現場脇に仰向けで止まり、彼も気を失います。男は現場にあったトラックをぶつけ沢村の車を破壊、彼は間一髪で脱出し、雨合羽の男にしがみつきますが、男はそれを蹴って鼻で笑いワゴン車で去って行きます。
3年前の裁判員裁判で、遥は事件の凄惨さや死刑判決を言い渡され狂乱する大橋を見て怯えていました。裁判員たちが外に出た時、外はどしゃ降りの雨で何者かが車から彼らの写真を撮っていました。彼女は大橋の自殺を産婦人科の待合室で知り、愕然として涙ぐみ震えていたのです。けれど、その頃の沢村は朝食すら手つかずで出勤する毎日で、彼女は、3人でコンビニに行った唯一の楽しい思い出の絵を描く将太の頭を撫で「今度の休みはどこにでも連れて行ってやるぞ」と空約束をする彼を見て、1人泣いていたのです。

その後、大橋は天涯孤独で友人も無いと判明、復讐説は揺らぎ、捜査は暗礁に乗り上げます。関端はイラつき、満身創痍の沢村は西野をファミレスに呼び出して捜査資料を受け取り、今度飯でもおごる、婚約者も紹介しろよと礼を言います。
資料を見た沢村は、大橋は免罪で”樹脂詰め~”を含め一連の猟奇事件が別の同一犯だとしたら?と言いますが、その時、カエル男が現れ、2人をからかい逃走します。2人は男を追いますが外はどしゃ降りの雨で、沢村は車に撥ねられ西野に追え!と叫びます。が、2人を見失った沢村に、西野の携帯を使ったカエル男から小川ビルの屋上だと連絡が入り駆けつけます。
西野は縛られて屋上のヘリに立たされ、そのネクタイをカエル男に握られ傾がされていました。
沢村は必死で説得しますが、男は西野の拳銃で沢村を狙い「僕には君が必要なんだ、スイートルームが用意してある」「君もいずれ僕のミュージアムに閉じ込められる」と嗤います。
西野はそれでも何が目的だ!この殺人鬼!と怒鳴りますが、男は「僕は表現者だ!人を楽しませるアーティストだ!これまで数々の作品に情熱を注ぎ、誰にも真似できないものを生み出してきた」と語り、「その傑作の一つが、大橋という凡人のものだと世間に認知されてしまった、メディアの創り上げた印象とわずかな状況証拠と、素人のバカ共の浅はかな判決のせいで…作者はこの、僕であるはずなのに!」と怒鳴ります。
その時、雲の切れ目から陽が射し、男は空を見上げて襟元を掻き、「残念だが時間だ、また改めて迎えに来る、沢村刑事」と言い、西野を見上げ「おめでとう、西野警部補。2階級特進だ」と言いネクタイを離します。西野は沢村を呼びながら転落し、男は駆け寄る沢村の脇を悠々と歩き去ります。

遺体安置所には関端と菅原が来て、菅原は沢村を見るなり胸ぐらを掴み、言われた通り謹慎してればよかったのに!と怒り、沢村はあいつを呼びさえしなければと声を詰まらせます。
が、関端に犯人がなぜ2人の前に現れたのかと聞かれた沢村は、この事件は復讐ではなく大橋は冤罪、犯人は自らの殺人を”作品”と称して芸術家を気取り、誤審した裁判員に憤り”作品”にしていると打ち明けます。関端はそれだけか?と問い詰めますが、沢村はターゲットにされた事実は隠し通します。そこに沢村を本庁から3人の刑事が来て、沢村は気持ちは理解できると言う関端に深々と頭を下げて従い、西野の婚約者らしき女性の慟哭を聞きながら連行されます。
車の後部座席で2人の刑事に挟まれ座っていた沢村は暫し呆然としていますが、突然えづいて暴れ逃亡します。岡野課長は激怒し関端を恫喝、沢村は捜査妨害、服務規程違反、機密情報漏洩の重要参考人として手配されます。関端は部下に、大橋の捜査は無意味で、犯人と接触する可能性がある沢村を追うと指示しますが、逮捕以前に殺害の恐れがあると案じます。

その頃、沢村は闇ルートで拳銃を入手、とある飲食店でエビアレルギーの男を見て、カエル男が太陽を見て襟元を掻いていたのを思い出し、ネカフェで”太陽アレルギー”を調べ、犯行が雨天である事、雨合羽とマスクを着けている事、また屋上で立ち去ったのも、太陽アレルギーのための必然だったと確信します。
彼は病院をしらみつぶしに当たるうち、慈光大学医療研究センターの紫外線アレルギーの医師橘幹絵に辿り着きます。幹絵は令状を持ってくるよう諌めますが、沢村は心当たりがある事を見抜いて拳銃で脅し、そのカルテを奪い取ります。

【転】- ミュージアムのあらすじ3

患者の名前は霧島早苗、住まいは郊外の荒れ果てた大邸宅で、沢村は電柱を伝い庭から侵入します。
その時、霧島は引き攣れたスキンヘッドの素顔のまま暗いコレクション部屋で、大音量でクラシックを流し、殺害状況を模したフィギアや被害者の等身大のマネキン、現場写真を見て独り悦に入っていました。
家の中は高級家具が打ち捨てられたまさに廃屋でしたが、沢村は拳銃を構え、漏れ聞こえる音楽を頼りに地下に入り、カエルマスクなどが下がった狭い通路を抜け、霧島のコレクション部屋にたどり着きます。そこには”~樹脂詰め殺人”を含めたこれまでの猟奇事件の資料、被害者のスナップから薬袋までありとあらゆる物が収集され飾られていました。
彼が自宅室内を映す監視カメラの映像と妻子の資料に愕然としたその時、霧島が殴りかかり乱闘となります。霧島は沢村を嘲りバールで攻撃、その爪を彼の背中に突き立て「これでゆっくり休めるはずだ。スイートルームに案内するよ」と言い殴打します。

沢村は狭く暗い地下室で目覚め、出入口は”CHALLENGE”と表示された電子キーが掛かり、頭部には包帯が巻かれていました。手探りで灯りを点けると、壁際には拳銃を持った遥と”ぱぱあそぼ”と書かれた箱を持った将太のリアルな人形が立っていました。
箱にはジグソーパズルのピースと携帯レコーダーが入っていて「事件はパズルと同じだ」と言う食堂での会話が流れ、激怒した彼は箱を叩きつけ暴れます。霧島はベッドに座りタブレットでその様子を眺めほくそ笑んでいました。
やがて落ち着いた沢村は遥の拳銃の弾丸を確認し、自分が生かされている理由を考えますがどうにもならず、やむなくパズルを始め、パイプから投げ込まれたハンバーガーにかぶりつきます。
パズルは将太が描いたコンビニに行く3人の絵で、そのたわいもない事で喜んでいた2人を思い、将太、遥、HOME、FAMILY等々打ち込みますが、ドアは開かず、彼は再びパズルに戻ります。
霧島は隣室で”メトロポリタン美術館”を口ずさみながら、ハエがたかっている肉を、手回しの挽肉機で挽き、ハンバーグを焼いていました。
一方、関端らはネカフェの検索履歴から慈光大学医療研究センターにたどり着き、幹絵から事情を聞きますが、関端は彼女が何かを隠していると感じ、光線過敏症から”資産家夫婦バラバラ殺人事件”を思い出します。それは美術商の夫とその妻が細切れにされ繋ぎ合わされていた未解決事件で、生き残った子供の内、霧島早苗が光線過敏症、その姉が霧島幹絵で、橘姓は医師である養子先のものだと判明します。

パズルは徐々に形になりますが沢村の姿は無く、彼は何個目かのハンバーガーを口にします。退屈そうな霧島は、2人に会わせてくれと頼む沢村に「どうやって殺した?生きたまま、腐らせもせず」と囁きます。
彼は、沢村がさりげない日常の中で2人の”心”を殺したと言い、今さら会って何を取り戻すつもりだと嗤い、そして彼を自分と同じ”(殺人の)表現者”と呼び、初めて誰かと作品を創ってみたいと思ったと言うのです。沢村は2人の人形にすがりつき嗚咽します。
彼は、高1の冬に母親を亡くし、仕事を優先し遅れてきた刑事の父親を憎悪し会話も止め、母親が不憫だと考えていました。が、高3の時、父親が殉職、救われた親子に心から礼を言われ、初めて父親の偉業を知り慟哭します。
父親は狂った通り魔に狙われたその親子を身を挺して守り、犯人に刺されながらも自らの体に手錠で繋ぎ確保したのです。彼は、刑事をしていれば親父と会話できると考え仕事に打ち込む中、やはり父親と同じく家庭を顧みなくなっていた事に気づき、心から2人に詫び、「必ず俺が助けてやるからな」と呟きます。

やがてパズルはほぼ完成し”EAT”と言う文字が浮かびます。彼は一瞬ハンバーグを見ますが、パスワードは正解で隣の部屋への扉が開きます。そこには霧島はおらず、料理の跡と挽肉機、そして大型の冷凍庫には2人の写真が貼ってありました。沢村は中にあった遥と将太の生首を見て息を呑み慟哭します。
それをコレクション部屋からモニターしていた霧島は、快楽の絶頂の如く感動し陶酔します。部屋の隅では遥がすすり泣く将太を抱え、彼に何をしたの?答えて!と叫んでいました。生首は精巧なフェイクでした。
霧島は遥に「君は有罪だ!」と言い、その髪を掴み「懸命に働き生活を支える夫を捨てた、君は最愛のパートナーを見直し己を改めねばならない」と断罪します。そして大橋の復讐なんでしょ!と言う遙を嗤い、僕は人を楽しませるアーティストで表現者だ、これは6つで1つの作品でもうすぐ完成すると話し、あんたはただの人殺しよ!と叫ぶ遥に向かい、鉈を振り上げます。

沢村が嘔吐する中、カエルマスクの霧島が現れ、子供だけは助けてと命乞いをしたから先に子供を窒息させたとからかい、掴みかかる彼を振り払います。沢村は狂った眼で発砲、激しい殺意をたぎらせ霧島を追います。その頃、関端たちも霧島邸に辿り着きます。
霧島は彼を煽りつつ通路を逃げ回り、やがて廊下に立ちすくむカエルマスクの誰かに「死刑執行」と嗤って言い隠れます。
沢村はそのカエルマスクの誰かを見つけて狙いを定めますが、間もなくそれが這いつくばり声を立てるのを聞き「遥?」と声を掛け抱きしめ、マスクを取ります。けれど遥は泣きながら、殺して!お願い!と叫んでいて、背後に将太に拳銃を突きつけた素顔の霧島が現れ、沢村遥を殺せ、それが息子を救う条件だと言います。
遥はそれだけは出来ないと動揺する沢村に拳銃を握らせ自分を殺せと迫り、今までありがとうと頬を撫でます。沢村は遥に向かって「出来る事なら、もう一度初めから」と呟き、その様子を眺め快楽に打ち震えていた霧島を撃ち、霧島は右腕を、沢村は肩を撃たれますが、衰弱しきっていた沢村は痙攣し立ち上がれません。

霧島は左腕で拳銃を構え、3つのエンディングを考えていたと言い、遥が殺され沢村と将太が残る、沢村が霧島を殺して3人とも助かる、そして家族3人仲良く天国で暮らすエンディングだと言い、遥の頭に銃口を当てます。
その時、関端たちが現れ霧島に銃を捨てろと迫ります。霧島は「僕の邪魔をするなー!」と叫んで発砲、撃たれながらも逃げ出します。関端は沢村親子に駆け寄りますが、沢村は血の気を失い朦朧としています。
霧島邸の周囲は警官隊に包囲されていて、霧島は邸内を逃げ回るうち、庭へと飛び出します。が、外は晴天で、彼は庭に出た瞬間顔を押さえますが、その手も含めて瞬く間に腫れ上がり、苦痛の悲鳴を上げます。
彼は何十人もの警官隊に銃口を向けられる中、くぐもった声で笑い出し、「また、裁判だな…裁判員たちが…僕の作品を見る…訳知り顔で学者たちが解説する…僕が…どうして壊れたかを…」と言い、覆っていた手を降ろし、焼け爛れた顔で関端を見上げ「同情するやつも出るかもな」と嗤い崩れ落ちます。

【結】- ミュージアムのあらすじ4

3か月後。沢村はまだ完全には癒えていない体で西野の実家に行き仏壇に手を合わせ、遥は、つきまとっていたフリーライターに突然免罪の裁判員であった事を責められるなど、事件を思い出す日々が続いています。
橘幹絵は、無菌室で装置に繋がれかろうじて生きている霧島に会いに行き、「そのアレルギーは心因性よ。子供の頃、抱えきれない悪意に晒され悪化した…治すには心に残った悪意に向き合うか…もしくは…」と言い、点滴に用意した薬液を注入します。間もなく彼は激しい痙攣発作を起こし、看視装置のアラームが鳴り、彼女はベッドから引き離されます。

「あの時、霧島は3つのエンディングがあると言った…そのどれかにたどり着いた時…悪夢は終わるのだろうか…」
晴天の運動会。遥は将太を応援しながらビデオを回していましたが、沢村が来て撮影役を引き受けます。遥は笑顔でありがとう!と言い、沢村も笑顔で返します。彼は一等賞でゴールした将太に感心しますが、何にも将太の事を知らないのねと笑われます。2人はそのまま楽しそうに応援していますが、画面の将太は顎のあたりをしきりと掻いていました。

みんなの感想

ライターの感想

何はともあれカエル男役妻夫木聡が凄まじい。
このカエル男は皮膚の爛れ感や溶け落ちた片耳だけではなく歯も声も弄ってあって(演技?)、ケケケ!とカエル声で嗤い、その臭そうな口で液晶画面をベロリと舐め上げ、夫婦の愁嘆場では息を荒らげともすればG指定なのに大丈夫?とおろおろさせられるほどの絶頂顔を晒すサービスぶり。
特殊メイクを担当した百武朋はホラー映画では評判の造形アーティストで、彼が携わった作品はたとえマイナーでも造形だけは見事に印象に焼き付く技巧派ですし、また、撮影の山本英夫は三池監督作品など数多くのヒット作を手掛ける大御所で、これでもかと言うくらい彼の暗部をあぶりだしていく。前宣の見せ過ぎ感から情報スルーしていたところ、本当に最後の最後まで気づかないほど別人でした。
監督ご要望のジム通いが功を奏してかむっちりボディに仕上がり、難易度が高いと言われる沢村役小栗旬との狭所バトルでもこれまたかなり激しくキメてくれます。
対する沢村役小栗旬も捨て身感がハンパなく、カエル男にいたぶられ満身創痍の体を引きずりながらも大切なものを次々と奪われ、次第に狂気へと陥って行く切迫感が見事でした。
ちなみにキャラクター設定含めて原作コミックとの相違点はあるものの、原作に無い魅力も盛りだくさんなので、原作ファンでも十分に楽しめる作品だと思います。

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