「レッドドラゴン」のネタバレあらすじ結末

レッド・ドラゴンの紹介:2001年制作のアメリカ映画。『羊たちの沈黙』、『ハンニバル』に続くハンニバル・レクター博士シリーズの3作目だが、時系列としては(シリーズ4作目『ハンニバル・ライジング』に次いで)2番目になる。

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予告動画

レッドドラゴンの主な出演者

ウィル・グレアム(エドワード・ノートン)、ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)、ジャック・クロフォード(ハーヴェイ・カイテル)、フランシス・ダラハイド(レイフ・ファインズ)、リーバ・マクレーン(エミリー・ワトソン)、モリー・グレアム(メアリー=ルイーズ・パーカー)

レッドドラゴンのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①FBI捜査官グレアムは精神科医の権威レクターと協力し犯人像を絞っていたが、ある時、レクターが連続殺人犯だと気づく。レクターを逮捕したグレアムはFBIを辞めた。数年後、上司クロフォードに連続一家惨殺事件の協力を乞われたグレアムはレクターのところへ行く。 ②レクターが示していた「家族ビデオ」がヒント。ホームビデオ制作会社勤務ダラハイドが犯人。幼少期の祖母からの虐待と先天性障害を持つコンプレックスが動機。恋人を得たダラハイドは犯行をやめかけようとしたが、逃亡してグレアムと対峙、殺された。

【起】- レッドドラゴンのあらすじ1

1980年、アメリカ・メリーランド州ボルティモア。
クラシック・コンサートの観客の中に、精神科医のハンニバル・レクターがいました。
レクターはオーケストラの演奏で、スキンヘッドの男性が奏でるフルートが不協和音になっているのを鋭く感じ取り、眉をひそめます。
その後、そのオーケストラの団員は行方不明になりました。
コンサートツアーが終わり、交響楽団理事会のメンバーがレクター家に招待されます。レクターは毎年彼らを招待し、家のホストである自分が腕を振るった料理を提供していました。
9人の交響楽団理事会のメンバーの1人の女性に、「このオードブルは何?」と聞かれますが、レクターは言葉を濁して答えませんでした。
彼らを帰した深夜、レクター宅にFBI捜査官の若い男性ウィル・グレアムが訪問します。
グレアムは犯罪精神医学の見地からレクターに協力を乞い、犯人像を分析していました。グレアム自身も想像力を駆使し、レクターはグレアムの鋭い分析を評価しています。
担当している連続殺人事件の犯人像として、グレアムとレクターは「解剖学の知識がある落ちこぼれ医者かあるいは医学生」という結論を下していました。遺体の一部がいつもなくなっているのは、「犯罪の記念に保存しているのだろう」とみなします。
グレアムは義理の父が鶏を捌く時に「背中の両側が一番おいしい」と言っていたのを聞いて、全く異なる分析をしていたのではないかと思いました。
保存のためではなく「食べるため」に犯人が遺体の一部を切り取っていた…そう推論したグレアム捜査官は、その意見を述べるために深夜にレクター宅へやってきました。グレアムの意見を聞いたレクターは、なるほどと納得します。
しかしグレアムはまだ質問したいことがありました。「非常に優秀なレクターが、なぜこの可能性を見落としたのか(指摘しなかったのか)」…レクターがグレアムのコートを取りに行っている間に料理の本を手に取ったグレアムは、「リ・ド・ヴォー(仔牛の胸線の料理)」のレシピに丸がつけられているのを見て、犯人がレクター博士だと確信します。
銃を取り出そうとした時、レクター博士が突進してグレアムの左胸の下を刺しました。倒れかけながらも、グレアムはレクター家にあった矢をレクターの左脇腹に2本刺し返します。そして襲ってくるレクターに銃で撃ちました。両者共に重傷を負います…。

(オープニング映像。その後の事件の変遷をスクラップした新聞記事や、びっしりと手書きされた文字。これは後に出てくる〝噛みつき魔〟のスクラップファイル)

レクターとグレアムが共に瀕死の重傷を負った事件は、最初は詳細不明とされました。
しかしその後のFBIの捜査で、ハンニバル・レクターが殺人鬼だったことが判明します。しかも連続殺人の被害者を食し、さらに訪れた客にも振る舞っていたことが分かりました。
グレアムの方がレクターより重傷でした。しばらく意識不明の状態が続き、全身チューブ姿で横たわっている姿を、病院へ潜入したタトラー紙の記者フレディ・ラウンズに激写されます。
グレアムは命を取り留め、日常生活も支障がないほどに復帰しますが、事件でストレスを受けてFBIの退職を決めました。
レクターは終身刑を宣告され、ボルティモアの精神病院に収監されます…。

…数年後。アメリカ・フロリダ州マラソン。
海辺の一軒家に引っ越して、グレアムは妻・モリーと幼い息子・ジョシュとの3人暮らしをしていました。ジョシュは例の事件当時は、まだ赤ん坊でした。
ある日グレアムの家を、FBI時代の男性上司ジャック・クロフォードが訪ねます。
クロフォードの用件は、アラバマ州バーミングハム(バーミンガム)とジョージア州アトランタで起きた、連続一家惨殺事件について捜査協力を乞うためでした。この事件の犯人は〝噛みつき魔〟と呼ばれています。歯形が遺体に残っているからです。歯形はいびつで歯並びの悪いものでした。
グレアムはほかに優秀な捜査官がいると指摘しますが、クロフォードは「柔軟な想像力を必要とする」と言います。「君の協力が解決には不可欠だ」と言われると、グレアムは断れませんでした。
妻・モリーは数年前の事件で夫のグレアムが生死の境をさまよったことで、できれば行ってほしくないと思っています。「数日か、長くても1週間で戻る」と約束し、グレアムは翌日、出発しました。

連続一家惨殺事件の内容はこうです。
ジョージア州のアトランタを例に挙げて説明すると、犯人はまず被害者のリーズ家の飼い犬を殺し(バーミングハムのジャコビ家は猫)、夜に鍵を壊して入ります。
錠前開きが苦手なようで、こじ開けるかガラスカッターを使用しています。
暗闇の中で夫・チャールズの喉を裂き、目覚めた妻・ヴァレリーの腹を死なない程度に撃った犯人は、夫が死ぬ様子を妻に見せます。
その後、子ども部屋に移動してサイレンサー(消音器)を使用した銃で殺害し、目に鏡を入れた遺体を両親の寝室に移動させて、子どもに見せるように配置してから妻を弄びました。
バーミングハムのジャコビ家でも同様の手口で、鏡を割って眼孔の中へ死後入れているのが特徴です。
犯人はゴム手袋を使用していて指紋は検出されず、靴のサイズは11です。
唾液と精液の判定で、犯人の血液型は分泌型のABプラスだと判明しました。
リーズ家の殺人事件は2月25日の満月の夜で、ジャコビ家の凶行は3月28日の満月1日前でした。ここから、次の犯行は「次の満月の頃」と想像されます。
その時期まで3週間を切っていました。

リーズ家の現場を見せてもらったグレアムは、家にある全ての鏡が壊されていることに気づきます。
子どもたちを殺して両親の寝室に移動させた理由を「観客に見立てた(行為を見ておいてほしい)」と推理したグレアムは、検視結果で妻の内股からタルカム・パウダーが検出されたのを発見しました。被害者宅にタルカム・パウダーは置かれていません。
「ゴム手袋を外して素手で触った」証拠でした(ゴム手袋が密着しないよう、内側にさらさらのパウダーをまぶしてある)。
妻を弄んだ時にゴム手袋を外していたならば、素手のまま妻の目に触れた可能性があると踏んだグレアムは、すぐにクロフォードに電話をし、鑑識で今一度、妻の眼球、角膜の指紋採取を頼みます。
グレアムの想像どおり、そこから親指の指紋の一部が発見されました。歯型以外に指紋の証拠が手に入ります。
ところが捜査はそこで行き詰まりました。一番知りたい「犯人は犠牲者をどういう基準で選ぶのか」が分からないままです。

【承】- レッドドラゴンのあらすじ2

犠牲になった2つの家族には共通項がなく、調べてはいるのですが、現段階では全く掴めていませんでした。
ここまでが限界だと言うグレアムに、クロフォードは指紋を見つけたことを褒めて「限界と言いながらギャレット・ホッブスを逮捕したじゃないか」と以前のことを話題にします(注:この事件は2017年時点では映画化されていないが、トマス・ハリスのグレアムシリーズには存在する。またテレビドラマシリーズでは、ギャレット・ホッブスを扱った作品あり)。
グレアムはぴんときました。クロフォードが自分を呼んだのは、終身刑で収監されたレクターとグレアムのコンビに、解決してほしいと考えたからだと気づきます。
レクターと会いたくないグレアムですが、レクターはクロフォードには面会拒否をするそうです。
手詰まりだと思ったグレアムは、やむなくレクター博士に会いにいくことにしました。

ボルティモア州立病院、精神科。
チルトン医師はグレアムと会えたことに感激し、「君の名でレクターのことを書いて本を出せ」などと勧めます。チルトン医師は出世の野心に燃えており、レクターをあれこれ調べているのですが、尊大な態度が元でレクターから嫌われていました。レクターは自分が認めない人間には、協力しません(クロフォードも認められていない…)。
地下にある独居房の一番奥に、パイプ椅子が置かれていました。グレアムがゆっくり進むと、レクターはこちらを頭にしてベッドに寝そべったままでした。「法廷でかいだ安ローションだ」と言います。
グレアムはダイレクトに「犯人は犠牲者をどう選ぶのか」と質問しますが、レクターはちゃんと答えません。何のためにそれを言わねばならないと返します。
「それを解けば犯人より頭がいいことを証明する喜びを得られる」とグレアムが言いますが、「私より頭がいいと言いたいのかね?」と切り返され、困りました。
空振りで帰るしかないかと思いかけた時、レクターは「資料を寄越せ、1時間ひとりにしてくれ」と言います(レクターはグレアムが気に入っているので、からかいたい)。

資料に目を通したレクターは「犯人は自分の顔を醜いと思っている」と述べます。鏡を割っているのは自分の顔を見たくないからで、それはグレアムも考えていました。整形した可能性も視野に入れています。レクターはそれだけでなく、自分を強く見せるために入れ墨を身体に入れているだろうと付け加えます。
「被害者の目の鏡は、自分を見るためだ」…これもグレアムが行き着いていたことです。
続けてレクターは「月にこだわる巡礼者(ピルグレム)なら、外で月を見たいと思うはず」と、犠牲者の家族の庭が広いことを共通項として挙げました。「月の光で見る血は真っ黒なんだよ」と言います。
「被害者になる家の庭は広い」…これだけでは漠然としすぎており、もっと絞り込みたいとグレアムは思いました。
レクターは被害者の私物の中に家族ビデオがあることに固執し、それを見せろと言いますが、グレアムは拒否します。それがヒントだとレクターは言いました。
現場に戻りリーズ家の家族ビデオを見たグレアムは、ビリーとショーンという息子、スージーという娘に囲まれた幸福そうな5人家族と、ダッチェスという飼い犬の生活ぶりに、つい頬をゆるめます。

アラバマ州バーミングハムに移動したグレアムは、ジャコビ家の事件現場も視察しました。
この現場は1階の鍵が難しい種類のものらしく、階段をあがって入れる2階部分の鍵を壊して侵入していました。心の中では「時間は充分にあったのに?」と思います。
レクターがくれたヒント、庭が広い(犯人が犯行時、全裸で外に出て月の光を浴びようと思った時にプライバシーが尊重されるだけの広さがあり、目撃者が発生しない)というとおり、ジャコビ家は周囲に家がない森に囲まれた場所でした。
近くの樹木を見て回ると、人為的に切断された木の枝が見つかり、その樹木にのぼって犯人がジャコビ家を見張っていたと思われます。
木登りして家を見ていたグレアムは、樹木の幹に漢字表記の「中」と赤い字で書かれているのを見つけました。
レクターに会いに行ったグレアムは、その文字が「中国の文字、麻雀のパイでは、意味が〝レッド・ドラゴン〟」と教わります。
それからある詩を口ずさみました。「赤い胸の駒鳥は、楽園を怒りに駆り立てる」という内容のものです。
ジャコビ家の凶行は杜撰だと指摘したグレアムに、レクターは「初めての犯行なのだから。学んで利口になっていくのは犯人も同じ」と言いました。
レクターとグレアムの関係に置き替えて、もし現在ならグレアムはどう行動するかと質問します。失敗を活かして次の犯行に進むのだと言いました。
レクターはこの時も、次には被害者一家のビデオを持ってこいと言います。
その後、黒人看守・バーニーに電話を受け取ったレクターは、かかってきた電話を切りました。そしてフックボタンを巧みに操作して電話をかけ(受け取った電話機にはボタンがなく、本来はかけることができない)、シカゴ大学に電話してバイト生に荷物を送るのだがと言い、グレアムがフロリダ州のマラソンに住んでいることを突き止めます。

グレアムは図書館に行き、「赤い胸の駒鳥は、楽園を怒りに駆り立てる」という詩を朗読しました。司書はウィリアム・ブレイクのものだと言い、詩集と画集を出します(実在する詩人、画家、銅版画職人)。
画集には『レッド・ドラゴン』という絵がありました。それは大きな角を持つ悪魔と、右下に女性の女神が描かれた絵でした(これをモチーフとしたデザインが、犯人の背中に入れ墨で入っている)。

ジャコビ家の家族ビデオを見たいとグレアムは取り寄せ依頼をします。
そんな折、ワシントンD.C.にあるFBI本部に急な情報が寄せられます。レクターの独居房に〝噛みつき魔〟からのファンレターがあるのを、掃除した看守が発見したのです。グレアムのことについても、手紙では触れているそうです。
レクターは掃除の間、別室で監禁されていました。レクターに気取られぬよう「病棟が停電し、修理工が駆け付けた」という芝居をして1時間かせぎます。

【転】- レッドドラゴンのあらすじ3

その間に証拠のファンレターを回収し、できるかぎりの手がかりを拾ってまた戻すという手順を踏みました。
ファンレターはトイレットペーパーに書かれています。それは飲み込むと溶けるからです(水溶性パルプだから)。
噛みつき魔はレクター博士を尊敬していると書いており、できれば文通をしたいと書いていました。紙に残された歯型は一致し、髪の毛も採取できます。
1箇所だけ、レクターによって処分されたと思われる部分がありました。
レクターがこれに対して返事のリアクションを取ったのではとグレアムは思い、破れた部分のインク検出で、タトラー紙と書いているのではないかという綴りが発見されます。
1時間が迫っていました。FBIは急いでファンレターを戻し、レクターを独居房へ帰します。
タトラー紙の夕刊の刷り前版を取り寄せると、個人広告欄にレクターからの返事がありました。
しかし数字の羅列で解読に時間がかかりそうです。すぐ解読できるものであれば差し替えようとFBIは思ったのですが、時間がないのでそのまま載せました。
その後、男性捜査官ボウマンがレクターの部屋にある書籍のリストを手に入れ、図書館で解読し終えます。時間は深夜になっていました。
解読内容を見たボウマンは急いでクロフォードに電話しました。
『グレアムの自宅はフロリダ州マラソン 一家を殺せ』と書かれていたのです。
クロフォードはすぐにグレアムの自宅に警官を向かわせて妻子を保護し、グレアムにも報告しました。妻・モリーと息子・ジョシュはクロフォードの兄の家に身を寄せます。
グレアムはいざという時のために、モリーに銃の撃ち方を教えました。

どうせなのでタトラー紙を利用して犯人を挑発しようと思ったグレアムは、かつて自分の入院写真を掲載したフレディ・ラウンズを呼び「噛みつき魔と同格に扱われて、レクターは怒っている」とか「犯人は男児に性的いたずらをしている可能性がある」とか取材に答えます。
フレディがこれを派手に書きました。『噛みつき魔はインポ男』という見出しは、犯人を充分に刺激します。
グレアムは自分を狙いに来るかと思って狙撃隊を配置しましたが、違っていました。
犯人はフレディ・ラウンズを拉致し、自分を見ろと言います。顔と背中の入れ墨を見せた犯人は、フレディから「グレアムに書かされた」と聞かされます。
フレディに書かせた文章を読ませて録音した後、暴行を加えて火ダルマにして、車椅子で放置しました。
予想しなかったフレディの死にFBIは落胆しつつ、今回の事件で多くの手がかりが得られます。
車椅子の入手経路、車椅子を運べるだけの大きさの車を持っていること(ワゴン車かバスなどの大きな車の持ち主)、月曜に新聞が出て火曜日にシカゴでフレディが誘拐されたことから、シカゴ半径6時間以内の地域に住んでいること…。
しかしまだ依然として、被害者家族の絞りこみの基準がグレアムには分かっていません。
次の満月まで10日を切りました。あせったグレアムはレクターに聞きます。
もし手がかりを教えてくれたら待遇を改善するというグレアムに対し、「犯人は半竜半人、それが変身しようとしている。全身タトゥーで整形している」と言い、レクターは「ディナーとビデオ鑑賞」を希望しました。
何もヒントを新たにくれないと思って落胆するグレアムに、レクターは「今まさしく大ヒントを与えたのに」と言います(本当はその通り)。

ここからしばし、犯人側の状況を。
廃屋となったダラハイド老人ホームという屋敷に、ひとりの若い男性フランシス・ダラハイドが住んでいました。
幼少期に祖母に育てられたダラハイドは、厳しい祖母に虐待されて育ちました。おねしょをすると「汚いわね。ハサミを持ってきなさい。アソコをチョン切るわよ」と常に言われていました。
ダラハイドは兎口(みつくち)という障害を持って生まれました。胎児が成長過程の途中で鼻と唇の間の口蓋部分が徐々に塞がって、生まれた時には唇が鼻と別れているのですが、裂けたまま生まれてしまう赤ん坊もいます。ダラハイドがそれに該当しました。
現在は整形手術でふさいでいますが、鼻の下左側の唇の上に、縦にその傷が残っています。克服しましたが、発声にも影響を与えています。
そのためダラハイドは顔にコンプレックスを持ち、その分身体を運動で鍛えていました。
ダラハイドは歯をすべて抜き、入れ歯にしています。普段は普通の歯を使用し、犯行時にはいびつな歯並びの悪い歯を使用しました。
劣等意識の高いダラハイドは、自分用のファイルを作っています。日記がわりです。
かねてからレクターとグレアムの事件に興味を持ち、〝人食い魔〟の事件もファイルしていました(オープニング映像に流れるもの)。
ダラハイドは『クロマラックス社カラー現像所』の技術サービス部に所属していました。極端に無口なダラハイドは、仕事仲間には「ミスター・D」と呼ばれています。
ある日ダラハイドは赤外線フィルムを取りにいき、全盲の女性リーバ・マクレーンと出会いました。自分がいる方とは全く違うところにフィルムを差し出して、この女性は目が見えていないのだと気づきます。
リーバを狙うナンパな男・ラルフが「送るよ」と声をかけますが、リーバは断りました。ダラハイドが誘うと、リーバは車に乗ります。
リーバは動物に憧れていました。5歳の頃にクーガー(別名:ピューマ)を見たのが最後で、7歳の時にジフテリアで失明しました。視覚障害の生活が長いので、リーバの振る舞いは違和感がありません。
リーバはあけすけな性格で、最初に会った時からずけずけとダラハイドに質問しました。噂では上唇を整形したらしいけどと聞きます。
最初は不愉快に感じたダラハイドですが、視覚障害をものともせず生きているリーバに感嘆しました。リーバ自身も視覚障害で、人とは違うふうに見られる筈なのに、どう見られるかを意識せずに淡々と生きている様が好もしく思えたのです。
やがてそれは恋愛に変わりました。目の見えないリーバの前では、ダラハイドは自分の容姿を気にしなくていいというのも手伝い、ダラハイドの思いは急速に膨れ上がります。
ダラハイドは動物が好きだというリーバを動物園へ連れて行き、麻酔をかけて動かずにいるベンガルトラを触らせました。リーバはおそるおそるトラの背中を撫で、うっとりしますが、それを見ているダラハイドも陶酔します(トラを自分に見立てて、愛撫されているように感じている)。 この映画を無料で観る

【結】- レッドドラゴンのあらすじ4

リーバもダラハイドに好意を寄せていました。リーバを家に招いたダラハイドは、深い関係になります。
翌朝、目覚めたダラハイドは、リーバがベッドにいないので急いで屋根裏を探しました。そこには自分が見せたくない日記が置かれているのです(リーバは目が見えないが、それでも無意識に気にしてしまった)。
屋根裏の窓から庭を歩くリーバを見つけたダラハイドは、祖母へのコンプレックスに苛まされつつも「少しの間でいいから、リーバを自分のものにしたい」と切望しました。
そして…猟奇殺人を犯さずとも、リーバを手に入れられれば自分は充分に幸福になれると考えます。リーバもダラハイドとの生活を望んでいるようでした。
人間らしさを取り戻したダラハイドは、もう犯罪を終わらせようと考え、その最後の仕上げとしてブルックリン美術館へ行きます。
背中に入れ墨として入れている、ウィリアム・ブレイクの200年前の絵を見せてもらい、美術館員・ジェニーを気絶させて絵を破って食べました。これで自分の内側に取りこみ、ダラハイドは自分が変身を果たしたと考えます…。
(リーバを家に招待した時点では、次に狙う予定だろう家族のビデオを見ていたのだが、リーバとの未来を描くことで犯行は中止したと捉えてよいと思う)

再び事件はグレアム側に戻します。
メトカーフから家族ビデオを受け取って視聴したグレアムは、ジャコビ家の1階のドアが違っていると気づきます。
問い合わせてみると1月の初めにドアを交換していました。犯人はジャコビ家のドアの交換を知らず、犯行に及んだ可能性が出てきました。
家にペットがいることまで知っていながら、なぜドアの交換のことを知らないのか考えたグレアムは、ずっとレクターが示していたヒント「家族ビデオを見せろ」という意味を把握します。
犯人は、この家族ビデオを見ていたのです!
家族ビデオはホームビデオで撮影したものを、制作ビデオ会社に編集して作らせたものでした。リーズ家もジャコビ家も同じ製作会社〝クロマラックス社〟に頼んでいました。
移動途中にブレイクの絵が破損されたニュースを見たグレアムは(先の、ダラハイドが絵を食べた事件)、「犯人はもう止めようとしているのかもしれない」と思います。
グレアムが会社に入っていくのを見たダラハイドは、突き止められたと気づきました。踵を返し、リーバのところへ行きます。

グレアムとクロフォードはクロマラックス社の社長に会い、個人データを見せるよう言いますが、個人情報の提示を社長は拒否しました。
急ぐグレアムは「では今から言う条件に該当する者だけでいい」と言い、「白人、25~35歳、顔を整形、車はバンかワゴン車、ダビング機材の管理をしている」と挙げます。
それを聞いた社長は、ダラハイドの名を告げました。

リーバの家に行くと、遊び人のラルフがリーバを送り届けたところでした。ラルフは別れ際、リーバの頬にキスをします。
それを見たダラハイドは、リーバと別れて立ち去るラルフの眉間を撃って殺しました。すぐにドアをノックします。
出てきたリーバに薬品をかがせて気絶させると、ダラハイドは自宅へ連れて行きました。
目覚めたリーバに「何か持ち出したか。誰かに見せたか。君は俺の力を弱め、苦しめた」と責めます(FBIが感づいたのはリーバのせいだと早合点している)。
逮捕は時間の問題だと思ったダラハイドは、リーバと心中しようとして家の中に灯油を撒きました。家に火を放ちます。
「君を撃ち、自殺する」と言いながら、ダラハイドはリーバを撃てません。発砲音を聞き、倒れた死体(実はラルフのもの)を触ったリーバは、ダラハイドが自殺したと思います。
リーバは四つん這いで逃げました。無事に火事場を逃れたリーバは、ダラハイドが銃で顔を撃ち、居間に倒れていたと証言します。

事件は解決したと思われました。
犯人と知らずダラハイドと愛し合っていたリーバを慰めたグレアムは、病室を立ち去ります。
そこへクロフォードがダラハイドの家の金庫にあった日記ファイルを持ってきました。ダラハイドが幼少期から祖母による度重なる虐待を受け、モンスターになった過程が読み取れました。
そこへFBIの鑑識から一報が入ります。焼け跡から見つかった焼死体の骨のDNAが、ラルフのものだと判明したのです。
鑑識からクロフォードに連絡が入り、クロフォードはグレアムに電話を入れました。
その頃、事件解決で久々に実家に戻ったグレアム、妻・モリー、息子・ジョシュは、庭でキャンプファイヤーをしていました。家に戻った息子がいつまでも戻って来ないので、グレアムが家に入ります。クロフォードから留守電が吹き込まれるメッセージを聞いたグレアムは、包丁を隠し持って2階へ移動しました。
2階の洗面所の鏡が割られています。ダラハイドが家に忍び込んだのは明白でした。
子ども部屋に行くと、ダラハイドが息子・ジョシュを人質にとっていました。
「息子を変身させる。次は妻、お前は見物人だ。その後、始末してやる」と言うダラハイドに対し、グレアムは、息子・ジョシュがおもらししているのを見て、解決のヒントを得ます。
ダラハイドを無視して、グレアムは息子・ジョシュを叱りつけました。
「自分を見ろ! お前は本当に吐き気のする子だよ! 小便を漏らした? 恥を知れ! 不潔なケダモノめ。チョン切るぞ」
「『パパ、僕は汚いケダモノだ。僕は醜い』そう言え!」
…この言葉は、幼少期にダラハイドが祖母から繰り返し言われていた言葉でした。
グレアムに罵倒される息子・ジョシュを幼少期の自分と重ねて見て、怒りを覚えたダラハイドは、ジョシュを話してグレアムに襲いかかります。
それこそがグレアムの作戦でした(本来のグレアムは、息子を罵倒する人間ではない)。
胸を浅く切られながらも、グレアムは後ろのポケットに入れた包丁で、ダラハイドの太ももを刺しました。ジョシュを連れて逃げようとします。
隣の部屋で銃を手に入れたグレアムは、ダラハイドの姿がなくなっているのに気づきました。騒動を聞きつけて、妻・モリーがやってきます。
その背後にダラハイドが立つのを床の隙間から見たグレアムは、妻・モリーに「伏せろ」と言い、ダラハイドと互いに撃ち合いになりました。両者ともに倒れます。
モリーは駆け寄りますが、グレアムは妻に撃てと命令しました(共倒れだけではなく止めを刺さないとならないと、レクターの事件で学習した)。
起き上がったダラハイドに、妻は銃弾を撃ち込みます。ダラハイドは眉間を撃たれて死にました。
ジョシュがベッドの下から出てきてモリーに抱きつきます。

…グレアムの事件を知ったレクターは、FBI経由でグレアム宛に手紙を書きました。
そこには再びケガをしたグレアムをいたわる言葉と慰めと、「君は夢を見るか? 君をいつまでも思っているよ」というメッセージでした。
ヨットの上で手紙を読み終わったグレアムは、海に手紙を捨てます…。

独居房にいるレクター博士に、面会予約が入ります。
チルトン医師は「FBIの若い女性。断ろう」と言いますが、レクターは「その女性の名は?」と質問しました…(これが映画『羊たちの沈黙』に繋がる)。

みんなの感想

ライターの感想

DVDのパッケージにもなっている入れ墨が今作品のいちばんの見どころ。
事件もおどろおどろしいのだが、それだけではなく、ダラハイドという犯人を早期の段階で明らかにしたうえで、そこに恋愛要素を加えているのが、『羊たちの沈黙』とは違った味付けになっている。
はっきりいって容姿の件は「気にするほどじゃないのに」と思わせられる。が、本人にとっては一度気になったら仕方ないのだろう。
それにしても、レクター博士はすごいよなあ。かなり早期の段階で見破っている。
いっぽうのグレアム。家族ビデオ見るの遅すぎるって!

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