「奴隷の島、消えた人々」のネタバレあらすじ結末

奴隷の島、消えた人々の紹介:2015年製作の韓国映画。2014年、韓国全土を震撼させた新安塩田奴隷事件にインスパイアされた社会派ドラマ。天然塩の生産で有名な離島で大量殺人事件が発生。さらにそこでは、知的障害者たちが奴隷のように働かされていた事実が明らかになる。事件の裏に隠された真実とは…?

予告動画

奴隷の島、消えた人々の主な出演者

イ・ヘリ記者(パク・ヒョジュ)、イ・サンホ(ペ・ソンウ)、ソクフン(イ・ヒョヌク)、イ・ジョンヒ(リュ・ジュンヨル)

奴隷の島、消えた人々のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①塩田で4人が死亡、1人が重態、3人が行方不明になる事件が発生。誰も詳細を知らず、手がかりがない。知的労働者が奴隷のように酷使され、拷問を受けているという情報を得た女性記者・ヘリとカメラマン・ソクフンの取材テープだけが残されていた。 ②ヘリ記者らが聞き込みをしても、島の住民の口はみんな一様に重たい。情報は真実であった。しかし連続殺人犯のサンホが知的労働者の振りをして潜伏しており、関係者を殺して逃亡。

【起】- 奴隷の島、消えた人々のあらすじ1

2014年の冬、韓国。
ある離島の塩田で、殺人事件が発生しました。
塩田作業者2名と塩田所有者の母、現地を取材していた取材カメラマンの4名の遺体が発見され、公正ニューステレビの女性記者イ・ヘリは意識不明の重傷を負いました。
また作業員1名と塩田所有者の父子2名の、合計3名が行方不明です。
全貌が全く掴めておらず、手がかりはカメラマンが遺した一部のビデオカメラの映像だけでした。
マスコミはこぞって取り上げ、何が起きたのかと騒ぎます。
3人の専門家たちはテレビで「もし行方不明の塩田所有者の親子の犯行だとすると、妻そして母を殺したことになる」として、「サイコパス(反社会性人格障害)」の可能性も示唆しました。

警察サイドでは、入手したカメラマンのビデオカメラ映像を再生し、何が起きたかチェックをします…。

公正ニューステレビの女性のイ・ヘリ記者とカメラマンの男性・ソクフンは、離島の塩田で働く労働者たちが過酷な環境に置かれているのではないかと着目し、それを取材しようと思いました。
ヘリ記者が、島へ通っていた医師に取材をします。医者は「殴られた痣などがあり、労働者は一年中、Tシャツとズボン姿だ(冬場も軽装だという意味)。労働者に賃金を払わず、奴隷のように働かせているという噂がある」と言いました。
離島へは定期船は出ておらず、島へ行くには漁師の船に乗せてもらうしかありません。
カメラマンのソクフンは新婚で、新妻のジナを置いて留守にすることになりますが、ヘリ記者と島へ出かけます。

離島には塩田の工場以外に、一般家屋もありました。一般家庭に取材をしますが、地元の人たちはカメラを嫌います。
塩田は黄色いタンクのある家だと聞いたヘリとソクフンは、『塩を作る過程を撮影したい』という名目で、塩田に行きました。
しかし冬には塩田で塩を作らず、もっぱら海苔を作ると聞き、ヘリたちの当ては外れます。
それでも出稼ぎ連中が工場にいました。
島には宿泊施設がなく、ヘリたちは近所の好意的な老女の家に泊めてもらいます。
老女はヘリたちの冷えた足をお湯で温めながら「凍傷になっても、島に医者はいないから気をつけろ」と言い、「他人のことに首を突っ込むな」と警告しました。

早朝の塩田を取材しに、ヘリ記者とソクフンは行きます。
地元の人の言う通り、冬場は塩田で塩が作られていませんでした。
ヘリ記者とソクフンは、海水が行き来する水口(みずぐち)を撮影し、ほかにも撮影できる場所がないか探します。
黄色いタンクは高くそびえており、遠くからでも目立ちました。その場所へ近寄り、突撃取材します。
最初に出て来た男性(後にイ・サンホと判明)に話を聞こうとしていると、奥から3人の男性がやってきました。男性らは塩田の所有者・ホ氏とその息子、現場労働者で、ヘリ記者らの取材を拒否します。
髪の一部にメッシュを入れたホ氏の息子は態度が悪く、ヘリ記者を追い払いました。サンホは男たちに連れて行かれます。

【承】- 奴隷の島、消えた人々のあらすじ2

そもそもヘリ記者たちが取材を始めたのは「チョン・ウンテクという男が強制的に労働させられていた」ということを聞きつけたからでした。
ヘリ記者はしぶとく聞きこもうと、老女の家に泊めてもらって取材を続けます。
ある夜、ヘリ記者とソクフンのいるところへ、労働者の男が訪ねてきました。
その男はカメラで写真を撮ってもらうと大喜びし、「母さんの墓に持っていくんだ」と言います。
ヘリ記者が聞いてみると、男は最低でも7年はその塩田で働いているとのことでした。
給料は口座に振り込みされているとのことですが、確かめる術はありません。というのも、島には銀行がないからです。
つまり男は7年間も、給料が振り込まれているか分からない状態で働いていました。
男の話す口調はたどたどしく、知的障害を持っているようでした。
男は左の頬に傷があり、足にもひどいケガを負っています。
「靴下くらい買えば」とヘリ記者が言うと、「ここには売っていないし、島の外には出ていないんだ」と男は答えました。ヘリ記者は男を追いかけ、女性用ですが靴下を渡します。

ソクフンがカメラを隠し撮りしながら、塩田に行きます。
しかし塩田に関係する人たちのみならず、島にいる人たちはみんな、取材を嫌いました。
そのうちに塩田の社長・ホ氏がやってきて、ヘリ記者を突き飛ばします。カメラで撮影されているのを知ると、わしづかみにして止めます。
それでもヘリ記者はなんとか成果を得ようとしました。労働者の泊まる施設に入りこみます。
すると部屋の中に、苦しむ男がいました。先日ヘリのところへ写真を撮りにやってきた男です。
男は殴られるなどの乱暴を受けていました。それでも「転んだんだ」と言い張ります。
男は肩口と胸に、ムチのような跡がありました。

島から一時帰って来たヘリ記者とソクフンは、警察に駆け込みます。
離島の塩田で暴行と賃金未払いの問題が発生していると訴えますが、警察官は「通報は今まで一度もない」と取り合いません。
ヘリ記者が「被害者は知的障害者で、訴えるのが難しいのだ」と主張しても、警察は動こうとしませんでした。
ヘリ記者は次に、行政から動かそうと考えます。
町役場に塩田の労働記録を調べに行きますが「記録なし」と言われ、塩田の労働状況を訴えると、保健福祉局、食品部などにたらい回しにされました。
町役場もあてにならないと思ったヘリ記者は、決定的な証拠を手に入れようと考えます。

再び島へ渡ったヘリ記者とソクフンは、島のムードが一変していることに気付きます。

【転】- 奴隷の島、消えた人々のあらすじ3

泊めてもらった老女からは、親切心から「明日島を出ていけ」と言われました。なんでもヘリ記者たちが嗅ぎまわるせいで、塩田のホ氏が神経質になっており、島でも集会を開くそうです。
それを聞いたヘリ記者は、集会でみんなが留守にしている隙に探れないかと、塩田の工場倉庫を物色しました。そこで書類を見つけます。
持ち帰って見てみると、『チョン・ウンテク』と『イ・サンホ』などの雇用契約書でした。
雇用契約書は何通もありますが、すべて同じ筆跡です。
ヘリ記者は知り合いのカン刑事に電話をし、住民登録番号から家族や住所が分かるかと聞きました。2人の番号を読み上げて調べてもらう間に、第1弾のテレビ番組を報道して、様子を見ようということになります。
その夜、ソクフンは妻のジナに電話をしました。ジナが妊娠6週目であることを知り、ソクフンは喜びます。

女性のヘリ記者の風呂場を覗こうとした男を捕まえたソクフンは、話を聞こうとしました。
その男はイ・サンホといいます。ソクフンは隠し撮りをし、「誰にも言わないから話を聞かせてくれ」とヘリ記者が言います。
サンホはホ氏の暴力を認めました。ホ社長だけでなく、息子も暴力を振るうのだそうです。
サンホは「知らない人と話すと暴力を振るわれる」と言い、あまり自分のことを話したがりませんでした。
あまりにひどい条件下だと知ったソクフンは、サンホを連れて本国に帰り、障害者登録をして働き口を見つけてやればと言います。

ヘリ記者とソクフンの通報を受けて、警察官が船でやってきました。
労働者が住む部屋に行きますが、ヘリ記者が先日忍びこんだ時に見た部屋とは、まるで別世界のように快適な部屋になっています。
ヘリ記者は先日、部屋で苦しんでいた男を呼びますが、男は痣のことを「よそ見して歩いていたら落ちた」の一点張りでした。
さらに別の労働者から「その落ちる現場を見た」という目撃証言が出たこともあり、ヘリ記者とソクフンがでっちあげたことになります。2人は不利な立場に追い込まれました。

カン刑事から電話がありました。
先日問い合わせた2人のうち、イ・サンホに捜索願が出ていました。サンホはキム・ミョンチョルという男に連れて行かれ、行方不明なのだそうです。
ヘリ記者は刑事との電話を通話状態にしたまま、この事実をヘリ記者は突きつけました。
しかしホ社長はふてぶてしく笑うと、カメラマンのソクフンとヘリ記者に暴力を振るいます。

【結】- 奴隷の島、消えた人々のあらすじ4

通話を聞いていたカン刑事は、すぐに捜査隊を派遣すると言いますが、離島なので早くても明日の到着になると言います。
ヘリ記者たちは、なんとか今晩をしのいで、明日、今まで録画したテープを捜査隊に見てもらおうと言いました…。

…ここまで見たところで、刑事2人は「決定的証拠がないな」と言います。
殺人事件に関連することが、一切掴めませんでした。
犯行当日のビデオテープとカメラが見つかっていないことが、捜査を難航させていました。
唯一事情を知るヘリ記者が意識不明なので、全く状況も読めません。
4名の殺人、1人の傷害事件、3人の行方不明者を出しているこの事件に関して、多くの局がテレビ番組を組みます。

…事件発生から20日後。取材したカメラが発見されます。
さらに事件発生から30日後、行方不明だったホ社長親子が遺体で発見されました。
父はバラバラにされ、息子はまるごとの遺体で発見されます。
死亡推定日はおよそ半月前とみられ、警察は「事件を起こしたのはホ社長親子で、追いつめられた息子が父を殺害し、そのあと自殺したのではないか」と推測しました。
ネットでは、依然として意識が回復しないヘリ記者が、やり玉に挙がっていました。
ヘリ記者こそが真犯人なのではないかと、勝手に叩かれます。

事件発生から40日後。ヘリ記者の意識が回復しました。
ところがヘリ記者は、関係者の写真を見せると錯乱し、話を聞ける状態にありませんでした。

…ヘリ記者は思い出します。
事件当日。
ヘリ記者はカン刑事に「キム・チョンチルとは誰ですか」と質問し、意外な回答を得ていました。
イ・サンホが行方不明になったのは15年前で、その頃、安山(アンサン)で連続殺人事件が起きていたのです。
表沙汰にしていないので一般人は知らず、これは警察だけが知る情報でした。
連続殺人の犯人と目されていたのが、キム・チョンチルとイ・サンホでした。
つまり、サンホは殺人の容疑者として、逃走中だったのです。

その頃、塩田ではサンホが暴れていました。
「どこでその名を知った。目立たず暮らしていたのに」と、シャベルを持って襲ってきます。
ヘリ記者が殴られ、ソクフンもビニールで顔を覆われ、首の骨を折られました。
さらにサンホは塩田へ移動し、ホ社長の息子を殺し、社長も背後から襲ってシャベルで惨殺します。
親子を殺した現場が塩田だったので、塩田の水口に隠しました。そのため、親子の遺体の発見が遅れました。

事件発生から2か月後。
警察は、塩田を経営していたホ社長親子の犯行と断定し、捜査を切り上げます。

事件発生から5か月後。
ヘリ記者は回復し、退院しました。ソクフンの墓参りに行き、刑事に電話して「事件のことを話したい」と言います…。

〝人類の最大の罪は
彼らを憎むことではなく
無関心であることだ
   バーナード・ショー〟

みんなの感想

ライターの感想

新安塩田奴隷事件という、実際にあった事件を元にして作られたフィクション。なのでラストのオチはフィクションだと思う。
しかし意外にリアリティのある画面。
取材を重ねても島民がみな口を閉ざし、語ってくれないなど、妙に真実味を帯びた描写が続く。
まさかのラストは意外性があってよかった。
韓国警察って、こんなに雑なのかな…と思ういっぽうで、そういう面があるのかも、と思わされなくもない。

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