「怒り」のネタバレあらすじ結末

サスペンス映画

怒りの紹介:2016年9月17日公開の日本映画。原作・吉田修一、監督・李相日という、『悪人』のコンビによるミステリアスなドラマ。顔を整形し、社会に紛れ込んだ殺人犯らしき人物と出会った、千葉、東京、沖縄の人々の身に起きる出来事を描き、人を“信じる”とは?という根源的な問いを投げかける。

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予告動画

怒りの主な出演者

槙洋平(渡辺謙)、田中信吾(森山未來)、田代哲也(松山ケンイチ)、大西直人(綾野剛)、小宮山泉(広瀬すず)、知念辰哉(佐久本宝)、南條邦久(ピエール瀧)、北見壮介(三浦貴大)、薫(高畑充希)、藤田貴子(原日出子)、明日香(池脇千鶴)、槙愛子(宮崎あおい)、藤田優馬(妻夫木聡)

怒りのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①東京都八王子市である夫婦が殺害される事件が起きる。現場には「怒」と書いた血文字が残された。被疑者・山神一也は逃走し、1年が経過しても見つからなかった。1年後、警察とマスコミが手配写真を公開し、広く呼び掛けた。その頃日本の3か所で謎の男性が3人登場する。 ②東京の同性愛者・直人は余命わずかの命であることを隠していた。千葉の田代が借金取りに追われているというのは本当の話。沖縄の田中が山神。ただし辰哉が刺殺したので動機などは謎のまま。

【起】- 怒りのあらすじ1

東京都八王子市、7月。
八王子市郊外の住宅街で、尾木夫婦がナイフで刺殺されました。
犯人はまず妻を殺して浴室の浴槽に入れた後、サウナ状態の家の中で冷房も入れず1時間全裸で待機し、帰宅した夫を殺しました。
現場となった夫婦の家の浴室の壁には、被害者の血で「怒」という文字が書かれています。
その後の調査で警察は30歳の男性・山神一也を容疑者と断定し、その後の行方を調査しました。しかし山神容疑者の行方は全く分からないままでした。
…1年後。
テレビで山神容疑者の事件を再び取り扱います。新宿歌舞伎町での目撃情報があったので、手配された写真の1つには、女装した場合の山神の合成写真も入れていました。
山神の家宅捜索をした刑事・南條が見たものは、壁全体に貼られた広告にびっしりと書き込まれた文字と、整然と並べられた大量のコンビニ弁当のゴミ、缶コーヒーのゴミでした。
文字は日常に起きた些細なことへの憤懣が書かれており、山神はなんでも抱いた感情を書きつけないとならない人物なのかもしれないと思います。
山神の行方は一向に知れません。
そんな折、日本の3か所で、3人の謎の人物が現れます。
(以後はこの3人の状況を交互に描いていく演出で描かれているが、なるたけ簡易的に分けて記述する)
…千葉県の漁港。
槙洋平は妻を亡くした後、漁業組合に所属し、男手ひとつで娘・愛子を育てていました。
愛子は3か月前に家出して、歌舞伎町の風俗店で働いていました。客のどんな要求でも必死で応えようとするために、客の方も次第にエスカレートしていき、見つかった時の愛子は、精神的にぎりぎりの状態でした。迎えに行った洋平は絶句します。
帰りの電車で夕食のメニューを聞かれた愛子は、「お父ちゃんのおにぎりでいい」と答えると、好きな東方神起の曲を父・洋平にイヤホンで聞かせました。
愛子は少し発達障害のある女性で、明るいのですが、とろいところがあります。洋平は愛子を連れ戻しましたが、どう扱ってよいのか困っていました。
最寄り駅まで2人を迎えに来たのは、愛子のいとこの明日香です。明日香は地元で結婚をし、ダイゴという幼い少年の母となっていました。愛子に「いつまでも心配かけちゃ駄目」とたしなめます。
実家に戻った愛子は、昼間に毎日父・洋平のお弁当を持っていく生活に戻りました。
愛子が家出している間に、漁港では2か月前から若い男・田代哲也が働き始めていました。一応前の職場の軽井沢のペンションから紹介状があり、勤務も非常に真面目ではあるものの、身元不明の田代は時給800円のアルバイトで働いています。
洋平は田代を買っており、正社員にならないかと声をかけていました。
ある日、愛子は父・洋平へ弁当を持っていきますが、父・洋平は勝浦まで用事で出かけていました。
昼休みに外でコンビニ弁当を食べている田代にどうして外で食べているのか、愛子は戸います。「ずっと冷房の中にいると、頭が痛くなるから」と田代はつっけんどんに答えますが、愛子はあまり気にしていませんでした。
コンビニ弁当を覗きこむと、「お父ちゃん、肉とかからあげとか好きだから、ボリュームあるんだ」と持参した弁当を見せて、「田代君の分もお弁当作ろうか」と言います。
それをきっかけに愛子と田代は親しくなりました。愛子と田代はデートを重ねます。
やがて愛子は田代と空いたアパートで一緒に暮らしたいと父・洋平に切り出しました。
田代が愛子の過去を知っているのか気になった洋平は、「歌舞伎町、行ったことあるか」と遠回しに質問します。田代は「風俗って意味なら、ないです。俺あんまりそういうの好きじゃないから」と答えた後、洋平の質問に込められた意図を察しました。
「俺、知ってます。愛子ちゃんが家出してたこと、その間何してたか。この町にいたら、そういうの耳に入ってきますから…」と遠慮がちに答えた田代に、父は町の狭さに憤ります。田代の言う通り、せまい町なので醜聞はすぐに知れ渡るのです。
しかし田代は「俺、愛子ちゃんと一緒にいると、ほっとするんです。自然といろいろ話したくなって」と洋平に言いました。
洋平の名義でアパートを借り、家賃は田代が払う形で、愛子と田代はつつましく暮らし始めます。洋平は娘の愛子が幸福そうなのを見ながらも、田代がどういう人物か知りたくなり、紹介状を持たせた軽井沢のペンションに問い合わせに行きました。
そこで、田代が前の職場ではタカハシという名で働いていたことを知ります。
田代の仕事ぶりはまじめなのですが、どうして素性を隠して暮らしているのか、洋平は知りたくてたまらなくなりました。 この映画を無料で観る

【承】- 怒りのあらすじ2

耐えられなくなった洋平は、娘の愛子に「お前は田代のことをちゃんと知っているのか」と聞きます。
愛子は答えました。
田代が大学生の時、田代の父が仕事で借金を背負ってしまい、その後その借金の債権はヤクザに売り渡されます。田代の両親が自殺した後もヤクザがつきまとい、返済の義務がないにも関わらず取り立てに現れるのだそうです。
警察に相談しても効果がなく、逃げても必ずヤクザが追ってくるので、それで田代は隠れて暮らしていると、愛子は言いました。
「お父ちゃんだったら助けてあげられるんでしょ」と愛子はすがりますが、洋平はその田代の過去を信じきれずにいました…。
…東京都。
藤田優馬は大手企業に勤務する、ゲイの男性です。職場などにはそう公言し、あけすけに振る舞っていますが、親族一同や中学高校のクラスメイトなどには秘密にしていました。
優馬はホスピスに入院する母・貴子がいます。仕事をしながら時々、貴子の病院を見舞いますが、優馬は寂しい思いを抱えていました。
ある日、新宿の発展場(男性同性愛者の出会いの場所)に行った優馬は、そこで膝を抱えて俯く男性・大西直人と出会います。
半ば衝動的に組み敷いて交わった優馬は直人を気に入り、「腹減った」と言う直人の腕を取って「外、出て、なんか食おう」とラーメン屋に行きました。
直人が東京へ来たばかりで、知り合いの家を転々としていると聞いた優馬は、「泊まるとこ決めてねえんだろ。うち来る?」と誘います。
最初は、優馬が勤務する昼間は直人も外に出て、夜になると家に来るということを繰り返していました。しかしある時、コンビニで買い物した荷物を斜めにならないよう持ち歩く直人を見た優馬は、優馬が帰って来るまでの間、直人が近くの公園で待っているのだと知り、頬をゆるめます。
しかも直人は少し体調が悪そうでした。
優馬は「もしさ、体調が悪いんだったら、昼間もこの家にいていいぞ」と言います。「でも俺、全然信用してないから。家にあるもん盗むとかしたら、俺、遠慮なく通報するよ」と付け足しました。
黙っている直人に「疑ってるんだぞ、俺、お前のこと、なんか言えよ」と優馬が言うと、直人は「疑ってるんじゃなくて、信じたいんだろ。分かったよ。信じてくれてありがとう」と答えます。
直人は優馬の家で一緒に暮らし始め、優馬も直人と一緒に過ごすために、早く帰宅するようになりました。「お前といると、とにかくゆーっくりできるんだ」と言います。
「今度連れてってよ」と言われた優馬は、母・貴子のホスピスへ直人を連れて行きました。直人は貴子とも打ち解けて、優馬が仕事でいない時には代わりに貴子に付き添います。
優馬は直人に携帯を渡し、使うように言いました。
貴子が亡くなった時にも、直人がホスピスにいてくれました。
葬儀後に墓を買った優馬は「墓買う意味あるのかな」と直人に呟くと、直人に葬儀に出ないでくれと頼んだことを詫びます。親族などの前では、直人との関係をどう説明すればよいのか分からずにいました。
直人は「分かろうとしない人には、どう説明しても伝わらない」と、優馬を慰めるように言います。
優馬は「一緒に墓入るか」と切り出し、直人も「別に、いいけど」と答えました。冗談だとその場は誤魔化しながらも、互いに半分本気が混ざっていました。
しかしある時、優馬の男の知人宅に、連続して空き巣が入ります。先週はアキラ宅、続いてタイキ宅、品川と池袋なのにいずれも同じ手口の空き巣だったと聞かされ「みんなの知り合いだったりして」と言われた優馬は、少し不安になります。
それまでは直人の素性が分からなくても気にならなかったのですが、直人のことが気にかかり始めました。
直人が中目黒のカフェで、若い女性と会っていたのを見た優馬は、その日の夜に思わず直人を詰問します。家にいたと嘘をついた直人に対し、優馬は「根本的なところで、俺を裏切ってるんじゃないか」と責めました。
それきり、直人は優馬の前から姿を消しました…。

【転】- 怒りのあらすじ3

…沖縄県。
女子高校生の小宮山泉は、母と共に内地(本州)から沖縄に引っ越してきました。同級生の青年・知念辰哉と親しくなります。辰哉の家は旅館を経営しています。
ある時、辰哉に小型ボートに乗せてもらった泉は、無人島の星島に行きました。辰哉は砂浜に残りますが、物珍しさもあって泉は島のあちこちを見て回ります。
島の裏側には、石造りの廃墟がありました。そこに人影を見た泉は、最初は辰哉かと思いますが、まるきりの別人でした。
魚肉ソーセージ片手に立っている男は、この辺りをふらふらひとり旅をしている、と答えます。そして泉に、ここに自分がいるのは内緒にしてくれと頼みました。
気になった泉はまた1週間後に、辰哉に島へ連れてきてもらいます。男はまだいました。
男は「田中」と名乗ります。
ある土曜日、泉は辰哉に、那覇へ映画に見に行こうと誘われて遊びに行きました。辰哉の父は、辺野古基地移設反対のデモに参加しています。
辰哉が小学生の頃から、父はそうやって旅館の仕事を放ってデモに参加しているそうです。
商店街で田中を見かけた泉が声をかけ、田中は辰哉と泉を連れて居酒屋に入りました。
辰哉は泡盛を飲んで酔っ払い、田中にくだを巻きます。
田中と別れた後、酔っ払った辰哉がふらっとどこかへ消えたのを追って、泉はシャッターのおりた商店街を歩きまわりました。そのうちに米兵たちがつどう場所へ入りこんでしまい、急いで抜けたものの、人気のない公園で米兵2人に捕まってレイプされます。
「ポリース、ポリース(警察を呼ぶ声)」という男の声で、米兵たちは逃げました。
辰哉は公園でレイプされる泉を見ながら、怖くて助けに行けませんでした。米兵たちが立ち去った後、うつぶせに倒れた泉のスカートに上着をかけて「ごめん、俺、何もできなくてごめん」と繰り返します。
警察に通報しようとした辰哉を、泉が制止しました。「誰にも言わないで」と言われ、辰哉はそうします。
事件の後、泉は家にひきこもって生活しました。辰哉は泉のことが好きで、泉の気持ちを考えて煩悶します。
田中が辰哉の旅館「ホテルにしえ」を手伝い始めました。田中は器用に何でもこなすので、母は大歓迎します。
ある時辰哉は、知り合いの知り合いという設定で泉の身に起きたできごとを話し、「沖縄で米兵が女の子に悪さをすることに対し、何かできないか」と相談しました。
田中は「そんなの、聞くのもつらいな」と言い「一番苦しんでいるのは本人だろう。おおやけにはしたくないだろう」と言い、「俺、『沖縄』の味方になるっていうのはなんなんだけど、『お前』の味方にだったら、いつだってなるからな」と辰哉に言いました。
辰哉は田中を信じ、田中を頼ります。
田中はまめな時もありますが、気分にムラがありました。不機嫌な時は、客の荷物を外に出す時に、放って外に出します。
それを見た辰哉が遠回しに指摘すると「手首が痛くて」と言い訳し、「考えても、自分ではどうしようもできないことがある」と言いました。
そして田中もあの日、泉のことを見たのだと辰哉に切り出します。
あの晩、那覇で別れた後米兵に襲われる泉を見て、田中ができたことは「ポリース、ポリース」と叫ぶことだけだった、逃げた米兵を追ってタクシーに乗ったけれども、軍の敷地内に入られたのでどうしようもなかった、急いで公園に戻ったら辰哉がいた…それを告げた田中は、自分も悩んでいたのだと辰哉に告げました。
「考えよう、俺たちにできること」と田中に言われ、辰哉は味方を得た気持ちになります。
ところがある日、突然田中が暴れ始めました。人が変わったようにフライパンを振りまわして旅館内にあるものを壊して回ると、フライパンを持った2階にあがり、荷物を持って屋根伝いに降りて逃走します。
辰哉は不思議に思いました…。
…八王子市の夫婦殺害事件の新情報が入ります。新潟市内で整形手術を受けていたことが判明し、整形手術後の新たな手配写真が公開されました。
するどい一重まぶたは二重に整形され、今もあるかは不明ですが、右頬に縦に3つ並んだホクロが特徴だということです。
…東京都。
縦に3つ並んだホクロという特徴を聞き、優馬は動転しました。優馬は、直人が友人たちの家で空き巣を働いたのではないかという疑いを持っていましたが、八王子の事件までは考えていなかったのです。
新宿で目撃されたという証言も、以前にニュースでありました。
まさか…と思った矢先に、優馬は駒沢警察署の刑事課の吉田から電話を受け、「大西直人を知っているか」と聞かれ、激しく動転します。
思わず「知りません」と答えました。そして急いで直人が使っていた物を処分しました…。

【結】- 怒りのあらすじ4

…千葉県。
明日香の息子・ダイゴがその写真を見て「田代のおじちゃんかと思った」と口にします。
それを聞いた父・洋平はまさかと思いつつ、気になって愛子にそれを告げました。愛子も田代のことを疑い始めます。
そしてある日、とうとう愛子は警察に通報しました。ただし有り金40万円を出勤前の田代のバッグに入れ逃走できるようにした後、田代に電話で「八王子の犯人じゃないなら、お昼までに戻ってきて」と言いました。
田代は帰ってこず、愛子は警察に通報します…。
…沖縄県。
手配された公開写真を見て、一瞬だけ辰哉の母は気に留めますが、その頃はまだ田中がまじめに働いていたので、気のせいかと受け流します…。
…警察では、別件で逮捕した容疑者が、山神と思しき人物の情報を持っていたとして尋問します。非常に信憑性が高いので、その男から話を聞きました。
男が言うには、山神は一見普通の容貌をしているが、その普通の顔で人殺しを平気でするのだと言います。
八王子夫婦殺傷事件の事件当日は、山神は日雇いの派遣で指定された場所で車に拾ってもらうため、待機していたそうです。ところがいつまでも指定された場所を見つけられず、時間になってもそれらしき車が来ないので、電話で問い合わせると「それ先週の現場だよ」と言われました。
電話に出た相手は絶対に笑ってただろうと、山神は怒ります。
暑くて歩き疲れてある家の前に座っていたところ、住人が帰ってきました。それが被害者・尾木の妻です。
尾木の妻は疲労した様子の山神に、冷たい麦茶を差し入れました。
「他人をみくだすことで、ぎりぎり保っていた」山神は、見当違いの怒りを爆発させ、妻を殺したのです。
それでも生き返るかもしれないと思い、浴室の浴槽に入れてみたのですが、無理でした。帰宅した夫も殺し、山神は自転車で現場を立ち去りました。
山神らしき人物からそういう話を聞いたと、男は言います…。
…沖縄県。
先日の行動を不思議に思った辰哉は、星島に行ってみました。田中の手がかりを得ようと思い、廃墟を覗きこみます。
そこには「怒」と大きく書かれた文字がありました。
さらにその横には「米兵にヤラれてる女、見た/知ってる女だった/女気絶 マジウケる」と書かれていました。
廃墟の外には田中がおり、裁ちばさみを振るい、自らの頬に傷をつけていました。辰哉を見て元の田中に戻りましたが、「俺さ、分かっちゃうんだよね。一目見たら、『あ、こいつ、ころっと俺のこと気に入っちゃうなー』とか」と言い出します。
そして「お前、俺の何知っててハナから信じられるわけ?」と辰哉に聞きました。辰哉が無防備に田中を信じたことを責めているようでした。
泉の件も嘘でした。「ポリース」と叫んだのは中年男性で、田中は米兵に対して「逃げないで最後までやれよ」と思ったらしく、泉も「自殺とかされちゃったら、そしたら受けんじゃん」「受ける」と喜んでいました。
そして「頭に血がのぼらないと、落ち着かないんだよね」と言った田中は、三点倒立します。
田中の言葉に傷ついた辰哉は、田中が落とした裁ちばさみを拾うと、田中の腹に刺しました。田中はよろめきながら砂浜に行き、そこで息絶えます。
その後、辰哉は警察に出頭しました。警察の捜査結果で、田中が山神一也だったことが判明し、被疑者死亡で見つかったことが全国ニュースで流れます。
逮捕された辰哉は、「山神とは知らずに刺した」ことと「信じていたから許せなかった」とだけ供述していました。泉の米兵レイプ事件については一切触れていません…。
…東京都。
直人の物品を処分したものの、優馬は直人が恋しくて連絡を取り続けますが、その後の消息は一切分かりませんでした。
思い付いた優馬は、中目黒のカフェに行き、直人と会っていた女性と会います。
その女性・薫に自己紹介した後、「直人の連絡先を教えてくれ」と頼んだ優馬は、向かいに座れと薫に言われました。薫は少しずつ直人の話をします。
直人と薫は同じ施設で育った孤児でした。血は繋がっていませんが、きょうだいと思う仲です。
直人は幼い頃から心臓を患っており、外科手術でどうにかできる類のものではありませんでした。薬でだましだまし生活していましたが、もう長くはない命だと、直人は分かっていたそうです。
それでも優馬と出会って暮らして、直人は幸福そうだったと薫は言いました。
直人は優馬の家を出た後、公園のしげみで倒れて死んでいたのを警察に見つかりました。優馬のところへかかってきた駒澤警察の電話は、直人死亡の知らせのためだったのですが、優馬が知らない振りをしたために、聞かされていませんでした。
優馬と知り合った直人は、薫に「大切なものは、増えるんじゃなくて減ってくんだ」と話していたそうです。
直人の訃報を聞いた優馬は、直人の言葉を思い出していました。「葉山の墓地、海が綺麗だったな。あそこに入れるんなら、死ぬのも悪くないな」「一緒の墓じゃなくても、隣ならいいよな」…そう言った直人を思い出し、泣きながら優馬はいつまでも雑踏を歩きました…。
…千葉県。
警察の指紋鑑定チームがやってきますが、別人と鑑定されました。指紋の身元は「柳本康平」という人物でした。
「信じてあげられなかった」と号泣する愛子に、何もしてやれない父・洋平はかける言葉がありません。
東京駅にいる田代から、愛子に電話がありました。無事かと愛子は聞き、横にいた洋平は「ひとりでよく何年もがんばったな。借金取りだかヤクザだか知らねえけど、ひとりで抱え込むな。戻ってこい!」と田代に告げます。
愛子が東京駅に迎えに行き、田代といっしょに戻ってきます…。
沖縄県。
…辰哉の逮捕を知った泉は、星島に渡りました。そして「怒」と書いた文字の横にある文字も読み、辰哉が自分を思って田中を刺したと知ります。
泉は海に向かって絶叫しました。

みんなの感想

ライターの感想

ほぼ原作どおり。3つの話が並行して描かれるさまも、原作といっしょ。
犯人探し…というよりも、なぜ身元を隠さねばならなかったのか、のほうに重きが置かれている。および人間関係。
原作との違い。原作では「辰哉が田中(山神)を刺殺した理由を供述しない」のを知った泉が、背後にある自分のレイプ事件を警察に告白するのだが、映画にはない。
原作では泉はその後、沖縄を離れるのだが、獄中にいる辰哉に手紙を書くのだが、当然それもカットされている。
愛子は…原作ではかなりぽっちゃり。宮崎あおいもこの映画のために太ったらしいが、「ぽっちゃり」とまではいかない…。
豪華な俳優陣なので、安心して見られた。

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