「探偵ミタライの事件簿星籠せいろの海」のネタバレあらすじ結末

サスペンス映画

探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海の紹介:2016年公開の日本映画。和製シャーロック・ホームズとも称される探偵が趣味の脳科学者・御手洗潔の活躍を描く、島田荘司の人気小説を玉木宏主演で映画化したミステリー。瀬戸内海近辺で次々と起きる不可解な事件の謎に御手洗が挑む。広島県福山市などでロケを敢行し、ミステリアスな物語が美しい瀬戸内の風景とともにつづられる。

予告動画

探偵ミタライの事件簿星籠せいろの海の主な出演者

御手洗潔(玉木宏)、小川みゆき(広瀬アリス)、滝沢加奈子(石田ひかり)、小坂井准一(要潤)、辰見洋子(谷村美月)、黒田優作(小倉久寛)、槙田邦彦(吉田栄作)、夏島健二(寺脇康文)、居比修三(神尾佑)、居比篤子(今野麻美)、富永幸平(螢雪次朗)、北王子(金児憲史)、怱那鷹光(品川徹)、春山誠治(片桐竜次)、三橋博之(渡辺邦斗)、須藤淳平(寺井文孝)

探偵ミタライの事件簿星籠せいろの海のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①瀬戸内海の島に身元不明の死体が6体流れ着く話を聞いた脳科学者・御手洗潔は編集者・小川みゆきとともに愛媛へ。死体は広島県福山から流れてきていると知り、福山に行く。 ②福山では「アパートで女性の変死体」「赤ん坊誘拐事件&夫妻が目と口を縫われる事件」「歴史学者・滝沢加奈子が狙われる事件」が発生。すべては繋がっていた。 ③真犯人は30年前に父を失った槙田の犯行。父が死ぬ原因を作った会社を乗っ取った槙田は危険ドラッグを作り、不都合な人物を殺して瀬戸内海に流していた。

【起】- 探偵ミタライの事件簿星籠せいろの海のあらすじ1

御手洗潔(みたらい きよし)は天才脳科学者です。神奈川県横浜市にあるセリトス大学で教鞭を執る傍ら、ライターの男性・石岡和己(いしおか かずみ)と共に事件を解決したりもします。
石岡は御手洗の活躍を本にして出していました。その本のファンである女性編集者・小川みゆきは、早く続編が読みたくて石岡に催促します。
ところが、石岡は「御手洗が解決したものしか書いていないから」と言って続編をなかなか書こうとしませんでした。じれたみゆきは自ら御手洗の元へ行き、事件を解決してくれと頼みます。
(注:劇場版はテレビドラマ版と異なり、石岡の出番はなし。途中1回だけ通話があるが、堂本光一の声ではないような…自信なし。テレビドラマ版をご存知の人のために念のため記載。劇場版では石岡ではなく、みゆきが助手的な立ち位置)
みゆきはネットで調べた、面白そうな都市伝説をたくさん持って行きました。『悪魔に憑かれたエクソシスト』『血の涙を流すマリア像』『いつも満員電車で泣きだす女』『私は宇宙人にさらわれた』…その中で御手洗が興味を示したのは、『死体島』というものでした。
それは、瀬戸内のある島に次々と死体があがるというものです。
御手洗はベルリンの学会までの10日間しか時間がなく、石岡が取材旅行から帰ってくるのは1週間後です。なので今回はみゆきが同行することにしました。

4月28日。愛媛県松山市、興居島(ごごしま)。
島に半年で6体の死体があがりました。いずれも死後3~4日経過したもので、身元や死因ともに不明です。
死体を捨てている者や不審な船はいないと、地元の者は断言しました。
御手洗は即座に、瀬戸内の特殊な海が原因だと解決します。
瀬戸内海は紀伊水道、豊後水道、関門海峡の3つの流れがあるために、6時間ごとに海流が変化する日本で唯一の場所なのです(一般的には12時間おき)。
瀬戸内海水理模型試験場に行った御手洗は、海流の変化のデータを見せてもらいました。海流の変化と死体があがった時間から逆算した結果、興居島にあがった死体は広島県福山市からたどりついたものと断定します。

4月29日。広島県福山市。
福山市に移動した御手洗とみゆきを出迎えたのは、福山警察署の黒田優作刑事でした。御手洗の警視庁の竹越課長の紹介で、黒田刑事を紹介してもらっています。
福山警察署には捜索願が出ていませんでした。
それを調べている最中に、事件の一報が入ります。あるアパートで女性の変死体が見つかったというものでした。
死体が発見された部屋は以前から人の出入りが多かったそうです。たまたま部屋から水漏れしたことで管理人が部屋に入り、死体を発見しました。
死体は覚せい剤によるショック死でした。人差し指と中指の隙間に注射針の痕がありましたが、自殺か他殺かは不明です。
遺体を見た御手洗は、現場に警察の応援を呼ぶなと言い、待機するよう命じました。
しばらくするとアパートの部屋に、4人の男性が現れました。黒田刑事は4人の男性を逮捕して事情を聴取します。
御手洗の見立てでは、4人の男性は「死体処理犯」だそうです。死体の女性も現れた4人の男性も、アジア系の外国人でした。

4月30日。
逮捕された外国人男性たちは、だんまりを決め込んでいました。
御手洗は「待っているとそのうち弁護士がやってくる」と言い当てます。御手洗の言う通り、4人の逮捕をどこで聞きつけたのか、警察署に『外国人の人権を守る会』から派遣されたという弁護士が現れました。御手洗は、真犯人を油断させるために、事件性がないと匂わせろと指示します。
それよりも、黒田刑事たちが別の事件を抱えているだろうと指摘した御手洗は、先日福山市で起きた不可解な事件について話を聞きました。 この映画を無料で観る

【承】- 探偵ミタライの事件簿星籠せいろの海のあらすじ2

それは4月24日まで話が遡ります。
居比修三・篤子夫妻には、赤ん坊・善樹がいました。夫婦ともに革細工の仕事をしており、夫妻で展示即売会に販売のため出かけることも多くありました。
夫婦が留守にする時にはベビーシッターの辰見洋子を自宅マンションに呼び、赤ん坊の面倒を見てもらっていました。洋子は看護学校の学生で、安心できました。
24日の夜22時半過ぎに夫妻が帰宅すると、作業用の小刀で腹部を刺され、机に縛られていました。赤ん坊の姿はなく、脅迫状が置かれていました。
脅迫状には「25日午後7時、淀媛(よどひめ)神社本堂の裏に2000万円を入れた紙袋を置け。言う通りにすれば、子供は無事に返す。警察に知れたら子供は殺す。警察には連絡するな。この手紙はすぐに焼け」とありました。居比夫妻はそのとおりにします。
洋子には事情を話し、作業中による事故として病院に行かせました。幸い洋子の傷は内臓に達しておらず、入院しているものの元気です。
1時間後に犯人から電話があります。
犯人はボイスチェンジャーで声を変えており、手紙の内容を居比に反復させました。
その際に、居比が「1日では金を都合できない」と訴えると、犯人は26日の午後10時に変更しました。
26日午後10時に淀媛神社に金を持って行った夫妻は、その後、27日の午前3時に、福山市の龍神の滝の中で棒に縛られ、夫・修三は目が縫われ、妻・篤子は口が縫われて発見されます。夫妻のそばには善樹の死体が浮かんでいました…。

その話を聞いた御手洗は、「目(目が縫われた)」「言(口は話すから)」「刂(2人が縛られていた棒の長さが違っていた)」と3枚のメモに文字を書き、「罰」という文字が犯人からのメッセージだと言います。
夫妻に話を聞いた御手洗は、ベビーシッターの洋子の様子を聞き、タオルが現場にあったことやお茶がこぼれていたことを気にしました。特に、血のついたタオルが洋子の腹の下にあったことにこだわります。
黒田刑事と飲み屋に行った御手洗とみゆきは、飲み屋で近所の住民たちが、水竜を目撃するという話を聞きました。地元には水竜伝説があり、目撃談が最近続々と出ているそうです。
御手洗は住民に話を聞き、大きさが5~6mでイルカ並みの速度で進んでいたと聞きました。
石岡から御手洗の携帯に電話があります。石岡は青森県の下北半島に取材旅行に出ており、イタコについて興奮ぎみに話しました。

同時期。
黒船襲来の際に書かれた資料にある「星籠(せいろ)」という文字を調べている歴史学者・滝沢加奈子は、福山歴史博物館に行き、江戸時代末期の備後福山藩の藩主・阿部正弘の資料を見せてもらいました。
一部の資料が移転の関係で西京文化センターにあると聞き、加奈子は足を運びます。場所は西京化学工業の一角にあり、外国人が工場内に多く行き交っていました。
1人の外国人男性が加奈子とぶつかり、白い粉のようなものを落として拾い集めますが、加奈子はあまり気に留めませんでした。
その後、加奈子は自分がつけられていると思います。
5月1日、加奈子は歩道橋で両サイドから、東南アジア系の男性に襲われました。無我夢中でバッグを振り回したところ、男性が歩道橋から車道に落ちて死亡しますが、正当防衛が認められました。
加奈子は「星籠のことを調べ始めた頃から、つけられていたような気がする」と言います。

別々に起きた4つの事件がそれぞれ関係していると、御手洗は思います。
①愛媛県・興居島に流れ着く6体の死体 ←広島県・福山市から流れ着いており、しかも死体は東南アジア系の外国人である可能性が高い
②外国人女性変死事件(アパートの一室で発見され、その後男性4人が回収に現れた事件) ←これも東南アジア系の外国人が関係している
③居比夫妻の赤ちゃん誘拐殺人事件
④加奈子が狙われた事件 ←東南アジア系の男性が関係している

【転】- 探偵ミタライの事件簿星籠せいろの海のあらすじ3

この事件のうち特に③には不審な点が2つあると、御手洗は言います。
1つめは、ベビーシッターの洋子が腹部を刺されながらも、内臓に損傷がなかったこと。
2つめは、犯人が電話でわざわざ脅迫状の内容を復唱させたこと。
御手洗は「洋子が被害者ではなく、事件の関係者である可能性がある」とし、洋子の周辺を捜査させます。
兄弟か恋人がいると御手洗が指摘した通り、洋子には福山商業高校3年生の弟・辰見祐介がいました。32歳の恋人・小坂井准一もいます。
祐介は警察官採用試験の合格祝いで、事件の日は夜まで友人と騒いでいました。西京文化センターで学芸員をする小坂井は、事件当夜は家に帰宅した後は外出していないそうです。

加奈子と会って星籠(せいろ)の話を聞いた御手洗は、4つの事件が繋がったと言います。
星籠とは、江戸末期に幕府がひそかに準備した新造船という説がありました。
但し当時の幕府は海軍を持っておらず(鎖国していたので)、そこで福山藩主の阿部正弘が、芸予(げいよ)諸島にある村上水軍の拠点や忽那(くつな)水軍の子孫にあたって調査して、「星籠」なるものを作り上げたのだそうです。
星籠は、潜水艇でした。

①と②の事件は密接に繋がっています。その後、アパートで発見された女性の遺体から危険ドラッグが検出され、危険ドラッグに関わった外国人を口封じに殺しては、死体処理犯に福山港に捨てさせて、それが①の興居島に辿り着いていたものと思われます。
④の加奈子が狙われた件は、加奈子自身は意図していなかったものの、危険ドラッグを見てしまったからでした。西京文化センターに行った時に、ぶつかった男性が落とした白い粉です。
加奈子は全く気づいていませんでしたが、それを危険ドラッグと見抜かれてはまずいと思った黒幕が指示を出し、加奈子を狙ったのでした。
黒幕とは、加奈子が資料を見に立ち寄った西京化学工業の社長・槙田邦彦でした。西京化学工業では、裏で危険ドラッグを密造、密売して儲けていたのです。
30年前に、横島(地名)に工場を建設する際に反対運動が起こりました。現在はそこに立派な工場が建てられていますが、30年前にはそれを快く思わない人間もいたのです。
結局その時には工場が建てられず、西京化学の渉外部長だった男が責任をとる形で自殺しました。それが槙田の父です。
槙田の母も心労で半年後に他界し、槙田は親戚をたらい回しにされた後、中学卒業後に行方知れずになっていました。槙田はひそかにアメリカに渡り、大学で勉強しながらドラッグ生産で財産を作り、帰国後に父を殺した会社を乗っ取ったのでした。
③については、事情が少し複雑です。
ベビーシッターの洋子は誘拐事件当夜、居比夫妻のマンションのベランダにある蛍光灯が点滅しているのが気になりました。蛍光灯を交換しようと思います。
ところがその日にかぎって、赤ん坊の善樹がぐずりました。寝かせると泣き、抱いていると泣きやむのです。
抱っこしながらベランダの蛍光灯を交換しようとした洋子は、背が低いのもあって脚立でバランスを崩し(脚立の高さや抱っこヒモは居比家の妻・篤子に合わせて設定されていた)、誤ってベランダから善樹を落としてしまいました。
善樹は殺されたのではなく、ベランダからの転落死でした。その日、雨が降っていたこともあり、痕跡は消えます。
自身も看護学校の生徒で、しかも弟の祐介が警察に就職が決まった矢先のことなので、洋子は事件を隠匿したいと考えます。 この映画を無料で観る

【結】- 探偵ミタライの事件簿星籠せいろの海のあらすじ4

洋子は脅迫文を書いた後、恋人の小坂井を電話で呼び出しました。小坂井が部屋に入って来る直前、自分で自分の腹を刺します。
「素行が悪い昔の恋人が押しかけてきて、無理やりクスリを押しつけられた。そのクスリを狙った別の悪い人たちに襲われて刺された。悪いがクスリを持って帰ってしばらく保管しておいてくれ」と言って、食品ラップで巻いた赤ん坊の死体を持ち帰らせました。小坂井はそれが赤ん坊の死体と知らないまま、持ち帰ります。
警察に通報すると小坂井は言いますが、「クスリのことがばれると看護学校にいられない」と訴えて、洋子は拒否します。
幸いと重傷ではないと言い(医学の知識がある自分が刺したため)、殺菌作用のある緑茶のタンニンを染み込ませたタオルで腹部を圧迫止血した洋子は、これで大丈夫だと言います。
洋子は小坂井に両腕を縛って貰いました。
小坂井は洋子から預かったものを持ち帰りますが、外国人の男たちの車に追われ、荷物を奪われます。バイクで逃げた小坂井が転倒した時に、たまたま通りがかったのが槙田社長でした。槙田社長が来たことで、外国人の男たちが逃げたものと思われました。
しかし実際は違いました。
槙田社長は30年前に父を自殺に追いやった、住民活動の主を恨みに思っており、居比夫妻がその首謀者でした。
復讐したいと思いつつ、自分で手を下せずにいました。
居比夫妻の家を見張っていた槙田は、洋子が起こした赤ん坊転落事故を目撃します。
その後小坂井が荷物を持ち出したのを見て見当をつけた槙田は、死体を横取りしました。
1時間後に犯人から電話がかかってきたのは、脅迫状の内容を知るためでした(紙に書かれた脅迫状を書いたのは洋子で、洋子は病院へ運ばれた。洋子の代わりに犯行を行おうとした槙田は、犯行に齟齬が生じないよう電話で復唱させて内容確認した)。
殺す気まではなかった槙田は、夫妻を捕まえて目と口を縫ったのです。

槙田社長は逃げようと思えばもっと早期に逃げられていました。それをしなかったのは、水竜の噂のせいです。
槙田と小坂井は年齢が少し離れていますが、幼馴染みでした。小坂井の父は忽那の子孫で、星籠という潜水艇の研究を本業の傍ら、行なっていました。父の死後は、小坂井がひそかにその潜水艇の研究を引き継いでいました。
福山で水竜の目撃情報が出たのを聞いた槙田は、幼馴染みの小坂井が潜水艇を完成させたのではないか、試運転しているところを目撃されて、水竜の噂が立っているのではないかと思います。幼馴染みの小坂井が作った「星籠」をひとめ見たいと思っていた槙田は、国外逃亡せずその時を待っていたのでした。
しかし槙田に逮捕状が出て、自社の貨物船で高跳びしようとした槙田は、小坂井の星籠を目にします。それは小さな潜水艇でした。
槙田は御手洗に追いつかれ、福山警察に逮捕されます…。

なぜ潜水艇の名前が「星籠」なのかは、小坂井が説明しました。
昔、瀬戸内海ではサンゴがいっぱいありました。今現在も深いところにはひっそりとサンゴの群れがあります。
海を宇宙に、サンゴを星に見立てた江戸時代末期の人は、「星のいっぱい詰まった籠」という意味をこめて「星籠」という名をつけたのでした。
逮捕後の槙田は素直に自供を始めています。御手洗は槙田に小坂井からの預かり物として、中学生の槙田が小学生の小坂井に贈った恐竜のフィギュアを見せました。

黒田刑事と加奈子が、御手洗とみゆきを見送りに駅に行きました。また次に機会があれば、ぜひ捜査協力してくれと黒田刑事は御手洗に頼みます。
御手洗は最後に、瀬戸内海に恐竜のフィギュアを投げました。
(エンドロール)恐竜のフィギュアが海に落ちて行く。その海を潜水艇が通っていく。
潜水艇の光がサンゴを照らし、サンゴが輝く。

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みんなの感想

ライターの感想

難しい~。でも、本格ミステリ。
ただの殺人事件がぽんぽんとあるだけでなく、そこへ幕末の黒船来襲、星籠なるものまで絡めるもんだから、よけいにややこしい。
そのぶん話に深みが増していることは事実。いっぽうで難解にしているというのも事実。
スケールは大きい。しかも30年前の過去にまでわたるので。
テレビドラマの最終章ということでの劇場版。石岡役の堂本光一は出ず、かわりに小川みゆきなるオリジナルキャラクターが登場。(原作では石岡のまま)
女性が助手になったからといって、ラブロマンスなど発生しない(笑)。とにかく本格的な謎解きに終始している。

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