「白夜行」のネタバレあらすじ結末

白夜行の紹介:2011年公開の日本映画。東野圭吾・原作の同名小説を映画化。ある殺人事件の容疑者の娘と、被害者の息子の悲劇的な運命を、ひとりの刑事が追っていく物語。

この映画を無料で観る

予告動画

白夜行の主な出演者

唐沢雪穂(堀北真希)、唐沢雪穂〔幼少時〕(福本史織)、桐原亮司(高良健吾)、桐原亮司〔幼少時〕(今井悠貴)、笹垣潤三(船越英一郎)、桐原弥生子(戸田恵子)、篠塚一成(姜暢雄)、川島江利子(緑友利恵)、唐沢礼子(中村久美)、栗原典子(粟田麗)、西本文代(山下容莉枝)

白夜行のネタバレあらすじ

【起】- 白夜行のあらすじ1

〔昭和五十五年〕
埼玉県のある廃ビルの密室で、質屋の店主・桐原洋介(48歳)が刺殺死体で発見されました。第一発見者はよく廃ビルで遊ぶ小学男児2人で、この日は扉の向こう側にドラム缶があって入りにくかったと証言します。
埼玉県のある地域では、川の南北で地域の格差がありました。
その一帯は権利関係が複雑で開発できない土地エリアになっており、昭和50年代になっても、まだ戦後間もない色彩を残しています。要は貧しいエリアでした。
質屋という店が存在できたのも、貧しい地域ならではのものです。
現場を捜査した所轄の担当刑事・笹垣は、被害者のズボンの跡がずれていることに気づきました。死ぬ直前までベルトを外していたか、死後何者かにズボンを履かされたか…そう笹垣は推理します。
単純な事件ではないと笹垣は思いましたが、警察は夫・洋介と不仲であった妻・弥生子と、弥生子の年下の愛人で質屋の従業員の松浦勇の共犯を疑いました。
弥生子は犯行時刻に夕食を食べていたと言いますが、質屋を訪問した客は反応がなかったと言います。しかし10歳の弥生子の息子・亮司がアリバイを証言しました。
亮司と対面した笹垣は、亮司が切り絵の名手でアマチュア無線機にも凝っていることを知ります。
さらにアリバイの「母と一緒に食事を摂っていた」という時に、見ていたテレビのクイズ番組も亮司がすらすらと答えていることに、むしろ不信感を覚えます。しかし亮司にそれを指摘すると「はらたいらが竹下景子に負けたから(印象に残った)」と答えました。
同じ頃、別の線も出てきました。洋介に愛人がいたという説です。
調べてみると洋介は質屋の客であった西本文代宅を、足しげく訪問していたことが判明します。事件当日の午後も、ケーキ屋で洋介がケーキを購入したという証言が得られました。
西本文代宅に行くと、幼い少女が出てきました。娘の雪穂です。警察だと名乗る笹垣らに「手帳を見せてください」と、10歳の少女・雪穂はしっかりしていました。
外で待つという笹垣らに「近所の人から変に思われます」と言い、雪穂は家に通します。10歳ながら『風と共に去りぬ』を読む雪穂に、笹垣は内心、舌を巻きました。
ごみ箱にケーキ屋「ハーモニー」の包装紙を見つけた笹垣は、相棒の古賀に無言で示します。しかしそれを横目で雪穂が見ていました。
帰宅した母・文代は、当初洋介が来なかったと証言しそうになりますが、機先を制した雪穂が誘導し「来たでしょ、ハーモニーのプリン持って」と言って、文代の発言を訂正させます。
…事件から33日後。
犯行時刻に文代が公園のブランコに乗っていた証言が、近所の住人から得られます。また文代には若い恋人・寺崎忠夫もいました。
寺崎を捕まえると、供述が二転三転します。寺崎にはアリバイがなく、動機はありました(文代と洋介の仲を嫉妬した)。
事件は徐々に「西本文代と恋人・寺崎忠夫の共犯説」に傾き始めます。
寺崎が居眠り運転で交通事故を起こし、洋介のライターがジャケットから見つかりました。それを追うように、文代も自宅でガス中毒で死亡します。文代の部屋から凶器のハサミが見つかりました。
事件から71日後、警察は被疑者死亡のまま立件され、書類送検、解決します。
しかし担当した笹垣は、腑に落ちないものを感じていました。密室だった廃ビルのどこから犯人は脱出したのかという最大の疑問が残っていたからです。 この映画を無料で観る

【承】- 白夜行のあらすじ2

しかしこれも、第一発見者の小学生が、被害者の財布を抜き取っていたことから「証言の信憑性薄し(密室でなかった可能性あり)」とみなされました。
同じ年、笹垣は息子を白血病で亡くしました…。
〔昭和六十一年〕
雪穂は遠縁の親戚・唐沢礼子の養女となり、唐沢雪穂と名を変えました。法華女子学園高等学校というお嬢様学校に進学します。
雪穂は事件発生後しばらくは「殺人犯の娘」と言われて、学校でも浮いた存在でした。しかし雪穂自身が魅力的で美しいことも手伝って、次第に学校内では噂は立ち消えになります。
高校時代、雪穂の同級生・江利子がいじめられているのを見て、雪穂は積極的に近づきます。雪穂の義理の母・礼子は茶道の先生をしており、江利子はそこに通っていました。
「前からお友だちになってほしかったの」と言われた江利子は有頂天になりました。江利子は雪穂と親しくなります。
雪穂が養女だということを噂する数少ない女子生徒は、江利子をいじめていた藤村郁子でした。
その頃、雪穂らの学校を他校の生徒が隠し撮りし、売りさばいていました。お嬢様学校に通う雪穂の姿に気づいた菊池は被害者である息子・亮司に声をかけますが、亮司はさして興味がなさそうです。
ある夜、雪穂と江利子は同じ高校の制服を路上に見つけ、さらに縛られて倒れている半裸の郁子を発見しました。レイプされたのは一目瞭然です。現場には菊池のウォークマンが残されていました。
菊池は補導され、郁子宅へは雪穂が訪問し「私たちが喋らなければ大丈夫ですから」と励まします。
さらに雪穂は江利子に、生徒会長に立候補しようかと言いました。江利子はそんな雪穂を頼もしく思いました。
〔昭和六十三年〕
事件後は母・弥生子と距離を置くようになった亮司は、高校になると家を出ました。その頃には弥生子は愛人・松浦とも別れて質屋を辞め、夜の店を経営しています。
亮司は高校に通いながら、いっぽうで年上の女性の性の相手をすることで金を得ていました。
ある時、年上の薬剤師・栗原典子と知り合った亮司は、同棲を始めます。
松浦が別の容疑で指名手配になりました。松浦は質屋の家と土地目当てで弥生子に近づいていたのだと、弥生子は自嘲的に笹垣に言いました。
〔平成元年〕
大学生になった雪穂は美しく成長し、親友・江利子とともに社交ダンス部に入ります。
そこで雪穂と江利子は、大手製薬会社・篠塚製薬の御曹司・篠塚一成と知り合いました。篠塚家は政財界の重鎮・三枝と付き合いがあります。
意外にも篠塚は、雪穂ではなく雪穂の影に隠れるようにくっついている江利子を見染めました。「『プリティ・ウーマン』って映画知ってる?」と言いながら、篠塚は江利子の髪型や服装を変えます。
江利子も初めての恋にうきうきしていました。一方で、雪穂との友情も壊したくない江利子は、調子に乗ってると思われていないか心配します。
江利子と一緒にいる雪穂に、松浦が声をかけてきました。江利子と別れた雪穂は、松浦に金の無心をされます。
雪穂は翌日、江利子に「昨日の人のことだけど、誰にも言わないで」と言いました。江利子宅を宅配便が訪問し、強姦されます。
雪穂は江利子の代理で篠塚に会いに行き、江利子からの別れの伝言を伝えました。

【転】- 白夜行のあらすじ3

「江利子はお嬢様だから、飽きるとすぐに…後の整理をするのは私」「私は偽者だから。本物のお嬢様の気持ちは分からない」と言う雪穂に、篠塚は「(立場が)逆だと思っていた」と言います。
篠塚を慰めた雪穂は、肉体関係になりました。
松浦は定食屋で亮司と再会します。その後、何者かに殺されました。
笹垣はその頃、弥生子の店に飾られた亮司の切り絵を見て、それが「タラの大地(『風と共に去りぬ』に出てくる土地)」だと知ります。亮司の部屋に通してもらった笹垣は『風と共に去りぬ』の図書館の本を見つけ、事件当時に同い年だった被害者の息子・亮司と、加害者の娘・雪穂に接点があったのではないかと思い至りました。
調べてみると、図書館を同じ日に利用していたり、同じ本を借りていたりする記録が見つかります。
亮司は同棲相手の典子に「犯罪小説を書くから」と言って、青酸カリを薬局から調達してほしいと頼みました。
雪穂の引き取り先の礼子に会った笹垣は、事件前に「茶道を習いたい」と遠縁の雪穂が訪ねて来て、「自分の身に何か起きたら、絶対に捨てないで」と言われたと聞きました。
雪穂は母の自殺を予期していたのか、それとも…笹垣は、ある核心に自分が迫りつつあるように思います。
喫茶店にいた笹垣に、手配犯・松浦の白骨死体が見つかったという知らせが入りました。電話を置いて戻った笹垣は、自分のコーヒーカップが誰かに触られたと知り、鑑識に回します。コーヒーから青酸カリが検出されました。
典子は同棲相手の亮司を愛しながらも、亮司にはほかに誰かかけがえのない相手がいると、うすうす感づきます。
刑事のコーヒーから青酸カリが検出されたニュースを見た典子は、戸棚の青酸カリをワインに混ぜて服毒自殺しました。
笹垣は典子を知りません。見知らぬ女性から毒を盛られたのかと思った矢先、部屋に切り絵を見つけます。
雪穂は篠塚に妊娠を告げ、2人は結婚します。
〔平成十年〕
篠塚家に嫁いだ雪穂は、今や不動の地位にいました。重鎮・三枝に気に入られ、三枝の友人を次々に紹介してもらいます。
また近々、雪穂はブティック店を持つ予定でした。
笹垣刑事は定年退職を迎えます。
雪穂の夫・一成は腑抜け状態のひきこもりになっていました。雪穂を嫌う妹・美佳が「離婚すれば?」と言い、それを雪穂が立ち聞きします。
後日、美佳は離れでヴァイオリンの稽古をしている最中に、何者かにレイプされました。発見した雪穂は美佳を病院に連れて行き、傷心の美佳に「私も同じ経験がある」「あなたはあの時の私と同じ。でも大丈夫」と打ち明けて、美佳を手なずけます。
笹垣は退職した後も、まだ事件のことを気にしていました。弥生子の店に行き「どっちが先に相手を裏切った?(洋介と弥生子は不仲で、共に浮気していた)」と訊きます。
そこで笹垣は弥生子から、とんでもない事実を聞かされました。「うちの人は大人の女は駄目なの」と弥生子は言いました。セックスが下手だと弥生子がなじって以来、洋介は大人の女性は怖くなったのです。
…西本文代ではなく、娘の雪穂に会いに行っていたと知った笹垣は、ある結論に至りました。図書館にあった人形は定期的に交換されていました。笹垣は人形の中身ばかり気にしていましたが、笹垣の妻が、人形についているネックレスを指摘します。
人形のネックレスはビーズでできており、モールス信号で「シノツカ ミカ」と読み取れました。

【結】- 白夜行のあらすじ4

…篠塚一成を、笹垣が訪問しました。一成は妻・雪穂は留守だと言います。
一成は雪穂を恐れていました。結婚した後に雇った今枝探偵は、雪穂の周辺でやたらレイプ事件が続発していると調べあげますが、その探偵は青酸カリで殺されます。
以来「次は自分の番かも」と恐れた一成は、家から出られなくなっていました。
笹垣は一斉に「桐原亮司」という名を告げますが、一成に反応は見られませんでした。
笹垣は「これは私の推理ですが」と前置きして、話を始めます。
雪穂は小学校に入ってすぐ、母・文代から客を取らされていました。文代の恋人だと目された寺崎忠夫も雪穂目当てで、質屋の主人・洋介も雪穂に性的虐待をしていました。
昔から雪穂は、年上の男性をとりこにする魅力を備えていました。
何人もの客を取らされる雪穂は、となり町の児童館だけが救いでした。そこだけは、自分が子どもに戻れる場所だからです。
そこで雪穂は同い年の亮司と出会い、仲良くなります。切り絵、アマチュア無線、鏡の光でモールス信号…いろんな遊びを2人はしました。
ある日、待ち切れずに雪穂を児童館に迎えにきた洋介を見て、亮司は後をつけます。亮司は父・洋介と雪穂の関係を、当然ですが知りませんでした。
洋介は待ち切れずに雪穂を廃ビルに連れ込み、性的な行為に及びます。ダクトを使って中に忍び込んだ亮司は、父・洋介が雪穂にする一部始終を目撃しました。
当時の亮司がどの程度理解できたかは不明ですが、母・弥生子と愛人・松浦の行為を見ていた亮司は、咄嗟に父・洋介を切り絵のハサミで刺すと、雪穂を廃ビルの外に逃がします。父・洋介の身体からハサミを抜き取り、ズボンを履かせてライターを抜き取ると、ドラム缶で入口を塞いでダクトを使って外に出ました。
亮司はそれからも、父・洋介の贖罪のために雪穂に尽くしていました。
但し雪穂と亮司が会ったのは小学生までです。亮司は自ら陰の道を選び、小学卒業を機に「会わずに」やりとりをしていました。言い出したのは亮司です。
雪穂の周辺で起きたレイプ事件や殺人事件は、すべて亮司の手でなされていました。「少年(亮司)は少女(雪穂)のために、今も暗いダクトの中で生きている」と笹垣は告げます。
あまりのことに、一成は言葉もありませんでした…。
…オープンを翌日に控えた雪穂のブティック店『R&Y(亮司&雪穂)』に、一成が笹垣を案内します。雪穂に鏡の光で「オニガキタ」と知らせが入りました。
笹垣は「亮司を助けてやってほしい」と雪穂に訴えますが、雪穂は知らない振りを通します。
店を出た笹垣は「亮司は必ず常に雪穂を見守っている筈だ」と思い、ブティックがみおろせるビルの屋上に行きました。そこで、向かいのビルに亮司の姿を見つけます。
「お前と話がしたかった。ずっと気になっていた」「俺に、父親代わりをさせてくれないか」笹垣は必死で亮司を説得します。
しかし亮司は笑うと「全部俺がやったことだ」と最後まで雪穂をかばい、笹垣の目の前で投身自殺をしました。
最後に小さく「雪穂」と呟いて、亮司は路上で息絶えます。亮司の遺体を抱きかかえた笹垣は、群衆の中にいる雪穂に向かって「この男が誰だか分かりますか?」と言いますが、雪穂は「私は知らない」と言って踵を返しました。
ブティックに戻る雪穂はうつろな表情を浮かべていましたが、やがてうっすら笑うと、三枝の腕を取って中へ入ります。
(エンドロール)鏡で伝えあい、幼い亮司と雪穂が河原で遊ぶ映像

みんなの感想

ライターの感想

東野圭吾の原作小説はもちろん、ドラマ版も鑑賞していました。映画の鑑賞であらためて新しい形の白夜行に触れたのですが大満足でした。原作やドラマ版に登場しない人物も新しく登場していることや、物語の視点や切り口が別口なので物語自体に飽きることなく2時間30分鑑賞することができました。
逆に結末は分かっているのにもかかわらずドキドキ感を感じることができました。ヒロインをドラマ版では綾瀬はるか、映画では掘北真希が演じてるのですが、同じ人物なのに演じる人によってこんなにもニュアンスというか雰囲気が変わるんだなあ、と思いました。ドラマ版を視聴していた人はそこにも注目すると面白いかもしれません。

ライターの感想

熱演に水を差しちゃならんのだが…船越英一郎を刑事役に据えたことで「テレビドラマの2時間枠サスペンス」色が濃くなっちゃった…と思った人が多かろう。
熱演はしてる。が、やっぱ船越じゃなく別の人にするべきだった…。
あとの配役は悪くない。テレビドラマよりかは原作に忠実とはいえ、東野圭吾の『白夜行』とは少し異なっている。
雪穂の「なりあがり感」がすごいよなあ。しかしなぜにブティック店なのかが不明。
亮司は雪穂の信奉者であり、またあらすじにもあるとおり父の贖罪の意味もこめて…なのだが
それにしてはあまりに長期にわたっての献身。
どっかで線引きして、解放されればよかったのに。
主人公は雪穂で、そしてずっと雪穂主体でストーリーは進む。あるいは、笹垣刑事。
映画でも亮司はずっと裏方に徹してるが、いやはや、最後に残るのは「亮司の涙ぐましいまでの献身ぶり」。
せつない&つらい。見た後、やっぱり落ち込む。どろどろ系が大丈夫な人にしか、おすすめはできない。

映画の感想を投稿する

映画「白夜行」の商品はこちら