「親切なクムジャさん」のネタバレあらすじ結末

親切なクムジャさんの紹介:男の罪を被り13年間の刑となった美貌の女囚の復讐劇を描いた、2005年の韓国映画。本作でも監督/脚本を勤めるパク・チャヌク監督による「復讐者に憐れみを」「オールド・ボーイ」に続く復讐三部作の第3作で、前2作を想起させる部分も多く、友情出演として共通の俳優たちが出演している事でも知られる。共同脚本は「サイボーグでも大丈夫」のチョン・ソギョン。音楽は「オールド・ボーイ」「JSA」のチョ・ヨンウク。スタイリッシュな衣装は「オールド・ボーイ」のチョ・サンギョン、美術は「黒い家(2007年韓国版)」のチョ・ファソン。主演のイ・ヨンエは、第38回シッチェス・カタロニア国際映画祭最優秀女優賞など数々の賞を受賞した。

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予告動画

親切なクムジャさんの主な出演者

イ・クムジャ(イ・ヨンエ)、ペク(チェ・ミンシク)、クムジャの娘ジェニー(クォン・イェヨン)、ナルセ店主チャン(オ・ダルス)、店員クンシク(キム・シフ)、伝道師(キム・ビョンオク)、チェ刑事(ナム・イル)、囚人/イジョン(=ペクの妻/イ・スンシン)、ソヨン(キム・ブソン)、スヒ(ラ・ミラン)、ヤンヒ(ソ・ヨンジュ)、魔女(コ・スヒ)、遺族/ウォンモの父(キム・イクテ)、母(イ・ヨンミ)、トンファの父(チェ・ジョンウ)、母(パク・ミョンシン)、ジェギョンの父(キム・チュンギ)、母(イ・ヨンニョ)、ウンジュの祖母(ウォン・ミウォン)など。

親切なクムジャさんのネタバレあらすじ

【起】- 親切なクムジャさんのあらすじ1

2004年。小雪のちらつく冬の韓国。刑務所の前では、服役を終えた受刑者たちを迎える伝道師とサンタの衣装の聖歌隊が待っています。
イ・クムジャは1991年、20歳の時、ウォンモ君誘拐殺人事件の犯人として逮捕収監され、あまりに若く清純で美しい容貌から話題となり、13年の刑期を終えて出所した女性です。
伝道師はTVで彼女を知り、魔女のような邪悪な内面と天使の容貌と讃えて導き、それにより信仰を持った彼女を出迎え、逮捕時と同じ夏物のワンピースで現れた彼女に「豆腐のように白い心で、二度と罪を犯さないように」と、満面の笑顔で豆腐を差し出します。彼女は無言で豆腐を落とし、冷たく「余計なお世話です」と言って去って行きます。
彼女が初めに訪ねたのは、売春罪で5年間服役していたキム・ヤンヒ。罪悪感に苛まされていた彼女は、クムジャにより信仰に導かれ救われて以来、特別な思いを抱いていました。出所後、無免許で美容室を経営し成功していた彼女は、クムジャに「いよいよ作戦を決行?」と聞きますが、冷たくあしらわれます。クムジャは、ヤンヒが提供した部屋に住み、堪えきれぬように笑い、刑務所と同じに事件の切り抜きと自分の手配用の似顔絵を鏡に貼り、赤い蝋燭を立てて祈ります。途中眠てしまった彼女は、犬の身体のペクを銃殺する夢を見てニヤついていました。

次に彼女は、ウォンモ君の両親を訪ね、目の前で左手小指を切断します。これまで「全ての指を切断して謝罪する」と言われていた両親は、彼女を必死で止め救急車を呼び、彼女は刑務所の労働で得た金で手術を受けました。
ほどなくして彼女は、刑務所内で彼女にケーキ作りを教えたチャンが経営するベーカリー”ナルセ”に就職します。そこには20歳の店員クンシクがいて、彼女の美貌に愕然とします。
また次に、囚人の先輩、銀行強盗で6年の服役後、共犯だった夫と結婚、小さな鉄工所を営むウ・ソヨンを訪ねます。彼女は収監中、慢性腎不全だった自分に、惜しげもなく腎臓を提供したクムジャに心から感謝していました。夫は、彼女が持ち込んだ「法句経」の裏に描かれた緻密な構造図の通りのピストルの作成を引き受けます。その図面は、北朝鮮の工作員で24年服役し寝たきりとなり、皆から疎まれていたコ・ソンスクの世話係をして励まし、譲り受けたものでした。
姦通罪で1年服役したオ・スヒは、浮気した夫とその相手を殺して喰ったと噂される”魔女”と呼ばれる牢名主の女に性的奉仕を強要され虐待されていたところをクムジャに救われました。出所後、彫像アーティストとなっていたスヒは、クムジャから銀細工を頼まれます。彼女は、赤いアイシャドウを引き美貌に磨きをかけ、復讐の決行を先延ばしにするクムジャに「ごちそうは後に取っておくのね」と話します。またその頃、クムジャを伝道師が訪ねてきますが、改宗したと追い返します。

ほどなくしてナルセに逮捕時の担当だったチェ刑事が妻と共に現れます。彼は最後まで見つからなかったウォンモ君の宝物のビー玉を知らないクムジャの自白の信憑性を疑い、疑問を持っていたのです。妻はクムジャの美貌に嫉妬し人殺しの作った物なんか!とケーキを叩きつけ、クムジャはクンシクにさらりと自分が20歳、あんたが6歳の時、6歳の子供を惨殺した、刑務所でも人を殺したわと打ち明けますが、彼は愕然として泣き出します。
現場検証の日、マスコミとやじ馬、ウォンモ君の両親、刑事たちに追い立てられるように現場に引き出されたクムジャはやじ馬の中に、乳飲み子だった娘をおんぶ紐で抱いたペクを見つけます。彼はクムジャに合図を送りますが誰も気付かず、彼女はチェ刑事のフォローで事件を再現、人形の首が落ちるほどクッションを押し付け、マスコミの前でマスクを取りその美貌を衆目に曝したのです。
クムジャは18歳の時、教育実習でやってきたペクと関係し妊娠、出産した娘がいました。その子は彼女が収監中養子に出されていましたが、彼女は預け先を明らかにしない団体事務所に深夜忍び込み、我が子のファイルを盗み出します。
また、彼女は自分に一目惚れしたクンシクとあっさり関係を持ち、事件の真相を打ち明けます。誘拐の主犯はペクで、金持ちから身代金だけ取って子供は返す予定だったが、泣きやまないため彼が殺した、けれど警察がクムジャとウォンモが銭湯に行ったと言う目撃証言を得た途端、ペクが赤ん坊だった娘と共に消えたのだと。
やがてペクから電話があり、彼女が罪をかぶって自首しなければ娘を殺すと脅迫された、「誘拐犯が誘拐犯の子供を誘拐したってわけ。面白い?」…彼女は反省して生き直せと説教する彼にもう一人殺すわと言い、チャンに給料を前借りし、娘に会いにオーストラリアに行きます。 この映画を無料で観る

【承】- 親切なクムジャさんのあらすじ2

娘はジェニーと言う名で、オーストラリアの中年夫婦に溺愛され奔放に暮らしていました。クムジャは養父母に上手く取り入りますが、一目会って帰るつもりが、ジェニーがソウルに行きたいと騒ぎ、やむなく連れ帰ることに。彼女は韓国語を知らない娘に母親はなんて言うの?と聞かれ”クムジャさん”と教えます。彼女と暮らし始めたジェニーは、クムジャに自分を捨てた理由を聞きますがはぐらかされ、夜中、ビー玉で遊ぶウォンモを目撃します。
ほどなくして、ソヨン夫妻からスヒの銀細工のついた美しい拳銃が仕上がってきます。型が古く派手な音と火花が出るが射程距離が短いから必ず相手の心臓の音と冷や汗が見えるくらい間近で撃つよう言われます。
翌日、彼女はピクニックだと言ってジェニーを連れ、クンシクの運転で山奥の廃校に行き、途中の露天で買った子犬で射撃練習をします。

一方、ペクはその後、幼児向け英語教室を経営し、若い妻と共に平凡ながら横柄な亭主ぶりで暮らしていました。が、その妻は詐欺罪で懲役1年だった元囚人パク・イジョンでした。彼女もまた魔女に虐待されていましたが、クムジャが魔女に漂白剤を食わせて3年かけて殺害し救ったのです。その数々の”善行”のため、彼女の頼みは誰も断れず、出所した囚人たちはペクの居所を突き止め、英語塾に職員として潜入、美人詐欺師のイジョンがペクを欺き結婚に至ったのです。
が、周到なペクはクムジャに執心する伝道師を寄付金で釣って尾行させ、出所後の彼女の行動を把握し、2人の手下を雇い、クムジャ親子の拉致を企てます。イジョンはクムジャに会い、ペクにバレそうだから今夜が限界と話しますが、ペクから連絡があり慌てて帰宅し拘束されます。
一方、クムジャ親子は待ち伏せしていたペクの手下に暴行され拉致されかけますが、必死で抵抗して2人を射殺、ペクの家に向かいます。
ペクの家では、イジョンが痛々しい姿で拘束されていましたが笑っていました。彼女が用意した食事には睡眠薬が仕込んであり、ペクは彼女の前で泡を吹いて倒れていたのです。クムジャはイジョンの拘束を解くより先にペクを床に転がし、息を荒げながらその髪をキッチンバサミでザクザクと切ります。
2人はペクを縛り上げ、クムジャは娘からの手紙を読みます。娘は彼女が捨てた理由を問い質して責め、3回以上の謝罪を求めていました。
クムジャは、大いびきのペクと手下に睡眠薬で眠らされたままの娘を連れ、イジョンの運転で廃校に向かいます。

ペクは廃校の教室で椅子に縛り付けて座らされ、猿ぐつわをかまされた状態で気づきます。
クムジャはペクの後頭部に拳銃を突きつけて英訳させ、ジェニーに話をします。
妊娠は嬉しかったが、1歳になる前に投獄されたので手放すしかなかった、あなたはよく笑う可愛い子だったからどこに行っても愛されると思った、この人との用事が済んだらオーストラリアに帰す、罪を背負った自分には愛らしい娘を持つ資格は無い、あなたに罪は無いのに母親の無い子にした、それすら自分の受けるべき罰で贖罪すべきだと泣き、ペクは流ちょうな英語で大仰に感情を込めて翻訳します。
また、娘にこの人を殺すの?なぜ?と聞かれ、ママを罪人にしたから、この人が幼い子を殺す時手伝ったのが自分の罪だと答え、私がその子のママに謝ろうか?というジェニーの言葉にむせび泣きます。
彼女は娘を固く抱きしめ、一緒にいられて、罪人にはもったいないくらい幸せだったと言い、英語で4回謝り、娘とイジョンを帰します。

廃校でペクと2人だけになった彼女は、彼の眼窩に拳銃を当て、引き金を引こうとしますができません。
やがて、彼の胸ポケットで子供の声で先生を起こす携帯のアラームが鳴り、そのストラップにウォンモ君のビー玉が付けられている事に気づきます。ストラップには、他にも4個の玩具が取り付けられていました。
彼女はそれを無言で彼に突きつけ、猿ぐつわを外しますが、彼はふてぶてしく笑い「クムジャよぉ、そのアイシャドウはなんだよ」とバカにします。
彼女はペクのネクタイを引いて椅子を転がし、その首を締め上げ、何度も殴り、怒りに呻き泣きながらハイヒールで何度も蹴り付け、それでも何か言おうとするペクに再び猿ぐつわを噛ませ、そのつま先を銃で撃ち抜きます。

【転】- 親切なクムジャさんのあらすじ3

彼女はチェ刑事に会い、あの時犯人を捕まえていたら4人は死なずに済んだと言い、ビー玉と携帯を差し出し、ペクの自宅をイジョンと探して、4人の殺害時のテープを見つけてチェ刑事に見せ、それぞれの遺族を廃校に呼び上映会をします。取り乱し狂乱する親族にお茶を出していたのはチェ刑事でした。そのどのテープでもペクは、鼻歌を歌い、楽しげに残酷な行為に及んでいました。
彼女は、ペクは英語塾の教師で、犯行を侵すたび別の英語塾に転職、自分の教え子以外を狙ったので捜査網には掛からず、子供嫌いのためビデオに撮るなり殺していた、家族が脅迫電話で子供の声を聞いた時は皆死んでいたと語ります。
そして、選択肢は二つ、法的な処罰を望むならチェ刑事に引き渡す、迅速で個人的な処罰を望むなら、今すぐここで手を下せると。パクにも子供がいるのかと聞かれたクムジャは、彼は妊娠させられない体だと言い、身代金はヨットを買うため貯金していた、みなさんに返すと話します。

ペクの処罰をどうすべきかの話し合いは夜になっても紛糾していました。
警察に渡しても何もできるはずがない、裁判になると厄介だ、クムジャに任せる、やりたい者だけがやればいい…やがて手を下さなかった奴が密告するかもと言い出した時、クムジャは自分は刑務所でも人を殺してる、この意味わかりますよねとクギを刺します。
けれど、一番気の弱そうだったウォンモの母親が極めて穏やかに「皆で一気にやるのは生ぬるいわ」と言い出し、それぞれの遺族が順番に嬲り殺すと言う事で話がまとまります。その話し合いは全て、大きなスピーカーでペクの部屋に流されていました。
やがて全員がビニール合羽を着こみ、武器を持って順番を待ちますが、殺人では素人の彼らに、ケガをしない刺し方などをチェ刑事が指導しています。

1番手はウォンモの母親でした。彼女が猿ぐつわを外し、どうして?普通の人に見えるのにと呟くと、ペクはしゃあしゃあと「完璧な人はいませんよ、奥さん」と言ってのけ、母親は血塗れで部屋から出てきます。気の弱い父親は参加せず、血塗れで呆然とする彼女を抱きしめ嗚咽します。次は2組の夫婦が行き、こんなことをしても死んだ子は戻らないと言いながら怯えるペクに襲いかかり、くぐもった悲鳴が響きます。
次の家族は貧乏で母親が清掃員で稼いだ金で通わせていた塾で弟を殺され、身代金で借金を作り家を失い親戚にも見捨てられたと話しますが、隣に座っていた老女は嫁が自殺し息子も死んだ、皆事情を抱えてると話します。その父親は斧でいきなり襲いかかろうとしますが、娘にうちが最後じゃないと諌められ、最後の老女は殺された孫の工作用のハサミを頸椎に刺しとどめを刺します。
彼らは皆で現場を片付け、バケツに流れ出た血を集め、証拠の集合写真を撮ります。
クムジャは全ての殺人に立ち会い、黒いレザーコートの襟を立てて顔半分を覆い、無言で見つめていました。彼らは遺体を学校の裏山に埋めますが、途中でクムジャが皆を止め、拳銃で死体の顔を2発撃ちます。皆が無言で校舎に戻る中、彼女は笑いとも苦悶ともいえぬ表情で、涙を流します。
一同はその後、ナルセに移動し、クムジャの作った血色のケーキを食べます。1人の父親がバースデーソングを歌い出し、異論を唱える者のないまま皆も歌い出し、また、身代金の返還用の口座番号をクムジャに預けます。黙り込むうち、1人が「こういう時は天使が通り過ぎているそうだ」と言い、皆はペクから取り戻した子供の形見を握りしめ、思いを馳せます。やがてその静寂を破るようにクンシクが現れ、解散となります。

【結】- 親切なクムジャさんのあらすじ4

洗面所で赤いシャドウを落としていたクムジャは、子供のウォンモが煙草を吸いながら座る姿を見て、話し掛けようとしますが、見るとそれは大人の姿になり、彼女に猿ぐつわを噛ませて煙草をもみ消し、彼女を見下ろし、苦々しく微かに笑い去って行きました。
その頃、ジェニーはオーストラリアから迎えに来た両親と川の字になって、クムジャのベッドで眠ていましたが、異様な気配に咳き込んで目を覚まします。
雪の降りしきる中、クムジャはケーキの箱を抱えて店を出ますが、後ろから歌いながらついて行くクンシクをけして振り返りませんでした。
彼女は20歳から13年間という恨みを復讐という形で果たしましたが、渇望していた魂の平穏は得られなかったのです。

彼女はやがて、ネグリジェのまま裸足で路上を歩く娘を見つけて駆け寄り、跪いて抱きしめます。クムジャが娘に差し出したケーキは、豆腐のように四角く白く飾りの無いものでした。
「白い心で、白く生きて。こんなふうに」クムジャが言うとジェニーは指でクリームをすくって舐めて微笑み、クムジャにもすすめますが、彼女は舐めません。
ジェニーはそれでも微笑み、降りしきる雪に向かって「もっと白く」と言い口を開け、見ていたクンシクもそれに倣います。
クムジャも空を見上げ、堪えきれぬように涙をこぼし、ケーキに顔を突っ込んで貪ります。
ジェニーはその母を、背中からただじっと抱きしめていました。

「さよなら。クムジャさん」

みんなの感想

ライターの感想

前2作からの友情出演
セヒョンの父=オ・グァンノク「オールド・ボーイ」(自殺男役)、ペクの手下1=ソン・ガンホ「復讐者に憐れみを」(ドンジン役)、ペクの手下2=シン・ハギュン「復讐者に憐れみを」(リュウ役)、大人のウォンモ=ユ・ジテ「オールド・ボーイ」(イ・ウジン役)、ニュースアンカー=カン・ヘギョン「オールド・ボーイ」(ミド役)など。

出演
ペク=チェ・ミンシク「オールド・ボーイ」(オ・デス役)、伝道師=キム・ビョンオク「オールド・ボーイ」(ウジンの銀髪の用心棒)、ナルセ店主チャン=オ・ダルス「オールド・ボーイ」(監禁部屋の管理人)、ペクの妻イジョン=イ・スンシン「オールド・ボーイ」(催眠術師役)など。

パク・チャヌク監督の「復讐者に憐れみを」「オールド・ボーイ」に続く復讐三部作の完結編で、女性にこそぜひ見ていただきたい1本です。この3本は復讐を禁じてもいないし鷹揚に諭してもいません。ただ、それを実行する虚しさや滑稽さ、貫徹した後に押し寄せる寂寞感だけはひしひしと伝わってきます。
特に3本目となる今作は、”完璧な悪人”怨敵ペクを捕えるまでの用意周到な計画、捕えてからの困惑、処刑に至る経過、貫徹後の空虚と、女性ならではの歪んだ葛藤を含め、”復讐とは何ぞや”というテーマを見事に描き切っている気がします。また、前作2本にも出演している俳優陣の友情出演があったり、自家パロディシーンがあったりなので、ぜひとも前2作をご覧になった後、見ていただきたい秀作だと思います。
また、主人公クムジャを演じたイ・ヨンエは、韓流の連ドラ「宮廷女官 チャングムの誓い」でお馴染みの方も多いと思いますが、輝くような聖女の美貌を持つ魔女としての彼女も抗いがたい魅力を醸しています。

13年かけて準備しようやく捕えたペクの髪をキッチンバサミで毟るように切り刻むクムジャの眼も恐ろしいですが、パクが、13年間全身全霊をかけ、全てを捨てて怨みに恨んで、それでも撃てない彼女を小バカにして、「なぁクムジャ、そのシャドウはなんだよ」と吐いた瞬間、見ていたこちらが髪の毛が逆立つほどムカついた記憶があります。彼女もイー!とかキー!とか呻きながらボコ殴りにしてハイヒールで蹴りまくるんですが。その姿はまさに「殺しても殺したりない」怨念そのもので、イ・ヨンエの迫真の演技と、アクションでは素人の相手を受けて立ったチェ・ミンシクの役者魂に心底感服させられます。
ペクは”子供の作れない体”だと言うセリフが後半にあるので、果たしてジェニーはペクの子だったのかなどという疑問も残るのですが、ならば幼児殺しの快楽殺人者だったペクがジェニーを殺さなかった理由や、何より13年恨み続けたにもかかわらず撃てなかった理由等々が曖昧になるため、本稿では私感を含みつつ書かせていただきました。

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