「黒い家(2007年韓国)」のネタバレあらすじ結末

黒い家(2007年韓国)の紹介:悪質な保険金詐欺を企てるサイコパスの恐怖を描いた貴志祐介の日本ホラー小説大賞受賞作「黒い家」の韓国版映画化作品で2007年公開のサイコ・サスペンス映画。監督は本作が長編デビュー作となる新鋭シン・テラ。主演のジュノ役には「新しい世界」「国際市場で逢いましょう」のファン・ジョンミン、”怪物”イファ役を「4人の食卓」「鬘」のユソンが演じ、韓国では公開1週間で観客動員数100万人を突破、140万人の大ヒットとなった。30年前の風呂屋と言う不気味なアジトを具現化したのは「悪魔を見た」「親切なクムジャさん」の美術監督チョ・ファソン。

予告動画

黒い家(2007年韓国)の主な出演者

保険調査員ジュノ(ファン・ジョンミン)、チュンベの妻イファ(ユソン)、チュンベ(カン・シニル)、ジュノの恋人ミナ(キム・ソヒョン)、ナム課長(キム・ジョンソク)、オ刑事(チョン・インギ)、”特別調査員”ヨンシク(ユ・スンモク)、心理学科准教授スンギュ(イ・ヘヨン)など。

黒い家(2007年韓国)のネタバレあらすじ

【起】- 黒い家(2007年韓国)のあらすじ1

チョン・ジュノは、深夜、自殺した弟ジュンソクの夢で目覚めます。
彼は銀行員から転職し、トンブ保険の調査員となった初出勤の日、ナム課長と共に、120日ごとに病名を替え長期入院中のタクシー運転手ギテの病室に向かいます。それを詐欺師だと言い切るナム課長はギテに解約同意書を突き付け、解約すれば保険金は返すと言いますが、ジュノはタクシーの運転手のつらさも解る、けれど子供にとって良い父親とは何か考えてくださいと穏やかに話します。が、課長には、いい手だが効果は無い、隙を見せるなと忠告されます。
社に戻ったジュノは「自殺の場合、保険金は出ますか?」と言う電話を受けます。相手は名乗らずため息をつくばかりで、彼は自殺志願者と思い、自分も家族の死を体験した、遺族には深い心の傷が残ると自殺を思いとどまるよう説得します。が、相手は亡くなったのは誰かと聞き、彼が弟だと言うと彼の名を聞き、一方的に切られます。マニュアルには「個人的な話や同情をしない事」がマーカーで強調されていました。
家に帰ると、恋人で看護師のミナが来ていましたが、料理は作りかけで眠っていました。彼は続きを作り、起き出してきた彼女は10時には出勤する、誕生日なのにごめんと謝り、キスをします。
ギテの一件は”特別調査員”ヨンシクの脅しで解決します。ジュノは納得できませんでしたが、課長は詐欺師相手に気を緩めたらつけ込まれると言い、彼を指名してきたという新たな案件を渡します。

その書類にあった家は、壊れた踏切を渡った工場と廃屋の外れにある”銭湯の家”と呼ばれる崩れ落ちそうな邸宅でした。
主人のチュンベは無表情の汚い中年男で、立派な応接セットの客間に通されますが、いきなり息子のポフンが挨拶に来ないと怒りだし、あんたのような立派な人が話してくれと言って、子供部屋を見るよう促します。が、ポフンは部屋で首を吊っていて、チュンベは動揺する彼をじっと見たあと、ポフンに駆け寄り嘆き始めます。間もなく警察が駆けつけますが、ジュノはオ刑事にチュンべとは初対面で呼ばれた理由もわからない、けれど彼は私の反応を見ていた、息子は自殺ではないかもしれないと証言します。
翌日、ジュノはナム課長に書類を見せ、チュンベは板金職人とあるが、毎月の保険料が80万ウォン(約10万円)なのに無職のようだと言い、3000万ウォン(約380万円)のために実の息子を殺すか?と言う課長に、ポフンは5年前に再婚した妻の連れ子だと話します。
彼は警察にも行き、保険金殺人の可能性を訴えますが、死因は自殺で遺体は家族に返した、民間企業に詳細は言えないと断られます。刑事たちは、保険調査員である彼が保険金の支払いを渋っていると考えていたのです。

ジュノは、チュンベの家の近くの川で、ポフンの遺灰を撒いていた妻のイファに何かお役にたてればと声をかけます。彼女は若く美しく薄幸そうな人で、手首に傷があり片足が不自由で、チュンベが来ると何も言わず去って行きます。チュンベは少しニヤつきながら保険金の支払い請求書を差し出します。ジュノは、遺灰を撒き終る前に書類を作成するとはと憤り、警察は遺体解剖をしなかったのかと言うナム課長に、これは保険金殺人だと言い、彼を加入させた元保険外交員テヨンに会いに行きます。
テヨンは、チュンベの幼馴染で、あの時は家族全員が加入して助かったと言いますが、小学1年生の時に彼の母親が首吊り自殺し、怖い行動をする子供で、自分も死んで吊るされた鶏に鼻歌を歌いながら餌を投げているのを見た、チュンベが想っていた少女が水死した事件の時も犯人だと噂されたが証拠が無かったと話します。また、彼らの小学校に行き、「とんぼの羽根が可愛くてそれを毟った晩、自殺した母親が夢に出て自分の腕をとんぼにしたように抜いた、痛くて泣いたら母親は消えて、2度と会えない気がして悲しかった」と言う内容のチュンベの詩の載った文集を入手します。
その頃、チュンベは保険窓口に日参し、自分の手を噛んで流血沙汰を起こしたり唸りながら居座るなどを繰り返していました。ジュノに会うと息子に花を供える金も無い、金をくれと迫りますが、自殺かどうかまだ断定できないと言うと、またダメかと指の無い軍手を齧り自宅を聞かれますが断ります。
ジュノは、彼に親指が無いのを見て、障害保険金が出たはずだと気づき、ナム課長に「奴は問題だらけの指狩り族だ」と言われます。それは自分の指を故意に切り落として障害保険金を集る保険金詐欺の手口で、警察はその時も故意とは断定できないと判断、保険金が支払われていました。課長は、金のために指を切り子供を殺す奴が、保険金が出ないとなると何を考えるかわからないと注意を促します。

【承】- 黒い家(2007年韓国)のあらすじ2

ジュノはミナにチュンベの一件を打ち明け、帰宅すると留守電に無言電話が30件が入っていました。録音にはあの壊れた踏切の音が入っていて、チュンベの仕業だと確信しますが、問題は彼の自宅の電話番号を知られていた事でした。
また彼は、ミナの紹介で心理学科の准教授ハン・スンギュに会い、反社会的人格障害とは感情面が欠けていて他人の苦痛を知らず罪悪感が無い、サイコは衝動で殺すが、反社会的人格障害は子供を殺せば保険金が出ることを知ってる、金欲しさに平気で人を殺す危険人物だ、チュンベはあなたを利用するために指名したんだと言われ、彼の論文を渡されます。
その日も無言電話は続き、彼は兄の幻覚を見ます。
翌日、窓口に来たチュンベはジュノを呼び金をよこせと言いますが、ジュノはきつい口調で自分を利用する気だったのかと詰め寄り、チュンベがミナの事を口にした途端、襟首をつかんでしまいます。が、ナム課長が割って入り保険金の支給が決定したと伝えます。
その夜、2人は屋台で酒を飲みますが、課長はこれで終わったわけじゃない、奴の妻は死亡保険金3億ウォン(約3800万円)の保険に入ってる、証拠が無ければ金になると知ったから(妻が殺されるのも)時間の問題だと力無く笑います。
その夜、自宅にミナが来て心配しますが、彼はもう片付いたと言い、実家が大変な時に父の保険金で切り抜けたから保険は人を助ける物だと思っていたが、そうでもないらしいとため息をつきます。そしてイファ宛てに警察の者だと名乗り「証拠はないがお子さんはご主人が殺したと確信している。あなたにも多額の保険金が掛けられているので、今すぐ離婚するか解約してください」と手紙を書いて送り、さらにチュンベの家に行きイファを説得します。
彼女はまるで動じず、なぜ保険調査員がそこまで言うのかと訊ねます。彼は、自分には病弱で両親に特別可愛がられていた弟がいて、ある日、無理に買い物に行かせたところを苛められ、思わず死んじまえ!と怒鳴ったのが原因で自殺したと打ち明け、もう人が死ぬのを見るのは耐えられない、だから個人として助けたいんだと訴えます。彼女は、助けたいなら夫を殺してと言い、ジュノは狼狽えます。
彼は踏切近くで文集を見直し、イファも幼馴染だった事と彼女の作文に気づきます。それは「夢」と言う題名で、「ブランコに乗ってどんどんこぐうち高く高く上がり、暗い所に落ちたが平気だった」と言う内容でした。イファは戻ったチュンベにジュノの手紙を見せていました。

ジュノが帰宅すると玄関前に汚れた紙袋が置かれていました。が、ミナから愛犬が首を切られて殺されたと言う電話があり、紙袋からは愛犬の首が転がり落ちます。彼は怒るミナと共に森に埋めに行きますが、彼女はチュンベの件は終わってないのねと責め、警察のオ刑事から連絡があったと伝えます。彼は事件現場に呼ばれ遺体確認を求められます。遺体は目を縫われたスンギュで、彼がイファに宛てた手紙とメモリが抜かれたビデオカメラが残されていました。
事情聴取で彼は、ミナの愛犬殺害も含めチュンベの仕業だと言い、手紙は自分がイファに書いた物で邪魔をするなと言う警告だ、チュンベの家を調べてくれと訴えますが、オ刑事は息子の死亡推定時刻には、チュンベは公共勤労(失業者支援対策事業)に参加していたと言って証拠写真を見せ、これは同僚が証言もあり本人の署名もある、また、スンギュは競馬好きで闇金に借金もあった、カメラのメモリは抜かれ、手紙も判読できず証拠にならないと話し、返ってあなたの証言の方が名誉棄損や誣告罪にあたり、公共勤労生活者を保険会社が苦しめているとしか見えないと言われます。
ジュノは迎えに来たミナにしばらく仕事を休めと言い、スンギュが殺害された事を打ち明けます。彼女は怒って問い詰め、憐れな女を助けようとしただけだ、君は瀕死の患者を見捨てるか?と言う彼に、自分も見捨てたくはないが治療を受けるかどうかは本人の意志だ、その女があなたに助けを求めたのかと責め、あなたがなぜそこまでするのか理解できない、他人の事なんかほっとけばと怒って、雨の中に出て行ってしまいます。
彼は彼女を追い掛けますが、彼女は私は治療をするのが仕事だから苦しんでる人は助けたい、でもあなたには笑顔を見せる以外何もできない、もう見ていられないと去って行きます。

【転】- 黒い家(2007年韓国)のあらすじ3

家に帰ったジュノは、スンギュの論文を読み返し、反社会性人格障害者のブランコの詩や、命を粗末にしがちという特徴とリスカの写真を見てイファを思い出し、「この人には心が無い」と言う一文を見て、全て彼女の仕業だと気づき、会社の資料室でイファの元夫を探しますが、彼らはみな体を欠損し保険金を得た後亡くなり、チュンベが3人目だということが判明します。
その頃、イファは裁断機の前に両腕を構えるチュンベに無表情にアイシングスプレーをかけていました。
翌日、出社したジュノは、すでにナム課長が応対していたイファを見て言葉を失います。彼女は平然と「いくらもらえます?」と聞き、事故で高度障害の場合3億ウォン(約3800万円)だと聞き、「今度は焦らさないで」と言いますが、ジュノが「最初から僕を知っていたのか?」と聞くと、耳元で「”自殺の場合、保険金は出ますか?”」と囁き去って行きます。彼女は、チュンベに両腕を切り落とさせ、縫合できないよう犬に齧らせてから持ち込んだのです。
また病室では、装置に繋がれ腕が痛いと訴えるチュンベに「もう手は無いの、よく見て」と包帯の巻かれた腕を掴んで見せ、「この通り、一生働けないわ」と言います。ジュノは「人の心が無いんですか?」と言いますが、彼女は平然と「この人が死んだら、また保険金が出るんでしょ?」と言っていました。課長は早速”特別調査員”ヨンシクを呼び、イファに傷害罪で10年食らうか解約するかと脅しをかけますが、彼女は全く動揺しません。けれど彼は自信満々で、ナム課長は彼に任せると言い、2人は病院を後にします。
その夜、ヨンシクはチュンベの作業場でスプレー缶などの証拠品を集めますが、その帰り、踏切の脇のリヤカーで物音がし近づいたところ、トラバサミで足を挟まれ悲鳴を上げます。リヤカーからは包丁が滑り落ち、彼はトラバサミで挟まれたままロープで線路に引き摺られ轢死します。
ロープを引いていたのはイファでした。

深夜2時過ぎ、自宅のソファで目覚めたジュノは、玄関ドアに広告を挟み買い物に出ます。が、戻った時広告が落ちていたため、外の公衆電話から家のモニターを作動させます。部屋には明かりが点き、モニターからは「どうして邪魔をすんのさ、帰ってきたら目を動かしたら目を、口を動かしたら口を縫ってやる!」と罵るイファの声がして、何かが割れる音と同時に切れてしまいます。
やがて彼女が自転車で去るのを見た彼は、ようやく部屋に戻りますが、中は完全に破壊され、水槽の魚はジューサーで粉砕されていました。が、ミナの合鍵が落ちていて携帯にも応答がありません。彼は警察のオ刑事に電話をし、ミナが誘拐された、彼女の合鍵で家に入られ荒らされた!今からチュンベの家に行くから警察も来てくれ!犯人は妻のイファだ!と訴えますが、オ刑事はスンギュの遺体解剖に立ち会っていて手が離せないと言い、遺体からメモリが発見されます。
車で向かったジュノは、イファより先にチュンベの家に着き、窓ガラスを割って侵入、大声でミナを呼び家中を探し、キッチンの血痕から異様な臭いのする地下の大浴場を発見します。
そこは拷問と解体用の部屋で、彼はトラバサミに挟まれた足首にぶつかり、バラバラ遺体や血の詰まったビニール袋に足を取られ、うろたえながらも必死で探し、口を縫われた遺体の足元で、全身を縛られうつぶせにされたミナを発見します。
彼は叫ぶ彼女を何とか落ち着かせ、首のロープを外そうとしますが、その端はガス栓に縛られ、結び目もロウで固められていて外せません。その間、イファも戻り、包丁を持ってハミングをしながら地下へと降り、浴場に明かりを点け、入口に鍵をかけ2人を探します。彼らはドラム缶をイファにぶつけ逃げようとしますが入口が開かず、ミナは背中を切り裂かれ、ジュノはイファの目に車のキーを突き刺します。
イファが凄まじい叫び声をあげ倒れた隙に彼はミナを背負って階段を駆け上がりますが、ミナの首のロープが引っ掛かり落としてしまいます。そこに目からキーを引き抜いたイファが余計な真似はするなと言ったはずよと迫ります。彼は必死でミナを引きずり、鉄製の扉の物置に隠れますが、イファは奇声を上げて包丁で突いてきます。やがて諦めた彼女は、練炭が燃え広がり始めた浴場に立ち、不敵な笑みを浮かべていました。

浴場が炎と煙に包まれた頃、ようやくオ刑事と警官たちが駆けつけます。ジュノは、炎の中でじっと佇むイファを見てまだ人がいる!と叫びますが、オ刑事に連れ出されてしまいます。チュンベの家は燃え尽き、中からは黒焦げの遺体が4体とバラバラ遺体の一部が発見され、マスコミは殺人犯のイファが焼身自殺を図ったと報道していました。オ刑事は、包丁を握った丸焼けの焼死体を見ていました。チュンベも病院から抜け出し、やじ馬たちと一緒に現場を見て泣いていました。

【結】- 黒い家(2007年韓国)のあらすじ4

スンギュのメモリには、地下の浴場を歩くイファが映っていました。オ刑事は、彼は真実を伝えるためにメモリを飲み込んだ、ゴミ置き場で誘拐されたミナの目の前でヨンシクは殺害された、反社会性人格障害はさておきイファは人と交わってはいけない怪物だと言い、ジュノに謝罪します。彼は黒焦げで包丁を持った遺体写真を見て、彼女は苦しんで悲鳴を上げていた、救いを求める眼で僕を見た、人間でしたと話します。

夜遅く、ジュノはミナの病室に行きますが、寝ていたのは包丁を持ったイファで、彼は腹を刺され顔を齧られ必死で逃げ出します。彼は階段室の途中にあった消火器を持ち、屋上へと逃げ「もう逃げたくない」と呟き、追ってきたイファが潰された目を指で抉るのを見て呻きます。
彼はイファに消火剤を噴射しますが肩を刺されます。彼女は奇声を上げて彼の背中に取り付き揉み合いとなり、彼の傷口に手を差し込んで抉り、苦しむ彼に馬乗りになり「所詮人は皆同じよ。嬉しかった?惨めな弟が死んでくれて」と囁きます。
彼はその頭を消火器で殴りつけますが、イファは立ち上がり、「あんたも私と同じよ、私を殺したいでしょ?」と迫り、彼は屋上の縁へと追い詰められます。が、揉み合ううち、彼女は縁の外へと落ちますが、彼はイファの手を握っていました。
彼はイファを引き上げながら「僕は弟を殺した、けどもう人の死ぬのは見たくない、僕は許されたいだけだ、それが人間だ、それでこそ人間だ」と泣きます。が、イファは包丁で彼の手を切り、無表情のまま落ちて行きます。彼はその場で慟哭し、腹を押さえて倒れてしまいます。
彼が気付いたのは病室で、ミナが静かに添い寝をしていました。

5か月後。彼は再びナム課長と共に病院に行き、厄介な案件の調査に当たっていました。が、そこは子供の絵を展示してある場所で、一枚の絵に目を止め顔を曇らせます。黒と赤で描かれた禍々しいブランコの絵は「夢」と言う題名でホンヨンと言う少女が描いた作品でした。ごく平凡な母親は、ホンヨンに何が欲しいかをあれこれ聞いていましたが、少女はハミングをしていて無表情に彼を振り返ります。
病院の玄関まで親子を追って出ると、ホンヨンは「ワンちゃんを買って」とねだっていました。母親がこの前逃げられたばかりでしょ?と言うと彼女は「誰にも言わないでね、本当はそのワンちゃんをどうしたかっていうとね…」と話し続けていました。

みんなの感想

ライターの感想

邦画版「黒い家」と大筋は同じなのですが、大竹版菰田幸子の無邪気で可憐な瞳の生臭い中年女と言う怪物には及ばないものの、ユソン版イファの異常性もかなりなモノで、息を呑むほど繊細で儚く美しい容貌が後半、文字通り般若のように変貌し、怪鳥のような奇声をあげウーとかイーとか唸りながら襲いかかるのも妙な意味でぞくぞくする魔力があります。
シン・テラ監督のアイデアを具現化したという、廃れた町工場群の先にある30年前の風呂屋(風呂場は地下)と言う舞台も不気味で、巨大な墓標のような外観、獰猛な黒犬、古びているが豪華な応接セットに座る無表情なダメ亭主、2畳ほどの子供部屋等々のアイテムが冒頭から嫌な違和感を醸していて、地下が風呂場だと気づかされる後半は確かにここなら拷問惨殺に最適だと妙なところで感心したりもして。
残念なのは反社会的人格障害の説明部分で、チュンベの過去の疑惑やイファとの比較も無く「サイコは(結果を考えず)衝動的に人を殺すが、反社会的人格障害(字幕)は、殺せば保険金が出る事を知っている」と数点のイメージ画だけで端折られちゃってたことですかね。
「黒い家」初心者にはおススメですが、続けて本家の毒性芬々たる「黒い家」もぜひご覧いただきたいと思います。

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