「atHomeアットホーム」のネタバレあらすじ結末

at Home アットホームの紹介:2015年公開の日本映画。人気作家・本多孝好の同名作を、竹野内豊、松雪泰子らの出演で映画化。それぞれが犯罪で生計をたてている血縁関係のない家族に、突如ふりかかったトラブルが描き出される。

予告動画

atHomeアットホームの主な出演者

森山和彦(竹野内豊)、森山皐月(松雪泰子)、森山淳(坂口健太郎)、森山明日香(黒島結菜)、森山隆史(池田優斗)、淳の父(板尾創路)、皐月の夫(千原せいじ)、ミツル(村本大輔)、竹村ゲンジ(國村隼)

atHomeアットホームのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①森山家は父・和彦、母・皐月、長男・淳、長女・明日香、次男・隆史の仲良し五人家族。互いを思いやっている。この家族には秘密があった。 ②秘密は「父は空き巣、母は結婚詐欺師、長男は偽造印刷所勤務」というだけでなく「全員が傷を負った赤の他人同士が寄り集まった、にせ家族」だということ。 ③皐月の失敗でトラブルが起き、次男・隆史が殺人を犯す。父・和彦が罪をかぶって刑務所行きに。何年か後、出所した和彦を家族は待っていた。

【起】- atHomeアットホームのあらすじ1

小学4年生の次男・隆史の参観日を、父・和彦は見に行きました。「家族」というお題で書いた作文を発表する授業で、当てられた隆史を和彦は笑顔で見守ります。
隆史は、自分の家には父と母と兄と姉がいると書いていました。青葉公園の脇にある小さな家で暮らしています…。
…その家の2階のテラスで、母・皐月の白髪染めの手伝いを長男・淳がしていました。皐月はもう40歳ですが、自称33歳です。
しっかり者の長女・明日香が駅向こうのスーパーで豚肉を安く買ってきました。カレーを食べた一家は、食後に「今日の父の稼ぎ」を聞きますが、父・和彦が掛け軸を盗んできたと知ると、長男・淳は怒ります。
掛け軸はもちろんのこと、油絵、彫刻、宝石、時計などは足がつきやすく、危険だからと淳は言いました。もし本物だったら…と父・和彦は未練たらしく言いますが、淳は燃やすの一点張りです。
森山家の大黒柱・和彦は、空き巣を生業としていました。家族全員の知るところです。
和彦だけではありませんでした。母・皐月は結婚詐欺師を、長男・淳は和彦の刑務所仲間だったゲンジが経営する竹村印刷所で、パスポートや住民基本台帳カードの偽造などの仕事をしています。
森山家は互いが互いを思いやる暮らしをしていました。
成績優秀な長女・明日香は、公立高校を受験すると言いますが、本当は私立高校に行きたいと思っています。
大学進学をあきらめて就職した長男・淳と、父・和彦は、明日香の私立の入学金200万を捻出するため「仕事」にいそしみました。
背広姿の父・和彦は和風の豪邸のドアチャイムを鳴らし、応答がないと裏庭に回り、手袋をするとバーナーで窓ガラスをあぶり、ガラスを割って手際よくクレセント錠を解錠して侵入します。背広姿なのは営業マンの振りをしているからです。
長男・淳は腕を磨き、今ではゲンジのお墨付きをもらうほどでした。偽造パスポートを作った淳に、ゲンジは「それが本物かというより、使う人がどれだけ自然かということだ」と言います。
母・皐月はターゲットの消化器内科医師・マモルを連れて、ペットショップを見に行っていました。マモルの前では皐月は「さやか」と名乗っています。
子犬を買ったということにして、後日「愛犬の手術代」をせしめるのが、いつもの皐月の手口でした。長女・明日香の知恵を拝借し、いかに高額を絞り取るか考えます。

【承】- atHomeアットホームのあらすじ2

結局、皐月は「昔セレクトショップを経営していて、その時の借金がある」と言うことにします。
明日香との打ち合わせの最中にも、次のターゲット・ミツルから電話がありました。電話に出た皐月(ミツルの前では「なつみ」設定)は、翌日に映画の約束を取りつけます。
「愛なのかな」と呟く明日香に、皐月は「男が金を出すのは、欲情と同情だ」と言いました。
父・和彦と母・皐月は家族のために頑張ろうと思います。本当は淳を大学に通わせたいし、明日香の私立高校は金がかかるし、隆史もこれから塾に通う費用がいるし…そんな話をした和彦は、皐月に「あんま、危ない橋渡んなよ」と声をかけました。皐月は「大丈夫。私、逃げ足はやいんだから」と答えます。
ところが…その皐月が窮地に陥りました。功を焦った皐月は、ミツルとの食事で帰宅が遅くなりそうなのを家族に電話し、それをミツルが盗み聞きしていたのです。
ミツルはマンションを3つ、駐車場を2つ所有する不動産屋ですが、人一倍プライドが高く、騙されるのが大嫌いな人間でした。騙されたと知ったミツルは皐月を拉致して廃ビルに連れ込み、皐月の携帯で父・和彦に電話して1000万円を要求します。
和彦は翌日の昼までには用意すると言い、皐月と現金を交換すると決めました。
通話の後、長男・淳が本物の銃を取り出しますが、和彦は制止します。人間は持っていると使いたくなるものなのだ、そう和彦は言いました。
印刷所で精巧な偽札を作る淳に、ゲンジは「あいつ(和彦)、好きか」と聞き、淳は「好きもなにも、父親ですから」と答えます。偽札のできあがりには、ゲンジが太鼓判を押しました。
家族全員で車で現地に行き、父・和彦と長男・淳が取引現場に向かい、長女・明日香と次男・隆史が車中に残ります。
痛めつけられて顔が変わっている母・皐月を見て、長男・淳はうろたえました。次男・隆史と長女・明日香が追いかけてきて、暴力を振るわれた母・皐月の姿を見ます。
次男・隆史が「母さんを殴りました? 殴ったんだ。いくない(よくない)、いくない!」と叫びながら、ミツルに銃を発砲しました…。
…読み上げられている隆史の作文は、ある部分は事実ですが、ある部分は全くの嘘で塗り固められています。父・和彦の職業は「便利屋」と言い換えられています。隆史たちは家族ですが、そもそも誰も血が繋がっていない「寄せ集めの」家族でした…。

【転】- atHomeアットホームのあらすじ3

…父・和彦は妊娠した妻のために泥棒家業を始めましたが、すぐに捕まって刑務所に入ります。そこでゲンジと知り合いました。妻は交通事故に遭って流産し、和彦に離婚届を渡します。
流産した妻は「お乳が出るの」と言って泣きました。男である和彦は父になれなかった実感は湧きませんが、何かを失ったと感じます。
出所後ゲンジの家に身を寄せた和彦は、就職活動をしますが不採用通知ばかりで、結局空き巣稼業に舞い戻りました。
ある日空き巣に入った家で、和彦は風呂に繋がれた隆史を見つけます。
隆史は両親に育児放棄されていました。風呂の蛇口に首輪で繋がれており、隆史のママは気まぐれに帰宅して食パン1斤を放ると「週末は帰らないから」と言います。受け取った食パンを並べた隆史は、大事そうに少しずつ食べていました。
和彦は「ごめんなさい」と連呼する隆史を連れ帰り、身体を綺麗に洗います。「年端のいかないガキじゃねえんだぞ」と言うゲンジには「部屋探すから」と答え、公園の脇にある一軒家を手に入れました。
和彦と隆史はその家に住み始めます。「僕、ここの子にしてください」と頼む隆史に、和彦は空き巣の家から失敬したスノードームを渡して微笑しました。その日から、スノードームは隆史の宝物になります。
明日香は元々成績優秀な少女でしたが、父親に性的虐待を受けていました。母が残業で遅くなる日に、父親から強要されます。
生きていることが嫌になった明日香は、通過列車に飛び込もうとしたところを、皐月に止められました。
その皐月は…夫からいつも暴力を受けていました。料理が苦手な皐月は、朝食の味噌汁の塩加減ひとつで暴力を振るわれます。ひとしきり暴力を振るった後は、夫は皐月に謝罪しました。
スーパーに買い物に出た皐月を見ると、夫はスーパーの横で暴力を振るいます。痣の残る顔のまま外に出て、俺に恥をかかせる気かと、夫はスーパーの袋を取り上げて何度も何度も皐月を殴りました。
ホームで通過列車に飛び込もうとしていたのは、皐月も同じでした。しかし同じことを考えている明日香を見て、反射的に止めた皐月は、1Kの安アパートを借りて皐月と暮らし始めます。
トランプのババ抜きをした皐月は「私が勝ったら、君は私の娘になりなさい」と言いますが、明日香が勝ちます。何でも言うことを聞くと言う皐月に、明日香は「私のお母さんになって下さい」と言いました。

【結】- atHomeアットホームのあらすじ4

夫にDV(家庭内暴力)を受けた皐月は、男を騙して強くなりたいと思いました。徹底研究し、明日香の助言も貰いながら結婚詐欺師になります。
淳は金持ちの跡継ぎ息子でしたが、父は淳のおどおどした態度を嫌い、一家の恥と言います。高校卒業後はアメリカ・ボストンに淳は留学する予定でしたが、淳は父の過度な期待が負担になります。
弟・サトシが優秀なのも淳のコンプレックスでした。家の風評や会社のことを気にする一家に居場所がないと気づいた淳は、ある夜ゴルフクラブを持って両親の部屋に乱入します。
その後に及んでも世間体を気にする両親を前に「殺す価値もない」と言った淳は家出しました。パトカーに追われる和彦の逃亡の手引きをした淳は、和彦の家に呼ばれ「好きなだけいていいぞ」と言われます。
ある日立ち寄ったペットショップで、和彦と隆史は皐月と出会いました。後日、皐月と明日香は和彦の家に招かれます。
互いに傷を持つ五人は顔を合わせ、家族になることにしました。互いの名前も、家族会議をして決めたものでした…。
…ミツルを撃った次男・隆史に、父・和彦は「足に当たっただけ」と嘘をつきます。本当はミツルは即死していました。長女・明日香は母・皐月の元へ、長男・淳は次男・隆史の元へ駆け寄ります。
父・和彦は罪を背負うつもりでした。それを知った長男・淳は、明日香と隆史に母・皐月を任せると、一時廃ビルに戻ります。
正当防衛(過剰防衛・つまるところ減刑)にするため、ミツルの手に拳銃を握らせると、父・和彦の太ももに銃弾を撃ち込みました。そして立ち去ります。
和彦は刑務所に入りました。
…何年か後。和彦はゲンジにだけ手紙で出所を知らせます。
出所した和彦を、すっかり大人になった背広姿の淳が迎えに来ました。長男・淳は、現在はかたぎの印刷会社で働いています。
和彦を車に乗せた淳は「あそこ行ってみる?」と言って、かつて皆で住んでいた家に行きました。家はすっかり荒れています。
2階のテラスから母・皐月と成長した長女・あすか、次男・隆史が顔を覗かせました。全員、和彦の帰りを待っていました。「おかえり」と声をかけます。
和彦は感極まって泣きながら「ただいま」と言いました。(荒れた家に今も住み続けているのかは不明。和彦を迎える場所として荒れた家を選んだものの、現在は4人は別の場所に居を移している可能性もあり)

みんなの感想

ライターの感想

この映画のテーマは映画序盤でゲンジが発言する「それが本物かというより、使う人がどれだけ自然かということだ」というところに尽きる。
厳密には偽パスポートを前にして「使う人次第だ。本物かというより、どれだけ自然かということだ」という科白。これが「家族」にそのままあてはまる。
血の繋がった本物の家族じゃなくても、互いが互いを思いやり、自然な役割ができていれば、それは本物の家族だ…そう伝えようとする映画。
原作は本多孝好の短編作品。
相違点は、小説のほうでは、長男の目線から描いている。ラスト、長男と長女は結婚している。
映画序盤で出て来た掛け軸、原作ではこれが高値で売れて、父親が不在の間の教育費などは困らなかった設定。
映画ではラストで荒れた家に行くと、そこに家族が揃っていた…なんだが、ちょっと首をかしげた。
というのも、家の荒れ具合がひどかったのだ。住んでる感じではなさそう。雑草とか、ぼうぼうだし壁は剥がれてるし。
なのであらすじで「住んでいるかどうか判らない」とは書いたが、家族が家族のまま(引っ越しはしてても)一緒に暮らし続けていることは確か。

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