「アポカリプト」のネタバレあらすじと結末の感想

アポカリプトの紹介:メル・ギブソンが監督を務めたアメリカの逃走活劇。無名の役者たちをキャスティングし、全編にわたってマヤ語を使用している。リアルな戦闘描写が多く、R-15指定されている。日本公開は2007年。

予告動画

アポカリプトの主な出演者

ジャガー・パウ(ルディ・ヤングブラッド)、セブン(ダリア・エルナンデス)、ゼロ・ウルフ(ラオウル・トルヒーヨ)、ブランテッド(ジョナサン・ブリュワー)、フリント・スカイ(モリス・バードイエローヘッド)、ミドル・アイ(ヘラルド・タラセーナ)

アポカリプトのネタバレあらすじ

【起】- アポカリプトのあらすじ1

舞台はスペイン人が侵略する前のユカタン半島。マヤ帝国が栄える都から離れたジャングルでは、男たちが狩りをして、女たちが子どもを育てて暮らしていました。
フリント・スカイが統治する森では、いつものように狩りがおこなわれていました。フリント・スカイの息子であるジャガー・パウは、罠にかけたバクを一発で仕留めます。仲間たちでバクの臓物の分配をする最中、ジャガー・パウは中々子どもができないブランテッドをからかい、ケンカをして笑い合います。
そこへ見慣れない部族の集団が現れます。彼らは魚を差し出して、森を通過させてくれるように頼みます。彼らの村は襲われ、「新しい始まり」を探して旅をすると語ります。老若男女関係なく負傷しており、何かに怯えた様子の彼らを見て、ジャガー・パウは問いかけようとしますが、フリント・スカイがそれを止めます。フリント・スカイは、恐怖は人の心を蝕む重い病で、すでにお前の心にも入り込んでいると告げるのでした。

その夜、ジャガー・パウは夢を見ます。森で出会った男が心臓を握り締めながら「逃げろ」と語りかけるのです。目を覚ますと、すでに日は昇っていました。村にはマヤ帝国からやってきた侵略者たちが近付いてきていたのです。
いち早く事態に気付いたジャガー・パウは、臨月の妻・セブンと幼い息子を起こします。そして、村の外れにある深い岩穴にロープで降ろして、身を隠させます。
まだ眠っていた村人たちは、次々と襲われていきます。縄で縛られ、抵抗すると容赦なく殺されました。ジャガー・パウは妻子に「必ず戻る」と約束して、村に戻って勇敢に戦います。
ところが、圧倒的な勢力を従えた侵略者を前に、ついにジャガー・パウも捕まってしまいます。そして、傭兵のミドル・アイを攻撃して目をつけられたジャガー・パウは、目の前でフリント・スカイを殺害されてしまいます。

ジャガー・パウたちは捕虜となり、竹の竿に首をつながれてどこかへ連れて行かれます。村には山のように死体が積まれ、泣き叫ぶ子どもたちだけが残されました。ジャガー・パウは岩穴に隠した妻子が逃げられるように、ロープを木に結んでいましたが、それに気付いた傭兵がロープを切ってしまいます。
ジャガー・パウたちは、他の場所で捕まえられた捕虜と合流します。そこには、先日ジャングルで会った部族たちがいました。マヤ帝国の部隊は、生贄たちを捕まえるために、数々の村を襲っていたのです。
ジャガー・パウたちは竹に括りつけられた状態で、険しい道を歩かされます。残された部族の子どもたちは、泣きながら捕虜となった親を追います。しかし、深い河に差しかかると追うことができなくなり、年長の少女が「子どもたちのことは任せて」と叫んで見送るのでした。

【承】- アポカリプトのあらすじ2

ジャガー・パウと一緒につながれた男は、戦いで傷を負い、ついに歩けなくなってしまいます。すると、ミドル・アイは男を執拗に痛めつけ、最後には崖から放り投げてしまいました。それを見ていた部隊のリーダーであるゼロ・ウルフは、ミドル・アイを強く叱ります。
一方、穴に取り残されたセブンは、息子の足の傷口にアリを差し込んで止血していました。命綱のロープが落下した岩穴で、彼女らも戦いの最中にありました。
夜になると、ゼロ・ウルフは働きに対する褒美として、自分の息子にナイフを贈ります。達成感に浸る親子を見ながら、ジャガー・パウたちは絶望していました。
翌朝、ジャガー・パウたちは疫病が蔓延した村を通ります。生き残った少女が傭兵に近付きますが、棒で邪険に追い払われてしまいます。その瞬間、少女はまるで何かに取り憑かれたかのように語り出します。「暗黒の昼が来る。ジャガーを連れた男が泥沼からよみがえる。男は傭兵たちを殺し、世界を滅ぼす。その男は今ここにいる」と告げるのでした。

いよいよマヤ帝国が見えてきます。都では奴隷たちが灰で真っ白になりながら働かされていました。干ばつに苦しむ奴隷たちの中には吐血している者もおり、文明社会を初めて目にするジャガー・パウたちは、不安げに都の様子を眺めます。
連れて来られた捕虜の女たちは、台の上に乗せられて競りにかけられます。誰にも買われず放り出されてしまった年老いた義母を、ブランテッドは見つめることしかできませんでした。

ジャガー・パウたちは全身に青い塗料を塗られ、マヤ帝国の支配者や祭司が待ち構える、ピラミッドの頂上へと連行されます。
そこでおこなわれていたのは、干ばつや疫病から逃れるための生贄の儀式でした。さっそく捕虜の男が生贄の台に乗せられ、胸を切り裂かれて心臓を取り出されます。その後、首を切られて身体ごとピラミッドの階段から落とされます。一部始終を見ていた地上の民衆は熱狂しており、ジャガー・パウたちは恐怖で震え上がります。
続けざまにジャガー・パウの仲間が犠牲となります。捕虜たちがその様子を呆然と見つめていると、次にジャガー・パウが生贄の台に乗せられます。
その瞬間、昼間だというのに突然太陽が隠れました。やがて夜のように暗くなり、何も知らない民衆は動揺します。その現象はまさしく皆既日食で、支配者たちはこれを予測して儀式をおこなっていたのです。再び空が明るくなると、祭司は「神は生贄を受け入れた」と宣言して儀式の幕を閉じ、民衆は興奮します。
道中会った少女が予言したことが、本当に起きたのでした。

【転】- アポカリプトのあらすじ3

用済みとなったジャガー・パウたちは、今度はマヤ族の遊び道具にされてしまいます。
彼らは縄を解かれて、故郷へ続くトウモロコシ畑を逃げ切るように告げられます。ただし、背後からは矢や槍を飛ばされ、畑の前にはナイフを構えたスネーク・インクが立っていました。
第一走者に選ばれたのはブランテッドと一人の男でした。彼らは必死に走りますが、あと一歩というところで男は頭を石で割られ、ブランテッドは矢に貫かれて倒れてしまいます。次に選ばれたジャガー・パウは、一緒に走る男とジグザグに走り出し、矢や石をかわしていきます。ところが、男は顔に矢が直撃して死亡し、ジャガー・パウも脇腹に矢が貫通します。
まだ息があるジャガー・パウに、スネーク・インクがとどめを刺そうとすると、瀕死のブランテッドが止めに入ります。ジャガー・パウは突き刺さった矢尻を折って、スネーク・インクの首を切り裂き、トウモロコシ畑を走り出すのです。息子を殺されたゼロ・ウルフは激怒し、傭兵たちを連れてジャガー・パウを追いかけます。

ジャガー・パウは血を流しながら走り続け、ジャングルまで辿り着きます。どうにか追手をまいて、息も絶え絶えのジャガー・パウは木の上で休もうとしますが、そこはジャガーの親子の縄張りでした。
ジャガー・パウは走り出し、青い身体の彼はすぐに傭兵たちに見つかってしまいます。捕まりそうになりますが、追いかけてきたジャガーが一人の傭兵に襲いかかります。彼らが気を取られている隙に、ジャガー・パウは自分の村を目指して走り去るのでした。傭兵たちは予言の少女の言葉を思い出して、不安の色を隠し切れませんでした。しかし、ゼロ・ウルフが「予言など意味はない」と一蹴します。
逃げるジャガー・パウの前に、滝壺が現れます。ジャガー・パウは覚悟を決めて飛び降り、無事に岸へと辿り着きます。そして、傭兵たちに向かって「俺はジャガー・パウ。ここは俺の森、来るなら来い」と叫び、その場を立ち去ります。それを聞いた傭兵たちも滝壺に飛び込みますが、落下後岩にぶつかったり、川に流されて数名が命を落とします。

自分の森に戻ってきたジャガー・パウは、底なし沼にはまってしまいます。頭まで浸かってしまいますが、命からがら沼を抜け出すのでした。
気を取り直して、泥だらけのジャガー・パウは傭兵たちにハチの巣をぶつけます。傭兵たちはハチに刺されながら、予言の言葉を思い出していました。さらに彼は毒ガエルから採取した針で吹き矢を作り、傭兵を倒します。
そして、因縁の相手であるミドル・アイとの一騎打ちで、見事勝利します。

【結】- アポカリプトのあらすじ4

その頃、夫を待ちきれずどうにか脱出しようとするセブンでしたが、落下した衝撃で産気づいてしまいます。さらに、突然強い雨が降り始め、穴がみるみる水で満たされていきます。セブンは溺れかけているとき、陣痛が起きます。
そこにようやくジャガー・パウが帰って来ます。ところが、ジャガー・パウもまだ敵から追われており、妻子を助けることができませんでした。
怒り狂ったゼロ・ウルフは、ジャガー・パウの身体に矢を放ちます。重傷を負うジャガー・パウでしたが、実はこっそり狩りの罠を仕込んでいました。おびき寄せられたゼロ・ウルフは、罠にはまって絶命します。
まだ2名の傭兵が生き残っていましたが、力尽きたジャガー・パウはフラフラと逃げることしかできなくなっていました。そしていつの間にか森を抜けて、海岸に出ていました。

海岸では、驚きの光景が待っていました。
スペインの船団が着岸して、宣教師や兵士を乗せた小舟が向かってきていたのです。スペイン人は、マヤ帝国よりもはるかに進んだ文明を築いており、彼らが侵攻してくることは、マヤ文明の終わりを告げていました。
傭兵たちは戦意を失い、引き寄せられるように小舟へと近付いていきます。ジャガー・パウは傭兵たちの目を盗み、急いで家族の元へと帰って行きます。穴に戻ったジャガー・パウは、元気な産声を耳にします。そこでは、セブンが息子を肩車して、水に浸かりながら男の子を出産していたのです。
その後、また一緒になった家族は、数を増やしていくスペインの船を遠くから眺めていました。異国の地理や政治とは無縁に生きてきたジャガー・パウは、船に近寄ろうとはしませんでした。
妻子を連れて、ジャガー・パウが「新しい始まり」を探す旅に出る場面で、物語は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

主人公がひたすら敵から逃げる、これ以上ないシンプルなストーリーであるにもかかわらず、最後まで楽しむことができました。それもこれも、主要人物はもちろん敵たちも一人ひとりが人格や個性を持ち、それが見事に活きていたからだと思います。家族愛や友情、残虐性など、人間が持っているさまざまな感情がバランスよく描かれていました。ラストのスペイン人の襲来は、この直後にマヤ文明が衰退するという歴史を知っていると、複雑な気持ちになりました。西洋人が現れたことで生贄などの蛮行がなくなったそうですが、個人的には、あの場面からはなんとなく絶望感を味わいました。

映画の感想を投稿する

映画「アポカリプト」の商品はこちら