映画:ゴモラ

「ゴモラ」のネタバレあらすじと結末

ゴモラの紹介:2008年のイタリア映画。ロベルト・サヴィアーノ著の「死都ゴモラ」を基に、ナポリの実在する犯罪組織カモッラの実態を描いている。第61回カンヌ国際映画祭にて審査員特別グランプリ賞を受賞した。日本公開は2011年。

あらすじ動画

ゴモラの主な出演者

トト(サルヴァトーレ・アブルツェーゼ)、マリア(マリア・ナツィオナーレ)、シモーネ(シモーネ・サケッティーノ)、ドン・チーロ(ジャンフェリーチェ・インパラート)、フランコ(トニ・セルヴィッロ)、ロベルト(カルミネ・パテルノステル)、パスクワーレ(サルヴァトーレ・カンタルーポ)、ヤヴァローネ(ジージョ・モッラ)、マルコ(マルコ・マコール)、チーロ(チーロ・ペトローネ)

ゴモラのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ゴモラのあらすじ1

ゴモラのシーン1 イタリアのナポリのある地域では、巨大マフィア組織カモッラの内部分裂によって、抗争が激化していました。
ある日、日焼けサロンで肌を焼いたり、ネイルに興じていた構成員たちが、分離派の仲間に射殺されます。

少年トトは、組織の構成員が暮らす劣悪な公営団地で生まれ育ちました。彼は学校に行かず、母親が経営する雑貨屋を手伝い、団地の人々に品物を配達していました。
団地で暮らす少年たちは、いつか組織に入っていい仕事を得ることを夢見ていました。ある日、トトの親友シモーネが組織に加入し、トトもマフィアへの憧れを募らせていきます。
トトはシモーネの母親のマリアと親しく、彼女のところへは配達で頻繁に足を運んでいました。

金の運び屋をしているドン・チーロは、構成員の家族や引退者などに決まった額の金を届ける役目をしています。
団地で暮らす人々は貧困にあえいでおり、40年間組織に尽くしてきた老人は、この額では生活できないと文句をつけるのでした。

チンピラのマルコと相棒のチーロは、映画「スカーフェイス」の主人公トニー・モンタナに憧れており、彼のセリフをしょっちゅう真似て遊んでいました。
あるとき2人は、組織傘下の麻薬密売組織を襲い、コカインを盗み出すことに成功します。2人は有頂天になりますが、その後組織に呼び出されて厳しく注意されます。
しかし、自分たちの方が強いと思い込んでいる彼らは、反省の色を見せませんでした。

大学を出たものの就職先に困っていた青年ロベルトは、組織とつながりがある産業廃棄物処理会社を紹介されます。
経営者であるフランコの助手を務めることになったロベルトは、さっそく処理場となる採石場跡の見学に行きます。
フランコは大規模な産業廃棄物の処理で、多額の利益を生み出していました。しかし、EU各国から引き受けた有害物質を、何の処理もおこなわずに埋めるだけだったのです。

腕のいい仕立て職人であるパスクワーレは、オートクチュールの下請け工場で働いています。
彼は自分の仕事に誇りを持っていましたが、組織の息がかかった工場では能力を正当に評価されず、不満を抱いていました。
経営者のヤヴォローネは、職人たちを残業代なしでこき使い、パスクワーレは短い納期を押しつけられて頭を抱えることも少なくありませんでした。
そんなある日、パスクワーレは商売敵である中国人の業者から、職人たちに講義をしてほしいという依頼を受けて、どうするべきか悩みます。

【承】- ゴモラのあらすじ2

ゴモラのシーン2 ある日トトは、警察に連行された構成員が所持していた銃と麻薬を組織に届けます。そして、仲間に入れてほしいと頼むのでした。
トトは防弾チョッキを着用して、至近距離から実弾で撃たれるという度胸試しの試験を受けることになります。
試験をクリアしたトトは組織の一員となり、コカインの密売や見張り役などを手伝うようになるのでした。

フランコの出張に同行したロベルトは、実情を隠して安くてクリーンな仕事をアピールする姿を目の当たりにします。

マルコとチーロは、農村の牛小屋で組織の人間の武器の隠し場所を突き止めます。
2人はそこから銃やマシンガンや盗み出し、天下を取ったかのように浮かれるのでした。海辺へ行って下着一枚でマシンガンを撃ちまくり、船を爆破させました。

妻と幼い子どもがいるパスクワーレは、中国人の依頼を極秘で受けることにします。
出張講義は送迎付きでしたが、マフィアに見つからないようトランクの中に隠れて移動しなければなりませんでした。
中国人の職人たちはパスクワーレの講義を熱心に聞いてくれて、工場で「マエストロ」と呼ばれるほど尊敬されました。
おまけに高額な報酬も得られたことで、彼はようやく自分の能力を認められたと実感するのでした。

組織と分離派の抗争はいっそう激しくなり、毎日のように人が殺されました。
あるとき、シモーネはこのまま組織にいても未来はないと予想し、トトに分離派に寝返ることを伝えます。
敵同士になれば友達ではいられなくなるため、トトは組織に残るよう説得しますが、シモーネは「今日は味方でも明日は敵だ」と告げて去って行きました。

息子の裏切りを知ったマリアは、かねてから親しくしているドン・チーロに極秘で相談します。
マリアの夫は組織の人間で、裏切った者に生き残る道はないため、ドン・チーロは夫にも言わないように忠告するのでした。
しかし、シモーネの裏切りはすぐに組織に知れ渡るのでした。

ある日、トトが構成員と車に乗っていると、トトの母親がやってきて怒りながら家に連れ戻しました。

【転】- ゴモラのあらすじ3

ゴモラのシーン3 ロベルトはフランコと共に廃棄物処理場を訪れます。
ドラム缶に入れた有害物質を土に埋める作業がおこなわれる最中、トラックの運転手が誤ってドラム缶の中身をかぶり、大火傷を負ってしまいます。
作業の危険性を知らされていなかった運転手たちは怒り出しますが、フランコは問題を金で解決します。それから何も知らない貧困層の少年たちを調達してきて、トラックを運転させるのでした。
ロベルトはそんなフランコのやり方に疑問を抱きます。

組織に呼び出されたドン・チーロは、いつものように金の配り先のリストを預かります。
シモーネの裏切りを把握している組織は、リストからマリアを除外していました。
その後、ドン・チーロは団地内にも侵入していた分離派に襲われ、リストを奪われてしまうのでした。

ゲームセンターで遊んでいたマルコとチーロは、盗んだ銃で強盗を働きます。
その金で女を買いに行きますが、構成員たちにあっさり捕まってしまい、焼きを入れられるのでした。そして「明日までに武器を元の場所に戻さなければ殺す」と脅され、2人は解放されます。
チーロは「もうやりたくない」と駄々をこねますが、マルコは未だに戦うつもりでいました。

構成員たちはマルコとチーロに激怒していましたが、チンピラ2人の始末が発覚して笑い者にされることを危惧していました。
しかし、ボスにはある考えがありました。

マリアの家に配達に訪れたトトは、彼女が組織の報復を恐れて家に閉じこもる姿を見て驚きます。
ドン・チーロも分離派の動向を警戒して、防弾チョッキを着用し始めます。
間もなくマリアは団地から立ち退きを迫られて、ドン・チーロに助けを求めます。しかし、彼に他者を守るような力はありませんでした。

組織はパスクワーレが無断で中国人を指導しているという情報を掴みました。
パスクワーレが小さい頃から世話をしていたヤヴォローネは、彼に「信じていたよ」と言葉をかけます。しかし、パスクワーレは「問題でも?」と開き直るのでした。
その後いつものように講義を終えたパスクワーレが、中国人が運転する車に乗っていると、突如銃撃されます。トランクに隠れていたパスクワーレは軽傷で済みますが、中国人は皆殺しにされました。
全てに嫌気が差した彼は、給料を上げるというヤヴォローネの申し出を断り、トラック運転手に転職します。
あるとき、パーキングエリアでテレビを観ていたパスクワーレは、スカーレット・ヨハンソンが自分が仕立てたドレスを着て華やかな舞台に立っているのを眺めるのでした。

【結】- ゴモラのあらすじ4

ゴモラのシーン2 ある日、トトが組織の青年たちと外で遊んでいると、仲間の一人が分離派に殺されてしまいます。
上からの命令を待っていられない若者たちは、報復としてマリアを殺害する計画を立てます。トトはマリアをおびき出す任務を与えられ、「考えさせてほしい」と抵抗しますが、彼らに逆らうことはできませんでした。
計画通りトトはマリアを家の外までおびき出し、彼女は無残に射殺されるのでした。

マリアが殺されたことを知ったドン・チーロは、分離派のアジトを訪れます。
そして、昔の仲間にただの運び屋である自分を殺さないでほしいと命乞いします。しかし、分離派の男は命が惜しければ金で買うよう冷酷に告げるだけでした。
追い込まれたドン・チーロは分離派への寝返りを決意して、組織の情報を売るのでした。

その後、分離派は組織の集金場所を襲撃して、ドン・チーロ以外の構成員を殺して金を奪い去ります。
生き残ったドン・チーロは、あてもなく街へ逃げて行くのでした。

南部の貧しい農家を訪ねたフランコは、有害物質が原因で病気になった農場主に産業廃棄物を売りつけます。
違法性を隠すために、政府機関には「堆肥」と報告しており、ロベルトは憤りを感じていました。
帰りに農家の老婦人から汚染された土で作った桃をケースごともらいますが、フランコは車内で捨てろと指示するのでした。
路上に桃を捨てたロベルトは、「僕にこの仕事は無理だ」と切り出します。さらに、フランコに「北で一人を生かすために、南で一家を殺している」と突きつけますが、「誰かがやらなければいけない仕事だ」と返されてしまうのでした。
理想と現実の狭間で揺れたロベルトは、結局フランコの元を去るのでした。

ボスに呼び出されたマルコとチーロは、馬飼いのペッペという自分の女を奪った人物を殺してほしいと依頼されます。
報酬として一万ユーロを得られることになった2人は、すっかりその気になってターゲットの男を追います。しかし、これは組織が仕組んだ罠でした。
マルコとチーロは待ち伏せていた構成員たちにたやすく射殺されます。そして、2人の死体はブルドーザーで運ばれていくのでした。

カモッラは3日に一人、30年で4000人の命を奪った凶悪な犯罪組織です。
産業廃棄物の不法処理によって汚染された地域では、ガンの発症率が20%アップしました。
さらに、ツインタワーの再建にも資金が流入しており、多額の利益を得ているとエンドロールで表示される場面で、物語は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

ドラマティックな展開や救いがない、まるでドキュメンタリーのような硬質な作風でした。残酷な描写はさほどないので、画面としては案外あっさりと観ることができるのですが、あまりのリアリティに気分がげんなりしてしまいます。本作によって国の貧しさこそがマフィアを作り出しており、「法律や警察を介入させたらいい」などという意見は一切通用しないことがわかりました。また、「ゴッドファーザー」や「スカーフェイス」などのように、マフィアをかっこよく描かないところもよかったです。原作者の方はマフィアに命を狙われて逃亡を繰り返しているそうですが、制作に携わった方々も無事であることを祈ります。

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