「東京流れ者」のネタバレあらすじと結末の感想

東京流れ者の紹介: 1966年公開の日活の作品。『東京流れ者』という作曲者不明の伝承歌を映像化した歌謡映画であり、アクション映画。監督は2017年に逝去した鈴木清順、原作・脚本は作詞家で脚本家の川内康範。主演は当時若手ながら、すでに日活のスターだった渡哲也。

予告動画

東京流れ者の主な出演者

本堂哲也<不死鳥の哲>(渡哲也)、千春(松原智恵子)、辰造<蝮の辰>(川地民夫)、相沢健次<流れ星の健>(二谷英明) 、睦子(浜谷智子)、梅谷(玉川伊佐男) 、大塚(江角英明)、吉井(日野道夫)、倉田(北竜二)

東京流れ者のネタバレあらすじ

【起】- 東京流れ者のあらすじ1

やくざ・倉田組の組員だった哲也。華麗な銃さばきとしぶとい身のこなしから、人は彼を“不死鳥の哲”と呼んでいました。組が解散し不動産業を始めたことから、哲也も足を洗って想い人である歌手・千春との結婚を考えています。しかしそんな倉田や哲也を目の敵にする大塚組の連中は、何かと哲也に絡んできます。それでも哲也は倉田のもとで堅気になると決め、無抵抗主義を貫いていました。ヤクザは辞めても倉田への深い忠義は変わりません。

経営難の倉田は自社ビルを担保に、吉井商事から多額の借金をしていました。支払期限が差し迫っていると知った哲也は、倉田を助けたい一心で1人吉井商事へ駆け込むと、自分の命を懸けてもいいと交渉し、手形の延期を認めてもらいます。ところが吉井商事の事務員・睦子は大塚組のスパイで、この件を早速大塚へ密告しました。

倉田との約束の日、吉井は睦子の仕業により大塚の事務所に向かいました。脅迫された吉井はビルの権利書を大塚へ渡してしまいます。吉井から電話連絡を受けた哲也は1人で事務所へ向かいますが、吉井はすでに殺害されたうえに大塚の策略にはまり、エレベーターの落とし穴に落ちて気を失いました。戻らない哲也を追って来た倉田は、大塚から哲也を引き渡す代わりに権利書への押印を求められます。耐えかねた倉田は隠し持っていた銃を撃ちますが、誤って睦子を殺してしまいます。その頃エレベーターから抜け出した哲也が現れて、倉田を救い出しました。

【承】- 東京流れ者のあらすじ2

大塚は目障りな哲也の処分を子分の辰造に指示します。“蝮の辰”と呼ばれ恐れられる彼は、早速哲也を狙いますが、一枚上手の哲也に銃を捨てさせられます。そのうえに倉田の罪を庇った哲也に「女(睦子)を殺したのは俺だ」と宣言されました。
これに苛立った大塚は、堅気なのに人を殺してしまった倉田の弱みを利用し、哲也を倉田のもとから手放すよう交渉してきます。哲也は倉田のために、自ら東京を出て流れ者になることを選びました。可愛い子分を旅立たせることになった倉田は責めてでも…と、知人である庄内の島田のもとへ向かわせます。

哲也を追っていた辰造らは、庄内に着いてすぐに哲也を撃とうとしますが、駅には島田組の若い者が待機しており、哲也は難を逃れました。
しかし島田組は、大塚の舎弟が組長である北組との抗争が勃発していました。すでに足を洗っていた哲也ですが、このまま見殺しにはできないと、結局助太刀に入ります。哲也は銃撃戦に交じると、倉田の組員の1人の目を撃ち抜きました。

【転】- 東京流れ者のあらすじ3

島田組を去った哲也は、追って来た辰造と線路上で対峙します。背後から列車が迫るなか、哲也は鋭い時間感覚で列車から身を守りました。哲也の技術では辰造の命も狙えましたが、敢えて急所を外して彼の右手を撃ちました。
哲也が空き家に身を隠していると、しつこく辰造が追いかけてきて、今度は哲也が左腕を撃たれました。そこへ大塚組を離脱した健次が助けに来ます。窮地を脱した哲也でしたが、組への義理を捨て”流れ星”と呼ばれる健次を受け入れられません。そんな哲也に健次は「倉田を信じすぎるとつらい目に遭うぞ」と忠告しまが、哲也は聞き入れることもなく健次が寝ている間に旅立ちました。

哲也は流れ流れて、倉田の舎弟の梅谷がいる佐世保へ向かいます。佐世保には哲也を案じた健次が先回りしていました。
梅谷の経営するバーで地元の愚連隊が暴れ、騒動となります。身を潜めていた辰造も騒ぎに紛れ込んで哲也を狙いますが、またもや健次が助けました。健次に銃を向けられた辰造は、「兄貴とはやりたくない」と自らのこめかみを撃ち抜き命途絶えます。再三健次に救われた哲也ですが、どうしても彼を認めることができません。しかし本当は、健次は組を捨てたのではなく、大塚に裏切られていたのでした。

【結】- 東京流れ者のあらすじ4

大塚は哲也を殺すために、倉田に手を組むことを持ち掛けます。大塚は哲也をやらないなら、千春をもらうという条件を出し、倉田は哲也を見殺しにすることを決めました。倉田は梅谷に哲也の殺害を指示しますが、健次がすぐに察知し哲也に知らせます。それでも未だに哲也は、倉田を信じていました。
しかし梅谷は容赦なく哲也を狙い定めます。そして健次がまたしても哲也を庇うと、東京へ向かわせました。梅谷も最初は本気で哲也を消そうと考えましたが、哲也の実直さに惹かれ殺すことはできませんでした。

哲也が死んだと思い込んだ大塚は、条件を裏切り千春に近づきます。そこへ哲也がやって来て、巧みな戦略で大塚を始末しました。同席していた倉田が哲也に銃を向けますが、哲也は倉田を撃ちません。代わりに「盃を返す」と哲也が宣言すると、倉田は哲也が握りつぶしたグラスの破片で自らの手首を切りました。
哲也は千春を抱きしめますが、「流れ者に女はいらない。女が一緒じゃ歩けない」と言い放つと、うなだれる彼女を残して1人夜のしじまに消えていきました。

みんなの感想

ライターの感想

舞台装飾や美術館のようなセット、原色を多用した衣装&インテリアに自然風景とのコントラスト!とにかく魅せられました。素晴らしいとしか言葉が浮かびません。
監督は美術については、担当した木村威夫氏に一任していたそうです。木村氏は単調なストーリーをいかに飽きさせず見てもらうかと考え、芸術性満載の美術にしたそうで。まさに木村氏の策略にまんまと乗って、この作品の美しさの虜になりました。

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