「用心棒」のネタバレあらすじと結末の感想

アクション映画

用心棒の紹介:黒澤明監督による1961年製作の時代劇映画。二つの勢力による抗争で荒れ果てた宿場町を舞台に、名もなき浪人の活躍が描かれていく。主人公は三船敏郎が演じ、ヴェネツィア国際映画祭では男優賞を獲得。本作の成功を受けて、1962年には続編的作品として「椿三十郎」が公開された。

用心棒の主な出演者

桑畑三十郎(三船敏郎)、新田の卯之助(仲代達矢)、ぬい(司葉子)、おりん(山田五十鈴)、新田の亥之吉(加東大介)、馬目の清兵衛(河津清三郎)、徳右衛門(志村喬)

用心棒のネタバレあらすじ

【起】- 用心棒のあらすじ1

桑畑が広がる上州のとある宿場町に、一人の浪人が立ち寄ることから物語は始まります。この宿場町では現在二つの勢力が激しい争いを続けていました。一つは町の博打を取り仕切る馬目の清兵衛の勢力、いま一つは清兵衛に反旗を翻し独立した丑寅の勢力でした。町には棺桶を作る音だけが響き渡り、景気がいいのは桶屋だけと居酒屋の店主は嘆いていました。浪人は居酒屋から事情を知り、宿場町のためにこの二つの勢力を共倒れさせる方法を思いつきます。

浪人が早速向かったのは、清兵衛の元でした。浪人は自分を用心棒として売り込もうと、清兵衛が見つめる中、丑寅側の子分を三人倒してみせました。清兵衛はすぐに浪人を用心棒として迎えることを決めますが、浪人から50両の報酬を求められ動揺してしまいます。女房のおりんから用が済んだら殺してしまえばいいと助言を受け、清兵衛は浪人の希望に応じるふりを見せますが、清兵衛の嘘は浪人にすべてバレてしまっていました。

話がまとまると、清兵衛は浪人に名を尋ねました。「俺の名前は桑畑三十郎。もうそろそろ四十郎だがな」。そう言って三十郎は清兵衛を笑わせるのでした。

【承】- 用心棒のあらすじ2

三十郎は清兵衛に命じられ、子分たちとともに町の大通りに出て丑寅勢力を迎え撃つ準備を始めました。しかし、丑寅側とのしばしの間の睨み合いの末、三十郎は「喧嘩に勝った後で殺されるのはまっぴらだ」と言って抗争から突然離脱。その後、三十郎は文字通り高みの見物を決め、両者の争う様を高台から見下ろし始めました。

しかし、両者が刀を交える前に宿場町に八州廻りが現れ、両者は退却せざるをえなくなってしまいます。八州廻りが滞在している間、清兵衛と丑寅は三十郎の争奪戦を繰り返します。そうしている間に、八州廻りは他の町で起きた殺人のために宿場町を出発。三十郎が両者を共倒れさせるための新しい作戦を考えていると、得意げにピストルを持った男を目にします。男の名前は卯之助、丑寅勢力の有力者でつい最近宿場町に戻ったばかりでした。三十郎は卯之助のギラギラした眼差しに危険な匂いを感じ取りました。

その後、三十郎は偶然丑寅の子分二人の話を耳にします。八州廻りを町から追い出すために他の町で殺人を犯したというのです。三十郎はこの二人を捕らえて清兵衛に引き渡しますが、間もなく丑寅勢力によりこの二人は殺されてしまいました。さらに丑寅側は清兵衛の息子を誘拐し、清兵衛に揺さぶりをかけますが、清兵衛側もやられっぱなしのままではいませんでした。清兵衛は丑寅の後ろ盾となっている酒屋の徳右衛門の情婦おぬいを誘拐していたのです。

【転】- 用心棒のあらすじ3

両者は緊迫した雰囲気の中、大通りで人質交換をとりかわすこととなりました。いよいよ互いの人質が引き渡されるというとき、三十郎らが居酒屋から様子をのぞいていると、そこにおぬいの幼い息子がやって来ました。その後ろには情けなさそうに佇むおぬいの主人がいました。おぬいは家族から無理やり引き離されていたのです。幼い息子は窓から母の姿を見て叫び出し、おぬいも息子の元に駆け寄りました。一時場は混乱しながらもなんとか人質の交換は終了し、三十郎はすぐに次の一手を打ちました。

三十郎は自らを丑寅に売り込み大金を手にすると、おぬいの監禁先へと向かいました。三十郎は見張りを全員斬りおぬいを救出、三十郎はおぬいを家族の元へと返し、丑寅からの報酬をすべて渡し宿場町から脱出させます。その後、三十郎は丑寅の元へ行き、見張り殺しは清兵衛の仕業と嘘を報告します。このことがきっかけで両者の争いは一気に激化、宿場町は惨状と化しました。

三十郎はこのまま両者共倒れを期待していましたが、そんな中見張り殺しが三十郎の仕業であることが卯之助によって見破られてしまいます。居酒屋の店主経由で受け取ったおぬいたちからのお礼の手紙が見つかってしまったのです。三十郎は丑寅に捕まり、激しい拷問を受けることとなってしまいます。

【結】- 用心棒のあらすじ4

三十郎は隙を見て丑寅の屋敷から逃亡し、居酒屋に匿われました。丑寅らが追跡を行う中、居酒屋と桶屋によって三十郎は町外れのお堂に連れて行かれます。その道中、三十郎は丑寅らが清兵衛らを皆殺しにする場面を目撃しました。

その後、三十郎はお堂で怪我を癒し、再起のときを待っていました。そんなある日、桶屋が慌てふためいてお堂にやって来ました。居酒屋が三十郎を匿っているという疑いを持たれ、丑寅らに捕らえられてしまったといいます。桶屋は店に保管していた死人の刀を三十郎に渡し、三十郎はすぐさま宿場町に向かいました。

居酒屋は丑寅らにひどく痛めつけられていました。からっ風が吹きすさぶ中、三十郎は静かに卯之助らに近づいていきました。卯之助は余裕の表情を見せながらピストルで三十郎を威嚇しますが、三十郎は予想を超える早さで攻撃を仕掛けてきました。三十郎は持っていた包丁を卯之助の腕に命中させ、次々と丑寅の子分たちを切り倒して行きました。あっという間に全員を倒すと、三十郎は卯之助の断末魔の言葉に耳を傾けました。ピストルを手に持たせて欲しいという卯之助の最後の望みを叶える三十郎。その後間もなく卯之助は死を迎え、最後まで向こう見ずな卯之助の姿勢に三十郎は半ばあきれ果ててしまいました。

三十郎は居酒屋の縄を刀で斬ると、「あばよ」と一言だけ残し宿場町を後にしました。

みんなの感想

ライターの感想

性格的にもビジュアル的にも個性的なキャラがたくさん登場する作品で、コミカルな物語展開に笑わずにはいられません。また、三船敏郎による殺陣は実にかっこよく、ピストルで相手をニヤニヤと威嚇する仲代達也の怪しげな魅力も素敵です。資本主義への批判という隠れたテーマも深く、数ある日本映画の中でも傑作娯楽映画の一つだと思います。

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