映画:鬼月

「鬼月」のネタバレあらすじと結末

鬼月の紹介:中国人富豪の屋敷に住込み家政婦として雇われたアメリカ人女性が、中華圏内の風習”鬼月”のタブーを知らずに侵し怪異に巻き込まれるという、2009年制作のアメリカのホラー映画。監督/製作/脚本は「ターミネーターX」のダニー・ドレイヴン。

あらすじ動画

鬼月の主な出演者

アリッサ・バーンズ(マリーナ・リサ)、ミス・ウー(シャーリー・トウ)、その伯母チェン(アキコ・シマ)、ブレーク(リック・アーヴィン)、ジェイコブ(ジェロッド・エディントン)、ニコール(キアスティン・カニントン)、テッサ(エリカ・エド)、這う幽霊(タム・アルバートソン)、女の幽霊(アンナ・リー)など。

鬼月のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 鬼月のあらすじ1

鬼月のシーン1 人里離れた荒野に佇む豪邸に、アメリカ人女性アリッサ・バーンズがやってきます。
タクシーで来る途中、彼女は元彼ジェイコブからの電話に眉を顰め、携帯を窓から捨ててしまいます。
彼女はアーカム社から派遣された住込み家政婦で、応対に出た中国人の中年女性は無表情で無言でしたが、主のミス・ウーは若く美しい中国系の女性で、彼女を気さくに招き入れ「彼女は伯母のチェンで英語が苦手なの」と紹介します。
ウーはチェンと2人暮らしで、アリッサには家族がいません。
仕事は掃除がメインで、飲食も自由、作業が済めば時間も自由という緩やかなものでしたが、「幸運を招くよう設計されているこの場所に敬意を払う」「人を招かない」「騒々しい音楽、麻薬、喫煙は禁止」「電話を使う時は断ってから」といういくつかの決まり事がありました。
屋敷は築年数も浅く、中国の高名な建築家であるウーの父親が亡くなる直前に建てたもので、別荘地で普段は人気が無く、町まで車で1時間かかる辺鄙な土地でした。
広い地下室には掃除用具や洗濯機がありますが、貯蔵庫を作るための工事中でレンガが積まれています。アリッサは「レンガ職人の父を手伝った事を思い出す」と話します。

アリッサの部屋は、1階の日当りのいい部屋で、夕食はチェンが作った中華料理でした。
ウーはアリッサに優しく箸の使い方を教えますが、彼女の十字架のペンダントを見て、カソリック教徒かと聞きます。
アリッサは「厳格な家庭で学生時代までは信仰したが、今はたまに教会に行く程度」言いますが、「信じてないのに十字架を着けるの?」と返され気まずくなります。
また深夜、アリッサは2人が何やら儀式をし、紙などを燃やしているのを目撃します。

翌朝、早々に起き出し植物に水やりをしていたウーは、玄関に下げられている八角形の鏡に興味を持ったアリッサに、お茶を振る舞い、風水の話をします。
「風水とは自然との関係を重視した成功や幸運を招く配置学で、成功や幸運を招くモノ。その鏡は八卦(ハッケ)鏡と言って悪い気や霊をはね返して住人を守るモノだ」と。
そして「ここでは伯母と2人暮らしだけど中国には親戚がいる。以前は弟もいたが病気で国に帰し、あらゆる名医に診せたが助からなかった」と話します。
その頃町ではジェイコブが、アリッサにまだ電話をして「愛してる、お前の事で頭がいっぱいだ」と留守電を入れますが、彼女の携帯は荒野に置き去りにされたままでした。

その夜、アリッサは再びウーとチェンが儀式をしているところに出くわしますが、アリッサは彼女に一緒に捧げ物の紙の紙幣(冥銭)を燃やすよう促します。
ウーによれば、その晩は”鬼月(オニヅキ)”の2晩目で、霊たちに捧げ物をするのだと言うのです。
そして怯える彼女に「中国には多くの迷信があるが、中でも旧暦の7月は”鬼月”と呼ばれる月で、地獄の門が開き、死者の魂が放たれ子孫を訪ねる」「でもこの世に未練を残した霊が人を道連れにする事もあるの」と話します。
また香は霊を導くためのモノで、多く燃やすほど繁栄に繋がる、紙幣は先祖があの世で金に困らぬよう、捧げるモノなのだとか。
そして「古い風習を大切にする中国人は、”鬼月”には重要な商談や結婚式は行わず、泳いだり、日没後の外出などを控えて身を慎むの」と話します。
怯えたアリッサは早々に部屋に引き上げ、キリスト教式の祈りを捧げベッドに入りますが、足元には白いモヤが漂い、ベッドの下へと入って行きました。

アリッサは日々真面目に仕事をこなしていましたが、ある日玄関にあった灰の山を踏んでしまい、ホウキで掃いているところをウーに見つかり「それは霊への捧げ物よ!」と怒鳴られます。
ウーは動揺する彼女にお構いなしに一心に祈りを捧げていましたが、アリッサは見えないナニモノかに足を掴まれて尻餅をつき、気づくと暗い場所に閉じ込められていて、霊に取り囲まれ悲鳴を上げます。
ウーが気づいて振り返った時には霊は消え、元の世界に戻っていましたが、何も無かった素振りでごまかします。

【承】- 鬼月のあらすじ2

鬼月のシーン2 ある日、ウーが町に買い物に行き、アリッサは仕事を片付けた後、荒れ地で読書をしていましたが、突然黒人の青年が現れ「そこは私有地で不法侵入だ」と叱られます。
彼は近所に住むブレークと名乗り、彼女がウー邸の家政婦だと知るなり、「ウーはこの辺り一帯が自分の土地だと思ってるが、別人の私有地だ。彼女はこの時期何かを燃やしてるだろ?昨年はそれがこの辺りに飛び火して火事になり大変だった。そのため見回りしてるんだ」と話します。
2人は互いにヴァージニア・ウルフのファンだと分って意気投合し、再会を約束し分かれます。

帰宅後、彼女は自室のクローゼットの奥にあった中国風の箱を見つけ、中に入っていた青い豪華なチャイナドレスに目を見張り、袖を通します。それはあつらえたようにぴったりでしたが、ちょうど電話が来てドレスのまま出る事に。
相手は彼女の派遣元アーカム社のテッサで、「友人のニコールから『連絡がつかない』と電話があったが、ウー邸の番号が教えられないため電話した」との事でした。
アリッサは携帯を無くしたと言い訳して、ニコールに電話し「携帯はジェイコブが電話して来るから捨てた」「労働環境もいいし雇用主のウーもいい人だが、妙な風習がある変人で、庭で何かを燃やしてる」「幻が見える」とこぼします。
ニコールは彼女の親友で「ジェイコブがつきまとってるの?でもその場所は分らないだろうからそのうち諦める」「ネットも携帯も無いなんて不便じゃない?」と心配していましたが、アリッサが「何かあったらアーカム社に電話して」と言ったところでウーが帰宅し、慌てて電話を切ります。

古い壺を抱えて戻ったウーは、電話の件には気づきませんが、彼女が着ていたドレスに眉を顰め「すぐ脱ぎなさい!」と怒りながら部屋に入って行きました。
アリッサは落ち込んで部屋に戻り、箱の底に入っていたそのドレスを着た中国人女性の写真に気づきます。写真の裏には”メイリン”と書かれていました。
その時、誰もいない向かいの部屋から古いレコードのような音がします。部屋にはなぜか灯りが点き、呼んでも返事は無くカギがかかっています。また、ドアの下の隙間からは動く影が見えましたが、間もなく音が止んで灯りが消え、内側からドン!と叩かれ壁にひびが入ります。

その夜、ウーはソファで縫物をし、チェンはキッチンの片づけをしていました。アリッサは仕事の報告がてら、ウーにメイリンの写真を見せ、心当たりがあるかと聞きます。
ウーは「メイリンはここで数年働いてた前任の家政婦で、あなたを見てると思い出す」と言い、「でも女の子はダメね。男と消えたの」と話します。
その瞬間、チェンは動揺してグラスを落とし、アリッサは腑に堕ちぬまま部屋に戻ります。

深夜、アリッサは誰かの声で目を覚まし、キッチンで冷蔵庫を開けますが、扉の裏に不気味な女の霊がいて彼女の名を呼び、驚いてガラスの水差しを落とします。
その瞬間彼女は、地下室の工事中の壁の中に閉じ込められ必死で助けを呼ぶ幻覚を見て倒れ、ウーとチェンに助け起こされます。
その頃、外は嵐で、ジェイコブはアリッサを探し回るうちに道に迷い、車でうたた寝をし、彼女との楽しい夢を見ていました。
目覚めた彼は再び彼女の携帯の留守電に会いたいと話し始めますが、「どうせ男といるんだろ!このクソ女!」とブチ切れて携帯を投げつけ、再びかけ直しては謝っていました。

ほどなくして外にゴミ捨てに行ったアリッサは、再び霊に呼ばれて誘われるように2階のテラスに行き、隅にあった小さな扉を見つけます。中には祭壇のようなモノがあり、”T・W”とイニシャルの入ったアクセサリーを見つけますが、突然金縛りになり這い回る亡霊に襲われ、気を失います。しかし気づいたのは工事中の地下室にある穴で、両手は血だらけ、いくら叫んでも周囲からは不気味な囁き声がするばかりで誰もいないのです。
彼女は泣きながら「どうして欲しいの?!」と叫びますが、その瞬間あの女の霊が現れて悲鳴を上げ、自室のベッドで目覚めます。

彼女はついにノイローゼのようになり、異変に気づいたウーに「もう限界!霊につきまとわれてる!」と訴えます。ウーはチェンにも通訳をして彼女の状況を伝えます。
ウーはアリッサを落ち着かせ「”鬼月”に霊を怒らせると1ヶ月災難が続く。だから掟に従って」と話し始めます。
それは「霊を家に招く行為なので、口笛は吹かない」「戸外で背後から呼ばれても振り返らない」「捧げ物の灰や食べ物を大事に扱う」の3点でしたが、彼女はそれを知らず、これまでそのタブーを全て侵していたのです。
ウーは動揺する彼女に「明日から捧げ物を増やすから大丈夫。あなたはこれ以上霊を怒らせないように」と話します。

翌朝、ウーは「悪霊から守ってくれる」と言い、”鍾馗(ショウキ)”という中国の神様の画をアリッサの部屋のドアに打ちつけます。
その後、ブレークがやってきてアリッサに自著を渡し、勝手に上がり込みます。
彼女は『勝手に人を入れない』のタブーを気にしますが「ウーは今しがた車で出掛けた」と言われやむなく話を続ける事に。彼は独身の獣医で、普段は馬を飼育していて、著書も馬に関する物でした。
彼によれば、ウーは父親が買占めた辺りの土地を切り売りして暮らしている金持ちで、彼が越してきたのは6年前ですが、メイリンの写真を見せても知らないと言われます。
そこにウーが帰宅し、アリッサを叱り、彼を冷たく追い返します。

その後、地下室で洗濯物を畳んでいたアリッサは、ウーのドレスのポケットから落ちた古いカギを拾おうとしますが、カギは見えない力で弾かれ、工事中の穴に落ちてしまいます。
それはカギ付の鉄格子の蓋がある倉庫のような四角い穴で、かつて幻覚の中で閉じ込められた場所でした。懐中電灯で照らしてもカギは見つからず、彼女は諦めて去って行きますが、穴の奥には黒い人影が現れ呻いていました。

【転】- 鬼月のあらすじ3

鬼月のシーン3 その夜、ウーはアリッサにワインを勧め、以前ブレークはメイリンと付き合っていたと打ち明けます。
「メイリンの仕事ぶりは日に日に悪くなって口答えするようになり、外泊を繰り返していたが、ある日血まみれで泣きながら戻り、その日以来ふさぎ込み、2ヵ月前に置手紙を残して失踪した」と言い、その置手紙を見せます。
ウーは「メイリンは自ら姿を消したから家族にも言えない、不法入国者だったため警察にも頼れない、暴行された時にはブレークにも聞いたが知らないと言われた。彼はウソつきだから注意して」と言うのです。

深夜、2階のテラスの小部屋から霊が這い出しますが、アリッサはそれに気づかずテラスに行き、家の電話から内緒でニコールに電話します。
彼女はウーの”鬼月”の話を打ち明け、リアルな幻覚を見て眠れないと訴えますが、ニコールは「昔トンネルにいるオニババァの伝説が怖くて近づけなかった事を憶えてる?」と笑い、「怖い話を聞けば幻覚や悪夢を見て当たり前、バカな話は信じないで」と励まします。
アリッサは安心して部屋に戻りますが、その背後に霊が迫っていた事には気づきませんでした。
一方、ニコールの部屋にはジェイコブが侵入していて「アリッサの居場所を吐け!」と迫って首を絞め殺害します。彼は狼狽えながらもアーカム社の連絡先のメモを奪って去って行きます。

翌日、アリッサはチェストの奥に隠されていたメイリンの日記を見つけます。中にはブレークとメイリンの2ショット写真が挟んでありました。
彼女はブレークの馬小屋に行き、その写真を突きつけ「メイリンと付き合ってたのね!この嘘つき!彼女はどうしたの?!」と問い詰めます。けれど彼は困惑するばかりで「確かに一時期町に一緒に行ったりして楽しかったが『家族に会いに行く』と言ったきり来なくなった。暴行した覚えは無い」と言うのです。
アリッサはそれでも彼を信じず、怒って帰ってしまいます。
一方、ジェイコブはアーカム社に行き、テッサを甘い言葉で口説いた上で「父の具合が悪くて妹に連絡したいが携帯が通じない」と言い、まんまとアリッサの居場所=ウー邸の住所と電話番号を聞き出します。
その夜、ウーとチェンは相変わらず祈りを捧げ、紙の紙幣を燃やしていましたが、アリッサは、ブレークが庭にビニールでくるんだ大きな何かを埋めているのを目撃し中味を聞きますが「馬の死体だ」と言われます。
彼女は帰宅してからも、双眼鏡で彼の様子を覗いていましたが、気づかれて睨み返されます。

翌日、アリッサは玄関の八卦鏡の裏に『嘘吐き!』と書かれている事に気づいて昏倒し、再び地下室に閉じ込められ、女の幽霊に迫られる幻覚を見ます。
彼女はウーとチェンに助け起こされ、自室のベッドに運ばれますが、鏡の中には不気味な霊が映っていました。
アリッサは夜になってようやく気づきますが、キッチンでチェンと食事の支度をしていたウーは「庭で眠っているかのように気絶してた。今日は”鬼月”の最終日で、地獄の王”閻魔(エンマ)”がやってきて霊を連れ帰るため、明日からは霊を見なくなる。来年は掟に従って。そうすれば幸運が訪れる」と話します。
また、あなた宛ての電話があったと言われ「明日の夜9時以降に電話を」というテッサからの伝言メモを渡されます。

ウーとチェンは遅くまでいつも通り紙の紙幣などを燃やす儀式をしていましたが、その様子をブレークが覗いていました。
一方、自室にいたアリッサは、再び件の部屋から響く音を聞いて見に行きますが、部屋の扉が開いており、中には”T・W”という見知らぬ男性の写真が掲げられた祭壇がありました。
彼女は、それがウーの死んだ弟であり、幻覚に現れた這う幽霊だと直感し、部屋に戻ってウーのメモを確認します。
電話のメモとメイリンの置手紙の筆跡は同じで、メイリンの置手紙はウーのねつ造だったと気づきます。
その瞬間、背後に気配がし、彼女は長い髪に絡め取られて暗いクローゼットに閉じ込められ、女の幽霊に襲われ気絶します。

アリッサは次に、暗い邸内の部屋の椅子に座った状態で目覚めます。
そこは事件の発端となった寝室で、彼女の目前でウーは弟の顔に布を押し付けて殺害、たまたま部屋に入ってきて事件を目撃してしまったメイリンは、チェンに包丁で刺されて殺害されたのです。
2人は、弟の遺体を地下室の鉄格子付きの穴に隠してあの古いカギを掛け、メイリンの遺体はブロックの壁に埋めていました。
彼女は、2人に迫られたところで、クローゼットから脱出し倒れます。

その後、2階にやってきたチェンは、あの部屋からの音を聞いて様子を見に行きますが、這う幽霊と通気口から湧き出した長い髪に襲われ、悲鳴を上げます。
一方、アリッサはウーの呼ぶ声で目覚め、慌ててベッドの下に隠れます。ウーは、ベッドの上にあった2枚のメモを見て事態に気づき、あの部屋で髪の毛に埋もれて死んでいたチェンの遺体を見つけ、怒ったように出て行きます。
彼女が去った後、アリッサは急ぎ荷物をまとめて出て行きますが、門で待ち伏せしていたウーに捕まり「こそこそ嗅ぎまわって、契約があるのにどこに行く気?!あなたは最低の家政婦よ!」と怒鳴られて殴られ、気を失います。

【結】- 鬼月のあらすじ4

鬼月のシーン2 ウーはアリッサを地下の穴に閉じ込め、一人で儀式をした後戻ってきます。
彼女は「出して!」とわめくアリッサを格子越しに見下ろしながら「あなたが嗅ぎまわらなければ友達でいられたのに、台無しよ」「2人は殺したんじゃない、自由にしてやったのよ」「なんとなく十字架を着けて、都合のいい時だけ頼るなんて信仰じゃない」と話します。
ウーの家系は代々、水子の霊を骨壺に宿らせ、繁栄のお守りとして高額で販売して富を得て来たため、代償として家運は傾き、子孫が呪われ、弟が病弱な身体で生まれたと。弟は不吉な存在として隔離されたが、不運は止まず、家族のため”去ってもらった”と言うのです。
「待っていても幸運は訪れない!掟を守り、犠牲を払わなきゃ!…私の祖先は代々そうしてきた!多少の犠牲は仕方ないわ」…アリッサは「あなたはビョーキよ」と呟き、指を踏まれます。

その時、家が軋み、周囲に不気味な気配が漂います。
ウーは「今夜の霊たちは、連れ戻されまいと必死よ。彼らを怒らせたんだから覚悟なさい!自業自得よ!」と言い、去って行きます。
その穴は、彼女が製作した”水子の霊を閉じ込めた骨壺=繁栄のお守り”の収納庫で、先日彼女が持ち帰った物の他、いくつかの小さな骨壺が納められていました。
アリッサは必死で「出しなさいよ!」とわめいていましたが、ウーが去った後、カギの事を思い出して探し出し、内側からカギを開けて脱出します。
ウーは室内に漂う不気味な気配に怯えつつも、アリッサを待ち伏せして襲い掛かり、掴み合いになりますが、重たい龍の置物で殴られ気を失います。

ウーが目覚めた時、彼女は地下室の柱に縛り付けられていました。彼女は、目の前で最後のブロックをはめようとしているアリッサに「お金はいくらでもあげる!宝石も車も欲しい物は何でもあげる!こんなところで死にたくない!」と叫んで泣き出しますが、アリッサは「勝手な言い分ね」と言い、最後のブロックをはめ込みます。その中には、チェンの遺体も入れられていました。

アリッサは玄関へと駆け出しますがドアの外にはジェイコブがいて「死のうとしたが、1人で死ぬのは寂し過ぎると気づいた。アリッサ、愛してる。死んで一つになろう、愛は永遠だ」と迫り、強引に口づけし、その口にクスリを押し込み、自分も飲み下します。
その頃、地下室では、不気味な光が差しブロックが崩れてメイリンの幽霊が現れます。ウーは必死で助けを呼びますが、メイリンの幽霊はゆっくりと彼女に近づき、足元からは弟の幽霊が這い寄って来ていました。
ウーの脳裏にはこれまでの悪行が甦り、絶叫が地下室に響きます。

アリッサがあわやと思った瞬間、ブレークが助けに入りますが、ケンカの腕はジェイコブが上でボコボコにされ倒れます。しかしニヤついて殴りつけていたジェイコブは、間もなくクスリが回って白い泡を吹き、こと切れます。
アリッサは「お別れよ」と言い捨ててその遺体に白いカプセルを吐きつけ、ブレークと共に出て行きます。
メイリンと弟の幽霊が、その亡骸を暗い隅からじっと見つめていました。
2人が去った後、玄関の扉が閉まり、黒いモヤが吹き出し闇に溶けていきました。

1年後。その家の玄関で、紙の紙幣を燃やしていたのはアリッサでした。
「夢のようだが全部現実だった。都会にも戻ったけど忘れられず、心機一転のつもりであの家に戻り、人生が一変した。殺人は正当化できない。罰が下った事がせめてもの救いだ。犠牲者が望むのは、捧げ物ではなく、正義がなされる事だ。ウーは”掟に従えば幸運が訪れる”と言った。この捧げ物は幸運を祈ってではなく、メイリンとT・W、親友のニコールを想い燃やした。彼らの魂が安らかであるように」…
アリッサはそう心の中で呟き、さらに立派になった玄関に入って行きます。
しかしその扉の裏には、悪霊となったウーとジェイコブの姿が映り、不気味な声で彼女の名前を呟いていました。

みんなの感想

ライターの感想

全編英語ですが、中華文化圏の”鬼月”という風習を題材にしたオカルトホラーです。ラストは火サス張りのすったもんだになりますが、中国人の主がアメリカ人家政婦にその風習を説明する部分が大半で、意外とまったり楽しめます。
”鬼月”は日本のお盆のようなモノで、冥界から訪ねてくる先祖の霊を丁重に迎え、子孫繁栄を願う風習だそうですが、うろついているのが善良な霊ばかりではないというのが何ともオカルティック。香港映画「theEYE3」(2002年)にも登場し、日本でもお盆の禁忌は似た感じだし、沖縄では紙の紙幣(冥銭=沖縄では”ウチカビ”)を燃やして先祖に捧げる風習があるようです(「オキナワノコワイハナシ6」『煙が目にしみる』など)。
同じ題材を描いたシンガポールのホラー「メイド 冥土」(2005年)も怖そうなので、おいおいチェックしてみようと思います。

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