映画:勇気の花がひらくときやなせたかしとアンパンマンの物語

「勇気の花がひらくときやなせたかしとアンパンマンの物語」のネタバレあらすじと結末

勇気の花がひらくとき やなせたかしとアンパンマンの物語の紹介:やなせたかしの生誕100周年を記念して2019年に制作されたアニメ。ノンフィクション作家梯久美子の同名原作を若手監督の児玉徹郎が映像化した。『アンパンマン』を生み出したやなせの戦争体験や、苦しみや劣等感など、決して幸せばかりではなかった人生を綴る。

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勇気の花がひらくときやなせたかしとアンパンマンの物語の主な出演者

たかし(内匠靖明)、ちひろ(羽多野渉)、伯父さん(玄田哲章)、伯母さん(進藤尚美)、のぶ(豊口めぐみ)、上官(土田大)、店主(拝真之介)、息子(中村文徳) 、たかし<幼少期>(岩田龍門)、ちひろ<幼少期>(木村皐誠)

勇気の花がひらくときやなせたかしとアンパンマンの物語のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 勇気の花がひらくときやなせたかしとアンパンマンの物語のあらすじ1

第一章 ぼくの家族

小学2年のたかしと弟のちひろは、父を亡くして間もなく、高知の伯父さんの家に預けられることになりました。それは母との別れを意味していました。

伯父さんと伯母さんは、たかしとちひろにとても優しく接してくれました。そのためたかしは、まだ幼いちひろは2人を本当の両親だと思い込んでいると感じていました。
ところがある時たかしは、ちひろが実母に会いたがっていることを知ります。それでも2人は、自分たちによくしてくれる伯父さんと伯母さんに遠慮し、実母に会いに行くことはありませんでした。伯父さんと伯母さんの愛に包まれながら、2人はすくすくと成長していきます。

やがてたかしとちひろは中学生になりました。可愛らしい顔立ちのちひろは、いつの間にかたかしより柔道も強くなっていて、たかしはいつからかちひろに対し、劣等感を持つようになりました。中学生になってもおねしょが治らなかったのは、それが原因です。それでも伯父さんも伯母さんは怒らず、たかしを温かく受け入れてくれました。
それにも関わらずたかしは、胸が張り裂けそうなくらい淋しさを感じていました。そんなたかしの淋しさを埋めたのは、絵を描くこと。たかしは夢中で絵を描いている間は、淋しさを忘れることが出来たのです。

たかしは医師の伯父さんから、「病院を譲るから医者にならないか」と誘われます。ずっと伯父さんや伯母さんに遠慮してきたたかしでしたが、絵を学びたいことを正直に告白しました。たかしの本心を知った伯父さんは、彼を東京の高等工芸学校へ入学させてくれたのです。

工芸学校の図案科に進学したたかしは、デザイナーでもダンサーでも、何を目指してもよいとの先生の言葉に感激し、勉学にまい進しました。
たかしが順調に学校生活を送っていた中、伯父さんが危篤状態との連絡が…。たかしは伯父さんの死に目に会うことは出来ませんでした。伯父さんの死に直面したたかしは、伯父さんこそが僕たちの父だと心から思うのでした。

【承】- 勇気の花がひらくときやなせたかしとアンパンマンの物語のあらすじ2

第二章 ぼくと戦争

たかしは工芸高校卒業後に、製薬会社の宣伝部に就職。それから1年ほどしたある日。たかしにも”赤紙”が届き、出兵することに。
中国大陸に赴任したたかしは、この地で死ぬかもしれないと覚悟を決めていましたが、辿り着いた農村地帯は戦争とは無縁な雰囲気で、のんびりとしていました。
“戦争は正しさのため”に行っていると祖国は謳っており、たかしはそれを中国に知らせるための任務を命じられます。そこでたかしは得意の絵で紙芝居を製作し、“日本の正義”を多くの人に知らせました。どんな形であれ、自分が描いた絵が人々に喜んで貰えることをたかしは嬉しく感じます。一方でたかしは、なぜ人は殺し合うのかと疑問を感じ続けていました。

たかしたちは上官から、長い戦争に備えて食料を維持することを命じられます。そのため、たかしたちの食事は1日におかゆ2杯だけに…。疲れや怪我は時間が経てば回復しますが、食べる物がない苦しさは、どうすることも出来ないものでした。たかしたちは草などを食べて、飢えをしのぎます。
やがてたかしたちは、日本の敗戦を知るのでした。

【転】- 勇気の花がひらくときやなせたかしとアンパンマンの物語のあらすじ3

第三章 ぼくは生きる

たかしが帰国できたのは、終戦から半年以上が経過してからでした。帰国したたかしは程なくして、ちひろが海で戦死したことを伯母さんから知らされます。

ちひろは自ら海軍に志願しました。戦時中にたかしは、運よく一度だけちひろと会うことが出来ました。巨大な敵艦に自ら突撃する特攻任務を遂行することになったちひろが、たかしに告げるためです。必死に止めるたかしに対し、ちひろは「兄貴は生きて、絵を描いてくれ」と言葉を贈ると、握手を求めました。2人にとって最後の面会でした。その後ちひろは、海に沈んだのです。

弟や戦友を失いながらも生き残ったたかしは、何故自分だけが…と戸惑い、ちひろの代わりに何をしたらいいのものかと悩み続けました。更には、幼い頃から“日本の戦争は正しい”と教えられてきたのに、敗戦した途端に「戦争は正しくなかった」との世論が出回ったのです。ある日を境にひっくり返ってしまう正義など、本当の正義ではないと、たかしは強く感じました。戦争はただの殺し合いで、正義の戦争など無いのだと。

生きていくために安い家財道具を買って、大八車で荷物を引いていたたかしは、道端でひとつのおにぎりを分けあう戦争孤児の兄弟を見かけます。その光景を見たたかしは、本当の正義とは、お腹が空いた人に食べ物を分けてあげることだと気付きました。たかしはちひろの最後の言葉を胸に、もう一度夢を追いかける決意をしたのです。

【結】- 勇気の花がひらくときやなせたかしとアンパンマンの物語のあらすじ4

第四章 ぼくのヒーロー

たかしは、のぶという女性と出会い結婚します。その喜びは特別なもので、生きていてよかったと実感しました。まだ駆け出しの漫画家のたかしには、古いアパートの部屋しか借りることが出来ませんでしたが、のぶはそんなことを気にすることもなく「とっても幸せ」と、笑顔を見せる素敵な女性です。

たかしは必死に働き、様々な仕事に取り組みましたが、相変わらず人気はさっぱりです…。たかしは自分の居場所がどこにあるのかと悩み続けました。そんな毎日を送っていたある深夜も、たかしは薄明りの下で絵を描いていました。懐中電灯の明かりに手をかざしたたかしは、その美しさにハッとします。心は落ち込んでいても、体には赤い血が活き活きと流れていると。悲しい気持ちになるのは、生きているからこそだと、たかしは気付いたのです。そしてこの気付きをもとに『手のひらを太陽に』の歌詞を書きあげました。
たかしは「焦ることはない」と心の余裕を得たことで、自分のペースを保ちながら、たくさんの作品を生み出していきました。

絵本制作を依頼されたたかしは、武器も光線も使わないヒーローの“あんぱんまん”(絵本は平仮名表記)を考案します。お腹が空いている人に食べ物を分けてあげるヒーローこそが、たかしにとってのヒーローでした。一般的なヒーロー像からかけ離れたあんぱんまんは、当初は周囲から反対されましたが、いざ絵本が出版されると、子供たちから高い支持を得たのです。
ところが…。あんぱんまんが自分の顔を食べさせることについて、多くの反発意見が聞こえてきました。それでもたかしの想いは揺るぎません。「食べ物を分けてあげることは、人を生かすこと、命を応援すること。そして人を助けようとしたら、自分も傷つくことを覚悟しなくてはいけない。それでも人を助けたいと思った時に、勇気がわいてくる」。
たかしは自身が描くヒーロー像について、そう語りました。強く訴え続けたたかしの想いは、多くの人に伝わり、いつしか反対意見は少なくなりました。

伝えたいことを作品にし、人に喜んでもらえることが幸せだとたかしは心から感じていました。子供向けだからと言って、レベルを下げないことをたかしはモットーとしていて、やがてアニメ化されたアンパンマンの主題歌『アンパンマンのマーチ』にも、哲学的な歌詞を書きました。アンパンマンは、たかしの命の分身になったのです。

仕事の合間に、ふらりと食堂に寄ったたかしは、店主の息子から職業を尋ねられ「人を喜ばせる仕事で、それは自分自身をも幸せにすること」と堂々と答えることが出来ました。店に飾っていた花のつぼみが咲いたことに気付いたたかしは、「勇気の花がひらくとき、僕が空を飛んでいく。きっと君を助けるから」と、分身であるアンパンマンの心情に、自分の想いを重ねるのでした。

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みんなの感想

ライターの感想

『手のひらを太陽に』でつづられた歌詞や、アンパンマンが自分の顔を分け与える意味の深さが胸の奥まで沁みて来ました。
子供向けのテレビ用アニメのため、アニメーション映画より映像は簡素ですし、ストーリーも大人向けではないのですが、やなせたかし先生の生き様がずしずしと伝わってきます。先生の想いは、大人ほど考えさせられるかもしれませんね。

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