「歎異抄をひらく」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

アニメ映画

歎異抄をひらくの紹介:2019年製作の日本アニメーション映画。古典『歎異抄』の著者と言われる唯円が、親鸞聖人と出会い、成長していく姿を描いたアニメーション。鎌倉時代。貧しい農家に生まれながらも賢く利発に育った平次郎は、親鸞聖人から“唯円”の名を授かり、仏教を学ぶが、やがて友人の苦境を知って苦悩する。声の出演はドラマ『やすらぎの刻~道』の石坂浩二、「甲鉄城のカバネリ 海門決戦」の増田俊樹、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の細谷佳正。

あらすじ動画

歎異抄をひらくの主な出演者

親鸞聖人 – 石坂浩二 唯円(平次郎) – 増田俊樹 壮賢(新太) – 細谷佳正 アサ – 本泉莉奈 権八 – 市来光弘 慧信房 – 三木眞一郎 燈念 – 白井悠介 明法房 – 伊藤健太郎

歎異抄をひらくのネタバレあらすじ

【起】– 歎異抄をひらくのあらすじ1

歎異抄をひらくのシーン1

画像引用元:YouTube / 歎異抄をひらくトレーラー映像

老いた男が机に向かってゆっくりと、白い紙に筆で文字をしたためていました。時間をかけて書かれたのは「善人ナヲモテ 往生ヲトク イハンヤ悪人ヲヤ」という文字でした。男の顔は見えません…。(映画タイトル)

男の横顔が見えました。老齢の唯円です。唯円は親鸞聖人の教えを記しているのです。

唯円は親鸞聖人と出会ったころのことを振り返ります…。

幼少期の唯円は、平次郎という名の少年でした。平次郎は農民の出身です。平次郎と友だちの新太と権八は、山奥にある滝つぼに遊びに行っていました。

新太と権八は滝つぼに飛び込んで魚を取りながら遊んでいますが、平次郎はそれを見ながら考え事をしていました。そこへ権八の妹・アサがやってくると「平ちゃん、また考え事?」と話しかけます。平次郎は「人間はなんで魚を取るのかな」とアサに疑問を口にしました。食べるためではないのかとアサが答えます。

新太と権八は勝負をしており、平次郎にどちらが勝っているか質問します。平次郎はずば抜けて記憶力がよく、いままでの2人の対戦をすべて覚えていました。新太と権八は互角の勝負でした。

平次郎たちがいる場所に、クマが出没しました。アサがクマに襲われそうになっているところを、石を投げてクマを追い払った男がいます。平次郎たちが礼を言うと、その男は4人に「ついてこい」とふもとまで送ってくれました。

道中、男は「明法房(みょうほうぼう)」だと名乗ると、平次郎たちが子どもの足で山奥の滝つぼまで到達できたことを褒めました。しかし山に入るならば用心することが大事だと説きます。

明法房は、先ほどのクマが樹木につけた爪痕や足跡、フンを見つけてそれを手掛かりにして、自分たちからは近寄らないよう教えます。ほかにも山には子連れのオオカミがいると言いました。山にある些細な発見に気づく耳を持つ明法房に平次郎たちは感心しますが、明法房は「私たちが本当に聴かねばならないのは、阿弥陀仏の本願だ」と言いました。平次郎は明法房の言葉を興味深く聞きます。

明法房は平次郎たちに「阿弥陀様はよい奴も悪い奴も救ってやらねばならないと言っている」と教えました。善人はもちろんですが、悪人も救ってやる必要がある…この言葉は平次郎たちには意外なものでした。

山から人里におりると、平次郎たちと明法房は親鸞聖人に山道で行き会います。明法房は親鸞聖人に「ご不況の旅から戻ってこられたのですか」と声をかけました。明法房は親鸞聖人のことを「私のお師匠様だ」と言います。

平次郎が親鸞聖人に話を聞こうとすると、親鸞聖人は「村に戻って話をしよう」と言いました。

【稲田(いなだ)の草庵 (茨城県)】

稲田地域は平次郎たちの暮らす地域の名前です。親鸞聖人の住む草庵に通された平次郎、新太、権八、アサは、親鸞聖人から話の続きを聞きます。

「すべての人間が悪人なのだ」と親鸞聖人がおっしゃったので、平次郎は驚きました。悪事をした者はもちろん悪人と呼ばれますが、それだけではなくふつうの人も煩悩を持っているからです。煩悩とは怨みや妬みの心を持っていることです。他人に対して悪い感情を持つ人のことも親鸞聖人は「悪人」と称しました。そうした心を持たずに煩悩から解放され、自分の姿を知って許容し救われることが「絶対の幸福」になると話します。

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