「犬ヶ島」のネタバレあらすじと結末の感想

アニメ映画

犬ヶ島の紹介:アメリカ・ドイツ合作のアニメーション映画。監督・脚本は「グランド・ブダペスト・ホテル」などで知られるウェス・アンダーソン。ベルリン国際映画祭にて銀熊賞を受賞した。日本公開は2018年。

予告動画

犬ヶ島の主な出演者

小林アタリ(コーユー・ランキン)、スポッツ(リーヴ・シュレイバー)、チーフ(ブライアン・クランストン)、レックス(エドワード・ノートン)、キング(ボブ・バラバン)、ボス(ビル・マーレイ)、デューク(ジェフ・ゴールドブラム)、ナツメグ(スカーレット・ヨハンソン)、ジュピター(F・マーリー・エイブラハム)、オラクル(ティルダ・スウィントン)、小林市長(野村訓市)、メイジャー・ドウモ(高山明)、渡辺教授(伊藤晃)、科学者助手ヨーコ・オノ(オノ・ヨーコ)、トレイシー・ウォーカー(グレタ・ガーウィグ)、ヒロシ編集員(村上虹郎)、通訳ネルソン(フランシス・マクドーマンド)、ニュースキャスター(野田洋次郎)、筆頭執刀医(渡辺謙)、おばあちゃん(夏木マリ)

犬ヶ島のネタバレあらすじ

【起】- 犬ヶ島のあらすじ1

その昔、犬と犬が嫌いな小林一族との間で、戦争がありました。
形勢不利となった犬たちに同情した一人の少年侍は、戦に参加して、小林一族の長を殺害します。しかし、少年も亡き者にされ、その魂は祀られました。
結局小林一族に勝てなかった犬たちは、人間への服従を余儀なくされたのです。

時代は流れ、舞台は近未来の日本です。
架空の大都市・ウニ県メガ崎市では、「ドッグ病」という新型の犬インフルエンザが蔓延し、社会問題となっていました。
渡辺教授を代表とする研究チームは、治療薬の開発に心血を注ぎ、あと一歩で完成させられると主張します。
ところが、メガ崎市の市長である小林は、対策のため全ての犬をゴミの埋立地である「犬ヶ島」へ追放してしまうのです。

12歳の少年・小林アタリは、小林市長の甥で、孤児となった後彼の養子になりました。
犬ヶ島へ最初に送還されたのは、アタリの飼っていた愛犬スポッツでした。小林市長は賛成派の団結を図るために、自身の右腕であるメイジャー・ドウモを呼びつけて、真っ先にスポッツを島へ追放してしまったのです。
半年後、家を飛び出したアタリは、飛行機を盗みます。そして、スポッツを探すために、たった一人で飛行機を操縦し、犬ヶ島へ乗り込むのでした。

犬たちは空中ケーブルで犬ヶ島に送られて、放置されていました、
半年が経過し、怒りや悲しみ、空腹を抱えた犬たちが、息も絶え絶えに島をさまよっていました。
毎日ケーブルで生ゴミ(エサ)が送られてきて、犬たちの間ではゴミを巡った死闘が耐えませんでした。病気やケガ、飢えで痩せ細り、すっかりみすぼらしい姿となった彼らは、くしゃみばかりしていました。

その中で、ある5匹のグループにスポットライトが当てられます。
かつて豪勢な屋敷で飼われていたレックス、数多くのドッグフードのCMに出演したタレント犬のキング、高校野球の強豪チームのマスコット犬だったボス、健康管理を気遣う飼い主に飼われていたデューク、そして野良犬のチーフです。
かつては快適な暮らしをしていた元飼い犬の4匹たちに対して、誇り高い野良犬のチーフは、彼らに強く生きるように渇を入れていたのでした。

そのとき、アタリが乗った小型プロペラ機が低空飛行させ、犬ヶ島に不時着します。
レックスたちが現場に駆けつけると、目を覚ましたアタリが人間の言語で説明を始めます。しかし、犬たちには彼の言葉がわかりません。
次にアタリは絵を使って、スポッツを探しにきたことを伝えます。レックスたちはスポッツに見覚えがありました。
こうして正義感の強いレックスが、アタリと一緒にスポッツを探すように皆を説得します。賛成するキング、デューク、ボスでしたが、野良犬であるチーフだけは反対します。
結局、多数決をとってアタリを助けることに決まるのでした。

【承】- 犬ヶ島のあらすじ2

レックスたちの助けによって、アタリはスポットのケージを発見します。
ところが、スポッツは鍵のかかったゲージから出られず、白骨化してしまっていたのです。
ショックを受けたアタリは、初めてスポッツに会ったときのことを思い出します。

それはアタリが新幹線の事故で両親を亡くして、小林市長に引き取られたときでした。
メイジャー・ドウモは、スポッツをアタリの護衛犬にするために、インカムの翻訳機を手渡します。スポッツは翻訳機を通して、「あなたの安全を末長く守ります」と誓いの言葉を立てました。
こうして二人の間では、種を超えた友情が芽生えたのです。

アタリは小型プロペラ機を修理して、犬ヶ島から離れようとします。
見送るレックスたちでしたが、ふと白骨化したスポッツの首輪についていた名前に目を留めます。そこには「スポーツ」と書かれており、犬違いに気づいた彼らは、慌ててアタリを引き止めます。
スポッツが島のどこかで生きている可能性を見いだしたレックスたちは、再びアタリを手伝うことにします。しかし、チーフだけは人間を助けることに不快感を示していました。

そのとき、上空に市庁の捕獲専用ドローンが飛来します。
強力なロボット犬も集結し、アタリはメガ崎市へ強制送還させられそうになります。
レックスたちはアタリを助けるために部隊に襲いかかります。ケンカ好きのチーフの活躍によって、見事勝利を収めるのでした。
ところが、監視カメラから一部始終を見ていた小林市長は、アタリが犬ヶ島にいる5匹の犬に誘拐されたと発表したのです。
アタリは小林市長に反旗を翻して、必ずスポットを救い出すと決意するのでした。

レックスはアタリとスポッツの友情に感動し、伝説の予言犬といわれるジュピターとオラクルを訪ねて、アドバイスを求めようと提案します。
チーフは反対しますが、やはり多数決で決定してしまいました。
その夜、一匹さまよっていたチーフは、ゴミの島にいながら美しい毛並みを維持する、雌犬のナツメグと出会います。ナツメグは元ショー犬で、見事な曲芸をチーフに見せてくれました。
ナツメグは乗り気でないチーフに、「犬はみんな12歳の男の子を好きなはず」と言って、スポッツの捜索を強く勧めます。
こうしてチーフの心に、少しだけ変化が訪れるのでした。

翌日、アタリ一行はジュピターとオラクルに会いに行きます。
スポッツの写真を見た彼らは、「犬食い族」に捕らえられている可能性を指摘します。島の孤立した場所に、同胞である犬を食べる種族がいるというのです。
テレビを理解できることから予言者と呼ばれるオラクルは、「旅を続けよ」と予言して、アタリたちは犬食い族がいる地域へ足を進めます。

一方、メガ崎市では、ついに渡辺教授が犬インフルエンザの治療薬を完成させます。
これで犬ヶ島に送られた犬たちを救えると思いきや、小林市長は治療薬に関する全ての資料を奪い取り、犬たちを島に閉じ込めることを選んだのです。
実はドッグ病は、自然発生したものではなく、小林市長が故意におこなったものだったのです。猫好きの彼は、全ての犬をドッグ病で根絶やしにして、ロボット犬に入れ替えようとしていました。

さらに、小林市長は渡辺教授を軟禁して、毒ワサビ入りの寿司を食べさせます。
まんまと食べてしまった渡辺教授は翌日死亡し、自殺と報道されるのでした。

【転】- 犬ヶ島のあらすじ3

メガ崎高校の交換留学生トレイシー・ウォーカーは、犬愛護活動家であるヒロシ編集長らと一緒に、学生新聞を作成していました。
トレイシーは、犬ヶ島の背後に潜む陰謀を嗅ぎつけて、独自に調査と反対デモをおこなっていました。このとき、トレイシーがアタリに恋をしていること、ナツメグが彼女の愛犬であることがわかります。

渡辺教授が自殺したことを知ったトレイシーは、小林市長に疑惑の目を向けて、捜査を始めます。
そして、渡辺教授の助手だったオノ・ヨーコがいるバーに向かいます。彼女は渡辺教授を亡くしてから酒に溺れる日々を送っており、トレイシーは犬インフルエンザの治療薬の存在を問います。
小林市長の暗殺説を聞いたオノ・ヨーコは、バーのマスターが隠していた最後の治療薬を、トレイシーに託すのでした。

スポッツを探すアタリ一行でしたが、思わぬアクシデントによって、アタリとチーフが他の犬たちと離れ離れになってしまいます。レックスたちは焼却炉行きの空中ケーブルに乗ってしまっていたのです。
途方に暮れたアタリとチーフは、廃遊園地に辿り着きます。アタリは身長制限に引っかかっているのも構わず、すべり台を楽しみます。
呆れたチーフでしたが、アタリは棒を投げて、取ってくるように命じます。当然チーフは拒みますが、執拗なアタリに根負けし、「お前がかわいそうだからだ」と言って、渋々棒を拾ってくるのでした。
アタリはそんなチーフを「いい子だね」と抱きしめます。チーフは戸惑いながらも、うれしそうな表情を見せます。

その後、アタリは持ってきていた犬用のシャンプーで、チーフの体を洗ってあげます。
長年の野良犬生活によって真っ黒だったチーフでしたが、実は白く、黒い斑点模様がある珍しい犬種であることがわかります。その姿はスポッツそっくりで、アタリはチーフとスポッツが兄弟なのではないかと推測します。
するとチーフは、かつて自分がたくさんの兄弟と生まれたことと、飼い犬であった頃のことを思い出します。人間への恐怖心から飼い主に噛みついて、捨てられてしまったことをチーフは後悔していたのです。
アタリはスポッツにあげるために持ってきた「パピースナップ」を、チーフに分けてあげます。そのおいしさに感動したチーフは、アタリとの距離をどんどん縮めていくのでした。

やがて、焼却炉に放り込まれて真っ黒になってしまったレックスたちとも再会します。
ようやく犬食い族がいるとされる地域に到着しますが、そこでは小林市長が送り込んだ捜索隊が待ち構えていたのです。
そのとき、インカムの翻訳機から音を拾ったアタリは、「スポッツ聞こえる?」と話しかけます。スポッツは涙を流しながら「聞こえます」と応答し、数匹の犬を連れて現れるのでした。
スポッツ率いる犬食い族は、次々とロボット犬を倒していきます。彼らは噂されているような凶暴な犬ではありませんでした。
さらに、スポッツの必殺技である犬歯小型ミサイルによって、その場を離れます。

アタリとチーフとスポッツは、水路に流されながら話をします。
スポッツは犬ヶ島に追放された直後、犬食い族に拉致されました。そこのボス犬の計らいによって自由の身となったスポッツは、彼らの仲間となり、リーダーになりました。そして、群れの中で雌犬のペパーミントと出会い、子犬を授かっていたのです。
家族をもったスポッツは、アタリの護衛犬を務めることができないと言います。チーフはスポッツを責めますが、スポッツは自分たちが生き別れの兄弟であることを告げます。
そして、アタリの護衛犬としての役割を、チーフに引き継がせたいと申し出たのです。アタリは了承して、チーフを大切にすることを約束します。
こうしてインカムの翻訳機が受け渡され、世代交代をしたのでした。

【結】- 犬ヶ島のあらすじ4

アタリたちの元に、メッセンジャーのフクロウが到着します。小林市長が再選挙の公約として、犬ヶ島にいる全ての犬たちを毒殺するつもりであることを知ります。
アタリたちは小林市長の企みを阻止するために、メガ崎市に向かうためのイカダを作ります。そして無数の犬を乗せて、島を出発させます。

市長の再選日、小林市長は不正によって見事当選します。セレモニーで犬ヶ島に追いやられた犬たちを抹殺するために、計画の実行ボタンを押そうとします。
その寸前、トレイシー率いる犬愛護活動家の学生たちが乗り込んでいます。トレイシーは小林市長の陰謀と、治療薬が存在することをアピールしますが、学生ビザを無効にされてしまうだけでした。

そこに現れたのは、アタリと犬たちです。アタリは海を渡る最中に書いた犬たちを守る声明文を読み上げます。
さらに、「なぜ故に 人類の友 春に散る花」という俳句を詠み上げます。それは会場にいた市民はもちろん、小林市長の心も大きく突き動かすのでした。
トレイシーはオノ・ヨーコから託された治療薬をチーフに投与します。すると、チーフがこれまで悩まされてきた目のかすみが消えて、倦怠感もなくなり、毛並みまでツヤを帯びて立派になっていくのでした。
これを見た小林市長は良心を取り戻し、犬を抹殺する計画を撤回することを約束します。ところが、メイジャー・ドウモは大きく反発し、駆除実行のボタンを奪い取り、押してしまったのです。
一同は落胆しますが、トレイシーの仲間であるハッカーのハッキングのおかげで、駆除用の毒は逆噴射されて、犬たちは解放されました。

大騒動となったセレモニーで、スポッツは片目を失い、アタリは頭に怪我を負ってしまいます。
アタリは腎臓不全を引き起こしており、緊急手術を受けることになります。そこに小林市長が現れ、アタリを助けるために自分の腎臓を移植すると提案します。
小林市長から移植された腎臓によって、アタリは一命を取り留めるのでした。

その後、新たにおこなわれた選挙で、市長の権利がアタリに託されることになります。こうして全ての犬が、メガ崎市のいる飼い主のところに戻されたのでした。
スポッツは怪我から回復し、小林の邸宅でペパーミントと子どもたちと幸せに過ごします。
アタリとトレイシーは、付き合うことになりました。
アタリの護衛犬として働くチーフは、ナツメグと再会します。訓練士に噛みついてしまうことを悩むチーフでしたが、ナツメグは「従順なオスは退屈よ」と言って、彼をなぐさめます。
こうして人々と犬に平和が訪れる場面で、物語は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

「ファンタスティックMr.フォックス」以来の、約9年ぶりとなるウェス・アンダーソンのストップモーションアニメーション作品です。相変わらず毒々しくもキュートな世界観で、相撲や寿司などの日本描写が素敵でした。犬の毛並み一つとっても芸が細かいので、ファンにはたまらない一作となっているはずです。聡明で忠実な犬たちが魅力的だったことはもちろん、ぎこちなく動く姿がなんとも愛らしかったです。また、本作は非常にコメディ要素が強く、一度観ただけでは拾いきれないほどのギャグが散りばめられているので、映画館通いからDVD購入という流れになってしまいそうです。

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