映画:愛して飲んで歌って

「愛して飲んで歌って」のネタバレあらすじと結末

愛して飲んで歌っての紹介: 2014年の制作のフランス映画。『夜と霧』『巴里の恋愛協奏曲』の名匠アラン・レネ監督がお気に入り作家アラン・エイクボーンの戯曲を映画化し、これが遺作となった。ベルリン国際映画祭では、通常は革新的な若手監督に与えられるアルフレッド・バウアー賞を91歳で受賞した。友人ジョルジュが余命僅かと判明する。過去にジョルジュと関係を持った3人の女性陣は、彼をめぐって火花を散らし、3人の夫たちも振り回されていく…。

あらすじ動画

愛して飲んで歌っての主な出演者

カトリーヌ(サビーヌ・アゼマ)、コリン(イポリッド・ジラルド)、タマラ(カロリーヌ・シオル)、ジャック(ミシェル・ヴュイエルモーズ)、モニカ (サンドリーヌ・キベルラン)、シメオン(アンドレ・デュソリエ)、ティリー(アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ)

愛して飲んで歌ってのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- 愛して飲んで歌ってのあらすじ1

イギリス・ヨークシャーの郊外に住む3組の夫婦。
開業医のコリンと妻カトリーヌ、裕福なビジネスマンのジャックと妻タマラ、農夫シメオンと妻モニカ。3組を繋げているのは、カリスマ的な魅力を持つ教師ジョルジュです。カトリーヌは若かりし頃ジョルジュと交際していましたが、真面目なコリンは、妻の初めての男は自分だと信じ切っています。ジャックとジョルジュは10代の頃からの親友。そしてモニカは、夫ジョルジュの八方美人ぶりに愛想を尽かし、シメオンとの生活を始めたばかりでした。

5月のとある日。コリン、カトリーヌ、タマラは一般市民による演劇の一座に参加することになり、9月の本番に向けて稽古を重ねていました。その矢先のこと。医師のコリンは、ジョルジュが末期がんで、余命が長くても半年との事実を耳にします。口を噤んだコリンですが、ショックの余りついカトリーヌの前で口を滑らせてしまいました。こうなると、さあ大変。おしゃべりなカトリーヌは、すぐにジャックに報告します。最愛の親友の悲しい報せを受けたジャックは動揺し、涙が止まりません。そんな中、一座で降板者が出たとの情報が。ジョルジュを案じた2組の夫婦は、彼に生きがいを持ってもらうために、演劇に誘うことにしました。

【承】- 愛して飲んで歌ってのあらすじ2

7月のとある日。みなの誘いに乗ったジョルジュも共に、一同は必死に稽古を続けていました。ジョルジュとタマラは恋人役です。

独りで暮らすジョルジュを心配したジャックは、ジョルジュのもとに戻ってほしいとモニカに依頼します。しかしモニカはジャックの申し出を頑なに拒みました。その会話を陰で聞いていたシメオンは、心穏やかではいられません。一緒に暮らし始めてから素気無くなったモニカに、シメオンは苛立ちを感じていました。
タマラの台本読みを手伝ったジャックは、ジョルジュとのラブシーンがあることを知ります。タマラが芝居に没頭している姿に、ジャックは妙な胸騒ぎを覚えました。ジャック自身は長らく不倫を続けていますが、タマラは凛とした態度で静観を続けています。

タマラはジョルジュと恋人役を演じているうちに、彼に好意を寄せるようになりました。ある時タマラは、ジョルジュに部屋の掃除を頼まれて、喜んで彼の家へ。ところがタマラの行動を気にして後をつけていたのは、カトリーヌでした。彼女もまた、元恋人ジョルジュへの想いが再燃していたのです。2人は掃除の取り合いを始めますがどちらも譲らず、結局2人で取り掛かることに。肝心のジョルジュは留守でした。
散らかった家の掃除は夜遅くまでかかりました。一休みした際にカトリーヌは、タマラに先制パンチを喰らわそうと、過去にジョルジュの子を身籠って堕胎したこと、ときめきに満ちていたことを誇らしげに告白します。それに対しタマラも、娘のティリーが9歳の時に、担任のジョルジュに恋していたことを打明けました。どちらの話も、もちろん2人の夫は知りません。

不安になったジャックは、ジョルジュとタマラの関係についてコリンに聞いてみます。生真面目なコリンは、良き妻のタマラが浮気をするはずがないと言い切りました。この時ジャックは、会話の流れで悪気もなく、カトリーヌが若い頃は遊び人だったと口走ってしまいます。思わぬ事実を聞かされたコリンは、肩を落としました。同じころシメオンもまた、最近ジョルジュと頻繁に連絡を取り合っているモニカに、肝が縮む思いをしていました。

【転】- 愛して飲んで歌ってのあらすじ3

9月のとある日。カトリーヌはジョルジュから、演劇の公演後に、スペイン領のテネリフェ島で最期の時間を過ごしたいと誘われます。恋敵に勝ったと喜んだカトリーヌは、2週間ほどジョルジュと休暇を過ごすとコリンに報告しました。あくまで看護のための付添いだとカトリーヌは主張しますが、コリンは落ち着いていられず、ジャックに相談します。女ったらしなジョルジュと何も起きないはずが無いとジャックが言うので、コリンの心配は強まりました。

カトリーヌとタマラは、ジョルジュの家事を手伝い続けていました。今朝は2人のどちらが、朝食を作るかで押し問答。その最中タマラは、ジョルジュにテネリフェ島へ誘われたことをきっかけに、ジャックの不倫を問い詰めたことを激白します。それを聞いたカトリーヌは衝撃を受けますが、タマラがテネリフェ島行きを断ったと言うので、とりあえず安堵しました。そこへモニカがやって来ます。日中だけジャックの身の回りの世話をすることになったのです。するとまたもや、驚くべき事実が発覚しました。ジョルジュはモニカにも、テネリフェ島への旅を声掛けしていたのです。

ティリーの16歳の誕生日。親バカなジャックは盛大なパーティを開きました。ジャックとタマラの険悪な関係は継続中。イライラしているタマラは、ティリーがジョルジュとダンスする様子を見て、心を乱しました。一方のジャックはコリンのために、カトリーヌとジョルジュのテネリフェ島行きをモニカに止めてもらおうとします。ところがモニカ曰く、島へ行くとは自分であるとのこと。モニカとこそこそ会話をするジャックを見たタマラは、彼女を口説いていると思い込みます。そこでタマラは、自分こそがジョルジュに誘われたのだと、ジャックに堂々と宣言しました。いよいよ事態は歯止めが効かない状況に…。
状況を把握したカトリーヌとタマラとモニカは、ジョルジュを巡って嫉妬の火花を散らし、激しく言い争います。散々揉めて少し冷静になったカトリーヌは、ふと思いました。ジョルジュは、それぞれの人生を見直すことをみなに伝えるために、3人を誘ったのではないかと…。

【結】- 愛して飲んで歌ってのあらすじ4

秋も深まり、公演を終えたその夜。舞台は成功を収めたものの、3人の夫たちは、明日の朝に妻がジョルジュと旅立ってしまうことに、落胆していました。それぞれの夫に「行かないで欲しい」と訴えられた3人は、夫の存在の大きさに気付かされます。予想外にも3人の妻たちは家に留まる決意をし、誰一人として島へ行く人はいませんでした。
しかし翌朝。ティリーが置手紙を残して、姿を消しました。ジョルジュと共にテネリフェ島へ旅立ったのは、ティリーだったのです。

それから2週間が過ぎたころ、ジョルジュは亡くなりました。死因はインストラクターも付けずにスキューバダイビングをしたことなのか、それとも病気だったのか…。タマラの見解では、ティリーはジョルジュと深い関係にはならなかった模様です。
ジョルジュの葬儀には、彼に翻弄された3組の夫婦が参列し、別れを告げました。3組がその場を後にすると、喪服姿のティリーが1人で現れます。ティリーはジョルジュの柩の前に、髑髏が写った1枚の写真を添えるのでした。

みんなの感想

ライターの感想

書割のようなセットに、コミックのような背景。戯曲だけに舞台のような演技を映画で…。なぜこの手法を使ったのかは、凡人のわたしには分かりませんが、若手監督の作品のように斬新でした。アルフレッド・バウアー賞の受賞も大いに頷けます。
流れるような台詞の掛け合いが小気味よく、終盤にかけての盛り上がりも軽妙で、見事としか言いようがないです。ジョルジュの存在が会話だけで成立してしまう構成も巧妙。ああ、ジョルジュとはどんなモテ男だったのでしょう。一説ではジョルジュが監督自身ではないかと言われているそうな…。最後に登場する写真も、監督の写真集の中の一枚だそうで、戦争などのシリアスなテーマを扱ってきた監督が遺したメッセージを受け取ったように感じました。

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