「明烏(あけがらす)」のネタバレあらすじと結末の感想

コメディ映画

明烏(あけがらす)の紹介:2015年5月公開の日本映画。『勇者ヨシヒコ』シリーズの福田雄一監督が、菅田将暉を主演に迎えて描くコメディ。借金返済で追い込まれる指名ゼロのホストや頼りない同僚ホストたちと取り立て屋との12時間の攻防がコミカルに綴られる。

予告動画

明烏(あけがらす)の主な出演者

ナオキ〔純〕(菅田将暉)、アオイ(城田優)、ノリオ(若葉竜也)、山本明子(吉岡里帆)、レイ(柿澤勇人)、ヒロ(松下優也)、山崎(新井浩文)、アキラ(ムロツヨシ)、五郎(佐藤二朗)

明烏(あけがらす)のネタバレあらすじ

【起】- 明烏(あけがらす)のあらすじ1

旧東海道の品川宿場町である東京・品川の片隅で、ホストクラブ『明烏(あけがらす)』はひっそりと営業していました。
明烏の店長は紫のスーツを着用した中年男性・アキラで、店に所属するホストは、ヒロ、アオイ、ノリオ、ナオキの4名の男性です。
人気ナンバーワンのホスト、白スーツのヒロがスカウトされて新宿のホストクラブ『バラ男爵』に行くことになりました。「去る者は追わず」と言いつつ未練たらたらの店長・アキラは、ヒロをおだてて引き留めようとします。それでもヒロは去りました。
ヒロがいなくなると、ナンバーワンはそれまで2位だった赤いスーツの男性・アオイになり、アオイは大喜びです。地位は繰り上がって2位は真面目そうな元サラリーマンの眼鏡をかけた男性・ノリオ(本名)で、3位はそれまで最下位だった黄スーツのアフロヘアの男性・ナオキです。それでも最下位なのは変わりありませんが。
そのナオキは1000万円の借金を背負っており、明日までに返済しないと東京湾に沈められると、借金取り・山崎に言われていました。
ヒロが『明烏』を去った日、ナオキが野球賭博で大勝ちして1000万以上の金を手に入れます。借金が返してもまだ金が残りそうだと喜んだナオキは、自分の店のホストクラブでドンペリを入れて祝杯をあげると言い出しました。
ドンペリダンスを踊りだしたナオキ&アオイ&ノリオですが、踊りはまるで噛み合っていませんでした…。
…酔いつぶれて眠ったナオキは、携帯電話の着信音で目覚めます。気づけばホストクラブ『明烏』の事務所で寝ていました。着信は借金取り・山崎からだったので、放置しておきます。
飲み会途中から既に記憶が飛んでいたナオキは、今日どーんとキャッシュで借金を一括返済できるのだと改めて喜びを噛みしめました。
単に返すのではなくどうせなら「ビンタして~の返済」「回転して~の、ビンタして~の返済」「回転して~の、さらに変身して~の、ビンタして~の返済」「回転して~の、さらに変身して~の、しかも土下座して~の、ビンタしての返済」などとシチュエーションまで練ります。
ハイテンションでひとしきり興奮したナオキは、朝の6時ではなく夕方の6時だと気づきました。店長・アキラが出勤してきます。
借金を返済しに行こうとしたナオキは、金庫に現金がないことに気づいて愕然としました。店長・アキラは知らないと言います。
続けて出勤してきたアオイとノリオにも聞きますが、2人も現金のことは知りません。それどころか、昨日ナオキが野球賭博で大勝ちしたことも知らないと言いました。
ナオキは3人が現金を山分けして嘘をついているのではないかと疑いますが、店長・アキラは「女ババアは騙しても、仲間だけは騙さない」と決然と言い放ちました。
ノリオが「なんだったら昨日の夜からの監視カメラ見てみますか?」と言うので、ナオキはだんだん自信がなくなります。
そうだ、祝杯をあげたではないかと思ったナオキですが、「それはヒロ不在の、ヒロのお別れパーティーだった」と言われ、「夢だったのだ!」という結論に至りました。

【承】- 明烏(あけがらす)のあらすじ2

ナオキは慌てて借金取り・山崎に電話して、もう1日だけ待ってもらいましたが、それでも猶予は「明朝6時まで」です。あと12時間しかありません。
店長・アキラが明日からオーナーが変わることを告げ、明日の朝に新オーナーをお迎えするサプライズパーティーを開く準備をしろと言いました。
店長・アキラは新オーナーに会いに行き、アオイは店に出て、残ったノリオは飾りつけの買い出しにドン・キホーテが近くにないか調べ始めます。
誰もナオキの心配をしないどころか、返済期限が朝6時なので「パーティー始まったら即死ぬ感じですね」とノリオに言われました。
アオイが昨日、店で食い逃げした若い女性・明子を連れてきます。明子は店で散々飲み食いした後、銀行で金をおろしてくると言って去った客でした。
見るからに田舎者の明子は青森から家出した17歳で、出来心で1度だけホストの人と遊んでみたかったと言います。お勘定は5万円なのに対し、明子の所持金は1200円でした。
アオイは「厳しく叱れ」と告げて店に戻り、ノリオはナオキに任せます。「ご利用は計画的にでしょ」と言いながらも、借金が返せない今の自分の状況では、人を叱る権利がないと考えるナオキはきつく言えません。
ドン・キホーテは近くにないものの、代わりにジャンヌ・ダルクという激安店を見つけたノリオは買い出しに出かけ、ナオキと明子が残されました。
ノリオを見た明子が「見るからにマジメ」「タクシーの運転手とかのほうが似合いそう」と言い、ナオキのことも「頭がマンゴーみたい」「ほら、踊ってたヒゲの人、マンゴー小池だっけ(正解は「パパイア鈴木)」とけろっと言い始めます。厳しく叱っている振りを装うため、ナオキは「とりあえず人が来たら泣く振りしとけ」と明子に指示しました。
店に借金取り・山崎が来ます。ナオキは慌てて更衣室に隠れ、明子が代わりに対応しました。ナオキはすごく遠い場所にあるコンビニ(山形にある1時間だけ開いているコンビニ)に行ったと嘘をつき「ナット・コンビニエンスですよ」とヤケで呟きます明子ですが、山崎は「超、行ってみたい」と信じ込み、退散します。
ナオキが競馬で1000万の借金を背負った話を聞いた明子は、ナオキに「よくもえらそうに」「ご利用は計画的に」と言い返しました。
明子がナオキに「私が代わりに借金を返してあげよう」「山崎に体で返す」「1回10万としても100回…」と言い出しますが、ナオキは止めます。親に借金を肩代わりしてもらえばどうかという明子の案には、親には口が裂けても言えないとナオキは主張しました。
ノリオが買い出しから戻ってきて飾り付けを始め、明子も手伝います。
レイという男が事務所に来ます。レイは新宿のホストクラブのナンバーワンで、店長・アキラに世話になったためレイはやって来たと言いました。店長・アキラの起死回生の案だとノリオが言います。
ふと思い付いたナオキは、レイに1000万を貸してくれと言いますが、初対面の相手に貸せないと断られました。当然です。

【転】- 明烏(あけがらす)のあらすじ3

アオイが自分にぞっこんの中高年の女性客に「添い寝してくれたら1000万くれるって言うババアがうるさいから、誰か対応して」と言いました。
明子が代わりに出て急病で入院だと嘘を言いますが、見舞いに行くからと病院を聞かれます。アオイは「CIAに入っていると言え」と言い、そのまま明子が伝えると「いつスパイになったんだ」という反応が返ってきました。横でノリオが「ICUが正しいですね」と言います。死んだと答えろというと、墓参りしたいから場所を教えろ…きりがありません。
明子がいる理由を思い出したアオイが5万返せと言い出し、ナオキが立て替えました。明子は「ナオキさん私に惚れたんだ」と勘違いします。
自分の借金で頭がいっぱいのナオキは「一緒に心中するか」と言って2人でカミソリを探しますが、見つかったのは「切れてな~い」の安全カミソリでした。
息子を訪ねてナオキの父・五郎が店に来ます。
昨晩酔っ払ったナオキが五郎に電話をかけて「いいことがあったから来い」と言われて上京したそうです。ナオキの本名は純でした。
五郎と純という名前、そして五郎のものまねは、まんま『北の国から』の世界でした。富良野から来たのかと興奮するアオイとノリオですが、五郎は博多に住んでいました(富良野は寒いから駄目)。
土産にと博多ラーメンの「替え玉」を五郎はナオキに食べさせ、「それ生だから」と制止するノリオに「子供が食べてる途中でしょうが!」と怒ります。『北の国から』の名シーンで、「それが言いたくてやったっしょ」とアオイに指摘されました。
「いいこと」とは何かと聞かれたナオキは答えに詰まり、代わりに明子が「私たち、結婚することになりました」と言います。五郎が出した条件は、明子の名を「蛍」に改名することでした。名前を変えろと言われた明子は怒り「物まね似てねえんだよ」と罵りました。
借金取り・山崎が再び店に来ました。ナオキは隠れ、山崎に睨まれたアオイは睨み返し、明子は五郎に借金について適当に嘘をついて説明し、ノリオは飾り付けを始めます。
五郎はナオキの代わりに店に出ました。
ノリオに「でかウンコチビちんちん野郎の山崎を店に連れて行って、がんがん飲ませて酔わせ、睡眠薬を盛って公園のベンチに放置しろ」とナオキが言いました。ノリオは山崎に真っ正直にそのまま説明し、山崎は「なんで公園のベンチなんだよ、家まで送っていけ」と文句をつけます。
ちなみに山崎は現在便秘なので「でかウンコ」ではなくうさぎみたいなウンコしてると訂正し、「あとちんこも人並みだから」と言いました。そんな山崎をずっとアオイは横で睨み続けます。
山崎はノリオと店に行って飲み始め、アオイも店に戻りました。
明子と2人きりになったナオキは、心中をするために切れる剃刀を買ってくると安部首相のマスクをかぶって薬局へ買い物に行きます。戻って貝印のカミソリで首を切ろうとしますが、血で事務所が汚れることを嫌った明子は「2人で息を止めよう」と言います。そんなんじゃ死ねません。

【結】- 明烏(あけがらす)のあらすじ4

非常口を出て裏の海で死のうと言うナオキに「じゃあ明日の朝、借金取りに東京湾に沈められても同じだ」と明子が指摘しますが、ナオキとしては「借金取りに殺されるのと心中とでは、ホストとして意味が違う」と言いました。
なおも言い募る明子を海に落としたナオキは、自分も続けて海に飛び込もうとしますが、父・五郎が話しかけて止めます。「おいらに1000万くれる人が現れた」と言い、ナオキは「は?」と耳を傾けました。
なんでも五郎に添い寝を希望する中高年の女性(元はアオイに要求していた)が現れたので、行って来る、と言います。アオイに騙されたと知って泣いていた女性を慰めていて意気投合したそうで、五郎はその女性の死んだ夫に似ているそうです。
「ソイネ、ソイヤ」と盛りあがった父・五郎は添い寝に出かけ、山崎を酔い潰したノリオは戻ってきて飾り付けを再開しました。
ノリオの携帯に着信があります。それはノリオの父からの電話で、1000万の借金は山崎の代わりにノリオが取り立てることになりました。実はノリオはホストをする前は父の会社のサラリーマンをしており、父は消費者金融の社長でした。
融通がきかないノリオはナオキに詰め寄ります。
朝、店長・アキラが戻ってきて「新オーナーを連れてきた、サプライズパーティーの準備はできているか」と聞きます。
借金返済の3分前に五郎が1000万を持って戻ってきました。これで返済できると喜ぶナオキですが、5万円だけ足りません。ホストに向いていると思った父・ゴロウが白いスーツを新調し、その会計に使ったからでした。
5万円なら財布に入っていると言ったナオキですが、それは明子の飲食代の立て替えに使って、ありません。
死ぬ覚悟を決めたナオキに、新オーナーが「死んだ気になれば、この先なんだってできるわね」と言います。
新オーナーは明子でした。野暮ったい田舎娘の扮装から豪奢なドレスアップをした明子は、いつも新たな店を持つ時には田舎者を装って下見に出かけるのだそうです。
今回ナオキの件を知り、表向きは競馬と言いつつ本当は車やマンション代で作った借金を、「ホストとしてはそれって大事」と評価しました。
実はナオキが野球賭博で大勝ちしたのは本当で、借金も昨日返済し終えていました。しかし賭博で返せたら次もまた賭博で返そうという気になるのを断つために、明子が計画して皆でナオキに一芝居打ったのでした。
レイは新人で、ナオキを騙せたら採用するという試験でした。ノリオの父が金融会社の社長というのは、本当のことです。
毒気を抜かれたナオキは、もう借金する気になれませんでした。
客を幸せにして「明け方」に帰るホストたちの後ろ姿は、ゴミ袋をこじあけてあさった「烏(からす)」みたいにみすぼらしい、「でもその後ろ姿が俺は大好きだ」と店長・アキラは言います。
祝杯をあげようと言ってナオキが乾杯の音頭をとりますが、飲む直前に止め「また夢になるといけねえ」と言いました。
(注:タイトル『明烏』は、本来は落語の演目からきている)

みんなの感想

ライターの感想

ほぼ全編通して「ホストクラブの事務所」で織りなされるストーリー。
外に出て薬局に買い物に行くシーンや、ホストクラブの店内のシーンはあるものの、ストーリーの9割以上が事務所のシーン。
落語の演目『明烏』の内容は、以下のとおり。
日がな一日部屋にこもって読書する真面目な息子を心配した父が、一計を案じて遊び人2人に頼み、息子を遊郭に連れていってもらうという話。
息子は遊び人2人に騙されて遊郭に行くものの、謀られたことを知って嘆く。しかし一夜明けると、花魁とラブラブになっている。
いっぽうの遊び人の2人は、息子の父に代金を持ってもらったものの、女性にふられて楽しくなかったというオチ。
それを福田雄一監督がうまくアレンジしている。
話の規模は若干小さめではあるものの、テンポよく話が進むので面白い。
  • 匿名さんの感想

    オチは違う落語よね?

  • 匿名さんの感想

    オチというか、あらすじの元は芝浜ですよね。

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