映画:終わった人

「終わった人」のネタバレあらすじと結末

終わった人の紹介:2018年6月9日公開の日本映画。“定年”をテーマに描き、同世代から絶大な支持を受けた内館牧子のベストセラー小説を、『リング』シリーズなどホラー作品を得意とする中田秀夫監督が映画化したヒューマン・コメディ。長年勤めてきた会社を定年退職したものの、退屈な日々に困惑してしまう、どこか情けない主人公を舘ひろしがユニークに演じる。

あらすじ動画

終わった人の主な出演者

田代壮介(舘ひろし)、田代千草(黒木瞳)、浜田久里(広末涼子)、山崎道子(臼田あさ美)、青山俊彦(田口トモロヲ)、鈴木直人(今井翼)、工藤元一(ベンガル)、山下正美(清水ミチコ)、山下良夫(温水洋一)、桜田美雪(高畑淳子)、田代ミネ(岩崎加根子)、川上喜太郎(渡辺哲)、二宮勇(笹野高史)

終わった人のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①定年退職した田代は第二の人生を歩み始めるが、何をすればよいか戸惑う。カルチャースクールの事務員・久里といい仲になりかけるが、妻の従兄弟の恋人だった。 ②IT企業の顧問、社長をした田代は事業に失敗し、会社を倒産させてしまう。妻、千草から「卒婚」を切り出され、田代は故郷・盛岡で働く。

【起】- 終わった人のあらすじ1

終わった人のシーン1 2018年、東京。

田代壮介は東大卒のエリート銀行員でした。
本来であるならば、たちばな銀行の幹部になっていてもいいはずなのです。
しかし15年前の2003年に、ライバルとの出世競争に負けて、関連会社へ出向となりました。
以来、残業もなく関連会社の専務取締役として、なんーとなく9時5時勤務を続けていました。

それも、今日までです。
63歳の田代は、今日が定年の日でした。

田代の会社では、最後の勤務の日には、黒塗りハイヤーで送られるのがならわしです。
部下たちが花束を田代に渡し、全員で見送るその様子を見た田代は、「定年って、生前葬だな」とつい考えてしまいます。
ハイヤーの老運転手は、自分自身の経験を語りました。定年で会社を辞めたものの、仕事がない状態がつらく、けっきょくすぐに仕事をし始めたとのことです。


帰宅した田代は、妻の千草、妻の従兄弟でイラストレーターをする男・トシこと青山俊彦、娘・道子、孫・麻衣に迎えられます。
自宅でパーティーをした際に、田代の実家である岩手県盛岡市に、テレビ通話がつながっていました。
母と妹・美雪は手放しで、田代の退職を喜んでくれます。
さらに妻・千草の母・美恵子にも、中継はつながっていました。美恵子も田代に感謝します。

満足を覚える田代ですが、いっぽうで「俺の人生は家族を守って生き、終わった」と、すこしばかり空虚の念を抱きました。
田代は妻に「ゆっくり温泉旅行へ行こう」と提案をします。
ところが、妻の千草は美容室に勤務しており、仕事は忙しい状態でした。
「落ち着いたら、一泊くらい付き合うわ」と上から目線で言われ、田代は少しむっとします。
娘の道子が「お父さん、恋でもしたら」と言い、妻も賛成します。


〔終わった人 1日目〕

勤務の癖が出て、朝6時に目が覚めてしまいます。
田代は二度寝を決め込みました。

妻の勤務を見送ってテレビを見ますが、なかなか時間が経過しません。
することがないので、お昼になっていないのに昼食の準備をします。
荷物の受け取りをしてもヒマで、グラビアの袋閉じを、ていねいに時間をかけて開きます。

【承】- 終わった人のあらすじ2

終わった人のシーン2 手持無沙汰の田代はよかれと思い、妻・千草の勤務先へ迎えにあがりました。
ところが千草は、気の置けない女友だちといっしょに話す時間を取られ、少し不満です。
田代としては「娘の道子が小さい頃、3人で花見に来た場所」へ連れて行くという、粋な計らいをしたつもりですが、千草は「私だけお抱え運転手ってわけにいかないじゃない」と、田代のお迎えに水をさします。


〔終わった人 2日目〕

「予定があるから、昼食は外で食う」と見栄を張った田代は、コンビニ弁当を買ってきました。
ところが弁当箱の処分に困ります。
買ってきた店のごみ箱に廃棄しようとすると注意され、けっきょく、公園のごみ箱に捨てました。

ふと見ると、公園には「終わった人」がいっぱいいます。
移動した先の図書館にも「終わった人」がひしめいており、田代は老人的なものから距離を置こうと決めました。
ジョギング姿の女性を見てジムへ行ってみますが、そこにも老人がたくさんいます。


〔終わった人 3日目〕

田代はスポーツジムに通ってみることにしました。
ジムにも「終わった人」がたくさんいるのですが、なかには中年男性・鈴木直人もいます。
鈴木はIT関連の経営者で、マーケティングのためにジムに通っていました。
鈴木に声をかけられた田代は、鈴木の会社で仕事をしないかとスカウトされます。
断りはしたものの、田代はすることがありませんでした。

イラストレーターの妻の従兄弟・トシのところへ顔を出した田代は、帰宅した妻に「人生やり直したい」とぐちぐちこぼします。
妻の千草は、仕事で疲れて帰ったうえに、夫の愚痴まで聞かされて、辟易しました。



古書店へ行った田代は、石川啄木の本を手に持っていたところ、「それ、買うんですか」と妙齢の女性に声をかけられます。
田代が戸惑っているあいだに、女性は去っていきました。

【転】- 終わった人のあらすじ3

終わった人のシーン3 一流商社を辞めた後、ボクシングジムの審判レフェリーをしている二宮と再会した田代は、一緒に呑みます。
二宮と田代は同郷で、高校時代にラグビー部の選手でした。
二宮が楽しそうなのを見た田代は、帰宅後にまたため息をつき、思い出話をします。

「いいかげん現実を受け入れてくれ」「あなたの話は聞きたくない」
田代が愚痴や後ろ向きな話題ばかりするので、妻・千草に言われます。


前向きに動こうと考えた田代は、就職活動をしてみました。
ところが「東大卒」があだとなります。
優秀すぎて「おそれおおい」という理由で、雇ってもらえないのです。

落胆した田代は、大学院へ行くと言い出しました。千草は賛成します。
娘に「まずはカルチャースクールで基礎を学べば」と声をかけられた田代は、カルチャースクールの事務員・浜田久里に恋をしました。
久里は先日、古書店で「それ買うんですか」と啄木の本を聞いてきた女性です。
岩手県のなまりが残る久里と、同郷の田代は話も合い、接近していきます。


田代が食事に誘うと、久里はついてきました。
久里は方言で童話を書いていると言い、童話作家になる夢を持ち続けています。
久しぶりの恋に浮かれる田代は、久里に夢中になりました。

同じ頃。
鈴木に「会社の顧問になってほしい」と頭を下げられた田代は、引き受けることにします。
カルチャースクールの講義はしばらく行けなくなりますが、年商5億円をかせぐIT企業の会社顧問となるのは魅力的でした。
この時も、妻の千草は賛成します。


ところが…。
IT企業の社長・鈴木が仕事の最中に心筋梗塞で突然倒れ、そのまま帰らぬ人になりました。
副社長の高橋は、田代に「社長になってくれ」と頼みます。
千草は初めて反対しました。「顧問と社長では、責任の重さが違うから」と制止しますが、田代は引き受けました。社長として働きます。

【結】- 終わった人のあらすじ4

終わった人のシーン2 久里に会いたいと言われた田代は、週末の出張会議の熱海で久里と会いました。下心あり、です。
久里の悩み相談は「同じ夢を持つ友人が賞を獲ったが、それを素直に喜べない自分がいる」という内容でした。
田代は久里に、「作家になることをあきらめたら」と声をかけます。
久里は冷静になり、悩み相談が終わると、田代を置いてさっさと帰宅しました。
部屋で荒れる田代に、妻から電話がかかってきます。

浮気しようとしたのがバレたのかとあせる田代ですが、ちがいました。
妻・千草は店を独立するつもりで、物件をあれこれ探していました。開業資金1千万円もへそくりしていました。
田代はあっけにとられます。


田代の会社の取引先が、トラブルで3億円の負債を抱えます。
さらに同時期、久里が千草の従兄弟・トシの恋人だということが分かり、田代も久里も、気まずい思いをしました。
鈴木から引き継いだIT企業は倒産し、田代は9千万円の負債を抱えます。
個人の資産で払うつもりの田代ですが、千草に「自分ひとりで稼いだ金と思い込んでいるなんて、身勝手だ」と言われ、家を追い出されました。

しばらくカプセルホテルで過ごした田代は、故郷の高校ラグビー部の試合を見にいきました。
そこで昔の同窓生・工藤と会います。
工藤は東日本大震災の後に盛岡へ戻り、今はNPO法人を立ち上げていました。
工藤は田代を仕事に誘います。


妻・千草の美容院が開店する日。
田代は店まで赴き、千草を自由にするため、離婚を切り出します。
ところが千草は、「私、離婚しないから」と言われました。
別居…つまりは「結婚を卒業する『卒婚』」を、千草は提案します。

故郷の実家で冬を過ごした田代のもとへ、春、千草が会いに来ました。
千草は田代の髪の毛を染めにきたと言い、これからも、2か月に1度は染めに来ると宣言します。
田代と千草は笑いながら、桜の咲く道を歩きました。

(別居、卒婚という形をとっているが、互いに長年連れ添った夫婦にとって、自然な形に落ち着いた模様)

みんなの感想

ライターの感想

悪くはない…のだが、けっきょく見終わったあと「なにがしたかったの?」と問いたくなる作品。
解決策もアバウトだし、なんかいまひとつ現実味のない話。
定年後を充実して過ごすためには、おそらく在職中になんらかの準備や、気構えが必要なのだろうと思う。
そういう下準備なしで定年を迎えると、この主人公のように「日がな、ぼーっと過ごす」はめになる。
したいことというものを明確に持っていないと、なんとなくで流されてしまう。
老後について、シビアに考えさせてくれる作品。

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