「老後の資金がありません!」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

コメディ映画

老後の資金がありません!の紹介:2021年製作の日本映画。現代日本に生きる人々の持つ“老後の生活への不安”を、主人公とその家族の金難を通じて描く垣谷美雨のベストセラー小説を映画化したコメディ。メガホンをとったのは、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の前田哲監督。『最高の人生の見つけ方』などの天海祐希が19年ぶりに単独主演を務め、草笛光子、松重豊、新川優愛、瀬戸利樹らが共演する。

あらすじ動画

老後の資金がありません!の主な出演者

天海祐希(後藤篤子) 松重豊(後藤章) 新川優愛(後藤まゆみ) 瀬戸利樹(後藤勇人) 加藤諒(松平琢磨) 柴田理恵(神田サツキ) 石井正則(桜井秀典) 若村麻由美(桜井志津子) 友近(本間) クリス松村(城ケ崎君彦) 高橋メアリージュン(レイナ) 佐々木健介(松平金造) 北斗晶(松平美和) 荻原博子(荻原博子) 竜雷太(太平) 藤田弓子(波子) 哀川翔(天馬) 毒蝮三太夫(大泉健三) 三谷幸喜(森口) 草笛光子(後藤芳乃)

老後の資金がありません!のネタバレあらすじ

【起】– 老後の資金がありません!のあらすじ1

老後の資金がありません!のシーン1

画像引用元:YouTube / 老後の資金がありません!トレーラー映像

2019年9月初旬、東京都。

ショーウインドウに飾ってあるバッグを見て、後藤篤子は感嘆の吐息を漏らします。しかしそれも一瞬のこと、「93000円」の値札を見た篤子は我に返ると、今度は溜息を洩らしました。自分のバッグに目を転じると、革製のバッグの角の部分が擦り切れていました。その場を去ろうとする篤子に「そこのあなた!」という声がかかりました。振り返った篤子は、声が巨大街頭スクリーンからだと気づきます。

スクリーンには経済評論家の荻原博子という女史が映っており、「老後にお金はいくら必要か」について語っていました。介護や医療費がかさむ人生100年時代と言われる昨今、子どもが2人いるご家庭に必要な貯金額は4000万だと聞いて、篤子は思わず絶句しました。そこへ電話がかかり、篤子は急いで走ります。(映画タイトル)

篤子は神奈川県横浜市青葉区の住宅街に住む、ごく普通の主婦だと思っています。夫・章はサラリーマンで、篤子は子どもが大きくなってからは電器屋さんのパートをしています。長女・まゆみも大学生の長男・勇人も成人していますが、家に一緒に住んでいます。家は一戸建てですが、まだローンが2000万ほど残っています。

電話を受けた篤子が駆け付けたのは、病院でした。章の父・昭一が危篤になったのです。篤子が駆け付けると、章も来ていました。昭一には妻の芳乃が付き添っているので、妹夫婦の桜井志津子と秀典が章の袖を引きます。志津子は開口一番、母は気落ちしてできないだろうから兄の章に「葬儀の喪主になってくれ」と頼みました。

昭一と芳乃は東京・浅草で、老舗の和菓子屋『和栗堂』を営んでいました。寄る年波で引退して店を畳んだあとはその土地を売り、老人用のケアマンションに入居していました。篤子は家計をやりくりし、章の両親に毎月9万円の仕送りをしていました。志津子と秀典はノートを見せると、自分たちが昭一の介護にいかに金をかけたかということをアピールして、「葬儀代も負担してくれ」と言いました。篤子はやきもきしますが、金に疎い章が「判った」と答えます。

「まだ生きてるんだけどな」と章が笑うと、看護師が呼びにきました。直後、昭一は集まった家族に看取られながら息を引き取ります。最後の言葉は「牡丹餅、3つは食えん」でした。芳乃は篤子に、『和栗堂』の名に恥じない葬儀をしてくれと言います。

後藤家の夕食は「豚もやし鍋」でした。いつもそればかり食べさせられると勇人とまゆみが文句を言いますが、経済的なのだと篤子は答えます。葬儀に出席するためバイトは休んでくれと、2人の子どもに言い含めます。

食後に章が、家の預貯金について尋ねました。篤子は「703万円」と答えます。購入時4000万の持ち家ですがローンは残っているし、資産は購入時から1000万以上減っているそうです。

サラリーマンの章に代わって翌日、葬儀屋との打ち合わせに出向いた篤子は、ベテラン社員の本間にセールストークを聞かされました。燃える棺桶に大枚をはたきたくないと思いますが、老舗の和菓子屋の店主だった昭一の葬儀にやってくるお仲間は、いわば「葬儀を見慣れている」面々、見栄えのする葬儀が必要だろうと言われ、「かなりの額の香典が見込まれるではないか」と声をかけられました。香典という収入に一縷の希望を見出した篤子が見積もってもらうと、葬儀の金額は330万円になりました。値引きは通じませんでした。

そうして迎えた葬儀ですが、篤子のあてが外れて葬儀に訪れる者はまばらでした。会葬者は身内を含めて30人、香典は42万円…諸々の費用を差し引くと389万円の赤字になりました。篤子の家の預貯金から赤字を補填し、預貯金は一気に310万にまで下がります。

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