「FRANK フランク」のネタバレあらすじと結末の感想

コメディ映画

FRANK フランクの紹介:1980年代に活躍したイギリスのコメディアンのフランク・サイドボトムをモデルにしたコメディ作品。「それでも夜は明ける」などのマイケル・ファスベンダーが、どんなときでも被り物を脱がない奇妙な男を熱演する。日本公開は2014年。

予告動画

FRANK フランクの主な出演者

フランク(マイケル・ファスベンダー)、ジョン(ドーナル・グリーソン)、クララ(マギー・ギレンホール)、ドン(スクート・マクネイリー)、バラク(フランソワ・シヴィル)、ナナ(カーラ・アザール)

FRANK フランクのネタバレあらすじ

【起】- FRANK フランクのあらすじ1

青年ジョンはキーボードで作曲をしていますが、肝心の才能は持っていません。彼はごく普通のサラリーマン生活を送り、ツイッターを頻繁に更新しています。
あるとき、ジョンが住む街に「ソロンフォルブス」という風変わりなバンドがやってきます。彼らはラジオ番組に出演中、メンバー同士で大喧嘩をして、殴り合いにまで発展してしまいます。
その後、ジョンが拙い作曲をしながら海辺を歩いていると、「ソロンフォルブス」のキーボード担当のルーカスが、入水騒動を起こしている姿を見かけます。ルーカスはそのまま救急車で運ばれていき、マネージャーのドンは「今夜ライブなのにキーボードがいなくなった」とジョンに話しかけてきます。ジョンが「僕キーボード弾けるよ」と口走ると、ドンは21時にライブハウスに来るように伝えると、その場を去って行くのでした。

ジョンがライブハウスへ行くと、さっそく曲合わせが始まります。そこで出会ったのが、四六時中奇妙な被り物をしている、バンドのボーカリスト兼リーダーのフランクでした。ソロンフォルブスのジャンルはノイズパンク系で、即興性の高い演奏スタイルをとっていました。
会場には徐々に客が集まってきますが、ここで電子楽器担当のクララの機材にトラブルが生じます。怒ったクララはメンバーに機材を投げつけ、フランクを連れて舞台裏に去って行きます。ライブは途中で終わってしまいましたが、ジョンは強烈な個性を持った彼らとセッションをしたことを、忘れられなくなります。

また元の生活をしていたジョンに、ドンから連絡が入ります。フランクがジョンのキーボードの腕前を買ったことから、アイルランドでおこなうライブに参加しないかという誘いだったのです。ジョンはサラリーマンという立場でありながら、即決するのでした。

【承】- FRANK フランクのあらすじ2

アイルランドに到着すると、ライブではなくレコーディング合宿が開始されます。会社を休めないジョンは困惑しますが、合宿に懸けることにします。ジョンはほかのメンバーたちにも積極的に話しかけに行きますが、クララ、ギターのバラク、ドラムのナナには快く思われていませんでした。
フランクとジョンは、かつて同じ精神病院にいました。フランクは精神的な問題から常に被り物をしており、誰も素顔を見たことがありません。食事は栄養剤をストローで注入し、寝るときもお風呂に入るときにも外さないという徹底ぶりでした。
レコーディングを仕切るのも当然彼で、自然の音や生活音などを実験的に取り入れたりします。極限まで自分を追い詰めないと才能は発揮されないというフランクの持論に、ジョンは魅了されていくのでした。

ある夜ジョンは、ドンが自殺しようと外へ飛び出して、フランクとクララが抑止する現場を目撃します。明け方、フランクはドンが人形偏愛症に苦しんでいることを明かします。
そして、ジョンは何気なく自分が作曲をしていることをフランクに話してしまいます。集まってきたメンバー全員の前で披露しますが、案の定「クソだ」と罵られます。その後、ジョンはフランクが即興で作った曲を聴いて、「君はもっと有名になるべきだ」と熱弁します。それを聞いていたクララは、余計なことはするなとジョンを脅すのでした。
しかし、ソロンフォルブスの音楽を埋もれさせるのは惜しいと感じたジョンは、レコーディング風景をこっそりYoutubeにアップするようになります。

そんなある日、彼らの元にコテージの大家がやってきます。ドンは賃貸料を滞納しており、退去を命じられますが、ジョンが祖父の遺産の提供を申し出ます。結局レコーディングは11カ月にも及び、遺産はあっというまに底を尽きるのでした。
さまざまな苦難を乗り越えて、ついにアルバムが完成しますが、その直後ドンがフランクの被り物をつけて、首吊り自殺をしてしまいます。

【転】- FRANK フランクのあらすじ3

ジョンがYoutubeに投稿した動画の再生回数は、2万回以上という反響を得ていました。そしてジョンはツイッターを通して、アメリカのテキサス州で開催される音楽コンペティション「サウス・バイ・サウスウェスト(SXSW)」から、出演を呼びかけられます。
有名になりたいジョンは、そのことをメンバーに伝えますが、野心のないクララたちとは意見が合いません。ところが、フランクは多くの人に自分たちの音楽が聴かれたことを喜びます。そしてSXSWに出演するために、テキサスへと向かいます。
道中、ドンの遺灰を彼が好きだった砂漠に撒くことにします。ところが持ってくる缶を間違えてしまい、中身は遺灰ではなくグローナットでした。

SXSWは、音楽祭や映画祭などのさまざまなイベントが同時に開催される大規模なイベントで、にぎわいを見せていました。コンペティションではキャッチーな曲が好まれることから、フランクは「皆に愛される曲を作った」と言って、メンバーの前で新曲を披露します。それは妙に浮ついた曲でメンバーの失笑を買い、クララ、バラク、ナナはジョンの方針に呆れていました。
大勢の人々の前で演奏できることを大喜びするフランクでしたが、興奮しすぎて情緒不安定になります。さらに、現地のスタッフと食事をしているときに、観客の誰もソロンフォルブスの音楽を聴いていないという事実を知らされてしまいます。

動画は2万回を超える再生回数を記録しましたが、視聴者たちは音楽性を評価したわけではありませんでした。フランクたちの奇妙な合宿生活をおもしろがっていただけで、音楽はおろか、SXSWの出演も期待されていなかったのです。
こうしてフランクの精神のバランスはますます乱れて、ジョンとメンバーの間で溝が深まっていきます。そしてクララはフランクに出演をやめさせるため、彼を洗脳しようとします。ジョンの邪魔が入ると、なんとクララはジョンの足をナイフで刺し、暴行罪で逮捕されてしまうのです。
クララが去った後、それに呼応するかのように、バラクとナナもジョンの元から去って行き、フランクだけが残ります。

【結】- FRANK フランクのあらすじ4

結局SXSWには、フランクとジョンだけで出演することになります。本番直前になると、フランクは突然女装をして(被り物にもメイクを施します)、意気揚々とステージに上がっていきます。
会場は盛り上がりを見せており、ジョンはにこやかに自作の曲を披露しますが、フランクは同調しません。突然叫んだフランクはその場に倒れ込み、ジョンに向かって「お前の作る曲はクソだ」と吐き捨てるように言うのでした。当然ステージは台無しになります。
その後、怒りが爆発したジョンは、フランクに「お面を脱げ」と迫ります。怯えたフランクはホテルを飛び出して、車に撥ねられてしまいます。ジョンが慌てて駆け寄ると、そこには真っ二つに割れた彼の被り物が転がっているだけで、フランクは逃走していました。そして、ジョンも車に撥ねられます。

その後、ジョンはツイッターを駆使して、行方不明になったフランクの居所を探します。フランクの本名も顔も年齢もわからないため、誤情報に惑わされますが、どうにか彼の故郷であるカンザス州のブラフ・シティまで辿り着くのでした。
ジョンはフランクの実家で再会を果たします。フランクは14歳の頃からずっと父親が作った被り物をしており、被り物を始めた理由を尋ねます。温和なフランクの両親は「精神的な疾患のせい」と答えるだけでした。
そしてジョンは、曲作りが上手くいかないと落ち込んでいるフランクを、テキサスのバーへと連れて行きます。そこではクララがボーカルを担当する、ソロンフォルブスの姿がありました。

フランクの正体に気付いたメンバーたちは、おもむろに歌詞を朗読する彼にマイクを渡します。フランクは涙を流しながら「I love you all」と歌い、メンバーたちはそれに演奏を合わせます。
こうしてソロンフォルブスが再集結する姿を見て、ジョンが静かに去って行く場面で、物語は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

「終始被り物をして出演するマイケル・ファスベンダー」という謳い文句に惹かれて観た作品です。フランクの被り物はキャッチーで、てっきりバンドにインパクトを与えるために被っているのかと思いきや、彼自身は大真面目なところがシュールでした。そしてわざわざ医師の診断書まで用意しているフランクは、キュートですらあります。豊かな才能を持っていながら精神のバランスが保てないフランクと、才能がないことを自覚していながら成功を求めるジョンが見事に対になっており、凡人の自分はジョンに感情移入していました。自分の平凡さや小ささに直面するジョンが迎える結末には、切なくなりましたがかなりグッときました。

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