映画:あげまん

「あげまん」のネタバレあらすじと結末

ヒューマンドラマ

あげまんの紹介:1990年制作の日本映画。“あげまん(上昇運)の女”と呼ばれるヒロインと彼女に携わる男たちの葛藤をユーモラスに描く。脚本・監督は「マルサの女2」の伊丹十三。撮影は「シンデレラ・エクスプレス」の山崎善弘がそれぞれ担当。

あらすじ動画

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あげまんの主な出演者

ナヨコ(宮本信子)、鈴木主水(津川雅彦)、千々岩頭取(大滝秀治)、多聞院(金田龍之介)、多聞院の母リン(一の宮あつ子)、養母(菅井きん)、雛子(三田和代)、瑛子(MITSUKO)、純子(洞口依子)、サヨリさん(南麻衣子)、清香(黒田福美)、寿(橋爪功)、毛皮屋の女主人(高瀬春奈)、料亭のおかみ(杉山とく子)、多聞院の女房(横山道代)、蛭田次長(矢野宣)、瀬川菊之丞(加藤善博)、医者〔犬飼の弟〕(押阪忍)、タクシーの運転手(里木佐甫良)、総理(東野英治郎)、鶴丸(北村和夫)、犬飼(宝田明)、大倉善武(島田正吾)

あげまんのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①捨て子だったナヨコは成長してアゲマンになる。ナヨコと恋に落ちた主水はどんどん出世するが、主水はナヨコを捨てて瑛子をとろうとした。 ②主水が陥れられようとしていると知ったナヨコは奔走し、10億円を奪回した。主水はナヨコのおかげで罪に問われず。主水とナヨコのハッピーエンド。

【起】- あげまんのあらすじ1

あげまんのシーン1 寒村の港町。
子育稲荷という赤い小さな地蔵祠に、赤ん坊がおくるみのまま、置かれています。

〝ナヨコは捨子(すてご)である。
七月四日に捨てられて居たのでナヨコと名付けられた。
中学生に成った或る日、
ナヨコは芸者の置屋に預けられる事に成った。〟

赤ん坊はナヨコと名付けられて、老夫婦に育てられます。
愛情をもって育てられたナヨコは、芸者として成長しました。
置屋で芸を仕込まれたナヨコは、お座敷に出ます。

〝軈(やが)てナヨコは半玉(はんぎょく)に成った。
ナヨコが十八歳に成った時、
旦那を持つ話が纏(まとま)った。
相手は六十二歳、坊さんである。〟

相手の男性は六十二歳の僧侶・多聞院です。
多聞院は既婚者で、ナヨコは愛人としての役目でした。
「旦那」といっても籍は入っていません。

多聞院の母親に、ナヨコは教わります。
「その日のうちに帰すこと(本妻宅は別にあるため)」
「香水を控えめに(本妻へのマナー、浮気を悟らせないようにとの気遣い)」

毎月の愛人手当を振り込むから、千々岩の銀行に口座を開くようにと、ナヨコは多聞院の母に命ぜられました。


〝此の様な場合の仕来りで、ナヨコは「浅ゐ川」を踊らされて居る。
旦那との生活が始まった。
ナヨコは旦那にねだって、短大に這入り、事業(ビジネス)の勉強を始めるのであった。
昼間は学校、夜は旦那のお相手と言ふ二重生活が續(つづ)いた。
旦那の位もメキメキ高く成って行った。〟

ナヨコを愛人にしてから、多聞院は出世しました。
ナヨコは多聞院に献身的に尽くし、それが多聞院の出世によいように影響したのです。

〝三年後、旦那が死んだ。〟

ナヨコは悲しみます。

多聞院の死後、多聞院の母にナヨコは感謝を述べられます。
多聞院の母は、ナヨコの献身が多聞院の出世に関係したと知っていました。
ナヨコが住んでいた屋敷とその土地の権利書を、ナヨコに譲ります。

「これからはあんたの人生よ。自分で幸せをつかみなさい。あんたはアゲマンなんだから、いい男をつかまえなさいよ」
それが、多聞院の母が言ったことばでした…。

『アゲマン』=『上げ間』『運気が上がっている様子』



〝十年が経った。
好い男は未だ現れて居ない。〟

十年後。
ナヨコは千々岩が頭取をする銀行の、秘書になっていました。

ある日、ナヨコが地下鉄で通勤する途中、鈴木主水(もんど)という男のスーツのボタンが、ナヨコの服のレースにひっかかります。
主水はそれを取ろうとして、ナヨコに痴漢扱いされました。
いらだった主水は、ナヨコに憎まれ口を叩いて立ち去ります。

【承】- あげまんのあらすじ2

あげまんのシーン2 主水が去ったあとナヨコの誤解を解いたのは、見合い会社の社員・寿(ことぶき)でした。
寿はナヨコに、ボタンのことを話します。
名刺を出した寿は、コンピュータ・デイティング・サービスという会社に勤務していると言いました。
コンピュータでお見合い相手を探す会社だそうです。
ナヨコは寿に説得されて、見合い相手を探してもらいました。


その頃。
主水は千々岩の銀行の、三ツ浜支店の支店長でした。
お得意先の娘・瑛子と婚約はしているのですが、主水の仕事は厳しいものです。


寿はナヨコがアゲマンだと気づき、政財界の大御所・大倉善武に紹介しました。
大倉もナヨコがアゲマンだと分かり、気に入ります。
死ぬ前にもうひと勝負したいと言い、大倉は、ナヨコに自分のところへ来いと誘います。


〝此の頃、主水は全くツキに見放されて居た。
仕事に付いて居ない時には、女にも付いて居ない物だ。〟

主水はプレイボーイで、瑛子と婚約しているものの、ほかにもウエイトレスや若い女性にも手を出しています。
若い女性は主水に手編みのプレゼントをしますし、ウエイトレスは主水と女性とのデートを、湿度のある目で見ています。

瑛子は一度結婚しましたが、わずかひと月で前の旦那と別れていました。
気の強い女性の瑛子は、主水にわがままを言います。
主水は必死で瑛子のご機嫌を取ろうとしますが、きつい言葉で罵られ、あげく、婚約を解消されてしまいました。


仕事も瑛子との付き合いもうまくいかない主水は、千々岩のところへ顔を出しました。
秘書をするナヨコと再会します。
地下鉄で痴漢と誤解したナヨコは、再会したときに詫びました。
主水も憎まれ口を叩いたことを詫び、二人は食事をして和解します。

食事をした折に、ナヨコは主水を励ましました。
主水も気分をよくします。

ナヨコは大倉との見合い話をし、大倉へ断るときに主水についてきてもらいました。
大倉は主水を見て、ナヨコが主水と付き合うのだと思います。
その後、主水はナヨコと関係を持ちました。
主水とナヨコは交際を始めます。

【転】- あげまんのあらすじ3

あげまんのシーン3 〝突然、主水は付き始めた。〟

アゲマン効果で、主水に運が巡ってきます。
三ツ浜支店から港町支店長に命ぜられた主水は、ナヨコのアドバイスどおりに仕事を進めました。
結果、港町支店長として、主水は大躍進します。

「やりたいこと、全部やってみなさいよ。あなたぐらい私が養うわよ」
ナヨコにそういわれて送り出された主水は、部下の心をつかみ、上手にリードしました。


〝付いて居る時には、女にも付く物だ。〟

主水はもてて、複数の女性と関係を持ちます。
女性との関係も絶好調になると、仕事にも励みが出ました。
主水は充実します。


〝一年が過ぎた。
主水の努力で支店の成績はドンドン伸びて行った。〟

ナヨコが常に主水を励まし、元気づけていったおかげです。


〝総ては順風満帆であるかと思はれた。
ところが…〟

主水は銀行で最年少の取締役に任命されるところでしたが、ここでひとつ条件を出されます。
主水が言われたのは、出世の前に身辺を身ぎれいにすることと、瑛子との復縁でした。
付き合っている女性と別れ、瑛子と結婚しろと言われ、主水はその条件をのみます。

こうして、ナヨコのおかげで出世した主水でしたが、瑛子と結婚するために、主水はナヨコを捨てました。
ナヨコは主水と別れ、大倉のもとへいきます。


〝主水の夢。〟

ナヨコと別れたとたんに、主水は悪夢を見るようになります。
おおぜいの人に狙われて追われた主水は、ボストンバッグを抱えて逃げていました。
追い詰められ取り囲まれた主水は、バッグからナヨコの生首が出てくる夢を見て、絶叫しつつ目覚めます。

〝主水は去って行った。〟


〝ナヨコは銀行を辞め、昔の芸者に戻った。〟

大倉がスポンサーになり、ナヨコは芸者になりました。
ナヨコは大倉と楽しく過ごします。

政治家の宴会の席で、大倉は総理からある告白を聞きます。
総理は、10億円で総理大臣の席を譲ってもいいと考えていました。
次期総理大臣になりたいと切望する鶴丸国男は、大倉に金を融通してほしいと頼みます。

千々岩がゲイバーに通っている秘密を知っていた大倉は、尾行させてゲイバー通いを写真に撮りました。
そのいかがわしい写真をネタに、千々岩を脅すと、鶴丸に10億円を融資してくれと、依頼します。
千々岩は主水に担当させ、主水が鶴丸へ10億円を都合しました。

【結】- あげまんのあらすじ4

あげまんのシーン2 鶴丸の酒席で、ナヨコは犬飼に見初められます。
ナヨコがアゲマンだと気づいた犬飼は、「俺の子どもを産んでくれ」と露骨に迫りました。
そこへ、鶴丸へ金を持ってきた主水がやってきます。

ナヨコと再会した主水は、復縁を持ち掛けますが、ナヨコは断りました。
「私は心が傷だらけになった。治ったときは心が石のようになってたわ。もう決して傷つかないの」と言ったナヨコは、笑顔で主水を振ります。

鶴丸が倒れ、病院へ運び込まれました。
鶴丸は肝臓がんの末期で、余命いくばくもないということを、犬飼が知ります。
ナヨコを手に入れたい犬飼は、鶴丸の秘密をネタにして大倉に交渉しました。
ホテルに手弁当を持ってくるようナヨコに言い、ホテルへやってきたナヨコを手籠めにします。

ナヨコと関係を持った犬飼は、ナヨコにも、鶴丸が余命2か月であることを教えました。
ナヨコが犬飼に手籠めにされたのを主水も知り、ショックを受けます。

帰宅したナヨコは、大倉に怒りました。
ナヨコを裏切ったからか、大倉は心臓発作を起こし「バチが当たった」と悔います。
大倉は詫びると「これを見せれば鶴丸は主水に金を返すだろう」と、念書をナヨコに渡しました。
ナヨコと大倉は別れます。


主水を窮地にさらしたくないナヨコは、念書を持って鶴丸のところへ行きました。
鶴丸にがんのことを教えます。
鶴丸は「知らせてくれてありがとう。10億の件、命をもって引き受けた」と言いました。
ナヨコに金を用意した後は、政治家として国の将来のために奔走します。
資金集めのパーティーを開き、スピーチしました。
支援者は感激しますが、鶴丸はその熱弁の最中に倒れます…。


〝鶴丸は死んだ。〟

鶴丸が死んだニュースを見て、千々岩と主水は慌てていました。
10億円が回収不能に陥ると思い、千々岩は主水を責めます。
主水が銀行を辞めると言うと、千々岩は特別背任罪として訴えてやると言います。

主水は、瑛子との結婚話も白紙にしました。
主水と千々岩がもめているところへ、ナヨコが10億円の入った風呂敷包みを、ひきずりながらやってきます。

主水は裸一貫になりましたが、ナヨコのおかげで罪に問われることはありませんでした。
ナヨコは主水に、覚悟なさいと言います。
しかし主水は懲りもせず、道ゆく保育士の女性に声をかけ、口説こうとしていました。
ナヨコはそれを見て笑います。
(主水とナヨコのハッピーエンド)

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みんなの感想

ライターの感想

映画を撮るたびに話題を生んだ伊丹作品。
『マルサの女』のときには、「マルサ」ということばが流行したが、この作品も同じケース。
映画が公開されると『あげまん』ということばが大流行した。
素材の扱い方が上手い。いま見ると女性蔑視だとか差別だとか言われそうだが、度外視してみてほしい。
仕事で成功し、とんとん拍子に出世街道をのぼっていくという、男にとってのあこがれの世界が映画には描かれている。
対照的に、ナヨコが望むものは、そう多くない。男女の差が歴然としている。
見たことがない人に、一度は見てほしい作品。

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