「お兄チャンは戦場に行った!?」のネタバレあらすじと結末の感想

ヒューマンドラマ

お兄チャンは戦場に行った!?の紹介:4年間引きこもっていた兄が都会で夢を追いかける妹を訪ねる。兄曰く、彼女が持っている御守りが目的だと言う…。
『湯を沸かすほどの熱い愛』で一躍注目された中野量太監督の2013年に製作された珠玉の短編ドラマ。公開時は『沈まない三つの家』と併映され、2017年に両作品を同時収録したDVDが販売された。

予告動画

お兄チャンは戦場に行った!?の主な出演者

ひより〈妹〉(小宮一葉)、まさお〈兄〉(内村遥)

お兄チャンは戦場に行った!?のネタバレあらすじ

【起】- お兄チャンは戦場に行った!?のあらすじ1

4年間自室に引きこもっていた兄・まさおは、4年の歳月をかけてようやく夢を見つけます。彼はこれまでの自分を断ち切るために、自分の左耳を机の上に切り落としました。母に病院に連れて行かれたまさおは、左耳(耳介や耳たぶ)を失うも怪我で済みます。

一方、女優を目指している妹・ひよりは都会で一人暮らしをしながら、小劇団に所属しています。劇団の新たな作品でひよりは主役の座を射止めますが、それは台詞の無いカーテンの役でした。これに不服のひよりが怒って稽古場を飛び出すと、演出担当の恋人に他の役を準備するとなだめられます。ひよりの代わりに主役は本物のカーテンを使うと聞いた彼女は、元々どうでもいい役だったのだと更に立腹し、その場で彼に別れを告げて立ち去りました。

アパートに戻ったひよりに母から電話が来ます。まさおがいよいよ自室を出てひよりの部屋に向かっているけど、中にはあげるなと言うのです。母は口籠り、どうも困った様子でした。

【承】- お兄チャンは戦場に行った!?のあらすじ2

いざまさおが部屋に来たので、ひよりは母の言いつけを破りに中に入れたうえ、インスタントラーメンをまさおに食べさせます。ひよりは膨らみの無いまさおの左耳の包帯が気になりました。
まさおは突然、来月か再来月に戦場カメラマンとして戦地へ行くと宣言します。そう言えばまさおの出で立ちだけは立派で、カメラマン風…。ひよりは驚くと同時に、お兄ちゃんには無理だと反対しました。まさお自身も死にたくはないと言い、大切な人のあるものを御守りとして持っていると弾には当たらないとの古い伝えが残っていて、それはひよりが持っている物だとこの部屋に来た理由を話し始めます。御守りとは下の毛(陰毛)のことで、まさおは「くれ!」とひよりに頭を下げますが、嫌だと一蹴されます。母には断られ、祖母のものは効き目が弱そうだとまさおは懇願してきますが、ひよりは徹底的に拒んだうえに「お兄ちゃんは、昔はそんなに変じゃなかった」とまさおをはねつけました。

【転】- お兄チャンは戦場に行った!?のあらすじ3

そこへ劇団の後輩女性がノルマ分のチケットを持って部屋を訪ねて来ます。出演しないからと断ったひよりは、最初に決めたことなのに無責任だと後輩から責められたうえに、ひよりの元恋人ともそれなりの関係になったことを告げられました。玄関でしょんぼりとするひよりを見たまさおは、さりげなく妹を励まし、気分転換にと散歩に誘いました。

2人で川原に行くと、まさおは食べられるという雑草を得意げにひひよりの前で食べて見せます。小学生の頃に川で溺れたひよりを助けた時の俺は格好よかったかとまさおが切りだしたので、「泣いちゃうくらい格好よかった」とひよりは答えました。それに気をよくしたまさおは、ピュリッツァー賞を獲るのが夢だと勢い立ちます。そんなまさおにひよりはよく効くという交通安全の御守りを渡しますが、“アレ”は恥ずかしいと断りました。
帰ろうとしたまさおは、先程口にした雑草の影響か突然吐き出しました。まさおを介抱したひよりは、彼がまどろむ隙に耳の包帯をこっそりと外し、耳が無いことに驚きます。起きていたまさおは「二度と戻らない証に、耳を部屋に置いて来た」と呟きました。まさおの覚悟を知ったひよりは、わんわんと泣き出します。

【結】- お兄チャンは戦場に行った!?のあらすじ4

帰りの駅。私が行かないでと頼んでもダメかと問うひよりに、どうしても行くと言うまさお。「やりたいことを見つけるのに4年もかかった。自分で自分のことを気持ち悪いと思うのは嫌で、ひよりを助けた時の自分に早足で戻るんだ」とまさおは固い意志を伝えました。しかし別れの台詞も決めたのに、まさおは通行人にぶつかられてよれよれと倒れ込みます。そんな頼りない兄を見かねたひよりは、駅にあった証明写真機に駆け込み、“アレ”を抜いてまさおに渡しました。まさおが“アレ”を落としてしまったので、「もう!」と呆れつつもひよりが再び“アレ”を抜くと、まさおは大切そうにタバコの空ケースにしまいました。

6カ月後。
母の猛反対により、まさおは戦場へは行きませんでした。3か月引きこもった後、カメラを片手に東北へボランティアに行くと言い残し旅立ちました。
ひよりがまさおと出かけた川原に出掛けると、丁度まさおから電話が来ます。ずっと“アレ”のその後が気になっていたひよりが尋ねてみると、一生のお守りとして和紙に包み、肌身離さず持っているとまさおが屈託も無く話しました。恥ずかしくなったひよりは一方的に電話を切ります。そして思わず笑ったひよりは、メロンパンを一口食べ、川原を歩き出しました。

みんなの感想

ライターの感想

さりげない家族の愛がくすくすっとした笑いで中和されており、中野監督らしい作品だなと感じました。中野監督の描く家族は問題を抱えながらも温かいことが多いので、きっとひよりは“アレ”をくれるだろうと想像していたら、期待を裏切らず(笑)。
兄役の内村遥さんの表情が豊かで非常に存在感があり、コミカルな演技も上手くて、期待の俳優だなぁと思いました。

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