映画:きまじめ楽隊のぼんやり戦争

「きまじめ楽隊のぼんやり戦争」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

ヒューマンドラマ

朝9時から夕方17時まできっちりと「戦争」をするとある楽団員の男を描いたシュールなヒューマンドラマ。主役を演じたのは映画初主演となる前原滉、共演は石橋蓮司、片桐はいり、嶋田久作、橋本マナミ等。第21回東京フィルメックスで審査員特別賞を受賞。2021年3月26日劇場公開作品。105分。

あらすじ動画

きまじめ楽隊のぼんやり戦争の主な出演者

前原滉(露木) 今野浩喜(藤間) 中島広稀(三戸) 清水尚弥(平一) 橋本マナミ(春子) 矢部太郎(仁科) 片桐はいり(食堂の城子) 嶋田久作(板橋) きたろう(伊達) 竹中直人(大木) 石橋蓮司(夏目町長)

きまじめ楽隊のぼんやり戦争のネタバレあらすじ

【起】– きまじめ楽隊のぼんやり戦争のあらすじ1

きまじめ楽隊のぼんやり戦争のシーン1

画像引用元:YouTube / きまじめ楽隊のぼんやり戦争トレーラー映像

此処はとある国、とある津平町という場所。

朝6時、見知らぬ楽隊の音楽が屋外から聞こえ、粗末な一軒家に一人暮らししている男、露木が目を覚ました。彼は小さな石鹸で顔を丁寧に洗うと、食事を口にし、スーツに着替えると家を出る。規律正しく歩く道すがら同僚の丸い顔の男、同じくスーツ姿の藤間と出会う。

「やあ、露木くん」

「やあ、藤間くん」

二人は特に会話もなく単縦で職場へてくてく歩いていく。その途中でいつも懇意にしている煮物屋に立ち寄った。いつも露木は仕事帰りにここに立ち寄り、夕食の煮物を買っていたのだ。

ここの煮物屋は顔の長い男の板橋と、小柄だが勝気そうな女の夫婦が営んでいた。

アルミ製の弁当箱を手渡すと、また二人は歩いていく。すると茶色い煉瓦造りの兵舎に到着した。ぼんやりした中年の無愛想な受付嬢と木札をひっくり返す男に名を告げると入っていく。ここが露木たちの職場だった。

彼らは更衣室で丁寧にスーツを脱ぐと、兵隊服に着替えた。

いつもの朝礼でヒゲの町長、夏目は偉そうにこう叫んだ。

「今日もみなさん頑張って川向こうの隣町と戦争しましょう!なぜ戦争しているのかは忘れましたが、頑張って行きましょう!何やら新しい部隊が新しい兵器をこの街に持ってくるという噂がありましたがどんな兵器かは忘れました。とにかく、今日も頑張って行きましょう!」

皆は町長の話など目に入らないように、朗々と立つ工場の高い煙突を見つめながら、淡々とだるそうにラジオ体操に勤しんでいた。

定例は朝9時。自前の銃を持ち露木たちは持ち場の川の下流に歩いていく。そして定刻になりサイレンが鳴ると係の者の言葉で川向こうの敵など見えない箇所に銃を打ち込んでいく。

すぐ近くで銃弾が当たっても、まるで身じろぎひとつしない。

昼は町内にある定食屋へ向かう露木と藤間。そこの女主人、城子は気分で飯を茶碗に注ぎながら戦争の様子をとても気にしていた。

「どうなの?戦争は勝ちそうなの?」

「それは分かりません」

そう答える露木に

「そうかい、うちの息子は兵隊に取られて川の上流で戦っているんだよ、向こう岸の奴らはとても残酷だってね、だから戦っているんだよ。

あっちはとても激戦地でね、息子は勝って出世するんだ、下流はまだ平和だね、あんたたちも頑張りなよ」

と機嫌良さげに言ってきた。それを聞いて上流に配属されればもっと出世できるのかと欲を出す藤間。

午後17時。定時になりサイレンが鳴りその日の「戦争」はおしまい。再び露木たちはスーツに着替え兵舎を後にした。

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