「その手に触れるまで」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

ヒューマンドラマ

その手に触れるまでの紹介:2019年製作のフランス&ベルギー合作映画。カンヌ国際映画祭監督賞に輝いたダルデンヌ兄弟の社会派ドラマ。ベルギー。平凡な13歳の少年アメッドは、兄と共にイスラムの教えに傾倒していく。やがて、導師から“背教者”と名指しされた女性教師イネスを襲撃し、アメッドは少年院へ送られるが……。出演は100人の候補者の中から抜擢された新星イディル・ベン・アディ。「午後8時の訪問者」のオリヴィエ・ボノー、「サンドラの週末」のミリエム・アケディウが脇を固める。

あらすじ動画

その手に触れるまでの主な出演者

アメッド: イディル・ベン・アディ イネス先生: ミリエム・アケディウ 教育官: オリヴィエ・ボノー ルイーズ: ヴィクトリア・ブルック アメッドの母親: クレール・ボドソン 導師: オスマン・ムーメン

その手に触れるまでのネタバレあらすじ

【起】– その手に触れるまでのあらすじ1

その手に触れるまでのシーン1

画像引用元:YouTube / その手に触れるまでトレーラー映像

ベルギーの首都・ブリュッセル。2018年7月。

アメッドは13歳の少年です。母親と兄・ラシッドと3人で暮らしています。普段はフランス語で会話をしていますが、さいきんはアラビア語も勉強しています。

トイレの個室で兄に電話をかけて急かしたアメッドは、教室に戻りました。勉強が終わったので教室を去ろうとしますが、イスラム教徒の女性教師・イネス先生に「さよならの握手は?」と言われても拒みます。「大人のムスリムは、女性に触らない」というのが断った理由でした。握手をせずにイネス先生と別れたアメッドは、そのあと兄のラシッドと合流して地元の食料品店に顔を出します。

アメッドとラシッドが行った食料品店は、2階にモスク(イスラム教の礼拝堂)があるのです。店主が導師を兼ねており、アメッドはここに通い始めてから急速にコーラン(イスラム教の聖典)に夢中になって、導師の影響もあってイスラム過激主義に傾倒しています。

礼拝の前に手と顔、口を水で清めると、アメッドは礼拝を行ないました。

帰宅して夕食どきに、アメッドは母親に「イネス先生と別れの握手をしていないのか」と注意されます。アメッドは幼少期に、識字障害がありました。そんなアメッドに5歳のころからつききりであれこれサポートしてくれて、障害を克服してくれた恩人がイネス先生だったのです。それでアメッドの母は恩義に感じており、イネス先生に失礼なことをするなと厳しく注意しました。

アメッドは、母親にもさいきん反発を覚えているので、「のんだくれ」と小さな声で言い返します。アメッドたちの父親が家を出て行ったあと、母親はベールを捨てて酒を呑むようになったのです。母は「夜寝る前に1杯だけだ」と言い返しますが、導師の影響を受けているアメッドは冷たい目で見ていました。

アメッドは家でもきちんとお祈りをしています。身体を清めたあとに母親から注意を受けますが、「お祈りのあとにして」と母親の言いつけよりも祈りを優先します。

まだ13歳なのに、アメッドのイスラム教への傾倒ぶりに母親は困惑していました。聖戦といって若くして死んでしまった従兄弟を引き合いに出して、そんなふうになってほしくないと母は言いますが、逆効果でした。むしろいまのアメッドにとっては、従兄弟のような生き方をしたいと思っているのです。

イネス先生はアラビア語を覚えやすいようにと考えて、「歌謡曲を覚えさせる」ことを提案していました。アメッドがそれを導師に話すと、導師はとんでもないことをする「背教者だ」とイネス先生のことを言います。

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