「わたしは光をにぎっている」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

ヒューマンドラマ

両親を失って、強い喪失感を持っている二十歳の澪、祖母の入院で知り合いの銭湯で働くようになった。しかし、銭湯もある商店街が区画整理のため、立ち退きを迫られていると知った澪は…。主演は松本穂香。2019年劇場公開作品、中川龍太郎監督作品、96分。題名は明治・大正期の詩人、山村暮鳥の詩「自分は光をにぎつてゐる」からヒントを得ている。

あらすじ動画

わたしは光をにぎっているの主な出演者

宮川澪:松本穂香 緒方銀次:渡辺大知 島村美琴:徳永えり 新井稔仁:吉村界人 井関夕:忍成修吾 三沢京介:光石研 宮川久仁子:樫山文枝 ジャスミン:小川あん 店長:長屋和彰 石田妃菜:松本妃代 上野七海:小林萌夏 銭湯の常連客:桜まゆみ

わたしは光をにぎっているのネタバレあらすじ

【起】– わたしは光をにぎっているのあらすじ1

わたしは光をにぎっているのシーン1

画像引用元:YouTube / わたしは光をにぎっているトレーラー映像

二十歳を迎えた宮川澪は早くに両親を亡くし、祖母の久仁子と共に長野県にある民宿「宮川旅館」で働きながら暮らしていた。先祖代々80年、ずっと営んできた旅館で澪の拠り所であったが、祖母が病気を患ったことと、建物の老朽化で閉館することとなった。

行き場を失った澪は、東京の下町、商店街の中で営まれていた「伸光湯」という銭湯の主人、亡き澪の父の盟友だった三沢京介を尋ねることにした。

不安がる澪に、久仁子は

「澪の見る目、聞く耳、それさえあれば大丈夫よ」

と強く彼女を鼓舞した。

久仁子が旅館を閉館して、病院へ入院する日がやってきた。まるで最後の奉公のように久仁子は力強く旅館の浴場を掃除していた。

旅立つ澪に久仁子は山村暮鳥の「自分は光をにぎつてゐる」​​の詩集を手渡した。澪は従兄弟の妃菜に祖母を託し電車で一人、東京へ向かう。

「自分は光をにぎつてゐる、いまもいまとてにぎつてゐる、而もをりをりは考へる、此の掌をあけてみたら、からつぽではあるまいか、からつぽであつたらどうしよう」

古い詩集を開くと文字が踊っている。まるで澪の不安な心の中を表したかのような詩であった。

東京に着いた澪は、長野とは全く違う人の密度と賑やかさに戸惑う澪。何処にどう行ったら分からない澪は、見かねたビラを配っていたエリオピア人に連れられ道案内してもらった。

「伸光湯」にたどり着くと、澪は京介に挨拶をしたが、彼はぶすっとした顔をした中年男性であった。常連の老人がやってきても、いらっしゃいと声かけもせず番台にも立たない。

「あのじいさんは、入浴回数券持ってるし出なくてもいい」

と、非常にぶっきらぼうな性格だったが、仕事が見つかるまでは自由に使っていいと、伸光湯の一室を澪の自宅に提供してくれた。

夜、銭湯の常連である若い男性と女性が酒を飲んでいた。既に営業時間は過ぎているが勝手気ままに彼らは過ごしている。

京介は気にすることなく、銭湯の後片付けや掃除をしている。澪が挨拶のために恐る恐る2人に話しかけると笑顔で応じてくれた。

男性は映画監督を目指す銀次、女性はOLの美琴と互いに自己紹介をしあう。

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