「アイヌモシリ」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

ヒューマンドラマ

アイヌモシリの紹介:2020年製作の日本&アメリカ&中国合作映画。現代のアイヌ民族の姿を映し、第19回トライベッカ映画祭コンペティション国際長編部門審査員特別賞に輝いた人間ドラマ。アイヌコタンで暮らす少年カントは父を亡くしてからアイヌ文化から遠ざかっていた。デボはアイヌの精神や文化について教えていくが……。監督は、デビュー作「リベリアの白い血」が第65回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に正式出品された福永壮志。主人公・カント役の下倉幹人はじめ、アイヌの血を引く人たちが主要キャストを務め、三浦透子やリリー・フランキーらがゲスト出演している。

あらすじ動画

アイヌモシリの主な出演者

下倉幹人(カント) 秋辺デボ(デボ) 下倉絵美(エミ) OKI 結城幸司(コウジ) 三浦透子(吉田先生) リリー・フランキー(岡田)

アイヌモシリのネタバレあらすじ

【起】– アイヌモシリのあらすじ1

アイヌモシリのシーン1

画像引用元:YouTube / アイヌモシリトレーラー映像

(アイヌモシリとは…アイヌ語で「人間の静かなる大地」という意味。また16世紀以降、北海道を指すアイヌ語の地名でもある)

北海道東部の太平洋沿岸にある釧路市の、北部内陸側にある阿寒湖。阿寒湖は今もなお豊かな自然が残っている地域です。

赤いジャンパーの少年・カントが、雪原のなかを歩いていきます。立ち止まったカントが強い視線を送るのは、岩の隙間にある小さな洞穴でした。カントはそこを凝視します…。(このシーンは映画終盤で出てきます)

(映画タイトル)

カントは阿寒湖のそばにあるアイヌコタン(アイヌの集落)で暮らす、アイヌ人の少年です。アイヌコタンで暮らす人たちはそう多くなく、みんな観光客相手にアイヌ人であることを売りにした仕事をしていました。

カントは台所でひとり朝食を黙々と食べると、「ご馳走様でした」と手を合わせて食器を流しに置き学校へ登校します。

カントが通っているのは阿寒湖中学校です。そこはごく一般的な中学校で、カントは彼らに交じって授業を受けています。教室ではテストが行われており、解き終わったカントは窓の外の景色を見ています。

放課後、担任の吉田先生とカント、カントの母・エミの3人で保護者面談をしました。カントは来年に中学校を卒業します。吉田先生が進路希望を聞きますが、カントは具体的になにをすると決めていませんでした。「阿寒から離れられたら、どこでもいいです」と発言します。

帰宅しながら母はカントに、どうしてあんなことを言ったのか聞きました。カントはアイヌの集落にいるかぎり、アイヌ関連の仕事をさせられることを指摘しました。それが嫌だと言うわけです。母は強制していないと返しますが、カントは嫌なのです。

家には死んだ父親・コウジの遺影が飾られています。母は住居に併設した民芸品屋を開いており、近所にも似た店が並んでいます。観光客が「あなたアイヌ?」と質問すると、カントの母は「そうです」と答えます。

カントは部屋でエレキギターを爪弾きました。部屋を移動して練習します。

カントは学校で同級生たちと演奏の練習をしていました。カントは同級生とバンドを組んでいるのです。歌もうまく、演奏も上手でした。

阿寒湖中学校の体育館で、生徒たちが校歌を合唱します。その日は一学期の終業式で、これから夏休みが始まるのです。

カントの住む集落に、デボという中年男性がいました。デボはカントの父・コウジと親しい友人でした。食べ物を持って山へ向かったデボは、檻のなかで飼っている子熊に餌をやっていました。子熊は食べ物をもらったあと甘えた声を上げながら、檻から前脚を出していました。デボは檻越しに子熊と握手したあと様子を見ています。

デボは地元アイヌコタンの大人たちの会議に参加すると、「イオマンテを復活させたい」と発言しました。イオマンテとはクマを殺して魂(カムイ)を神の国に送るという、アイヌの神聖な儀式のひとつです。この地域では1975年からイオマンテの儀式をしていません。

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