映画:キューポラのある街

「キューポラのある街」のネタバレあらすじと結末

キューポラのある街の紹介:浦山桐郎の初監督作で、吉永小百合が主演した青春ドラマ。原作は早船ちよの同名小説で、鋳物工場の煙突「キューポラ」が何本も立ち並ぶ埼玉県川口市を舞台に、貧困にくじけず生きようとする少女の姿を描いていく。第3回日本映画監督協会新人賞では日本映画監督協会新人賞を、第13回 ブルーリボン賞では作品賞と主演女優賞を受賞した。1962年日本製作。

あらすじ動画

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キューポラのある街の主な出演者

石黒ジュン(吉永小百合)、塚本克巳(浜田光夫)、石黒辰五郎(東野英治郎)、石黒トミ(杉山徳子)、石黒タカユキ(市川好郎)

キューポラのある街のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- キューポラのある街のあらすじ1

キューポラのある街のシーン1 物語の舞台は高度経済成長期を迎えた埼玉県、川口市。キューポラという特殊な煙突が立ち並ぶ鋳物工業が盛んなこの街では、多くの労働者とその家族が暮らしていました。ベテラン鋳物職人の辰五郎もそんな労働者の一人で、誇りを持って仕事に取り組んできました。ところが、勤めていた工場が買収されることとあり、人員整理のために辰五郎は退職を余儀なくされてしまいます。

幼い弟や産まれたばかりの赤ん坊がいたため、ジュンは自らの高校進学のための学費を稼ぐため、友達のヨシエの紹介でひそかにパチンコ屋でのアルバイトを始めました。朝鮮人のヨシエは同級生から差別を受けていましたが、ジュンは出自を気にせずヨシエと仲良く接していました。

また、ジュンとヨシエは弟同士も仲良しの関係でした。ジュンの弟タカユキはいつもヨシエの弟サンキチとつるんでおり、二人でよく悪巧みをしていました。しかし、このところサンキチは朝鮮に戻るかもしれないと口にするようになっていました。サンキチの父親は故郷である朝鮮に戻ることを望んでいたのでし。

そんなある日、ジュンがパチンコ屋で働いていると、父の元同僚で若手鋳物工の克巳とばったり出会いました。二人はパチンコ屋を出て川辺でゆっくりと話す時間を持ちました。「私さ、勉強しなくても高校行けるうちの子に負けたくないんだ」…そう語るジュンに克巳は励ましの言葉をかけるのでした。

【承】- キューポラのある街のあらすじ2

キューポラのある街のシーン2 それからすぐ、タカユキが面倒ごとを起こしたことをジュンは知ります。年上の松永という男が貸金を返済させるため、タカユキに盗みを手伝わせようとしたのです。そのことを知ったジュンは、松永が兄貴と呼ぶ男に直接交渉することを決断します。ジュンはビリヤード場に乗り込み、友達からもらった口紅をつけて兄貴と対峙しました。ジュンがはきはきと分割払いで返すと言うと、兄貴はあっさりジュンの言い分を受け入れました。一安心するジュンでしたが、その直後に体を押し倒されキスされてしまいます。ジュンとタカユキは夢中でその場から逃げ出すのでした。

一方、時代の変化についていけず、就職活動に苦戦する辰五郎でしたが、間もなくジュンのおかげで再就職先が見つかりました。ジュンがいつも勉強を教えている友達のノブコが父親に頼んで、辰五郎に就職先を斡旋してくれたのです。こうして辰五郎はまた働き始めることとなり、ジュンは一安心し、パチンコ屋を辞めることを決めました。

ジュンは早速ヨシエにそのことを教えると、ヨシエもパチンコ屋を辞めると打ち明けてきました。ついに朝鮮に帰ることが決まったというのです。ジュンはヨシエの門出を喜びますが、ヨシエ自身は複雑そうな表情を浮かべていました。

一方、サンキチは朝鮮に帰る前に学芸会で好きな女の子の相手役を演じたいと望み、にんじん役を演じることとなりました。ところが、いざ舞台に立つと「朝鮮にんじん!」と同級生たちに笑われてしまいます。舞台上で萎縮するサンキチのため、タカユキはサンキチを笑った同級生を追いかけ、なぐりつけるのでした。

それからすぐ、ジュンが修学旅行に旅立つこととなりました。ジュンは家庭が貧しいことから修学旅行を諦めていましたが、担任が貧困家庭向けの助成金を手配してくれたおかげで無事修学旅行に行けることとなったのです。出発当日の朝、ジュンは浮き浮きと準備をしますが、そんな中、辰五郎が新しい仕事のやり方が気に入らず、すぐにやめてしまったことを家族に打ち明けてきました。ジュンやタカユキは父親の身勝手さを批判しますが、辰五郎は怒りにまかせて子どもたちを叩き、聞く耳を持ちませんでした。

【転】- キューポラのある街のあらすじ3

キューポラのある街のシーン3 ジュンは家を出た後、学校には行かず、一人土手で時間を過ごして父親がさきほど語った「ダボハゼの子はダボハゼだ!中学出たらみんな働くんだ!」という言葉を思い出していました。その後、ジュンは第一志望に考えていた県立高校を覗きに行き、校庭で体操する女子高生たちの姿をぼんやり眺めました。

その後も夜になるまでジュンは一人でさまよい歩いていると、夜の街で衝撃の光景を目撃しました。母が居酒屋で働き、酒を飲んで男たちに愛想よく接客していたのです。ジュンは母が家族に黙って居酒屋で働いていたことにショックを受け、悲しみを一人こらえました。すると、そこに同級生のリスが現れ、夜の街で遊ぼうと誘ってきました。ジュンは自暴自棄になり、たくさん酒を飲んで酔いつぶれてしまいました。騒ぎ声がして目覚めると、ジュンは別の部屋に連れ込まれており、周りには数人の男たちがいました。リスが目覚めて助けに入ったおかげでことなきを得たものの、ジュンは一人泣き出してしまいました。

それから時が経ち、ジュンの担任がジュンを心配して家庭訪問にやって来ました。ジュンは勉強なんて馬鹿らしくなり、高校進学を諦めたと語りますが、担任はそんなジュンを「気持ちさえありゃ、どこでどうやったって勉強はできるんだ」と叱りつけました。担任が帰った後、ジュンは母親に苛立ちをぶつけ、居酒屋で働いていることを批判しました。ジュンは「あたいもうみんな嫌だよ!」と叫び、泣き出してしまいました。

その後ジュンが再び学校に通い始めてすぐ、ヨシエら朝鮮人たちが川口から出発することとなりました。ジュンはタカユキを連れて見送りに行き、タカユキはサンキチに伝書鳩をプレゼントしました。一方、ヨシエは自分が乗っていた自転車をジュンに贈り、ずっとジュンのことを心配していたことを明かしました。「やっぱり、張り切ってないとあなたらしくないもの」…ヨシエがそう語ると、ジュンははっとした表情を浮かべました。

【結】- キューポラのある街のあらすじ4

キューポラのある街のシーン2 その後、ヨシエとサンキチの母親が見送りに現れますが、ヨシエはサンキチが心変わりすることを恐れ、母親にこのままサンキチに会わずに帰って欲しいと告げました。ヨシエの母親は朝鮮に行かず、日本に残ると決断していたのです。結局、サンキチは母親に会わないまま出発しました。

それからすぐ、サンキチが母恋しさに一人川口に戻ってきました。しかし、すでに母は再婚相手の元に身を寄せ、川口から姿を消していました。タカユキは泣きじゃくるサンキチを慰め、川に向けて石を投げました。サンキチは正月に朝鮮に行くことを決断、それまでは知り合いの家に身を寄せることとなりました。

一方、ジュンにはヨシエから手紙が届いていました。「同じように苦しんでるみんなの問題にして、一緒に考えあった方がいいんじゃないでしょうか?」…ヨシエは思い悩むジュンのため、そう手紙に綴っていました。

それから間もなく、ジュンはある工場を見学し、そこで勉強しながら働く女性たちの姿を目にしました。ジュンは充実した様子の女性たちの姿に感銘を受け、働きながら勉強する道を選ぶことを決めます。タカユキもサンキチと一緒に新聞配達の仕事を始め、まじめに自分の人生を考えるようになっていました。父親の辰五郎も克巳の手配で復職することが決まり、すっかり上機嫌になっていました。

経済状況が好転したことを受けて、母は他の同級生と同じようにジュンに県立の高校に行って欲しいと望むようになりましたが、ジュンは「あたいはダボハゼじゃないから、安心してよ」と明るく返答するのでした。

時は流れ、ジュンたちは正月を迎えました。サンキチが朝鮮に旅立つ日となり、ジュンとタカユキは橋の上からサンキチが乗った列車に手を振りました。その後、ジュンはタカユキに駅まで見送って欲しいと声をかけました。すると、タカユキは勢いよく走り出し、ジュンはその後を一生懸命追いかけました。

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みんなの感想

ライターの感想

前半は吉永小百合の明るい演技が印象に残る作品ですが、後半になると、古い親世代の考え方や貧困を強いられる生活が少しずつ主人公を追い詰めていく様子がとても痛々しかったです。前半と後半で対照的な表情を見せている吉永小百合の演技力に驚かされる作品でした。

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