映画:シャイアン

「シャイアン」のネタバレあらすじと結末

シャイアンの紹介:1964年にアメリカで製作されたリチャード・ウィドマーク主演の西部劇。マリ・サンドズのノンフィクション作品に基づいた作品で、1878年から79年にかけて実際に起きたシャイアン族脱出の旅を描いていく。名匠ジョン・フォードが手掛けた最後の西部劇で、アメリカ政府による先住民支配をテーマとして取り上げている。

シャイアンの主な出演者

アーチャー大尉(リチャード・ウィドマーク)、デボラ(キャロル・ベイカー)、ワイアット・アープ(ジェームズ・スチュワート)、シュルツ(エドワード・G・ロビンソン)、リトル・ウルフ(リカルド・モンタルバン)、ダル・ナイフ(ギルバート・ローランド)、スコット(パトリック・ウェイン)

シャイアンのネタバレあらすじ

【起】- シャイアンのあらすじ1

舞台は1878年のアメリカ、先住民シャイアン族の居留地。アメリカ政府に従い、シャイアン族は豊かな北方の大地を捨て、居留地での生活に耐える日々を送っていました。彼らは飢餓と伝染病に苦しみながらも、政府が約束通りに食料の配給を行うことを期待していましたが、政府はシャイアン族に真摯な態度を取ることはありませんでした。1,000人いた仲間は300人以下にまで減り、そのうえ、政府の議員たちによる対応が遅々として進まない状況が続き、ついにシャイアン族の族長は居留地を出て故郷に帰還することを決断しました。

この動きに気づいたクエーカー教の若い娘デボラは必死に居留地に残るよう説得しました。シャイアン族の人々を気遣い、子どもたちに英語を熱心に教えていたデボラは、シャイアン族にとって唯一の信頼できる白人でしたが、彼らにとって少しでも故郷に近い場所で死にたいという願いを抑えることはもはや困難となっていました。

それからすぐ、シャイアン族はダル・ナイフとリトル・ウルフの二人の族長に率いられ、居留地を脱出しました。この事実に気づいた政府はただちに追跡隊を派遣、シャイアン族の監視にあたっていたアーチャー大尉が部隊を率いることとなりました。思いを寄せるデボラを助けたいという気持ちがありつつ、居留地でのシャイアン族の実態に心を痛めていたアーチャーは、今回の追跡に複雑な思いを抱いていました。

【承】- シャイアンのあらすじ2

追跡隊はすぐにシャイアン族の一行に追いつきました。アーチャーは無用な流血を避けたいと考えていましたが、上官は容赦ない攻撃を指示するうえに、部下のスコットはシャイアン族に殺された父の仇を討とうとひどく好戦的になっていました。シャイアン族と追跡隊は戦闘状態に入りますが、統率されていない追跡隊はシャイアン族を取り逃してしまいました。

この戦闘はすぐに各地の新聞で報じられ、シャイアン族の残虐性が誇張されて伝えられました。そして、それはやがて国政にも影響を与え始めました。当時、シュルツ内務長官は腐敗が進んでいた先住民管理局の改革に着手していましたが、この事態を受けて政治的に不利な立場に追い込まれてしまいます。それでも、シュルツは対抗勢力に屈しようとはしませんでした。

それから時が経ち、アーチャー率いる追跡隊は再びシャイアン族に追いつき、戦闘状態に入りました。ところが、ここでもスコットが指示に従わず、追跡隊はシャイアン族の罠に次々とはまっていきました。この戦闘で多くの兵士が負傷し、スコットも足にけがを負いました。アーチャーはそんなスコットを激しく叱責しました。

一方のシャイアン族は追跡隊を突き放すことに成功したものの、激しい飢餓に襲われていました。しかし、彼らには考えがありました。バッファローの生息地はすぐそこまで迫っており、そこで食料を得られると踏んでいたのです。ところが、長い旅の果てに彼らが目撃したのは、何体ものバッファローの死体でした。白人のハンターたちが毛皮を目当てにバッファローを狩りつくしていたのです。このとき、シャイアン族の飢餓状態は限界に近づいていました。

【転】- シャイアンのあらすじ3

同じ頃、シャイアン族脱走の知らせはカンザスのドッジシティにも届き、多くの男たちがシャイアン族退治に旅立って行きました。町長は男たちが不在となる中、シャイアン族の襲撃を受けることを恐れ、保安官ワイアット・アープにシャイアン族の討伐を依頼。ワイアットはポーカーに興じていましたが、渋々残った男たちを引き連れて街の外へ。しかし、寄せ集め集団はシャイアンの戦士を目にしただけで大混乱に陥り、ワイアットは見物客として同行していた貴婦人たちを連れ、急いで逃げて行くのでした。

その後、シャイアン族はなおも北を目指して旅を続け、アーチャーたちの追跡も続きました。アーチャーら追跡隊が置かれた状況も決して良いものとは言えず、人員不足が深刻なものとなっていました。しかし、増援要請は認められることはありませんでした。そんな中、アーチャーはデボラの本を道中の川岸で発見しました。シャイアン族がさらに川を越えたことに気づくアーチャー。すぐにアーチャーは追跡隊を率いて出発しますが、それと同じ頃、遠く離れたネブラスカの地でシャイアン族は二手に分裂することを決断していました。

【結】- シャイアンのあらすじ4

それから時は経ち、アーチャーは雪深いアメリカ軍のロビンソン砦でデボラと再会を果たしました。そこには、生き残るために投降を決断したダル・ナイフらシャイアン族の姿がありました。リトル・ウルフらは今も故郷イエローナイフを目指しているといいます。捕らわれの身とはいえ、シャイアン族の無事な様子を見て一安心するアーチャー。ところが、それからすぐに軍の上層部からシャイアン族を居留地に戻せという無慈悲な命令が下りました。

この命令に強い反発を抱いたアーチャーは、休暇を取りある人物の元へ向かいました。その人物とは、アメリカ政府内務長官シュルツでした。軍歴を捨てる覚悟でシャイアン族の救済を求めるアーチャーの姿に感銘を受け、シュルツはシャイアン族がいるロビンソン砦に自ら赴くことを決断します。

しかし、その夜、居留地への送還に反発したシャイアン族は反乱を起こし、ロビンソン砦を脱走する事態が発生していました。それは、アメリカ軍、シャイアン族双方に多数の犠牲者が出る悲劇となりました。

その後、シャイアン族の言葉で“勝利の洞窟”を意味する地で、ダル・ナイフら一行とリトル・ウルフら一行は再会を果たしました。すると、そこに大勢の兵士とともにアーチャーとシュルツが現れました。シュルツは和解を提案し、ロビンソン砦で起きた悲劇を自ら国民に説明すると約束し、二人の族長にこう語り掛けました。「ここは“勝利の洞窟”、より偉大な勝利を今つかむんだ」…二人はシュルツの言葉を真実の言葉として受け入れ、シャイアン族は故郷へと戻って行きました。

その後、アーチャーとデボラはシャイアン族の子どもをある場所へと連れて行きました。その子どもはアメリカ軍との戦闘で負傷した子どもで、長い間療養生活を送っていましたが、今では自分の足で歩けるようになっていました。「H-O-M-E故郷」と英語で向こうを指差すデボラ。子どもはデボラに抱きつくと、デボラが指差した故郷へと駆けて行きました。アーチャーとデボラはその様子を寂しげな様子で眺めていました。

みんなの感想

ライターの感想

度々描かれる戦闘シーンや険しい自然の風景から、シャイアン族の旅がいかに過酷なものであったかが伝わってきました。そんな中でも最後まで誇りを示し続けたシャイアン族の族長の凛々しい表情が印象に残りました。また、物語の重要な鍵を握るシュルツ長官を演じたエドワード・G・ロビンソンも、出番は少ないながらも素晴らしい演技を披露しています。主人公から脇役まで、実に魅力のあふれるキャラクターが揃った良作だと思います。

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