「シャルロット・フォー・エヴァー」のネタバレあらすじと結末の感想

ヒューマンドラマ

シャルロット・フォー・エヴァーの紹介:父と娘の近親相姦的な愛情や憎しみが密室で繰り広げられる、妖しくエキセントリックな人間ドラマ。
フランスカルチャーのアイコンであるセルジュ・ゲンズブールが監督、脚本、音楽を手掛けた1986年の公開作。実の娘シャルロット・ゲンズブールと濃密な役で共演し、シャルロットにとっては主演第2作目となった。

予告動画

シャルロット・フォー・エヴァーの主な出演者

シャルロット(シャルロット・ゲンズブール)、スタン(セルジュ・ゲンズブール)、エルマン(ロラン・ベルタン)

シャルロット・フォー・エヴァーのネタバレあらすじ

【起】- シャルロット・フォー・エヴァーのあらすじ1

落ち目のシナリオライターであるスタンはアルコール中毒で、酒に浸り悪酔いする日々を高1の娘・シャルロットと時間も場所も曖昧な仄暗い家で過ごしています。母を亡くしてまだ間もないシャルロットは、悲しみから脱せずにいました。スタンが運転する車がタンクローリーに追突して爆発し、その時同乗していた母が亡くなったのです。以来シャルロットはスタンが母を殺したのだと感じ、ずっと彼を責め続けています。燃える車から妻の救出を試みたというスタンの右手は火傷を負い、黒革の手袋がその証拠だとスタンは主張していました。

知人でプロダクション経営者のエルマンにスタンは新しい作品を読んで聞かせますが、駄作に出資は出来ないと断られます。ちょうどバイクで帰宅したシャルロットの未だ元気のない様子を見たエルマンは「もっと娘のことを考えろ。このままでは破滅する」とスタンを嗜めますが、当の本人は聞く耳も持たず自論を語り続けました。そんな彼にエルマンは、1週間以内に脚本を仕上げることを条件にこれが最後だと言ってスタンに金を渡します。
シャルロットはエルマンの前でも「パパがママを殺した。ママに会いたい」と言い放って泣きました。酒を飲んで現実から逃げようとしたスタンはシャルロットに氷を持ってくるように命じます。シャルロットが気になり台所へ行ったスタンに彼女は、自分がいない間に友人・アドレードが家に来たことを問いただしました。アドレードに外国語を教えているだけだとスタンが答えると、再びシャルロットが事故の件をぶり返すため、スタンは声を荒らげて彼女の頬を叩きます。シャルロットはスタンの火傷を負った右手がまだ痛むのかと案じ、一方のスタンは「わかったらキスしろ」と口づけを求めました。2人のやりとりを見ていたエルマンは、10ドル足しておいたと言い残し家を後にしました。シャルロットはスタンが服を脱ぐのを手伝うと自分も裸になり、ベッドに呼ばれました。

【承】- シャルロット・フォー・エヴァーのあらすじ2

シャルロットはスタンの留守中にテレーズ(あだ名はバカ娘を意味するベカシーヌ)を招き、家の廊下でバイクのヘルメットと空き瓶を使ってボーリングをします。負けたらお尻を見せるとの約束でテレーズがお尻を出していると、帰宅したスタンに目撃されました。スタンはシャルロットに買い物に行かせると、お尻を振って片づけをしていたベカシーヌに言い寄り、彼女の胸を露わにさせ触りました。

スタンの友人でゲイのオリバーは、想い人だったステファンを亡くした悲しみに暮れて飲み荒れていました。ステファンは麻薬代を稼ぐ為にオリバーと寝ただけでゲイでは無かったとスタンが話すと、それに激怒したオリバーは「その手じゃピアノは弾けないだろう」とスタンを罵ります。帰宅したシャルロットが、自分と同じく大切な人を失ったオリバーを慰めました。シャルロットは今夜パーティに行ってもよいかとスタンに問うと、バイクではなくタクシーで行くことと12時までに戻ることを条件に認めてもらいます。シャルロットが出かけるために入浴している間、ある夜娘の胸を触ったとスタンがオリバーに告白しました。一方医師であるオリバーは、ステファンにモルヒネを打って苦しみを和らげること以外何も出来なかったと話すと、スタンの妻の時もそうだったと打ち明けます。君は娘を駄目にしてしまうとオリバーはスタンに忠告もしました。

【転】- シャルロット・フォー・エヴァーのあらすじ3

約束を破り12時過ぎてシャルロットが帰宅すると、巨漢の娼婦が全裸で慌てて部屋から出て来ました。スタンに腹を立てたシャルロットは彼を罵倒したうえに、陰毛が落ちていたパパのベッドでは寝ない、もう尊敬しないと断言します。しかしスタンは、シャルロットは永遠にパパのものだと呟きました。事故の夢を見て怖くなったシャルロットは結局スタンのベッドへ行き、彼にすり寄ります。それでもシャルロットは、誰とでも寝るのは不潔で、ママを殺した罪を一生引きずるのだとスタンをしつこく咎めます。事実スタンはアドレードやベカシーヌとも関係を続けていました。

脚本の執筆に煮詰まったスタンは、教養のないエルマンにはばれまいとB・コンスタンの作品を盗用することにします。後日スタンが提出した脚本を読んだエルマンは感心しますが、同席したオリバーは今作もこれまでもスタンが多々盗用していることを暴露し、怒ったエルマンは金を出さずに出て行きました。
オリバーは事故のことはもう話すな、スタンが死ぬぞとシャルロットに忠告しますが、ステファンが惚れていたのが自分だと聞かされたシャルロットは、勝ち誇ったようにオリバーの頬を何度も叩きました。実際追い詰められていたスタンは、家の廊下でシャルロットとミニカーで遊んだ時に事故のことを思い出すと、トイレで激しく嘔吐しました。

【結】- シャルロット・フォー・エヴァーのあらすじ4

学校から戻ったシャルロットは家にいたアドレードを見るなり、彼女を押し倒します。スタンに恋しているというアドレードに「あなたに恋する権利はない。パパは私のものよ」とシャルロットは泣き叫びます。シャルロットはアドレードの服を破り、彼女の頭を床に打ちつけ、顔を殴りました。騒動に気付いたスタンが止めに入り、アドレードにキスをして彼女を帰らせました。優越感に浸ったシャルロットはスタンと踊ります。しかしシャルロットはアドレードと寝るためにママを殺した卑劣な人殺しだとスタンを再び非難し、彼が引出しに隠していたピストルを取り出しました。スタンに「撃て」と言われたシャルロットですが、彼に銃口を向けることは出来ません。見かねたスタンは全ての弾を天井に撃ち込みました。
1人になったスタンは、自分は卑劣な殺人者で、アルコール依存症でニコチン中毒だと自己否定し、心の癒しだった愛犬を事故で亡くしてしまったことをひどく悔やみました。

心臓が痛み始めもがくスタンはシャルロットをベッドに呼びます。スタンの隣で横になったシャルロットは「パパがママを殺したんじゃない。困らせたくて言っただけなの」と真意を告白しました。スタンは「大した娘だ」と笑い、2人はベッドでじゃれ合いました。

みんなの感想

ライターの感想

常人には理解しがたい内容と展開で、まさにゲンズブールの世界だなぁと感じました。彼の類稀な思考を勝手に想像するわけにはいかないので、あらすじにまとめると言うよりも、見たままをそのまま文字にした状況です。
親子でこの役を演じるとは衝撃的ですが、当時シャルロットは父親の前で裸になることに抵抗を感じていたと聞いたことがあるので、妙にホッとします(苦笑)。
なんだか意図をつかみかねる作品だと感じるものの、セルジュのファンにとっては劇中の挿入歌に聴き惚れてしまい、完全には作品を否定できないかもしれません。またスタンとシャルロットが踊るシーンではスタンの顔がとても優しく、セルジュの娘への愛情(歪んだ愛では無く)が垣間見えた気がして、素敵な場面でした。

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