「シリアの花嫁」のネタバレあらすじと結末の感想

シリアの花嫁の紹介:2004年制作。イスラエル占領下の村で、軍事境界線を越えて嫁ぐことになった花嫁と家族の運命を描いている。モントリオール世界映画祭で4冠に輝いた作品。エラン・リクリス監督が自身の経験を元に脚本に加え、境界線を越えれば2度と会えなくなる家族の姿を映し出す。

予告動画

シリアの花嫁の主な出演者

アマル(ヒアム・アッバス)、ハメッド(マクラム・J・フーリ)、モナ(クララ・フーリ)、マルワン(アシュラフ・バルフム)、ジャンヌ(ジュリー=アンヌ・ロス)、サイモン(ウーリ・ガヴリエル)

シリアの花嫁のネタバレあらすじ

【起】- シリアの花嫁のあらすじ1

ゴラン高原のマジュダルシャムス村は、1967年の第三次中東戦争により、イスラエルに占領されてシリア側と分断されました。それにより、住民のイスラム少数派のドゥルーズ派の人々は無国籍となりました。
アマルの妹・モナは今日が結婚式です。5ヶ月待たされ、ようやく許可がおりました。相手はテレビでしか見たことのないスターのタレルです。
タレルは写真でアマルを見て結婚を決めました。ダマスカスで今日も撮影をしています。結婚式があることから、いつものように演技をすることができないでいました。
新大統領が就任することもあり、村ではデモの心配がされています。
モナの父・ハメッドは、親シリア派で刑務所に投獄されたこともありました。今は保護観察中であり、政治活動を止められています。そのことから、25年育てたモナの見送りに行くことができません。
モナは嫁ぐことになれば、2度と村には戻ってこれません。境界と呼ばれる軍事ゾーンを抜ければ、シリア側の人間となるからです。家族とは今日でお別れとなります。
結婚式があることから、村から追われる身となっているハテムが帰ってくる予定です。ハテムはロシア人の女性と結婚し、8年以上戻って来ていません。
もしもハメッドが息子のハテムと会えば、長老たちは関係を絶つと言います。
政治活動を止められているハメッドでしたが、デモに参加しなければ腰抜けと思われることから、参加をします。警察官のサイモンはハメッドに警告します。

【承】- シリアの花嫁のあらすじ2

ハテムは妻と息子と共に、タクシーに乗って向かっていました。しかしデモに遭遇して、石を投げられては困ることから、降りるように言われます。
そこに空港の取り調べで遅れたマルワンが、車に乗って通りかかります。マルワンはハテムの弟で、久しぶりの再会を喜びます。
ハテムの家族が家に到着しても、ハメッドは迎え入れることはしませんでした。
アマルの娘は、内通者と結婚するつもりでした。そのことが父・アミンにバレて、結婚式に参加することは許さないと謹慎処分を言い渡されます。
赤十字で働くジャンヌは、今日で退任して帰国する予定でした。マルワンとは以前付き合っていましたが、二度と会いたくないと思っています。
アマルは警察署に行って、サイモンに父の見送りの許可を頼みます。
大学からの手紙がきて、アマルは入学の許可がおります。けれどもアミンは反対していて、彼との会話はないに等しいものでした。アミンとは一度だけ会って結婚し、そして妊娠し出産となりました。
アマルは、見送りの許可を願いに行ったことを父に話します。ハメッドは恥知らずと怒ります。アマルは妹のため頑張ったのに、褒めてくれないのかと言い返します。
ハメッドは、ハテムの家族をモナの見送りに連れていくことを許しませんでした。
タレルを乗せたバスの中は、結婚を祝うために盛り上がっていました。しかしパンクをしてしまい、中々タイヤ交換が進みません。タレルは自らタイヤ交換をします。

【転】- シリアの花嫁のあらすじ3

盛大にモナの結婚を祝った後、皆は「境界」へとやってきます。アマルは後から、自分の娘とハテムの家族を車に乗せて連れて行きます。アミンが怒ってきますが、放って置いてと言い返します。
パンクの修理が直り、タレル一行は「境界」にやってきます。離れた場所から、モナとタレルは門越しに、大きな声で話しをして手を振ります。
サイモンがやってきて、軍事ゾーンだから来ては駄目だと、ハメッドを逮捕しようとします。アマルは警察署では…と言いますが、ハメッドはパトカーに乗せられます。弁護士でもあるハテムが、逮捕状が無ければ違法だと追求します。サイモンは今日だけ見逃してやると言います。
出国の手続きをするため、ジョセフがモナのパスポートに出国印のハンコを押します。そしてジャンヌがやってきて、シリア側にモナのパスポートを提出します。
シリア側の兵士は、この出国印があるため、花嫁はシリア領内を移動するだけだと言い放ちます。
これが認められないと、モナは既に手続きが済んでいるため、村に帰ることもできません。タレルと共に行くこともできませんでした。
ジャンヌはジョセフの元に戻り、もう一度シリア側に頼みに行きます。しかしその出国印がある限り駄目だと言われます。
この出国印は、新たに規則として設けられたものでした。シリア側からしてみれば、占領を正当化させたいイスラエルの小細工なのです。
ジャンヌはジョセフになんとかするように頼みます。ジョセフはエルサレムに電話をかけますが、木曜の4時ということもあり、誰も出ずにお手上げとなります。

【結】- シリアの花嫁のあらすじ4

ジャンヌは結婚式の延期をと言います。5ヶ月も待ったのに、次はないとアマルは言います。モナは約束の日に結婚できないことが不吉だと落ち込みます。
マルワンは、自分への当てつけなのかとジャンヌに怒ります。ジャンヌは私情は関係ないし、帰りの便に乗り遅れて、自分も困っていると怒ります。
もう一度だけジャンヌはシリア側に交渉に行きます。すると大統領に言うしかないと言われます。
タレルがスターということもあり、官邸に電話すると繋いでくれます。しかし大統領は不在で、電話は切れてしまいます。
ジャンヌは、出国印があることが問題なので、これを消せば大丈夫と聞きます。ジョセフに修正液で消してもらうことにします。
これでモナは嫁ぐことができます。皆が喜んでハグをする中、ハメッドはハテムと彼の妻にはしませんでした。
しかし、最後にハメッドはハテムの肩に手をかけて、ぐっとします。ハテムの妻とも握手をします。
問題が解決して、ジャンヌはシリア側にパスポートを持っていきます。するとさっきの担当の兵士が交代していました。彼から何も聞いてないことから、日曜まで待つように言われます。
ジャンヌはモナの家族に知らせて、歩いていきます。モナの家族は、どういうことだと追いかけていきます。
一人残ったモナは、車両が通った後、自ら門を越えて歩いていきます。気づいたアマルは、妹の姿を門越しに見て涙を流します。

みんなの感想

ライターの感想

この映画は、戦争によって起こった悲劇を描いています。結婚することができないモナの姿に、只々切なくなります。そして終始泣けてくる映画です。
ことあるごとに障害があり、それでも意志を曲げずに向かうアマルの姿に感動します。そして、最後にはハメッドが息子と彼の妻にハグする姿に涙がでます。果たして歩いていった後、モナはどうなるのかと考えさせられます。
今作では、人と人との間にある壁が生み出した言葉に切なさを感じます。ハテムの妻を罵る人々の姿に胸が締め付けられました。平和と人を愛することの大切さを再認識させてくれる映画です。

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