映画:ジョイラッククラブ

「ジョイラッククラブ」のネタバレあらすじと結末

ジョイ・ラック・クラブの紹介:1993年のアメリカ・中国合作のヒューマンドラマ。エイミ・タンによる同名小説を映画化した作品で、中国からアメリカに移住してきた4人の女性と、アメリカ人として育った彼女の娘たちの親子愛を描いていく。

あらすじ動画

ジョイラッククラブの主な出演者

ジューン(ミンナ・ウェン)、ウェバリー(タムリン・トミタ)、リーナ(ローレン・トム)、ローズ(ロザリンド・チャオ)、スーユァン(キュウ・チン)、リンド(ツァイ・チン)、インイン(フランス・ニュイエン)、アンメイ(リサ・ルー)

ジョイラッククラブのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ジョイラッククラブのあらすじ1

物語の舞台はサンフランシスコ。今から30年以上前に中国からアメリカに移住したスーユァン、アンメイ、リンド、インインら四人の女性は、麻雀を楽しむ集まりを定期的に開催していました。彼女たちはこの集まりを唯一の喜び(ジョイ)とし、毎週のように運(ラック)を願ったことから、この集まりに「ジョイ・ラック・クラブ」と名づけていました。しかし、4カ月前にスーユァンが他界してからは、その席にはスーユァンの娘でコピーライターとして働くジューンが座ることとなりました。

そんなある日、ジューンが母の故郷である中国に旅に出ることとなり、ジョイ・ラック・クラブやその親族や友人たちは出発を祝うパーティーを開催しました。大勢の親しい人々に囲まれながら、ジューンは幼い頃の母スーユァンとの喧嘩を思い出していました。

スーユァンはまだ幼いジューンにピアノの才能があると信じていましたが、ジューンは母からの期待に疲れてしまっていました。ジューンには自分にピアノの才能がないことがわかっていたのです。それでもピアノの練習を強いてくる母に、ジューンは泣きながら禁句を口にしてしまいます。「死にたい。ママが中国で殺した赤ん坊みたいに」…この言葉を聞いたスーユァンは目を見開き、言葉を失いました。

それは、スーユァンがまだ中国にいた頃に起きた悲劇でした。それは第二次世界大戦中、スーユァンが混乱を逃れていたときに起きた出来事でした。当時の夫が暮らしていた重慶に避難するため、スーユァンは生まれて間もない双子の女の子を抱えて険しい道のりを進んでいましたが、その途上で双子を道端に置き去りにしてしまったのです。ジューンが知っているのはその事実のみで、スーユァンは死ぬまでそのことを詳しく語ろうとはしませんでした。

ところが、スーユァンが亡くなってから間もなく、ジューンはリンドから双子が生きていることを知らされます。リンドたちが方々に働きかけたおかげで、双子と連絡を取ることが可能となり、ジューンは思いがけない知らせに戸惑いながらも笑顔を浮かべました。双子の手紙をリンドが翻訳してもらうと、双子がスーユァンの死を悼んでいること、そして、遠いアメリカにいる妹に会いたがっていることをジューンは知ります。中国への旅に不安げな様子を見せるジューンでしたが、リンドたちから励まされ、双子の姉たちに会いに行くことを決断しました。

リンドはジューンの決断を喜んでいましたが、親友のスーユァンが子どもを見捨てた事実に今も驚き呆れていました。リンド自身、母親に捨てられたつらい過去を持っており、子を見捨てる母の心境を理解できずにいたのです。リンドは自らの幼い頃に思いを馳せました。

リンドの家は貧しかったですが、リンドは4歳の時点ですでに裕福な家に嫁に行くことが決まっていました。嫁入りが決まって以来、リンドの母はリンドを預かり物のように扱い、可能な限りご飯をたくさん食べさせ、身の回りに気を遣ってくれました。リンドは母のよそよそしさを悲しんでいましたが、母のこの態度はリンドに無用な夢を持って欲しくないという思いの表れであることにも気づいていました。

そして15歳になったとき、リンドは家族と別れ、嫁入りをしました。ところが、夫となった男性はまだまだ幼く、夜の営みに興味を抱かない子どもでした。しかし、早く男児を望む姑は一向に子宝に恵まれないリンドを虐待するようになっていきました。

そんなある日、リンドは使用人の青年と若い娘の会話を盗み聞きし、娘が青年との間の子どもを妊娠したことを知ります。リンドはこの話を利用することを考えつきました。リンドは姑たちの前で狂ったふりをして、自分がこの家に災いを招くこと、そして、すでに使用人の娘が夫との間の子どもを妊娠していると嘘をついたのです。迷信深い姑はこの話を信じ、リンドは晴れてこの家を出て行くこととなりました。

【承】- ジョイラッククラブのあらすじ2

その後、リンドは新天地アメリカに渡って家庭を築きましたが、娘ウェバリーとの関係は良好とは言い難いものでした。ウェバリーはチェスの名手として期待されていた神童でしたが、リンドは過度に娘の才能を周囲に自慢していました。ウェバリーはそんな母に嫌気をさし、チェスをやめると反抗的な態度をとりますが、リンドは目すら合わせず、ウェバリーの言葉を無視しました。結局、リンドが折れることはなく、ウェバリーは自ら再びチェスをやりたいと言い始めました。しかし、そんなウェバリーにリンドは冷ややかな態度を取り続けました。その後、試合に復帰したウェバリーでしたが、以前のような才能が消え失せていることにすぐに気づきました。ウェバリーはすぐにチェスの道を諦めましたたが、その後もリンドの高圧的な態度は続きました。

時が経ち、ウェバリーが二度目の結婚を真剣に考え始めていたときのことでした。前夫は同じ中国系の男性でしたが、今回の相手は中国文化をよく理解していない白人の男性リッチであることに、リンドは明らかな不快感を表していました。それでもウェバリーはリッチとの結婚のために母と対話する時間を持ちますが、そのとき、リンドは自らの母について語り始めました。「ああなりたかった」…リンドは母が嫁入りの直前まで自分の幸せを願ってくれたことを思い出し、目に涙をためました。ウェバリーもまた母の複雑な心境に始めて気づき、涙を流し始めました。ウェバリーもリンドの一言一言に深く傷ついていたことを明かすと、リンドは微笑みながら「その言葉をずっと待っていたの」と返答しました。母娘は互いに吹き出し、大笑いするのでした。

一方、インインもまた悲劇的な過去を思い出していました。インインは裕福な家庭で育ち、16歳のときに同じ上流階級の青年と結婚しました。息子が産まれ、豊かな生活を手に入れたように見えましたが、夫はすぐに浮気をし、夜の帰りが遅くなっていきました。やがて夫はインインに暴力まで振るうようになり、インインは精神的に追い詰められていきました。

そんなある日、幼い息子の沐浴をしていたとき、インインは夫から奪えるものがないか考え始めました。考えているうちに、インインは夫が愛を注ぐ息子に目を向けました。正気を失ったインインは息子を溺れさせますが、事の重大さに気づいたときにはすでに時が遅く、息子は死んでしまっていました。その後、インインはアメリカに渡り、新たな家庭を築きますが、息子殺しの罪を忘れることはできずにいました。

それから時が経ち、娘のリーナが同じ中国系の実業家ハロルドと結婚しますが、インインは娘がひどく窮屈な生活を送っていることに気づきました。ハロルドは資産を築いているにもかかわらず、一般社員のリーナに生活費の折半を求めていたのです。心優しいリーナは夫との生活に耐えていましたが、インインがリーナの自宅を訪れたことをきっかけに、この状況に転機が訪れます。インインがハロルドに娘の不遇を訴えたのです。リーナは母の言葉に励まされ、ハロルドに直接今の生活の不満をぶつけました。インインは娘夫婦が口論する声を別室で聞きながら、昔夫から受けた暴力を思い出していました。そして、リーナがインインの部屋にやって来ると、インインは娘に尊厳を取り戻すべきと助言しました。その後、リーナはハロルドと離婚、思いやりのある男性と再婚しました。

アンメイにはリンドと違い、幼い頃の母の思い出はありませんでした。アンメイが幼い頃に父は亡くなり、それからすぐに母は裕福な男の愛人となり家を出て行ってしまっていたのです。母方の家族に引き取られたアンメイは、自分の母が恥知らずの人間と教えられ育ちました。

【転】- ジョイラッククラブのあらすじ3

それから数年後、美しく着飾った母が突然帰ってきました。アンメイの祖母が重病に伏していると知り、急いで駆けつけたのです。アンメイの母は昔からの風習の通り、ナイフで腕を切り、自分の血を混ぜたスープを実の母親に差し出しました。アンメイの祖母は娘を長い間忌み嫌っていましたが、娘の思いがこもったスープを感慨深げに飲んでいました。アンメイはその様子を涙ぐみながら眺めていました。

その後、アンメイの祖母は亡くなり、母は元いた場所へと帰ることとなりました。アンメイは二度と母を失いたくないという思いから、母の元についていくことを決めます。幸せな生活を手に入れられると思っていたアンメイでしたが、その期待はすぐに裏切られることとなりました。母が仕える資産家ウーチンの家で一番の権力を握っているのは、唯一の男児を産んだ第二夫人で、母は一番新しい第四夫人だったのです。

アンメイは初対面の第二夫人からネックレスを贈られますが、母からは心を安売りしてはいけないと叱られてしまいました。母が第二夫人からの贈り物に過敏に反応したのには、理由がありました。ある夜、母はアンメイにウーチンの愛人になるに至るまでの経緯を明かしました。夫の葬式でウーチンに見初められ、無理やり犯され、妊娠させられたこと、そのことを理由に実家から追い出されたこと、お腹の子どもを守るため第二夫人を頼ったこと、そして、産まれた男児は第二夫人に取り上げられてしまったこと…アンメイは母の壮絶な過去に涙を流しました。

それから間もなく、母はアヘンを大量に摂取し、自ら命を絶ちました。「私の弱い魂を殺して、お前に強い魂を与える」…それが死の間際に母がアンメイに囁いた言葉でした。アンメイは悲しみに暮れながらも、母の思いに応えようと心を強く持ちました。母はアンメイのために死ぬ日を選んでいました。中国の風習によれば、母が死んだ日は遺族が悔い改めねば災いがもたらされるという特別な日で、ウーチンは母を正妻として供養し、さらにアンメイと腹違いの弟を大切に育てることを約束しました。

その後、成長したアンメイはアメリカに移住し、ローズという名の娘を産みました。大人になったローズは大学を優秀な成績で卒業しますが、その学歴を捨てて白人青年テッドと結婚し、主婦となり娘を産みました。献身こそが愛と考えていたローズは良き妻を演じますが、それがテッドとの仲を悪化させる原因となってしまいます。テッドは大学時代のようにローズに自分の意見を持って欲しいと考えており、なんでも自分に意見を求めるローズに次第に興味を失っていきました。

その後、二人は離婚し財産分与の話し合いをすることとなりますが、それでもローズはテッドへの愛を捨てきれずにいました。そんなローズの様子を見かねて、アンメイは母の話を語り始めました。母のように自分を安売りして身を滅ぼしてはいけない…母の言葉はローズに大きな気づきを与えました。

その後、テッドと会ったローズは自分の思いをすべて吐き出しました。「私の一部たりとも渡すもんですか」と強い口調で語るローズに、テッドは「もっと話して」と返答しました。それに対して、ローズは愛というものを誤解していたと語り、自分の愛がテッドの愛より劣っていると思い込んでいたことを明かしました。その後、アンメイはテッドと夫婦関係をやり直し、ジューンの中国出発を祝うパーティーでは仲睦まじい二人の姿がありました。

【結】- ジョイラッククラブのあらすじ4

パーティーも終わりに近づく中、ジューンは母が最後に得意のカニ料理を作った夜のことを思い出していました。その日はリンドとウェバリーも家に招いていましたが、このとき突然ウェバリーはジューンが考えたコピーを話題に取り上げました。ジューンはウェバリーが勤める会社にコピーを提案していましたが、その出来が社内で不評だったというのです。家族の前で自分のコピーを酷評されたことに傷つくジューンでしたが、それ以上に傷ついたのは母スーユァンが「ジューンにウェバリーのセンスはない」と口にしたことでした。

その後、母と後片付けをしながら、ジューンは悪態をつき始めました。そして、ピアノの才能、学校の成績、結婚していないこと、すべて母の期待に応えられていないとジューンは泣き始めてしまいました。すると、スーユァンは自分の首飾りを外し、ジューンに渡してこう言いました。「ウェバリーは最高のカニを、あんたは最悪のカニを取った。あんたは心が最高だから。最高の心は学べるものじゃない」。

しみじみと母の言葉を思い出すジューンでしたが、ふと気づくと周りには大勢の人々が集まっていました。ウェバリーたちにスピーチをせがまれ、照れながらもジューンはリンド、インイン、アンメイが姉たちを探し出してくれたことに感謝を示しました。

感動的に終わったパーティーでしたが、その後、ジューンはリンドから衝撃の事実を告げられました。中国にいる双子たちは母の死を知らないというのです。リンドは肉親の口から伝えるべきと言いますが、ジューンはどう母の死を伝えればいいのか思い悩むのでした。

その後、ジューンは父から母の知られざる過去を聞かされました。重慶へと逃れる中、母は赤痢にかかっていたといいます。長く生きることは無理と判断した母は、我が子だけでも生きながらえて欲しいと思い、双子を置き去りにすることを決断したというのです。母親の死体が近くにあれば誰も引き取ろうとしないと考え、泣く泣く双子たちと別れたものの、予想に反してスーユァンは生き残ってしまいました。双子と別れた後、スーユァンは病院に搬送され、命を取り留めることに成功したのです。病院で目覚めたスーユァンは、「死なせてくれ」と悲痛な叫び声を上げたといいます。それ以来、スーユァンは双子の所在を探しましたが、ついに再会が叶うことはありませんでした。

ジューンが母の壮絶な過去に涙していると、父は母の形見の白鳥の羽を渡してきました。それは、ジューンが幼い頃、スーユァンがよく話してくれた物語に登場するものでした。

それは、ある女が昔上海で買った白鳥のことを思い出す物語でした。その白鳥は、アヒルがガチョウを夢見ているうちに美しく成長したという代物で、女はその白鳥とともにアメリカへと渡りました。女にはアメリカで自分そっくりの娘を産み、誰にも見下されぬよう完璧な英語を話させる、という夢がありました。そして、この白鳥を娘に与え、母の思いを伝えよう…女はそう願っていましたが、アメリカの役人は女から白鳥を取り上げてしまい、女の手には羽一枚だけが残されました。それからずっと、女は娘に羽を与えてこう言いたいと願っていました。「ただの羽と思わないで。私の良き願いと共にはるばるやってきたのよ」。

双子たちの分も含め、すべての願いをジューンにかけていた…父がそう語ると、ジューンは泣きじゃくりながら父に抱きつきました。

そして、ジューンは白鳥の羽を持って出発、長い旅の末に中国の港に到着しました。そこには、母の面影を残した姉二人の姿がありました。ジューンは二人と対面してすぐ、母の死を伝えました。そして、「ママの代わりに来たの、ママの願いと一緒に」とジューンが口にすると、姉たちは涙を流しながら妹を抱きしめました。「やっと喜んでもらえるわ。私は自分の価値に気づき、母の長年の願いを成就できたのだから」…このジューンの言葉とともに、映画は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

中国での壮絶な過去を背負う母親と、アメリカの価値観の中で育った娘との間で起こる衝突にはすごみがあり、俳優陣の演技力の高さに魅せられました。また、衝突の末に見えてくる母の愛の深さも感動的で、4組の母娘がそれぞれ違った魅力を放っていました。

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