映画:ゼニガタ

「ゼニガタ」のネタバレあらすじと結末

ゼニガタの紹介:2018年製作の大谷亮平主演のヒューマンドラマ。銭形という兄弟が営む闇金屋兼居酒屋を舞台に、銭の欲に憑りつかれた人間たちの姿を描いていく。園子温に師事し、「人狼ゲーム クレイジーフォックス」で知られる綾部真弥がメガホンを取った。

あらすじ動画

ゼニガタの主な出演者

銭形富男(大谷亮平)、銭形静香(小林且弥)、早乙女珠(佐津川愛美)、真田留美(安達祐実)、磯ヶ谷剣(渋川清彦)

ゼニガタのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ゼニガタのあらすじ1

ゼニガタのシーン1 物語の舞台は、とある田舎の漁港の町。この町には、ひっそりと佇む銭形という居酒屋がありました。銭形富男とその弟の静香がこの店を経営していましたが、この二人は裏稼業として闇金業も営んでいました。銭形兄弟が債務者に課す金利は法外で、10日で3割の利子というものでしたが、銭形兄弟を頼る人々は老若男女問わず後を絶ちませんでした。

そんなある日、銭形兄弟は新たな仲間として八雲という元ボクサーの若者を用心棒として雇い入れます。八雲は元々債務者の用心棒として雇われていましたが、銭形兄弟の不思議な魅力に引き込まれ、彼らの下で働くことを望んだのです。八雲は富男とともに債権者からの取り立てに回り、富男の期待通りの働きを見せました。

それから間もなく、富男は早乙女珠という女に200万円を貸しました。珠は製菓工場の社員でしたが、自分をより良く見せるために宝石や時計などを次々と購入し、散財を続けていました。夜はキャバクラで働いてもいましたが、ついに消費者金融への借金で首が回らなくなってしまいました。珠の借金に怯えない態度は富男に強い印象を残しました。富男は「あれは、マイナスを抱いて落ちる覚悟だ」と珠を評し、八雲に珠の管理担当を任せるのでした。

珠は社内の女子工員から金品を盗んだり、キャバクラの客の弱みを富男に売ったりと、富男の利子を返済していきました。しかし、肝心の消費者金融への返済はまったくしておらず、富男はその理由を珠に尋ねました。すると、珠は「楽しいから」と微笑を浮かべるのでした。

その後も珠は工場の更衣室に忍び込み、盗みを働く日々を続けました。珠はおとなしい同僚の佐和が盗みをしたように見せかけていましたが、佐和は珠が思ったほど弱い女ではありませんでした。ある日の仕事終わり、珠は佐和から盗みの証拠写真を突きつけられてしまいます。珠は予想外の佐和の逆襲に驚き、そのまま失踪しました。八雲は珠の行方を見失い、責任を感じていましたが、富男は特に気にする様子を見せませんでした。

【承】- ゼニガタのあらすじ2

ゼニガタのシーン2 その後、珠はチンピラの同級生の樺山の紹介である男の女となりました。その男はムショ帰りのヤクザ、磯ヶ谷でした。磯ヶ谷は過去に静香に大けがをさせられたことがあり、銭形兄弟と因縁を持っている男でもありました。

その後、富男の店に新たな顧客が現れました。客の名前は真田留美、脱サラしてこの町に引越し、新規就農したという女でした。留美はまったく農作業がうまくいかず、貯金も使い果たしてしまったといい、ひどく困っている様子でした。それでも農業をやめない理由を「悔しいから」と力強い眼差しで留美が語ると、富男は「芋が育つまで走り続けろ」と留美に大金を差し出しました。留美はその金を使ってすぐに芋を育て始めるのでした。

そんなある日、富男は八雲を連れて警察署に向かいました。八雲は富男が警察署の署長室に自然に通されていることに困惑していると、警察署長の二階堂が署長室に隠された20億もの大金を見せ、ある事情を語り出しました。この大金は前警察署長だった銭形の父親が不正を重ねて貯め込んだ裏金であり、この大金を使い切らないまま銭形の父親は亡くなったといいます。二階堂は富男にこのお金を引き渡そうとしましたが、銭形はこの金を元手に闇金業を開始。富男は闇金で儲けた分をその都度二階堂に引き渡していましたが、二階堂は任期が近づいたため、裏金の金庫番を静香に任せればいいと提案してきました。しかし、富男は静香が父親に似ていることを懸念しており、この裏金の存在すら打ち明けていませんでした。そこで、富男は大金の一部を試しに八雲に持たせることを決めました。

警察署を出た後、八雲は何か自分に見込みがあるのではないか、と富男に尋ねてみました。ボクサーとして実績を積むことができず、唯一勝った試合で相手を殺してしまった八雲には成功体験というものがなく、自信を失ってしまっていました。しかし、それに対して富男は「単にうちに入れてくれと言ってきたのがお前が初めてだったからだ」と淡々と話すのでした。

富男に信頼を寄せる一方で、八雲は静香から富男のことを探るよう頼まれていました。あるとき、静香と二人きりになったとき、八雲は富男と静香との兄弟の関係について尋ねてみました。すると、静香は自分が富男の腹違いの弟であり、実の母親から虐待を受けていたことを明かしました。そんなつらい状況を解決してくれたのは、まだ小学生だった富男だったといいます。富男は大金を静香の母親に渡して虐待をやめさせると、以来、静香は富男に付き従うようになりました。しかし、静香はこの奴隷のような人生を終わらせたいと思うようになっていました。静香は父親の裏金のことをとうに気づいていましたが、自分よりも先に八雲に裏金の存在を明かし、そのうえ、その一部を任せていることを知ると、その気持ちはますます強くなっていきました。

【転】- ゼニガタのあらすじ3

ゼニガタのシーン3 それからすぐのことでした。八雲が富男から預かった大量の現金の上で気持ちよく寝そべっていると、そこにチンピラの樺山が拳銃を持って現れました。樺山はかつての八雲の雇い主であり、過去に富男たちから金をこっぴどく取り立てられたことがあった男でした。樺山は八雲の金を奪おうとし、八雲と小競り合いになりますが、そのときの拍子で発砲してしまいました、八雲は腹を撃たれ、その場に転倒、樺山は八雲の金をすべて奪い、すぐに逃げ出しました。

樺山がこんな行動に出たのは、珠に強要されたからでした。珠は磯ヶ谷の女でいることに嫌気をさし、同じように磯ヶ谷の手下でいることに疲れていた樺山をそそのかしたのです。しかし、珠は樺山が奪ってきた5000万円だけでは満足せず、今度は磯ヶ谷から大金を奪うことを提案しました。樺山は大胆すぎる珠の考えに反対しますが、珠は強気な表情を崩さず、磯ヶ谷の隠れ家に車を向かわせました。

一方、八雲は富男の発見が早かったおかげで一命をとりとめていました。八雲の無事を確認すると、富男は静香を連れて八雲を撃った犯人を探しに出かけました。富男は事故の直後に珠と樺山が車で通りすぎるのを目撃しており、二人が事件に関与していると考えていました。

ところが、その道中に静香は突然怒りを爆発させてきました。静香は父親とよく似ていることを自覚しており、そのことで富男に見下されていることにひどく屈辱を感じていたことを明かしました。静香はこの30年間に及ぶ奴隷のような人生に嫌気がさし、この一件が終わったら出て行くと宣言しました。富男はそんな静香を引き止めようとはしませんでした。

八雲を撃った後、珠と樺山は磯ヶ谷の家から大金を盗み出すことに成功していましたが、臆病者の樺山は珠にクズ呼ばわりされ見捨てられていました。どん底の窮地にいた樺山は、友人に呼び出されるとすぐに喜んで指定した場所に向かいました。しかし、そこには静香の姿があり、樺山は友人に裏切られたことに絶望しました。

その後、静香が樺山を連れ出そうとしたときのことでした。突然磯ヶ谷の車が静香に激突してきたのです。静香に個人的な恨みを持っていた磯ヶ谷は静香を痛めつけ、静香を海に沈めるよう樺山の友達に指示しました。その後、磯ヶ谷は裏切った樺山を部下に預け、売買目的で樺山からあらゆる臓器や眼球を取り出すよう指示しました。樺山は狂ったように笑いながら連行されていきました。

一方、富男は珠の行方を突き止め、珠の行く手に立ちふさがりました。珠は車で富男をひき殺そうとするも断念、富男に持っていた現金をすべて渡しツケの支払いをしました。しかし、珠はそこから離れようとせず、「手ぶらじゃ無理」と呟きました。富男は「銭に支配されたやつは、銭の形が見えなくなるぞ」と珠を注意し、銭に救われようとする考えを捨てるよう促しました。すると、珠は富男に自らのスマホを手渡し、その場から去って行きました。この珠の行動に、富男は少なからず驚きました。スマホは換金率が高いにもかかわらず、スマホを引き渡すのを渋る債務者を富男は数多く見てきたからです。

【結】- ゼニガタのあらすじ4

ゼニガタのシーン2 珠が去ってすぐ、珠のスマホに磯ヶ谷から電話がかかってきました。富男が電話に出ると、磯ヶ谷は珠が盗んだ金を返すよう富男に要求しました。それに対して、富男は店で待っていると言って電話を切るのでした。

その後、磯ヶ谷は富男の店にやってきましたが、そこには富男と親しい警察官の姿がありました。富男は珠の金は自分のものであり、以前の持ち主には興味がないと冷たく磯ヶ谷に言い放ちました。磯ヶ谷は富男の態度に怒り、静香と同じように痛い目に遭わせると脅します。しかし、富男は顔色ひとつ変えませんでした。

磯ヶ谷が店を出てすぐのことでした。店のすぐ近くで数発の銃声が鳴り響きました。磯ヶ谷が何者かの襲撃を受け、発砲したのです。磯ヶ谷を襲ったのは、静香でした。静香は海に捨てられる直前に意識を取り戻し、磯ヶ谷に逆襲する機会をうかがっていたのです。磯ヶ谷は銃で対抗しますが、静香は金属バットで磯ヶ谷を殴打、やがて磯ヶ谷は動かなくなりました。

静香が磯ヶ谷を襲っていることに気づきながらも、富男は知り合いの警官を引き止め、会話を続けました。虐待を受けていた静香は幼い頃から死にたいと願っており、それゆえに死を覚悟した静香は強いと富男は語りました。「あいつはある日、銭さえあれば死ななくて済むと知った。物を買うための銭じゃない。自分が世界から影響を受けないための銭だ」…富男はそう語り、静香の銭に対する価値観を鋭く分析しました。警官はそんな静香の生き方は苦しいと語り、富男は苦しくないのかと尋ねました。すると、富男は思い詰めた表情で黙り込みました。

その後、警官は磯ヶ谷が倒れている現場へと向かい、重体の磯ヶ谷を逮捕しました。静香がその場にしゃがみこんでいると、富男がその隣にやってきました。静香はここにい続ける意味を見失っていましたが、この町を出るには銭が足らないと言い出しました。「やめるのや〜めた」と静香が呟くと、富男と静香は黙って見つめ合い、微笑を浮かべるのでした。

それから時が経ち、八雲が回復、以前のような日々が戻ってきました。八雲が何気なくテレビをつけると、競馬中継が流れていました。すると突然、富男は今走っている「トミサングレート」という馬の馬主であり、2億投資していることを八雲に明かしました。しかし、このときのトミサングレートは10着に終わり、富男は落胆してしまいます。このやりとりを見て、ちょうど来店していた富男の使いっ走りのナイジェリア人のワダンチは「もう、みんな狂ってるよ!」と言って出て行ってしまいました。八雲がワダンチの反応に思わず笑いだすと、富男、静香も微笑みを浮かべました。

その後、ワダンチがジョギングに出かけると、その途中の道で留美が農作業をしていました。留美はやっと芽が出始めた畑の様子を見て、笑顔を浮かべていました。

みんなの感想

ライターの感想

暴力的な場面や人間の欲深さにむかむかさせられる場面が多い中、淡々と債務者の人間性を鋭く分析し、感情を一切外に出さない主人公の姿は対照的で、ハードボイルドな空気感に魅せられました。また、メインストーリーとは直接のかかわりはありませんが、安達祐実演じる脱サラ女性のエピソードは重々しい物語の中で清々しさを感じさせるものであり、いいアクセントになっていたと思いました。

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