映画:テス

「テス」のネタバレあらすじと結末

テスの紹介:1979年にイギリス・フランス合作で製作された文芸ドラマ。監督はロマン・ポランスキー、主演はナスターシャ・キンスキーが務めた。トーマス・ハーディによる小説「ダーバヴィル家のテス」を映画化した作品で、悲劇的な運命に翻弄される絶世の美少女の物語を描いていく。第53回アカデミー賞では撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞の三部門を制した。

あらすじ動画

テスの主な出演者

テス(ナスターシャ・キンスキー)、エンジェル・クレア(ピーター・ファース)、アレック・ダーバヴィル(リー・ローソン)

テスのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- テスのあらすじ1

舞台は19世紀の終わり、イギリスのドーセット地方。のどかな村に生まれ育った美しい娘テスは、両親と兄弟と貧しい生活を送っていました。そんなある日、テスの父親のジョンは自分が騎士の家系で、ウェセックスの旧家ダーバヴィル家の血を引いていることを知ります。ジョンは貧しい生活から抜け出すため、ダーバヴィル家に取り入る方法を考え始めました。そこで、ジョンはダーバヴィル家にテスを送り込むことを思いつきます。

ジョンが悪巧みを目論んでいる間、テスは村の娘とともに草原でダンスをしていました。すると、そこに旅の途中の青年の一行が現れ、娘たちとダンスをし始めました。その中にいた気さくな青年は、テスに強い印象を残しました。

その後家に帰ると、ジョンは経済的な援助を受けるため、ダーバヴィル家に行くようテスに命令してきました。テスは突然の話に困惑しますが、家族の生活のため、渋々ダーバヴィル家に赴くことになりました。

ダーバヴィル家に着いたテスはダーバヴィル家の息子アレックという青年と出会いました。アレックはテスに一目惚れし、なにかともてなそうとしますが、テスが望む経済的な援助について関心を示すことはありませんでした。

その後、テスはすぐにダーバヴィル家に雇われることとなり、ジョンはダーバヴィル家と接近できたことに満足していました。ジョンは援助を引き出すよう、テスがさらにダーバヴィル家に取り入ることを望みますが、テス自身はアレックの強引さに違和感を覚え、あまり乗り気ではありませんでした。

それからすぐ、テスは生まれ育った家を離れ、ダーバヴィル家の養鶏場で働くこととなりました。アレックはテスの実家にささやかな援助をしましたが、テスがこの屋敷でダーバヴィル家の血縁者と名乗ることは許しませんでした。

養鶏場で働き始めてからすぐのことでした。テスは仕事仲間から、今のダーバヴィル家は元々ストークという姓で、アレックの父親が家名を買ってダーバヴィル家になったことを知ります。テスはその驚きの事実に困惑しました。

テスが働き始めてからも、アレックはなにかとテスを気にかけました。テスは可能な限りアレックを避けるようにしていましたが、仕事仲間たちはテスをアレックのお気に入りと認識していました。

そんなある夜、テスが仕事仲間の女性に喧嘩を売られたときのことでした。ちょうど近くを馬で走っていたアレックは喧嘩を止め、テスを後ろに乗せその場を去りました。森の中で二人きりになると、アレックはテスに愛を告白しました。しかし、テスはアレックの思いを受け入れるつもりはなく、この屋敷を出て行くことを告げました。そんなテスにアレックは無理やりキスを迫ってきました。テスはとっさに抵抗し、アレックはその衝撃で落馬してしまいます。テスが罪悪感に苛まれていると、アレックは再びテスにキスし、そのまま地面に押し倒しました。テスは必死の抵抗をしますが、アレックは強引にねじ伏せ行為を続けるのでした。

その後、アレックは堂々とテスを恋人として扱うようになりますが、テスはそんな日々に息苦しさを感じ、屋敷を出て行くことを決めました。アレックはテスの決意が固いことに気づくと、困ったときは自分を頼るよう語りかけました。アレックはテスの美しさに惚れ込み、人生を楽しんで欲しいと望んでいましたが、テスはあの夜以来、生きることに絶望を覚えるようになっていました。

【承】- テスのあらすじ2

それから時が経ち、テスはアレックとの子どもを産み、農作業をしながら幼い我が子を育てました。ジョンはテスのことを恥じ、テス自身も死にたいと今も思っていたが、テスは産まれてきた我が子のために懸命に毎日を生きていました。

そんなある日、テスの子どもが病気で亡くなる悲劇が起きます。我が子に教会での葬式を望むテスでしたが、牧師はそれを許しませんでした。テスは牧師を冒涜し、絶望を抱えたまま生まれ故郷を出て行きました。

その後、テスはとある酪農家の元に身を寄せました。そこでは、牧師の息子のエンジェルという青年が酪農を学んでおり、娘たちの気を引く存在となっていました。テスはエンジェルがかつて村でダンスに興じた青年と同じであることに気づきました。さらに、エンジェルは名家の出ながら、旧家を嫌っていることをテスは知ります。ダーバヴィル家で起きた出来事を通じて、家柄というものに嫌気をさしていたテスは、エンジェルを次第に意識するようになっていきました。対するエンジェルも、テスの美しさに魅せられていました。

やがて二人は恋仲になり、エンジェルはテスに結婚を申し込みました。しかし、テスはアレックと不貞を犯した過去を気にして、一向に結婚を承諾しようとしません。しかし、次第にエンジェルの思いに心を打たれ、テスはエンジェルにアレックとの過去を打ち明けたいと思うようになっていきました。

そこで、テスは過去の過ちを手紙に綴り、エンジェルの部屋の戸の下にそっとその手紙を差し入れました。テスはエンジェルがあの手紙を読んでどんな反応をするのか、緊張してその夜は眠れなませんでした。

しかし、翌朝エンジェルはとても上機嫌でした。あの手紙を読んだ上でエンジェルが結婚を決めてくれたと思い込み、笑顔になるテス。その後すぐ結婚に向けて準備が進められましたたが、そんな中、テスは衝撃的な事実に気づきました。エンジェルの部屋に行くと、あの手紙が戸の前に敷かれたじゅうたんの下に隠れていたのです。エンジェルが手紙を読んでいないことに驚愕しながらも、テスはエンジェルに事実を告げることができずにいました。そうしているうちに二人は結婚し、森の奥の屋敷で夫婦二人だけの生活が始まりました。

そんなある夜、エンジェルは過去の過ちを告白したいと言い出しました。エンジェルはその昔、数週間だけ別の女性と関係を持ったといいます。テスは今こそ自分の過去を伝えるべきと考え、アレックとの間に起きた悲劇を告白しました。すると、エンジェルは突然態度を豹変させました。エンジェルは「僕の愛した人じゃない」とテスを突き放し、テスの貞操観念の低さは家の没落のせいと痛烈に批判してきました。テスはエンジェルの言葉に深く傷つき、以来、二人の関係は急速に冷え込んでいきました。

【転】- テスのあらすじ3

やがて、エンジェルはこの生活に耐えきれず、一人でブラジルに発つことを決めてしまいます。エンジェルは一人で気持ちの整理がしたいと語り、その間はテスに会いに来てはならないと釘を刺しました。このまま屋敷で豊かな生活を送りながらエンジェルの帰りを待つこともできましたが、テスは屋敷を出る道を選びました。

テスが失意の中旅立った後、酪農場で働いていた娘イズがエンジェルを訪ねてきました。エンジェルはイズに自分を愛しているかと尋ねると、イズはテス以上にエンジェルを深く愛することはできないと答えました。意外なイズの言葉に、エンジェルは返答することができませんでした。

一方、テスは放浪を続け、かつての酪農仲間のマリアンが働く農場へと身を寄せる。「勇気があれば死にたい」と絶望するテスを、マリアンは暖かく迎えました。テスはマリアンに励まされ、やがて農場で働き出しますが、農場主はテスがアレックの情婦だった過去を知っている人物でした。農場主はテスにあからさまな嫌がらせをしますが、テスはそれに負けず農作業を続けるのでした。

過酷な環境の中でも、テスはエンジェルへの愛を忘れることはありませんでした。テスは何度もエンジェルに手紙を書き、思いを打ち明けますが、エンジェルから返事が来ることはありませんでした。

そんなある日、アレックがテスの前に現れました。テスの実家からテスの窮状を知らされ、急いで駆けつけたといいます。アレックはテスへの援助を申し出、さらにテスの実家までも支援することを約束しました。しかし、テスはエンジェルを批判するアレックに激怒し、アレックの頬に平手打ちして申し出を断りました。

それから間もなく、テスの父親が亡くなり、母親や幼い兄弟たちが住まいから追い出されることとなりました。テスは母親たちと合流し、教会の近くでテントを張る貧しい生活を始めました。テスが教会の中に入ると、そこにはダーバヴィル家の立派な墓がありました。テスは絶望の表情を浮かべながら、ぼんやりと墓を眺めていました。

それから時が経ち、エンジェルはブラジルから帰国しました。エンジェルはテスから最後に送られた手紙の内容が強く心に残っていました。そこには、「あなたを許さない」と書かれていたのです。

【結】- テスのあらすじ4

エンジェルはテスの行方を探し求め、ようやく海沿いの街のとある屋敷にたどり着きました。エンジェルがその屋敷に通されると、そこにはアレックの妻となり、優雅な部屋着を身につけたテスの姿がありました。エンジェルはこれまでテスにしてきた仕打ちに対して許しを求めてきましたが、テスはひどく驚いた表情を浮かべ、「手遅れよ」と返答しました。テスは母親や兄弟のためにアレックを頼り、望まぬ生活に妥協していたのです。

テスはたまらずエンジェルを屋敷から追い出してしまいますが、寝室に戻ると一人泣き始めました。そんなテスの様子を見て、アレックは冷たい態度を取るばかりでした。

その後、エンジェルが失意の中一人で汽車に乗りこんだときのことでした。突然深紅のドレスを着たテスがエンジェルの前に現れました。夢中でキスをする二人でしたが、その直後、テスは驚きの言葉を口にしました。アレックを殺してきたというのです。

処刑されることをひどく恐れるテスのために、エンジェルは逃避行に出ることを決めました。二人は警官隊から逃れながら、かつて二人が新婚生活を送った屋敷にたどり着きました。すでにその屋敷は売りに出されていましたが、二人は不法侵入しました。二人はベッドを共にし、つかの間の安息を得ますが、翌朝になると管理人の老婆が屋敷に入ってきました。テスはもはや逃げ切ることはできないと諦めていましたが、エンジェルはテスを守るため逃避行の続行を決めます。

屋敷を出てさまよった末、二人は広い野原に建てられたストーンヘンジを見つけました。それは、太古の昔から存在する異教徒の寺でした。テスは「ずっと昔のことね、ダーバヴィル家よりも昔」と呟き、捕らえられることの恐ろしさをエンジェルに打ち明けました。そんなテスをエンジェルは優しく抱きしめました。

その後、テスは眠り、エンジェルは夜中見張りを続けました。夜明けが近づくと、エンジェルは警察に包囲されていることに気づきました。エンジェルはせめてでもテスが起きるまで待って欲しいと懇願しますが、すぐにテスは目を覚ましました。テスは状況を理解し、「準備はできてる」と冷静に答えました。テスとエンジェルは警官隊に連行されると間もなく、太陽が昇り、ストーンヘンジを明るく照らし始めました。

ダーバヴィル家のテスはウィントンスター市で処刑
かつてウェセックスの首都だった町である

この字幕を最後に、映画は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

ナスターシャ・キンスキーの圧倒的な演技力と儚さを感じさせる美貌に心打たれる物語でした。絵画の世界にいるかのように美しい自然美、主人公の美しさを際立たせるドレス、オーケストラによる壮大な音楽と、俳優たちの演技を彩る演出にも注目です。

映画の感想を投稿する

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

映画「テス」の商品はこちら