映画:パリよ、永遠に

「パリよ、永遠に」のネタバレあらすじと結末

パリよ、永遠にの紹介: 2014年制作のフランス・ドイツ合作映画。監督は「ブリキの太鼓」などで知られるフォルカー・シュレンドルフ。第2次世界大戦下のパリを舞台に、ドイツ軍将校とスウェーデン総領事の緊迫した心理戦を描いている。日本公開は2015年。

あらすじ動画

パリよ、永遠にの主な出演者

総領事ラウル・ノルドリンク(アンドレ・デュソリエ)、ディートリヒ・フォン・コルティッツ将軍(ニエル・アレストリュプ)、ハウプトマン・ヴェルナー・エーベルナッハ大尉(ブルクハルト・クラウスナー)、ヘッゲル中尉(トマシュ・アーノルド)、ジャック・ランヴァン(ジャン=マルク・ルロ)、コンシェルジュ(シャルリー・ネルソン)

パリよ、永遠にのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- パリよ、永遠にのあらすじ1

パリよ、永遠にのシーン1 舞台は第2次世界大戦末期の1944年8月25日のパリ。
ナチス・ドイツ軍を率いるパリ防衛司令官のディートリヒ・フォン・コルティッツ将軍は、リヴォリ通りにある「ホテル ル・ムーリス」に駐留していました。
彼の元にアメリカ、イギリス、自由フランス軍からなる連合軍が、防衛戦を突破したとの情報が入ります。敗北が時間の問題となったナチス・ドイツ軍でしたが、ヒトラー総統からパリを壊滅せよと命令が下りました。
コルティッツは部下を呼びつけて、持病の喘息の薬を用意させます。そして、自分の妻には手紙を、子どもたちにはチョコレートを渡すように頼むのでした。

ハウプトマン・ヴェルナー・エーベルナッハ大尉が、パリの建築技師のジャック・ランヴァンを連れてやってきます。
彼らはポンヌフ橋以外のパリの橋に爆薬を仕掛けて、セーヌ川を氾濫させてパリを水没させる計画の図面を見せます。橋を爆破させた後、ルーヴル美術館やノートルダム大聖堂などの歴史的建造物も爆破して、パリのモニュメントを全て吹き飛ばすというのです。
パリで暮らすランヴァンは作戦に乗り気ではなく、コルティッツは「パリを破壊するために建築学が役に立つとは」と皮肉を言いました。

パリ市民の恨みを買うことを覚悟して、コルティッツは想定される死者数は市内だけでも100~200万人になると告げます。
エーベルナッハは、起爆装置の確認をしているヘッゲル中尉に指揮を任せて、部下と共にパリを離れたいとコルティッツに願い出ます。
エーベルナッハは、ヒトラーはパリの街並みをいたく気に入っていたと話します。ランヴァンが何故思い入れのある場所を破壊するのかと尋ねると、ベルリンが廃墟と化したのにパリだけが輝いているのが許せないからだと答えました。
つまり、戦略上は無意味な作戦だったのです。
爆薬は全て配置され、あとはコルティッツの指示を待つだけでした。

会議が終わり、コルティッツが部屋に一人で残っていると、ベルリンから電話がかかってきます。
ところが爆破の揺れによって停電になり、再び電気がつくとスウェーデン総領事のラウル・ノルドリンクが、何の前触れもなく佇んでいました。
2人は個人的な知り合いで、あまりにも突然すぎる来訪にコルティッツは驚きを隠せませんでした。ノルドリンク曰く、コルティッツが泊まっている部屋は、かつてナポレオン3世が愛人と逢い引きするために使っていた部屋だというのです。
実は本棚の裏に隠し階段があり、表通りから直接入って出られるように設計されていました。以前からこのホテルをよく利用していたというノルドリンクは、構造を熟知していたのです。

コルティッツは、ノルドリンクがたった一人で乗り込んできた理由を尋ねます。
彼は中立国の立場から、コルティッツを説得してパリ壊滅計画を阻止するためにやってきたと答えます。
ノルドリンクはスウェーデン人ですが、パリで生まれてパリで育ちました。ナチス・ドイツと連合軍の調停役を担っている彼は、パリを無傷のまま解放するように交渉を開始します。

【承】- パリよ、永遠にのあらすじ2

パリよ、永遠にのシーン2 レジスタンスの兵士たちに包囲され、コルティッツはいつ暗殺されてもおかしくない状況に置かれていました。
ノルドリンクは、現在コルティッツの命を狙うテロリストたちは、祖国を守ろうとしているのだと言います。しかし、コルティッツはテロリストが共産主義者である以上、一人残らず殺すと告げました。
続いてノルドリンクは、2000人足らずのドイツ兵部隊が、300万人もの市民に勝てるわけがないと言いますが、コルティッツは市民の力を軽視していました。彼はデンマークからじきに援軍がやってくることに安心しきっていたのです。

コルティッツはノルドリンクの目的を問いただします。
彼はフランスのルクレール将軍から預かったという手紙を渡しますが、瞬時に通牒と見抜いたコルティッツは、手紙を読まずに破り捨ててしまいました。
コルティッツはヒトラーの命令に従うまでだと言いますが、ノルドリンクは異常な命令であっても従うのかと反論するのでした。

ルクレールの手紙には、パリを無傷で返還したらドイツの名誉ある降伏を保証すると記されていました。それを聞いたコルティッツは、強引にノルドリンクを帰らせようとします。
そこへヘッゲルから電話がかかってきて、起爆装置が破壊されたという連絡が入ります。電話の相手を把握したノルドリンクは、先ほど破られた手紙の写しを置いて立ち去ろうとします。
しかし、コルティッツは引き止めて、ノルドリンクが妨害工作をしたのではないかと疑います。ノルドリンクが部屋に入ってきたのは、必要な情報を得た仲間を逃がすためだと推測しますが、彼は工作員がいるならコルティッツはとっくに殺されていると言い返すのでした。

ノルドリンクは、パリを破壊する理由をコルティッツに尋ねます。
パリ市街を攻撃することで、どれだけの市民の命が奪われるかを話し、実行すればコルティッツは戦犯になると告げました。
ところがコルティッツは、連合軍によって落とされた爆弾によって、罪のない多数のドイツ市民が苦しみながら死んだと言って、取り合おうとしません。
そして連合軍が防衛線を突破した以上、それに応えるしかないと告げるのでした。

ノルドリンクはコルティッツを説得するために、パリを破壊したらドイツとフランスの関係が台無しになってしまうと言います。
コルティッツは早く街を離れるように言って、ノルドリンクをあしらいます。
それを聞いたノルドリンクは、愚かな計画を止められるはずだと、自分の力とコルティッツのことを過信していたと漏らします。
パリの美しい景色を永遠に見られなくなると惜しみますが、コルティッツは軍人として部下の手本にならなくてはいけないと揺るぎません。ノルドリンクは犯罪の影響は後世に残ると忠告するのでした。
同時刻、ヘッゲルは国民議会で起爆装置の復旧を進めていました。

【転】- パリよ、永遠にのあらすじ3

パリよ、永遠にのシーン3 コルティッツはヒムラー長官から呼び出しを受けます。
指令は戦局とは関係のないもので、爆破する前にルーヴル美術館の作品をベルリンまで運べとのことでした。
命令が遅いと不満を述べるコルティッツでしたが、ヒムラー長官はコルティッツの前任者が絞首刑となって、その家族も殺された話を持ち出すのでした。

その頃ホテルに残ったノルドリンクは、コルティッツの若い部下にパリが好きかと尋ねていました。

憤りを覚えたコルティッツは、命令に従わないとヒトラー公布の「親族連座法(ジッペンハフト)」によって、家族もろとも処刑されてしまうという事情を、ノルドリンクに打ち明けます。
実はコルティッツはパリに赴任してからまだ2週間程度で、親族連座法が公布されたのは命令が下された日の前日だったと明かします。自分のための法律であることは明白で、恐怖に満ちているドイツでは服従以外の選択はありえないのだと言いました。
コルティッツは家族を守るか、よく知らない街を救うか、どちらの道を選ぶかとノルドリンクに尋ねます。しかし、彼は「わからない」と答えるのでした。

その後、パリ郊外に米軍が突入したという情報が入ってきます。
動揺するコルティッツに、ノルドリンクはパリを解放したら極秘のルートで家族を亡命させられると提案します。ところがコルティッツは、逃げてもゲシュタポに捕まって収容所送りにさせられると言って、ノルドリンクを帰らせようとするのでした。

もはや手立てがなく、ノルドリンクが帰り支度をしていると、コルティッツが喘息の発作で苦しみ出します。
ノルドリンクはコルティッツをこのままの状態にしておけば、破壊指示を出せずにパリを救えると考えますが、結局薬を飲ませて彼を介抱するのでした。
落ち着いたコルティッツは、何故自分を助けたのだと質問します。するとノルドリンクは、自分は軍人ではなく外交官だと答えて、パリを解放するためにはコルティッツとの交渉が必要なのだと説明しました。
さらに彼は「私が君の立場ならどうするか答えよう。君になるのはごめんだ」と付け加えるのでした。

夜更けのパリの街並みを眺めながら、ノルドリンクは5年後のパリを想像してみてほしいとコルティッツに語りかけます。
彼が自分の話に耳を傾けていることを確認したノルドリンクは、「パリを救えるのは君にかいない」と改めて説得します。守ることは征服と同様の名誉があるはずだと熱弁するのでした。
そこへ若い部下が報告にやってきます。コルティッツは未成年の兵士に街から離れるように指示しました。
コルティッツが「子どもの戦争ではない」と言うと、すかさずノルドリンクは「君の戦争でもない」と返すのでした。

【結】- パリよ、永遠にのあらすじ4

パリよ、永遠にのシーン2 少しずつ心を開いてきたコルティッツは、ヒトラーの暗殺計画が発覚したときにも、ドイツの勝利を信じていたと語り始めます。
しかし、人を惹きつける才能にあふれていたヒトラーも、現在では変わり果てていると漏らします。暗殺を企てたコルティッツの上官には、先見の明があると皮肉を言うのでした。

ノルドリンクは、パリを解放したらドイツはどうなるのかと尋ねます。
連合軍がドイツに進撃してくるとコルティッツが答えると、ノルドリンクはパニックの最中に家族をスイスへ逃がすことができると言いました。
コルティッツの家族を救出する方法を事細かに説明するノルドリンクでしたが、彼は確証を欲しがります。するとノルドリンクは、同じ方法でユダヤ人である自分の妻を逃がしたことがあると、個人的な事情を明かすのでした。

コルティッツは迷いながら、唯一回線のつながるホテルの屋根に登ります。
パリの街並みを見渡したコルティッツは、ヘッゲルに命令を下します。その様子をノルドリンクは見守っていました。
コルティッツはパリ壊滅作戦を中止させたのでした。
何日もかけて用意をしていたヘッゲルは激怒し、怒りに任せて起爆装置を押そうとします。しかし、彼はその場にいたランヴァンに撃たれてしまいました。

コルティッツは自分の家族をノルドリンクに託します。
ノルドリンクはコルティッツの家族を必ず守ると約束して、今後名誉が待っていると彼を励ますのでした。
コルティッツは何もかもお見通しであるノルドリンクに疑問を投げかけると、彼は暖炉の鏡がマジックミラーになっていることを明かします。
コルティッツは去って行くノルドリンクのために、通行許可証を渡しました。

ノルドリンクを送り出し、全てが終わったとコルティッツが思いを馳せていると、パリを離れたはずの部下が戻ってきます。
待ち伏せしていたフランス人に襲われたと説明し、コルティッツが外に出ると、ドイツ軍を追い出そうとするパリ市民であふれかえっていました。

降伏したドイツ軍は、パリ市民から罵声を浴びせかけられながら敗走していきました。
逮捕されたコルティッツを、ノルドリンクは遠くから見ていました。そして彼はパリ市長と合流して、演説を共におこなうことになるのでした。

コルティッツは連合軍の捕虜となりますが、1947年に釈放されました。ドイツ軍が遁走したおかげで、彼の家族も無事でした。
1955年、コルティッツはノルドリンクとパリで再会を果たします。ノルドリンクがパリから授与された「自由を勝ち取ったパリ」と刻まれた勲章を、コルティッツに贈ったと語られる場面で、物語は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

83分という短い時間で、緊迫した雰囲気や巧みなセリフの応酬を楽しめる良作でした。スリリングな外交交渉の中で、人間が本来持っている良心のようなものが浮かび上がってくるのがとてもよかったです。パリの街が守られたのは、ノルドリンクの交渉力があってのことですが、コルティッツが勇敢さを備えた良識のある人物であることも救いとなりました。最初はおだてやユーモア、はぐらかしなどを使い分けるノルドリンクに敬意を抱いていましたが、途中から人間らしい弱さをさらけ出せるようになったコルティッツのキャラクターにも惹かれていきました。

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