映画:ホームレス中学生

「ホームレス中学生」のネタバレあらすじと結末

ホームレス中学生の紹介:2008年公開。人気お笑いコンビ・麒麟の田村裕が自身の中学生時代からの出来事を綴った自伝小説「ホームレス中学生」を原作にした実写映画作品。監督は古厩智之。主人公の田村裕を演じるのは当時アーティストとしても活躍していた小池徹平。その脇を池脇千鶴やイッセー尾形、柄本時生ら豪華役者陣が固める。また、お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣も主人公の兄役で出演している。

あらすじ動画

ホームレス中学生の主な出演者

田村裕(小池徹平)、田村研一(西野亮廣)、田村幸子(池脇千鶴)、田村京子(古手川祐子)、田村一郎(イッセー尾形)、川井よしや(柄本時生)、川井道代(田中裕子)、川井正光(宇崎竜童)、西村スミ子(いしだあゆみ)

ホームレス中学生のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ホームレス中学生のあらすじ1

ホームレス中学生のシーン1  中学校の教室では、1学期の成績が配られていました。一人ずつ名前が呼ばれ、先生から成績表を受け取り様々な反応をしています。そんな教室の後方の席で、口や鼻に鉛筆を詰め込み友達に見せている男子生徒。名前を呼んでも気づかないその生徒の元へ担任が歩み寄っていき、成績表で頭を叩きました。
「たむちん!呼んでるやないか!」と言い成績表を手渡しました。田村裕はクラスでも中心で人気者。バスケ部に所属していて、毎日部活でも盛り上げ役となっていました。小学5年生の時に母親を病気で亡くしましたが、それでもとにかく明るい性格で毎日教室に笑いを起こしていました。

 1学期が終わり、翌日から夏休みが始まります。裕は親友の川井よしやと昇降口に向かいながら夏休みの計画を披露しあっていました。すると校門のところでクラスメイトの女子に話しかけられました。彼女は裕に「夏休みに一緒に映画行こう」と誘いました。女子から誘われるという初めての出来事に胸を躍らせた裕は彼女の誘いを承諾しました。
 よしやとも別れて家まで一人で歩いていた裕。すると、自分が住んでいるマンションの前に何やら多くの物が置かれていることに気が付きました。少し近づくとそれが家具や電化製品であることに気づきました。更に近づくと、それが見慣れたものだということに気が付きました。しかしまだ信じられず、マンションの一階にある自宅の玄関まで行くと、そこには「差し押さえ」と書かれた黄色いテープが張られていました。イマイチ状況が理解できない裕。玄関の傍に置かれている見慣れたタンスの引き出しを開けてみると、そこには「3年2組 田村裕」と書かれた体操服が入っていました。これらの家具は確実に我が家の物。しかしその我が家には入ることができない状況。試しに鍵を刺そうとしますが、既に鍵は変えられていました。

 裕が途方に暮れていると、「何これ!」という声が聞こえました。振り向くと姉の幸子が高校から帰宅(?)しました。裕と同様の反応で、鍵を開けようとしたりタンスを開けたりしますが、裕の体操服を見て我が家の物だと理解しました。更に冷蔵庫を開けてみると、そこには自分が買っておいたヨーグルトが入っていました。幸子はなぜこのようになったのかを理解することができず、仕方なくヨーグルトを食べ始めてしまいました。
 
 裕と幸子がぼんやりと座り込んでいると、再び「何やこれ!」という声が聞こえてきました。見ると、二人の兄である研一が大学から帰宅(?)しました。研一も二人と同じ行動を取ったあと、長男として二人を落ち着かせようと「とにかく、お父さんが帰ってくるのを待とう」と言いました。するとすぐに、三人の父親の一郎が自転車に乗ってやってきました。一郎は「おー、三人揃っとるか」と言った後、落ち着いた様子で玄関までやってきて、まるでバスガイドのように掌を玄関に向けて「えー、誠に残念ではございますが、家には入れなくなりました。厳しいとは思いますが、せいぜい頑張って生きてください」と話しました。そしてしばらく間を開けたあとに「…解散!」と叫びました。困惑する三人をよそに一郎は再びスタスタと歩き出し、自転車に乗って行ってしまいました。三人はよく意味が分かりませんでしたが、とにかく家が無くなったことは事実な様子。パニックになり泣き出してしまった幸子と、まだ冷静さを保っていた裕。研一は二人に必要な荷物をまとめるように言いました。裕は荷物を詰め終わり、少し考えた後に、研一と幸子に向かって「俺、一人でも大丈夫やで」と言いました。当然二人は止めますが、裕は笑顔で「いや、大丈夫や。俺、友達多いし、泊めてもらえるから」と話し、そのまま荷物を持って走り出しました。研一は慌てながら「絶対お前連絡せえよ!何かあったら俺のとこ来い!バイト先のコンビニ分かるやろ?俺おるから!」と叫びました。裕は「わかった!」と言い残し、そのまま走っていきました。

 しかし裕は、中学生男子特有の恥ずかしさなどから言い出してしまったことであり、本当は大丈夫な補償はどこにもありませんでした。無心で走っていた裕は、ある公園に辿りついていました。

【承】- ホームレス中学生のあらすじ2

ホームレス中学生のシーン2  通称「まきふん公園」。公園のシンボルとなっている滑り台がまるでまきふんのような形をしていることでこのような相性が付いた公園。裕も幼いころに母親と遊びに来たことがある公園でした。とりあえず疲れていた裕はこの公園で一夜を明かすことにしました。まきふんの中に横になった裕は、すぐに眠りにつきました。
 
 翌朝、裕は何かがまきふんにぶつけられる音で目を覚ましました。起き上がると、そこには小学生が何人か立っており、まきふんに向かって石を投げつけていました。「俺らのまきふん返せ!」「どっか行けウンコのオバケ!」裕をオバケ呼ばわりする小学生。寝起きでイライラしていた裕は小学生相手に「うるさいわ!行くとこ無いんじゃ!」と怒りをストレートにぶつけます。しかし変わらず石を投げつけてくる小学生に遂に堪忍袋の緒が切れた裕は、まきふんから飛び降り、怒鳴りながら小学生を追いやりました。「ウンコのオバケちゃうぞ、ウンコの神様やぞ!明日全員下痢やからな!全員下痢やからな!」と叫び続けました。

 昼頃になり裕はスーパーへ行き、少ない所持金で弁当を買いました。トイレは草むらで済ませ、図書館で暑さを凌ぐ。日が暮れてくれば再びスーパーで夕食を買い、公園へ戻る。しかし所持金にも限りがあります。危機感を覚えながら裕は眠りにつきました。
 
 翌朝、裕が目を覚ますと一枚の紙が置かれていました。そこにはマジックで子供が書いたような字で「ウンコの神様へ 下痢が止まりません。どうすれば良いですか?3年4組 山下」と書かれていました。裕は少し微笑み、一日をスタートさせました。草むらで用を済ませた裕は突然「たむちん?」と話しかけられました。驚いて振り向くと、そこには終業式の日に映画に行こうと約束した女子が立っていました。裕は慌てて草むらから彼女を離しました。彼女は裕に少し動揺しているような声で「何回も電話してんけど。なんで出えへんの?映画行こうって言うてたやん」と言いました。裕は何と言えば良いか分からず、「ごめんな。映画行かれへんわ」と返しました。それでも理由を訊ねてくる彼女に裕は「無理なもんは無理やねん!」と叫びました。少し間が空いた後、彼女は「わかった。映画は諦める。その代わりに、たむちんの家に行きたい」と言われました。裕は動揺しました。心の中では「もう来てるで」と思いながらも、女の子に「家が無くなった」という勇気もありません。「それは無理や」んも一点張りのままいると、とうとう愛想を尽かされてしまい「もうええわ!」と言って彼女は何処かへ行ってしまいました。

 昼食まではなんとかやりくりできましたが、夕食を買うお金はありませんでした。裕は仕方なく、研一がアルバイトをするコンビニへ行くことにしました。入口から覗くと、研一がレジに立っていました。裕は店に入ると、研一は笑顔で迎えてくれて、「裏でまっとけ」と言われました。研一は売れ残った弁当や総菜を裕に食べさせました。勢いよく弁当を食べる裕を見て、安心すると同時に「お前、友達のところで飯食わせてもらってないんか」と聞きました。裕は一瞬動揺しますが、「今日はお兄ちゃんと食べるからって遠慮してきた」と誤魔化しました。そして裕は研一と幸子の現状を聞きました。始めは二人も公園で寝ていたが、女子高生の幸子が公園で寝泊まりするのは危険と判断し、神社の敷地内に拠点を移したのだと言います。研一は「ええなぁ裕は。友達多くてな」と笑います。裕は必死に笑顔を作りながら頷きました。久しぶりに研一と話したからか、裕は少し落ち着いて眠ることができました。

 その後、自動販売機の下などで必死に小銭を見つけ、なんとか少しの食べ物を見つけていましたが、やはり限界はあります。公園に落ちていた段ボールを水に浸して食べてみたりしましたが、当然食べれた物ではありません。裕の空腹は限界に近づいていました。

【転】- ホームレス中学生のあらすじ3

ホームレス中学生のシーン3  裕はその日も小銭を探して歩いていましたが、体力も少なくなりフラフラと歩いていました。するとそこへ、親友のよしやが偶然通りかかりました。よしやは裕の姿に驚き「たむちん!どないしてん!」と駆け寄りました。よしやは裕の家に電話も繋がらない状況を心配し、他の友達とも相談していたと言います。裕はまた誤魔化そうとしますが、流石に自分の限界を悟り、「色々あってな…ていうかな、俺、家無くなってん。で今めっちゃ腹減ってんねやんか。ご飯食べさせてくれへん?」と打ち明けました。するとよしやは「家無くなったん!?」と驚きながらも「ええよ。おいで」と裕を自分の家へ連れていきました。

 川井家ではよしやの弟や妹がゲームをして遊んでいました。よしやの母道代は裕を見て「たむちん、いらっしゃい」と微笑みかけました。よしやが裕の分の夕飯も作るように頼むと、なんの疑問もなく「ええよー」と受け入れてくれました。そして明らかに汚れている裕の体を見て「風呂湧いてるで。たむちん先入り」と言ってくれました。

 よしやの着替えを渡され、脱衣所で服を脱いでいると、廊下をよしやの父正光が通りかかりました。かなり強面の正光に裕は少し委縮しながら、「初めまして。よしや君の友達の田村裕です」と挨拶をしました。正光は「おう」とだけ言うとリビングへ行ってしまいました。
 
 何日かぶりの入浴。裕は溜まった汚れを一気に洗い落としました。さっぱりしてリビングへ戻ると、夕飯が用意されていました。久しぶりに食べるしっかりとした食事。裕は無我夢中で食べました。強面の正光もすぐに笑顔になり、「美味いか?」と裕に聞きました。裕も笑顔で「はい!」と答え、ご飯をおかわりしました。
 
 食後にお茶を飲みながら談笑していた裕とよしや、その両親。裕は時間を見ると立ち上がり、「今日はありがとうございました」と礼を言いいました。するとよしやは「泊まっていきいや。今日だけやなくても。そうや、もうたむちん住んだらええやん」と言います。するとそれを聞いた道代はよしやに「あかんに決まってるやろ。そんな簡単なものと違うんや」と言いました。裕は「もちろんです。ご飯、おいしかったです」と言って帰ろうとすると、道代は裕を止めました。そして「座って。今まで何があったのか、一から細かく説明して。詳しい事情も知らんと、おばちゃん面倒見られへん」と言いました。裕は驚きながらも言われたように、これまでの出来事を事細かく説明しました。

 裕の話を聞き終わった道代と正光は、しっかりと考えました。そして、道代は「わかった。たむちん、今日から家で暮らしたらええわ。おばちゃん面倒みる」と言ってくれました。驚いている裕を見て正光は笑いました。裕は何度もお礼を言いました。研一を安心させる為についていた嘘が、本当になった瞬間でした。

 次の日から、裕の川井家での生活が始まりました。よしやと新聞配達のアルバイトを始め、家事の手伝いもしました。道代は新しいバスケットシューズを買ってくれて、裕はようやく部活の練習に戻ることができました。

 ある日、道代と正光は研一と幸子を夕飯に呼ぶように言いました。裕は研一のいるコンビニへ行き、よしやの家でお世話になることになったこと、夕飯に呼ばれていることを伝えました。そして研一と幸子が川井家へやってきました。二人とも疲れ果てており、特に幸子は女性ということもあり、毎晩の野外での生活と孤独な食事に堪えていたようでした。久しぶりの温かい食卓に安心したのか、幸子は食べる前から涙を流していました。その日から、度々研一と幸子も川井家で夕食を取るようになりました。

 裕と幸子の夏休みも終盤に差し掛かったころ、裕は道代と正光から研一と幸子を連れてくるように言われました。研一は「やっぱり出て行ってくれ、とか言われるんやろか」と心配していました。正光から指定された場所へ向かうと、そこには川井家んも面々だけではなく、近所の人たちもたくさん集まっていました。そこは、小さな平屋でした。正光と道代は三人に「兄弟一緒にここで暮らしたらええわ。近所の人たちが掛け合ってくれて、安く借りれたんや。お金はみんなが大人になってからゆっくり返してくれたらええ。手当も受けられるみたいやし」と説明しました。川井家やその他の様々な温かい人たちのおかげで、兄弟三人は再びいっしょに暮らしていけるようになりました。

 激動の夏も過ぎ、冬がやってきました。3年生の裕は受験の年です。研一と幸子のサポートもあり、裕はなんとか高校に合格することができました。

【結】- ホームレス中学生のあらすじ4

ホームレス中学生のシーン2  高校に上がった裕は、度々母親のことを思い出すことが増えていました。そしてこの頃の裕は、高校生にして、いつの日か亡くなった母親が帰ってくるのではないかと思い込んでいました。いつかお母さんに褒めてもらえるように頑張ろう。そう思いながら毎日を頑張って生きていました。
 
 ある日、学校から帰るとよしやの家の周りに救急車が停まっていました。道代に事情を聴くと、西村のおばさんが突然倒れたのだと言いました。西村のおばさんは、川井家共にお世話になった人で、兄弟の家を借りる際にも様々な手続きを行ってくれた、兄弟がかなり世話になった人でした。結局、西村のおばさんはそのまま帰らぬ人となってしまいました。

 西村のおばさんの通夜に参列した裕は、おばさんの娘のみどりがずっと泣いている様子を見て、「死」というものをようやく理解しました。亡くなった人はもう帰ってこない。もう会えないから悲しくて泣くのだ。ということは、自分の母親も二度とは帰ってこないのだ。そう理解してしまった裕は、生きる理由を無くしてしまいました。

 次第に高校にも行かなくなった裕。それが研一と幸子に知られ、喧嘩になってしまった裕は、荷物を持って家を飛び出しました。自転車にまたがりあてもなく走る裕。しかし夜になり警察に歩道されてしまった裕は、研一に連絡をされてしまい、家に連れ戻されました。裕は研一に自分の想いを打ち明けます。もう生きるのがしんどい。もう生きる意味がない。それを聞いた研一は裕を突き飛ばし、「俺かてしんどいわ!幸子も俺も、みんなしんどいねん。しんどいから、一人やとしんどいからみんなでおるんとちゃうんか!」と檄を飛ばしました。裕はそれを聞き考え直し、自分のために生きることを決意しました。

 裕はその後、お笑い芸人になるための養成所に通い始めました。自分のやりたいことを考え、人々を笑わせることを選んだのでした。養成所の卒業公演、客席には研一と幸子の姿もありました。

みんなの感想

ライターの感想

お馴染みの田村さんの実話をもとにしている作品。原作も読んでいましたが、うまくストーリーもまとめられていて、見やすかったです。

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