映画:マクファーランド 栄光への疾走

「マクファーランド 栄光への疾走」のネタバレあらすじと結末

マクファーランド 栄光への疾走の紹介:2015年にアメリカで製作されたスポーツドラマ。1987年にヒスパニック中心の生徒からなるチームがクロスカントリー州大会で優勝した実話を基に、人種を越えたコーチと生徒の交流を描いていく。第24回ハートランド国際映画祭Truly Moving Picture Award受賞作品。

あらすじ動画

マクファーランド 栄光への疾走の主な出演者

ジム・ホワイト(ケヴィン・コスナー)、シェリル・ホワイト(マリア・ベロ)、ジュリー・ホワイト(モーガン・セイラー)

マクファーランド 栄光への疾走のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- マクファーランド 栄光への疾走のあらすじ1

舞台は1987年のアメリカ、カリフォルニア州マクファーランド。体育教師のジムはフットボール部の指導中に生徒に怪我をさせたことが原因で職を失い、この街の高校で再出発をしようと意気込んでいました。ところが、この街の住民のほとんどはヒスパニック系で、白人のジム一家は初日から堅苦しい思いを経験します。

そして迎えた勤務初日、ジムは生徒の姿を通してこの街の実態を知りました。マクファーランドは農業が盛んな地域ながら、人々のほとんどは貧しい生活に耐え、生徒の多くも早朝から畑の手伝いをしていました。高校のすぐ隣には巨大な刑務所があり、そこに家族が収容されている生徒も少なくありませんでした。街から漂う閉塞感を前に、生徒たちも半ば将来を諦めていることにジムは気づきます。ジムは自分なりに懸命に仕事をこなそうとしますが、白人であるジムの言葉に真剣に耳を傾ける生徒はほとんどいないのが現実でした。次第に精神的に追い詰められていくジムでしたが、妻シェリルと二人の娘ジュリーとジェイミーの支えでなんとかこの地に踏みとどまることを決断しました。

そんなある日、ジムは生徒たちの隠された才能にふと気づきます。それは、毎朝の畑作業と全速力で走って通学することで得られた筋力でした。ジムはこの才能を活かす方法を考えた末、生徒に陸上クロスカントリー競技に挑戦させることを考えつきます。クロスカントリーを教えた経験のないジムは手探りの状態でクロスカントリー部を設立、生徒たちを口説き落としてなんとか活動を始動させました。集めたメンバーは、ディアズ三兄弟をはじめとする屈強な筋肉を持つ7人の生徒でした。その中でもジムが注目していたのは、問題児のトーマスでした。トーマスはぼろい運動靴ながら、驚きのタイムをマークしており、練習次第でさらにその才能が伸びると確信していたのです。

【承】- マクファーランド 栄光への疾走のあらすじ2

最終目標を州大会と定め、ジムたちは練習を重ねますが、迎えた初戦では最下位に終わってしまいました。ジムは自らの指導に反省点があったことを認め、生徒たちを決して非難することはしませんでした。その一方で、ジムは焦りを感じていました。ジムはクロスカントリーで結果を出して名を上げ、より環境の良い高校で働きたいと思っていたからです。

その後もジムは生徒たちの指導を続けていきましたが、そんなある日、トーマスが反抗的な態度を取り、練習を抜け出すという出来事が起こりました。トーマスがこうした行動に出たのには理由がありました。出所した父親が家に戻って来たことで、家庭内の雰囲気が最悪になっていたのです。トーマスの練習拒否は、ジムの心にも衝撃を与えました。この日は娘のジュリーの15歳の誕生日でしたが、練習で精神的にも疲労していたジムはケーキを買うのを忘れてしまったのです。

ジュリーに愛想をつかされて行き場がなくなったジムは夜のドライブに出かけました。すると、ジムは橋の手すりに座って落ち込むトーマスを見つけました。話を聞くと、妹の妊娠を巡って父親と激しい喧嘩をしたといい、人生にひどく絶望している様子でした。ジムはトーマスに走る喜びを思い起こさせ、手すりから下ろすと、こう語り掛けました。「クロスカントリーを続けたいか?」…この問いに、トーマスは静かにうなずきました。

その後、練習の効果が徐々に出始め、ついにジムたちは対抗戦で初勝利をつかみました。州大会は現実味を増す一方で、ジムは生徒の家族が働き手をとられて困っていることに気づきました。そこで、可能な限り生徒たちが練習に集中できるよう、ジムは自ら早朝からの畑仕事を手伝い始めました。生徒を第一に考えるジムの姿は生徒たちの白人に対する考え方をいつしか変え、チームの結束力は強くなっていきました。

練習の傍ら、ジムはトーマスたちに進路指導をするようにもなっていました。州大会で結果を出せば大学進学の道が開かれ、よりよい生活を手に入れられる…ジムはそう熱弁しますが、トーマスたちはその言葉を現実的なものとして受け止められずにいました。

【転】- マクファーランド 栄光への疾走のあらすじ3

そんな中迎えた州大会の予選。トーマスたちは4位となり、州大会出場のチケットを手に入れました。街の人々はこの結果に歓喜し、トーマスたちはクーガーズの愛称をつけられ、人々の支援でジャージやキャップも製作されました。

ジムは州大会に向けた練習を進めつつ、ある企画の準備を進めていました。それは、ジュリーのためにキンセアニェーラ、ヒスパニックの文化で15歳の誕生日を祝うパーティーを開くことでした。街の人々はジムのこの企画に進んで協力し、見事ジュリーへのサプライズは成功します。ジムの家の庭は色とりどりの装飾と陽気な音楽で彩られ、ジュリーはジムからもらったドレスを着て笑顔を浮かべていました。

パーティーが終わると、ジュリーはトーマスたちとドライブへ出発しました。トーマスたちを信頼し、安心してジュリーを預けたジムでしたが、後片づけをしていたとき、ジュリーが事件に巻き込まれたという知らせが届きました。街のギャングに絡まれたことが発端で暴力事件に発展したといいます。幸いジュリーは軽傷で済んだものの、ジムはトーマスをひどく責め立ててしまいました。

その後、ジムは家族のためにマクファーランドを出ることを真剣に検討し始めました。州大会予選での快進撃でジムに興味を持つスポーツ高もあり、ジムはすぐに転職できるよう用意を整えました。そんな中、ジムはトーマスと街で偶然出会いました。ジュリーを通じてジムの考えを知っていたトーマスは諦めの表情を浮かべながら、ジムにこう言いました。「誰もが成功を目指す。だから皆マクファーランドを去る。ここに夢はないから」…ジムは何も言葉を返すことができませんでした。

家に帰ると、ジムはシェリルから転職を反対されました。シェリルはトーマスがジュリーを守ってくれたことに触れ、街の人々は皆大切な友人であると考えていました。ジムはその夜、将来について深く考えさせられました。

【結】- マクファーランド 栄光への疾走のあらすじ4

そして迎えた州大会当日。会場に向かうバス乗り場にはジムの姿がありました。トーマスは反抗的な態度を見せましたが、ジムはいつもと変わらず態度で接し、バスを走らせ始めました。会場に着くと、多くのマクファーランドの人々が応援に駆けつけていました。

レースの開始直前、ジムはトーマスたちに激励の言葉をかけました。「この場に立つまでに多くの困難を乗り越えてきた。その力と強い心があればなんだってできる」…トーマスたちはこの言葉を胸にレースに臨みました。

しかし、序盤で予想外の展開が起こりました。主力の一人、ホゼがペース配分を誤り、早々に失速し始めたのです。トーマスらチームメイトはすぐにこの異変に気づき、ホゼのカバーをすべくスピードを上げました。トーマスがトップでゴールしたものの、ジムはホゼの遅れは予想以上にチーム成績に影響を与えていることに気づきました。そのときでした。チーム一の肥満体でいつも下位に沈んでいたダニーが、会心の走りを見せ、次々とライバルを追い抜いて行ったのです。ダニーはそのまま順位を上げてゴール、チーム全体でホゼの遅れを取り戻すことに成功しました。

その後、大会事務局からマクファーランドが一位であることが発表されました。トーマスたちは抱き合って喜びを爆発させ、応援に駆け付けた人々も歓喜に沸きました。その中には、トーマスの父親の姿もありました。さらに嬉しい知らせがトーマスたちを喜ばせました。ジムが正式に他校のオファーを断り、マクファーランドに残ることを決心したのです。ジムは家族、そしてトーマスたちに囲まれながら笑みをこぼしました。

その後、マクファーランド高校は14年間で9度州制覇を達成、その全てのチームをジムが指導しました。1987年度の部員は全員大学に進学、陸上コーチ、教師、刑事、運動公園の運営者…彼らは幅広い分野で活躍する一方で、現在も後輩の指導に尽力しています。ジムは世界レベルの選手たちを育て、2003年にコーチを引退。今もマクファーランドに住み続けているといいます。

みんなの感想

ライターの感想

スポーツが持つ力を伝えてくれる、素晴らしい映画です。特に感動的なのは、州大会直前にコーチが生徒たちにかけた言葉です。多くのスポーツ映画でコーチが選手を励ますシーンは描かれてきましたが、個人的には本作のこのセリフが一番心に響きました。「守護神」のスパルタコーチとは打って変わって、選手に寄り添う温かいコーチを好演したケヴィン・コスナーの演技にも注目です。

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