映画:ラヴィ・ド・ボエーム

「ラヴィ・ド・ボエーム」のネタバレあらすじと結末

ラヴィ・ド・ボエームの紹介:1992年のフィンランド映画。アンリ・ミュルジェールの小説『ボヘミアン生活の情景』をアキ・カウリスマキ監督が長い年月をかけて映像化。第42回ベルリン国際映画祭では国際評論家連盟賞、第5回ヨーロッパ映画賞では主演・助演ともに男優賞を獲得した。3人の芸術家の男たちのボヘミアンな暮らしぶりをカウリスマキ監督らしいタッチで綴る。

あらすじ動画

ラヴィ・ド・ボエームの主な出演者

ロドルフォ(マッティ・ペロンパー)、ミミ(イヴリヌ・ディディ)、マルセル(アンドレ・ヴィルムス)、ショナール(カリ・ヴァーナネン)、ミュゼット(クリスティーヌ・ムリーニョ)、ブランシュロン(ジャン・ピエール・レオー)、ガソー(サミュエル・フラー)

ラヴィ・ド・ボエームのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

【起】- ラヴィ・ド・ボエームのあらすじ1

芸術の街・パリ。様々な芸術家がこの街を拠点に活動しています。作家のマルセルは家賃を3か月滞納し、アパルトマンの立ち退き命令を出されました。ずる賢いマルセルは大家の監視をすり抜け、家賃を支払わず家具も置きっぱなしのまま逃げ出します。なけなしの金でレストランに入ったマルセルは、アルバニア出身の画家ロドルフォと相席になるや、芸術論に花が咲き意気投合しました。閉店まで話し込んだ2人は、話の続きをしようとマルセルの部屋へ向かいますが、すでに次の住人の音楽家ショナールが住んでいました。家具がどちらのものか決着をつけるために討論しようと酒を交えた3人は、あっという間に友人となります。

絵の具を買う金が無かったロドルフォは、マルセルに頼んでみますが彼に金があるはずもなく…。それどころか昨日知り合ったという女性ミュゼットの家に潜り込んでいました。なんとか金を工面したロドルフォが帰宅すると、隣室の住人を待つミミという女性に遭遇します。隣人は服役中のために留守で、ロドルフォは行く当てがないと言うミミを自室にあげました。それでも真面目なロドルフォは、見ず知らずの女性と一夜を共にする訳にはいかないと、愛犬ボードレールを連れて家を空けることに。宿など泊まれないロドルフォは墓場で夜を明かし、供えられていた花を拝借して部屋に戻りますが、すでにミミはいませんでした。

【承】- ラヴィ・ド・ボエームのあらすじ2

すっかり男たち3人は仲良くなり、片付いているロドルフォの部屋は皆のたまり場に。
ある日。モード誌の編集長を決める面接があり、マルセルは黒い上着を必要としていましたが、ロドルフォが絵の具で汚してしまいました。ちょうどそこへ砂糖工場を営むブランシュロンという男が、何処で噂を聞いたものかロドルフォに肖像画の制作を依頼しに来ます。資産家だけあって、立派な黒の上着!マルセルは言葉巧みにブランシュロンの上着を借り、面接会場へ向かいました。
ファッションなど興味のないマルセルは、面接した新聞王のガソーを口上手に騙し、見事にモード誌の編集長の座を射止め、前渡し金として小切手を貰いました。まとまった資金を手に入れたマルセルは、広告集めの業務をロドルフォとショナールに与えると提案。それを聞いたショナールは移動手段に必要だと言って、車を買う資金を分けてもらいました。3人の芸術家たちの夢が広がります…。
その夜ロドルフォは立ち寄ったバーで、従業員となったミミと再会します。ロドルフォは再び彼女を家に招き、2人は結ばれました。

翌日ロドルフォは、仕上げた肖像画をブランシュロンに納品します。作品をいたく気に入ったブランシュロンは、1000フランを支払いました。早速ロドルフォは上着を買い、気合を入れてミミとのデートに出掛けますが、無情にも電車でスリに遭います。ロドルフォはレストランの会計時に財布がないことに気付きました。近くの席で食事をしていた富豪が代わりに支払ってくれたため、事なきを得たと思いきや、ロドルフォを怪しんだ店員は警察を呼んでしまいます。パスポートを提出させられたロドルフォは、連行されていきました。実はロドルフォは、不法滞在者だったのです。
翌朝ロドルフォに母国への強制帰還が下されます。ロドルフォはミミの職場に電話をかけますがニアミスで連絡がとれず、ボードレールと絵をマルセルに託しました。マルセルはショナールと共に、ショナールが買った自動三輪車を走らせ、ロドルフォの荷物を運び出します。何も知らなかったミミはロドルフォに会うために部屋を訪ねると、出くわしたマルセルに彼が帰国したことを聞かされました。

【転】- ラヴィ・ド・ボエームのあらすじ3

春。マルセルはモード誌『虹の帯』の編集長として編集部を設け、恋人となったミュゼットを事務員に、約束通りショナールに広告集めの業務をさせていました。しかし相変わらず資金のやり繰りに頭を抱える日々。そんななか、ロドルフォからフランスに密入国すると連絡を受けたマルセルとショナールは、国境付近まで迎えに行きます。再会を果たした3人は無事にパリに戻りました。
パリに着くとロドルフォは真っ先にミミの職場へ行きますが、彼女が退職したことと、新しく金持ちの恋人ができたことを聞きました。マルセルとショナールの協力を得て、ロドルフォは恋人といるミミを待ち伏せします。ロドルフォの顔を見た途端、ミミは彼のもとへ戻ってきました。

ロドルフォはミミと貧しい同棲生活を始めます。ロドルフォが金に困り果てていると、タイミングよく、絵画に目覚めたというブランシュロンが部屋を訪ねて来ます。ブランシュロンは高値で絵を買い取ってくれました。
ロドルフォとマルセルは、ひもじい生活を強いられている恋人たちを満足させようと、服を買い与え、ピクニックへ連れて行くなど束の間の幸せを味わせます。しかしロドルフォの絵は売れず、マルセルの小説はモード誌向きではないとクレームが殺到。マルセルはガソーに見捨てられ、編集部は閉鎖となりました。一同の空腹が限界を迎えるなか、ショナールが皆に聞かせたいという新曲は狂気じみていて…。女性陣はげんなりとしました。いよいよミュゼットは、自分を必要とせず本にしか興味がないとマルセルに愛想をつかし、彼と別れて故郷の地主との結婚を決意。パリを去って行きました。ミミもまた悩みぬいた末、極貧生活に耐えきれず、「散歩に行く」と言い残したまま部屋に戻りませんでした。その後街で男といるミミを見かけたロドルフォは、「愛しているだけじゃ生きられない」と別れを告げられました。

【結】- ラヴィ・ド・ボエームのあらすじ4

秋。男たち3人は飢えと虚しさを抱えた暮らしを送りながら、芸術というツールで深く繋がり合っていました。
諸聖人の祝日。3人は家族はいないものの皆で祝おうと、有り金をポーカーにかけ、勝った金でご馳走にありつきます。しかし久々のまともな食事にも3人の心は晴れません。そこへ痩せ細ったミミが訪ねて来ます。マルセルとショナールは気を利かせて、葉巻を買うと言って外へ出ていきました。ところがミミは高熱にうなされていて、ロドルフォは寝ずの看病をします。ミミは自分が不治の病に侵されていることを理解していました。ミミの余命が長く持っても春までだと、医師に告げられたロドルフォは、彼女のために費用が高くても特別室での入院を選択します。入院費用を賄うため、ロドルフォはパトロンとなったブランシュロンに絵を全て売渡し、工場での仕事も始めます。マルセルやショナールも大切な本や車を売却して、資金を捻出しました。

やがて春。死を感じたミミはロドルフォに、外に花を摘みに行かせます。ロドルフォが病室に戻ると、ミミは永遠の眠りについていました。落胆した表情で病院を出てきたロドルフォをマルセルとショナールが待っていました。「一緒に…」と声を掛けたマルセルに、1人にさせてくれとロドルフォが呟くと、ボードレールを連れて静かに歩き出すのでした。

みんなの感想

ライターの感想

原作を知らず、またオペラ化されたものも未鑑賞なので、他の作品との比較はできませんが、今作はカウリスマキ監督の世界そのものでした。
おそらくコミカルなテーマではないはずですが、カウリスマキ演出となると、どうしてこうも笑えるのか。改めて天才だなぁと感じました。一方で男たちの揺るがない友情と芸術への愛。彼らを憎めないうえに、不器用ながら優しさに溢れていて…。悲しい結末ながら、心がじわっと温かくなりました。

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