映画:リトルフォレスト夏秋

「リトルフォレスト夏秋」のネタバレあらすじと結末、みんなの感想(1件)

ヒューマンドラマ

リトル・フォレスト 夏・秋の紹介:2014年公開の日本映画。五十嵐大介の同名コミックを橋本愛主演で実写映画化したヒューマンドラマ。故郷での自給自足の生活を通して、都会で失った自信や生きる力を取り戻していくヒロインの姿を、旬の食材を使った料理などとともに描く。岩手県奥州市などで約1年にわたる撮影を敢行。東北のうつろいゆく四季を映し出した4部作の夏・秋編となる。

あらすじ動画

リトルフォレスト夏秋の主な出演者

いち子(橋本愛)、ユウ太(三浦貴大)、キッコ(松岡茉優)、シゲユキ(温水洋一)、福子(桐島かれん)、キッコの祖父・ミノオ(岩手太郎)、キッコの祖母(北上奈緒)、近所の主婦1(佐藤さち子)、近所の主婦2(千葉登喜代)、郵便屋(小島康志)、いち子〔小学生〕(篠川桃音)、キッコ〔小学生〕(照井麻友)、いち子の元カレ(南中将志)、おじいさん(山形吉信)

リトルフォレスト夏秋のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①都会へ出たものの故郷の集落・小森に戻ったいち子は、ほぼ自給自足の生活を送る。ひとりで稲を作り、畑を守る生活。 ②いち子の母・福子はいち子が高校時代に突然家を出て、消息不明だった。その母から手紙が届く。

【起】– リトルフォレスト夏秋のあらすじ1

≪夏≫

小森は東北地方の、とある村の中の小さな集落です。

商店などはなく、ちょっとした買い物なら役場のある村の中心まで行くと、農協の小さなスーパーや商店が数軒。

行きはおおむね下りなので、自転車で30分くらい。帰りはどのくらいかかるかな。

冬は雪のため、徒歩になります。のんびり1時間半でしょうか。

でも、ほとんどの人たちは、買い物は隣町の大きな郊外型スーパーなんかに行くようです。

いち子がそこに行くとなると、ほぼ一日がかりになります…。

小森は盆地の底部分にあたるので、夏になると山の水蒸気が流れ込んできます。湿度が高く、一日じゅうじめじめした小森は、何日干しても洗濯物が乾きません。

〔1st dish〕ストーブ・パン

いち子は2階建ての庭つきの赤い屋根の一軒家に住んでいます。

家の中にも湿気がこもり、湿度が100%近いのでヒレをつけたら泳げそうといち子は思います。

田んぼで稲の雑草取りをして帰って来たいち子は、台所のジャム用の木ベラにカビが生えているのを見て、煙突つきのストーブを焚こうと決めました。夏場にストーブは暑いですが、屋内から湿気とカビを追い払うのには最適なのです。

ただ薪ストーブを焚くのは癪なので、パンを焼くと決めました。

小森では小麦を作っていません。小森の気候では収穫後の麦の束が乾かず、保存できないからです。

だから材料は小麦ではなく、このへんで作る地粉で作ります。

地粉を水で溶き、イーストを混ぜて丹念に練ります。寝かせた後もう1度練ってガス抜きをした後に整形します。

パンは200度で焼くので、湿気を追い払った後のストーブの余熱を利用して焼きます。冬場はその温度だと寒いので、ストーブ・パンは作りません。

焼き具合を見ながらの作業なので、オーブンで焼いたものより上手にできることもあります。

パンが焼きあがりました。山グワを採ってきて、パンはおやつにします。

〔2nd dish〕米サワー

田んぼの雑草取りはきりがない作業です。くるくる回して押すと苗の隙間の雑草が取れる手押し車はありますが、稲の周りの草は残るので、そこは手作業です。

腰と肩にくるうえに、まとわりついてくるアブにイライラします。

そうした気分を払拭するために、いち子は米サワーを作ろうと決めました。

まず甘酒を作ります。おかゆに麹を混ぜて常温放置すると、ひと晩でできます。

さらに発酵を加える菌を投入します。ヨーグルトでも原酒でもいいのですが、いち子はイーストを入れます。そうすると、半日で飲めるようになります。

発酵して泡立った米サワーは、飲み心地がさわやかです。

さらしで濾して液体を瓶に入れ、冷蔵庫で冷やすと、蒸し風呂のような草刈り作業の後には甘くて飲みやすく、ついつい進みます。

おいしいのでつい作りすぎた時には、分校の2年後輩で地元に残っているユウ太を電話で呼び、振る舞います。地元に残っている子はほかに、親友の同級生・キッコがいますが、キッコが来るとうるさくなるので、今回はユウ太のみ誘いました。

朝、田んぼの見回りをしていると、いつもより水位が低いことに気づきました。水漏れです。

そういう時は畔に立ち、耳をすまします。すると取水口の水音以外に聞こえる音があります。もぐらが作った穴、もぐら穴です。ほかにもねずみ穴もあります。

もぐら穴から水が出ていたのが分かったので、急いで足で土をならし、水漏れを止めます。

〔3rd dish〕グミのジャム

小森のいち子の家の脇には、グミの木が生えています。季節になるとグミの実で枝がしなるくらいです。

子どもの頃に食べたいち子は、若い実がしぶいことを知っています。熟した実はぬるっとして甘いだけで、いち子の好みには合いません。

何よりも、その時期おいしいものは、ほかにたくさん生っていました。

採らずに放置しておくと、道一面にグミの実が散乱して、小学生のいち子は母・福子のことをだらしないと思っていました。

いち子は高校卒業後、街に出てしばらく男の人と暮らしていました。電車のある都会での暮らしが合わず、結局小森に戻ってきたわけですが、都会にもグミの木がありました。

彼はグミの木のことを知らず、いち子が「しぶいよ」と言ったグミを食べておいしいと言い、山ザルで体力に自信があった自分が届かない位置のグミを、彼がやすやすと手に入れることを悔しく思いました。彼との暮らしが駄目になったのも、味覚が合わない、彼に頼りたくないといういち子の勝気な性分が関係しているのかもしれません。

彼と駄目になって小森に戻ったいち子は、落ちて駄目になるグミを見て「積み重ねて来たものがすべて駄目になるのがさびしい」と思い、初めてジャムを作ろうと思い立ちました。

早速、グミを収穫します。

ザルで裏ごししながらタネを取ります。その作業がけっこう大変で、裏ごししている時に彼との暮らしを思い出し、彼に料理を作ってあげている気持ちになったいち子は、自分に「バーカ」と言います。

あまり甘くしたくないので、たまった果肉の重量の60%の砂糖を加えて煮ます。あくぬきもしますが、あくを抜きすぎるとグミらしさが消えるかなと考えます。

味見するとすっぱく、やっぱり100%の方がよいのかと悩んでいるうちに、(思考もジャムも)煮詰まってしまいました。

煮詰めの具合は、水に落としてぬるい玉になるくらいです。ゆるく見えても、冷えるとジャムはかなり固まります。

できあがって瓶に移し換えたいち子の脳裏に、母・福子の「料理は心を映す鏡よ」という言葉がよみがえりました。

ザル1杯のグミから、小瓶3本分のジャムができました。

いち子はできあがったジャムを見て「これが私の心の色か」と思います。

翌朝、早速1つめの瓶を開けてみました。パンにつけて食べると、濃厚で渋みのある甘酸っぱいジャムに仕上がっていました。

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