「リバティバランスを射った男」のネタバレあらすじと結末の感想

リバティ・バランスを射った男の紹介:1962年に製作された巨匠ジョン・フォード監督による西部劇。ドロシー・M・ジョンソンによる短編小説を映画化した作品で、極悪人リバティ・バランスに立ち向かうベテランガンマンと青年弁護士の闘いを描く。主演はジョン・ウェイン、ジェームズ・スチュワートで、対照的な価値観を持ちながらもともに戦おうとする男たちを好演した。

リバティバランスを射った男の主な出演者

トム・ドニファン(ジョン・ウェイン)、ランス・ストッダート(ジェームズ・ステュアート)、ハリー・ストッダート(ヴェラ・マイルズ)、リバティ・バランス(リー・マーヴィン)、ダットン・ピーボディ編集長(エドモンド・オブライエン)、リンク・アップルヤード保安官(アンディ・ディヴァイン)

リバティバランスを射った男のネタバレあらすじ

【起】- リバティバランスを射った男のあらすじ1

舞台は、西部開拓時代が終わりを迎えようとしているアメリカ。西部のとある街シンボーンに、上院議員のランス・ストッダートと夫人のハリーがやって来る場面から物語は始まります。二人は何年も昔、この街に暮らしたことがあり、今回久しぶりに訪れたのは、二人にとってかけがえのない友人トム・ドニファンの葬式に出席するためでした。

二人は静かに友人の死を悲しみたいと望んでいましたが、ワシントンから遠く離れたシンボーンに有力議員がやって来たとあって、ランスは報道記者の質問攻めに遭うことに。ランスはやむなくトムとの物語を記者に語り始めました。

トムとの出会いは20年以上前、この街にまだ鉄道が通っていない頃のことでした。ランスは若く、理想に燃えた弁護士でした。しかし、大志を抱きながら西部へと旅立ったランスを悲劇が襲います。リバティ・バランスという名のギャングとその仲間たちによって金品を奪われたうえ、激しい暴行を受けてしまったのです。重傷を負って倒れていたランスを発見し、シンボーンの街まで運んでくれたのがトムでした。

この街で食堂を経営する夫妻とそこで働く美しい娘ハリーは懸命にランスを介抱しました。やがてランスの意識が戻ると、街の人々はリバティ・バランスが暴力で住民を苦しめる恐ろしい男であることをランスに説明しました。街にはリンクという保安官がいましたが、リバティを逮捕するだけの勇気も技量も持ち合わせていませんでした。そんな中でも、唯一リバティに対抗しえるのがトムでした。普段は冗談を言う陽気な男ですが、銃を持たせたらリバティ以上の能力を持った凄腕のガンマンだったのです。リバティ自身もトムの実力を認め、手を出さないように注意を払っていたくらいでした。しかし、ランスは暴力に対して暴力をぶつける気はなく、あくまでも法の裁きでリバティを罰するべきと考えていました。

【承】- リバティバランスを射った男のあらすじ2

リバティ・バランスに法の裁きを下す方法を模索しながら、ランスはこの街で法律事務所を開業し、字を知らない街の人々向けに学校も開校しました。ときにはリバティから暴力を受けることもありましたが、決して屈服しようとしないランスに人々は尊敬のまなざしを向けるようになります。ハリーもランスのおかげで読み書きを覚え、ランスに深い感謝を感じていました。

そんなある日、シンボーンの街で準州会議に出席する代表二名を選出することが決まります。ランスは代表二名の派遣が、この街のインフラ、治安、教育の改善に繋がることを信じ、人々に選挙への関心を持つよう熱心に周知活動を行いました。この街の活性化に繋がる一番の方法は、この地域を州へと昇格させることであり、ランスの意見に多くの人々が賛同するようになります。しかし、富の独占を続けたい北の牧場主たちは州の昇格には反対で、南側に暮らすランスたちの思惑を妨害するためにリバティを雇っていました。そのことをトムに知らされたランスは人知れず拳銃の撃ち方を練習し始めるのでした。

そのことに気づいたハリーはすぐにトムの元へ行き、ランスに撃ち方の訓練をして欲しいと求めました。リバティ・バランスとの戦いによってランスが死ぬことをハリーは恐れていたのです。トムは愛するハリーからの求めに複雑な思いを抱えつつランスの元へ。トムは訓練を始める前に、ランスにはっきりとハリーは俺の女と告げました。ランスはトムの言葉に困惑しますが、トムはランスとハリーが恋仲になるのは時間の問題と考え危機感を覚えていました。

その後、撃ち方の訓練が始まりましたが、トムはそこで意地悪をします。ランスが近くにいるタイミングを見計らって、標的代わりにしていたペンキ缶に銃弾を命中させ、ランスをペンキまみれにしたのです。ランスは激怒し、トムの顎に一発食らわせてその場を後にしました。

【転】- リバティバランスを射った男のあらすじ3

その後、いよいよ二名の代表を選ぶときとなり、酒場には選挙権を持つ男たちが次々と集まってきました。しかし、トムが予想した通りリバティが突然話し合いに乱入してきました。リバティは暴力で住民を脅そうとしますが、ここでもランスは屈服しませんでした。ランスたち住人はこの街の選挙権を持たない部外者のリバティたちを無視して話し合いを続行。そんな中ランスが満場一致で代表に決まります。トムも「法に詳しいうえに、いいパンチを持っている」とランスの選出に満足げでした。そして、もう一人の代表としてダットン・ピーボディが選出されました。ピーボディは街の新聞社の編集長で、ランスの弁護士業務を手助けする人物でいた。

代表選出は無事終わったものの、ランスは重大な危機にさらされてしまいます。リバティが今夜ランスを殺害することを宣言したのです。トムはランスに今夜街を出るよう言い、馬車を手下ポンペイに用意させますが、ランス自身は街を出ることにためらいを感じていました。

そしてその夜、リバティ一味はピーボディを襲撃し、瀕死の重傷を負わせました。異変に気づいたランスらによってすぐに介抱されますが、ピーボディは意識不明の重体となっていました。リバティに激しい怒りを感じたランスはリバティとの決闘を決断しますが、両者の差は歴然でした。たちまちランスは腕を撃たれ、リバティにその姿を嘲笑されてしまいます。しかし、ランスが力を振り絞り銃口を引くと、その銃声音の直後にリバティはその場に倒れ込みました。リバティの死はすぐに確認されました。

その後、ランスはハリーによって介抱されました。涙を流しながら包帯を巻き、ランスが生きていることに深く感謝するハリー。ハリーがランスに抱きつくのを見て、トムは二人に別れを告げ去って行きました。そして、ハリーとの結婚を見据えて増築工事まで行っていた自宅にトムは火を放つのでした。

【結】- リバティバランスを射った男のあらすじ4

その後行われた準州会議にランス、ピーボディは無事出席を果たしました。ランスはピーボディによって連邦議会の準州代表に推薦されますが、北部選出の代表は自分こそが代表にふさわしいと譲りません。ランス自身も法の秩序と語りながらも、リバティを殺したことに負い目を感じており、推薦を辞退しようと考え始めていました。

ランスが別室で迷っていると、そこにトムが現れました。トムはリバティを撃ったのは自分だとランスに打ち明けました。トムはハリーに助けを求められ、通りの陰からリバティを撃ったのです。トムがランスを助けたのは、ハリーの悲しむ顔を見たくないというシンプルな理由でした。そして、「ハリーを大切にしろ」とランスに告げるのでした。トムから真実を告げられたランスはただちに会議に戻り、推薦を受け入れることを決断、ランスは準州代表としてワシントンに行くこととなりました。

ここで舞台は再び現在のシンボーンの街へ。ランスは準州代表となった後、ハリーと結婚、準州だった地域は州に昇格し、その後州の初代知事、英国駐在大使を歴任し、今では副大統領候補にまでなっていました。記者はランスの語る物語に感銘を受け、取材メモを破り捨てました。ランスが記事にしないのかと尋ねると、記者は「ここは西部です。伝説は今や事実ですから」と答えるのでした。

その後、ランスはトムが信頼を寄せていた手下のポンペイやリンクに挨拶を済ますと、トムの棺の前から去って行きました。棺の上には、トムがハリーに何度も贈ったカクタス・ローズ(サボテンの花)が置かれていました。

ワシントンに戻る列車の中で、ランスはハリーに引退後はシンボーンで暮らすことを約束しました。そのランスの言葉に表情を明るくするハリー。その後、ランスはいろいろと気遣ってくれる車掌に感謝の気持ちを示すと、車掌からはこんな言葉が返って来ました。「とんでもない、リバティ・バランスを撃った方のためだ」。その言葉にランスとハリーは表情を固くさせるのでした。

みんなの感想

ライターの感想

大志に燃える青年弁護士と無法者との闘いを描いた作品ですが、劇中最も緊張感があるのはリバティとトムのにらみ合いだと思います。オスカー俳優、ジョン・ウェイン、リー・マーヴィンの迫力が感じられる名場面でした。この二人の名優と本作のジョン・フォード監督という組み合わせは、「ドノバン珊瑚礁」でも見られますが、そちらの作品では二人は常に取っ組み合う愛すべき悪友を演じています。非常に対照的な作品ですが、本作の鑑賞後にそちらの作品を鑑賞すれば、おもしろみも倍増すると思います。

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